441. ハッピィブルー
《ネタバレ》 むちゃくちゃダメな男が、頑張ろうとする心を持ちはじめるまでの映画なんですが、エピソードが寒いので素直には楽しめませんでした。主人公の男の家に、とある自殺をした男の母親から電話がかかってきた。内容は葬式に出て悼辞を読んで欲しいという依頼。息子の親友と間違えられたからなんですが、断ることができず、全然知らない人の悼辞を読み、棺まで担ぐことに。それだけならたいして問題はないでしょ?ここからなんですよ。その葬式に彼の悪友たちがやってきて、悼辞を読んでいるときに大笑いをする……失礼な話じゃありませんか。まだ主人公の男はマシですが、なぜか自殺した男の母親と関係を持ってしまうというとんでもない展開。お目当ての女の子とウマくいきかけたとき、その男の母親が嫉妬にかられて乗り込んでくるなんて、もう考えられません。しかも、主人公の男の実の母親も最悪。過保護なんですよ。彼女がウチに来たら昔の写真を出してきて、本人が話してほしくないことまでペラペラしゃべるし、友達が遊びに来て部屋にいると「アイスクリーム食べる?」なんて、ことあるごとに呼びかけるし。ほっとけっつ~の。息子は息子で、うざったがりながらも「うん、食べる」なんて素直に言っている。あーーっっ、むかむかする、この親子。男がウチを出て、独り暮らしを始めるってんで、「おおっ、やっと自立したのか。よしよし」って思っていると、実家から目と鼻の距離にアパート借りてるし……。あの親だったら、アパートにおしかけて息子の面倒を全部見る。きっと見ずにはいられないはずだ。果たして彼が本当に自立できるのはいつなんだろう? 私自身、まだ親に依存しているところが大きいので、余計に心が痛かったのかもしれない……。 3点(2003-11-05 05:16:15) |
442. 三十四丁目の奇蹟(1947)
《ネタバレ》 心が温かくなれる、そんな作品。私がサンタクロースを信じていた記憶はもうなくなっています。いつの間にか、プレゼントを親にねだるようになってしまっていました。そんな私でも、大人になった今、逆にサンタクロースはどこかに存在しているんだと思うようになりました。(えっ?私も精神病院行きかしら……)あのおじいさんは本当のサンタクロースだったんだと思っています。だって、子どもの欲しいおもちゃがどこのお店に売っているのか全部知ってましたもの。ヒゲだってホンモノだし。ってこの映画に出てくる子どもと同じレベルじゃないですか(汗)。もし私に子どもがいたら、周りの雑音をはねとばして、なるべく長い間サンタクロースを信じていてもらいたいと思います。 7点(2003-11-05 04:41:22) |
443. 大空港
《ネタバレ》 とにかくたくさんの人が出てくるので、前半部分で人物把握するのが大変ですが、それさえ超えてしまえば後はつっぱしるのみ(展開は多少ジリジリしています)。ただの飛行機事件ではありません。さまざまな人間模様が描かれているので、二倍の楽しみがあります。緊迫感のみではなく、ちょっとした笑いどころが用意されているのも私は嬉しいですね。ほら、ローマ行きの飛行機に乗っている偉そうな父子とか。無銭搭乗のおばあちゃんとか。いろいろな人が、それぞれの思いをかかえて空港にやってきたり、働いたりしているわけですが、どうしても心の隅にひっかかってしまうのが、機長(ディーン・マーチン)の奥さんのコトです。旦那さんを大切に想っていて、大雪の中、フライトを控えた夫を空港まで送り、事故のニュースをテレビで見て、心配で空港までやってきた彼女が可哀想でなりません。スチュワーデスと浮気をしていた機長は、スチュワーデスの妊娠を知り、さらに事故に会うことでスチュワーデスへの愛を認識してしまう。(このスチュワーデスが、またかわいいし、仕事はできるしで困ってしまうのですが)で、空港にやってきた奥さんの前を素通りして、怪我をしたスチュワーデスの手を握りしめながら去っていくのです。あの奥さんの表情が、なんともいえず辛そうで……。ビックリした後、瞬時にコトの成りゆきを悟ってしまった、あの表情が忘れられそうにありません。 7点(2003-11-05 04:21:16)(良:1票) |
444. パリの恋人
毎度のことながら、アステアの無邪気(強引)な求愛の歌(女性を気持ちよくさせる)には参ってしまいます。ヘプバーンのハートをつかんだのも、突然のサラリとしたキスと暗室での「ファニー・フェイス」の歌とダンス。アステアに恋されたらどんな女もあっさり陥落してしまうようですね。いつも飄々としているアステアが嫉妬にかられる場面も見どころの一つです。ヘプバーンのなんとか主義への傾倒は、観ていてイライラするけれど、それ以外は作りものじみた楽しい世界(ファッションショーなんてやっぱりヘプバーンのお得意芸だもんね)に溜息をついてしまいます。 7点(2003-11-05 03:50:52) |
445. 知りすぎていた男
《ネタバレ》 やっぱりクライマックスになるとじらされる。コンサート・ホールの場面はジェームズ・スチュワートが入ってくるまでの間が長いこと、長いこと。指揮者のバーナード・ハーマンのアップはともかく(サービスショットなんでしょう)、コーラス隊なんかどうでもいいよぉ~と思ってしまいます。サスペンスだけでなく、ちょっとしたコメディ、ドリス・デイの歌が楽しめるのがいいですね。モロッコのレストランでJ・スチュワートが長い足をもてあましているところ、剥製屋での乱闘、ロンドンのホテルに押し掛けてきた友人たちをかわそうとするところなんて、くすくす笑ってしまいます。二人して領事館のパーティに招かれた(強引に割り込んだ?)とき、「しっとり歌ってほしい」という大統領の言葉を無視して♪ケ~セラ~セラ~♪と大声で歌うドリス・デイにも微笑。必死だったんだからわかるけれど、あの場にいた人が微動だにせずにいたのは、聴き惚れていたわけではなく唖然としていたんじゃないかな? 7点(2003-11-04 20:13:36)(良:1票) |
446. 翼よ!あれが巴里の灯だ
《ネタバレ》 ニューヨークからパリまでの飛行に初成功したリンドバーグの話なんですが、離陸前と後で話の雰囲気が全然違います。前半は、飛行技術に自信のあるリンドバーグが大西洋横断飛行への意欲と熱意を出資者に伝え、小さな航空機工場でみんなが力を合わせて航空機を作るという、ワクワクする展開。そうしてニューヨークの空港をなんとか飛び立つのですが、一人で飛行をはじめて4時間後くらいから単調になってしまいます。ワイルダーのコメディセンスはなりを潜め、ただひたすら睡魔と格闘し、ぼーっとすることによって起こるトラブルになんとか(運良く)対処するというもの。そもそも睡魔が襲ってくる原因は、彼自身がびびって飛行前の大切な24時間を不眠で過ごしたためという、アホさかげん。最後には「神様ぁ~」だし。こんなんで太平洋横断に成功したんだから、それまで失敗して命を落としてきた6人のパイロットはさぞや悔しいでしょう。そうそう、寝てしまったリンドバーグの目を覚まさせたものは、ハエと鏡に反射した光でした。この光が目にあたり、まぶしくて覚醒するのですが、同じようなシーンが『情婦』にありました。老弁護士が依頼人にウソがないか確認するときに、依頼人の目に光を当てていましたね。あれあれ、アレと同じです。画的には。後半の見どころはそれくらいだったなぁ~。う~ん、残念。 4点(2003-11-04 19:27:57) |
447. リバティ・バランスを射った男
《ネタバレ》 東部で法科大学を卒業し、西部にやってきた弁護士ランスと、西部の屈強な牧場主トム、折り紙付きの悪党リバティ・バランスの西部劇。拳銃が法に勝つ西部に法律書を持ち込み、正論と理念のみに駆られてやってきたランスに、言葉足らずではあるが(というより明らかに喧嘩を売っているような感じ)西部の生き方を教えるトム。ランスは理解しながらも反論。情熱を理解し応援するけれど、生き方を変えるわけじゃあないんだな、トムは。言葉には出さないけれどランスもそれが解っている。まったく、男の友情って素直じゃないねぇ~。対するワルのL・バランス、これが本当に憎たらしい。こいつを成敗することが、町の人々の望みなんです。でまぁ~ランスとL・バランスが決闘。悪者を倒してメデタシメデタシ……でもなぜ銃がヘタっぴな彼が早撃ち名人のワルに勝てたか?ちゃんとカラクリがありますが、それは後の話。とにかくランスが一躍有名になる。“リバティ・バランスを射った男”として。それで議員に当選。名士としての人生を歩むわけですが、本当のところワルを倒したのはトムなんですね。一人の無名の男が。しかも恋人(候補?)の美女はランスになびくし……。いいことないんですが、トムはランスの立候補を影ながら後押し。ランスの複雑な心境はラストの車掌の言葉「あなたはリバティ・バランスを撃った方ですから」に集約されています。正義感の塊のようなランスは複雑だったでしょう。でもトムのことを胸に刻んでいたからこそ、30年もの長い間、健全な心で政治活動を行えたのかもしれません。また、トムの死を機に本当のことを新聞社に話すランスに対して、記者は「伝説は伝説のまま残しましょう。これが西部です」と言ってメモを破り捨てる。西部の男たちの男気というものを堪能できました。ところで、L・バランスの手下の一人って、もしかして彼の悪行を少なくするために手下になっているんじゃないのか?と思う場面がありました。ランスや新聞社のピーボティをムチで打つ時、「もう死んでいる」(←実際は死んでいない)と言って、彼を止めていましたから。考えすぎだとは思いますが。付け足しでささやかなお笑いシーンを一つ。議員選出会場にトムは両開きの扉(酒場にあるような扉)を開けて、勢いよく閉めるんです。普通のドアならバタンと音がなってかっこいいんですが、前後にゆれるだけ。かすかに慌てた感じのトムが愛らしかったです。 8点(2003-11-02 08:54:11)(良:1票) |
448. カタクリ家の幸福
ジュリーに清志郎、松坂慶子のミュージカルってコトで劇場に見に行けなかったことを悔いていた作品だったんですが……。ビデオリリースされて喜び勇んで新作ビデオを借りたというのに……。なんなんだぁ~(怒)!! こんなヘタな歌に見るに耐えないダンスなんかでミュージカルを名乗るとは!! うううっ、ダマされちまったぜ(涙)。もうちょっとなんとかなったはずだよね。だってこのキャストなんだもん。発作的にどんどん人を殺していくって話自体が好きになれないっていう理由もあり、生理的に受け付けませんでした。申し訳ない。いろいろ条件的に厳しかったのかもしれなかったけれど、もっと練って欲しかったです。ただ、丹波哲郎のとぼけたお爺ちゃんだけはうまい具合にオトボケ感が出ていて良かったです。きっと間の取り方がいいんでしょうね。 1点(2003-11-02 07:37:09) |
449. ストレンジャー・ザン・パラダイス
《ネタバレ》 前半は、主人公の男とそのイトコの女がただ部屋にいるだけ。ほとんど会話もなくテレビを見ているシーンが多い。女が去った後、男とその友人は競馬で大金を手に入れる。今度はイトコの女が移り住んだ町で3人が雪原を眺める。その後、3人は車でフロリダに行く。男はドッグレースをし、女はただ散歩するだけ。事件といえば、ラストに女が麻薬売買のための大金を、売人と間違えられることによりあっさり入手するところのみ。事件といっても淡々と流れるだけなんだが……。こんな映画のどこが面白いのかはよくわからない。でも何故かくぎ付けになるものがあった。なんだろう、この感じ。よくわからないけれど、私は好き。男が女にプレゼントしたワンピースをごみ箱に捨てるところなんか、妙に印象に残っている。かといって女は男が嫌いってわけでもなさそうだ。後日、男が女に会いに行ったところではとても喜んでいる。血が繋がっている気安さがあるのかもしれないが、普通はありえない。ああ、わからん。でもなんか惹きつけられる。変な映画だ。人に薦められて観た作品で、私自身はけっこう気にいったんだけれど、友達に薦める気にはならない、そんな不思議な映画。ところで、ラストの帽子、私なら海に投げ捨てる。 6点(2003-11-01 08:03:13) |
450. 赤ちゃん泥棒
《ネタバレ》 ツカミは最高。妙にもみあげが長くてボサボサ頭のちょいと呆けた感じのニコラス・ケイジが登場。彼は、弾の入っていない銃でスーパーやコンビニを襲っては刑務所を出たり入ったりしている。そして毎回囚人の写真を撮る係が警察官のホリー・ハンターに出会う……が、接触は写真撮影のみ。出所3度目になるニコラス・ケイジはその足で、写真撮影所に行き、ホリー・ハンターにプロポーズ。あっと言う間に結婚式を終え、いっきょに元囚人と警察官のカップルが出来上がり!って展開。うん、おっもしろいっ~!!なのに……、肝心の赤ちゃんが出てきてからがちょっと。赤ちゃんはけっこうかわいいんですよ(個人的に映画に出てくる赤ちゃんをかわいいと思うことは滅多にない)。でも周りの大人がダメ。何でみんながみんな赤ちゃんにメロメロになってしまうんだろう? それから、ラストの赤ちゃんを盗まれた父親であり家具屋の経営者もナゾ。ワンマン社長で刑事に対してもミソクソに言っていた彼が、あっさりニコラス夫妻を許してしまうのは、キャラ設定がおかしくないか? そして最もイヤだったのが、ニコラス・ケイジの上司家族(夫婦+4人の子ども)が家に遊びにきたところ。子どもの教育がなってない。ほとほと呆れてしまう。子どものしつけをどう考えとるんじゃぁ~!って怒りたくなってしまった。それでも悪ガキ共が出てくるのはほんの一場面だったので、ヒュー・グラント主演の『9か月』に出てくるはた迷惑な子育て先輩夫婦よりはマシですが。 5点(2003-11-01 07:35:52)(良:1票) |
451. 有頂天時代
《ネタバレ》 『有頂天時代』という邦題がよくありません。まるでチャップリンの『○○狂時代』と重なってしまいます。いえ、チャップリンがダメと言っているわけではありません。むしろ好きなくらいで。ただ、アステアとロジャースの優雅で華麗な世界を表現するには物足りないと思うんです。“有頂天”という言葉からでは、まるで二人が得意がっているような印象を与えてしまいがち。まだ『スイング・タイム』のほうがいいのではないでしょうか。この映画のダンスナンバーはどれも洗練されていて完成度が高く、一番を決めるのは非常に難しいのですが、個人的な好みであえて挙げるとすればアステアが顔を黒く塗って一人でタップをするシーンになります。中でも影がスクリーン(のようなもの)に映し出されるように撮られている映像では、アステアと影の動きがズレていないか凝視していました。アステアの早い動きに目がついていけなかったからか、ズレがわからないまま。その後、意図的に本体と影の動きをズラす演出に、もう目がくぎ付け状態になってしまいました。ストーリーは結構イライラするところがありますが(特に婚約者のことを黙っているアステアと、自ら墓穴を堀まくる手品師)、終わってみれば二人はハッピー。ちょっと指揮者の二枚目兄ちゃんがかわいそうでしたが、これはこれでいいのかな。 7点(2003-11-01 07:07:30) |
452. チャップリンの黄金狂時代
《ネタバレ》 小さな小屋を精一杯飾って、食事やプレゼントを用意して彼女を待っていた大晦日。ろうそくの灯が小さくなっても誰もやってこない。一方、彼女は酒場でみんなと大騒ぎしていた……。思い出しただけで胸がぎゅ~うってなってしまいます。チャップリンが大富豪になった後、船上で再会した二人。彼女はチャップリンを無銭乗船と勘違いして庇おうとするところも、じんわりあったかい気持ちになります。 7点(2003-10-31 16:10:26) |
453. チャップリンの給料日
《ネタバレ》 一生懸命?働いているのに、奥さんに弁当を作ってもらえるでもなく、パンやバナナを買うお金をもらえるでもなく、給料をすべてむしり取られているって話なのかしら? 動き自体はチャップリン節炸裂って感じで面白かったけれど。 6点(2003-10-31 15:43:32) |
454. あなただけ今晩は
《ネタバレ》 ムスタッシュのキャラが冴えています。娼婦とヒモ、客と警官の経済輪廻を語ったかと思えば、「愛の国フランス」を弁護にもちだそうとする。主人公たちに花を添えるエッセンスとして、最高の存在でしたね。“余談ながら”そんな彼の前歴は、経済学の教授、軍の大佐、賭博や、銀行強盗に弁護士、そして産科医だったりとさまざま。つつけば、まだまだ出てきそうですねぇ~(笑)。つつきがいのある人って好きです。それはそうと、この映画の中で最も仰天したのが脱獄シーンです。鉄格子を素手で広げ(さすがに市場で力仕事をしていただけのことはある)、緑のストッキングをつたって降りる。その下には警官がいるが、簡単に煙に巻いて堂々と逃走。こんなに簡単な脱獄って見たことないかも。ところで、先日テレビでニュースを見ていたら、どこの国か忘れたけれど脱獄の話題が。映像を見ると、窓からヒモがぶらさがっていました。この映画と同じだったので、それにも仰天。本当にビックリです。ここでイルマに一言。「いいかげん気付けよっ!」。 <これ以降、2003.11.10更新>あの有名な「それはまた別の話」ってセリフ、どこだったんだろう?って気になっていたのが、やっと判明しました。私が観た字幕は「余談ながら」に変えられていたんです。コレって詐欺だと思いません? 8点(2003-10-31 12:20:21) |
455. 偽りの花園
《ネタバレ》 お母さんが強烈。とっても怖いんですが、ラストでは可哀想になってしまいました。結局、彼女は何を求めていたのでしょう。ブドウ畑をめちゃくちゃにする“悪戯キツネ”一家の末娘として育った彼女は、本当は家族愛に飢えた淋しい子どもだったのかもしれません。きっと愛が欲しかったんだと思います。でも愛というものがどういうものなのかわからず、満たされない心を持て余してモノやカネに走り、結果として夫と娘を失ってしまった。心臓発作をおこした夫を見殺しにする場面はかなり怖いものがありますが、彼女が悪人であるとは、どうしても思えないんです。 7点(2003-10-31 09:20:52) |
456. オリバー!
《ネタバレ》 およそ自らの意志というものを感じさせないオリバーにイライラしっぱなし。売られた先の葬儀社を逃げることだけは自分で決行していましたが、その他のことはすべて流されるまま。彼に関わった人の多くが(彼が直接の原因ではなかったにしろ)あまり幸せになれていないのがひっかかります。それでもミュージカルのシーンは見応えあり。特にナンシーが酒場全体を巻き込んで歌い踊るシーンはいい感じでした。……が、オリバーを逃がした後、彼女は殺されてしまうのです。スリ集団のボスのじいさんは、何年もかかって貯めた宝物を泥地に落としてしまい、一からやり直し(でもこのじいさんはけっこうたくましい)。悪者役のおっちゃんは、飼っていた犬にまで裏切られちゃうし……。最終的に幸せになるのがオリバーだけってのは納得できません。基本的にハッピーな話ではないので気分が滅入ってしまうのが難点。やっぱりミュージカルでは楽しい気分になりたいものですね。 4点(2003-10-31 08:39:09) |
457. 真昼の決闘
《ネタバレ》 グレース・ケリーがきれいなのは言うまでもありませんが、保安官の元彼女との「女の闘い」が面白いです。グレース・ケリーは次第に崇め奉られる役が多くなってくるので、ちょっとしたことに不安になったり、開き直ったりする彼女が見られるのは、「ああ、彼女も人間なんだよなぁ」と当たり前のことを感じさせてくれます。 7点(2003-10-31 08:20:18) |
458. 黄色いリボン
♪トゥ~ラ トゥ~ラ yellow ribbon♪の音楽がまわります。退役目前の騎兵隊長、ジョン・ウェインがインディアンとの戦闘を避けながら、若い隊員たちに男のあり方をみせる映画だと思うんですが、どうなんでしょ? 強さだけでなく寛容な心を持ったジョン・ウェインが光ります。 7点(2003-10-31 08:01:06) |
459. 凡ては夜に始まる
とにかくシャーリー・マクレーンを堪能するための映画。ストーリーは、亡くなったばかりの大会社社長の愛人に、シャーリー・マクレーンが間違えられて、ディーン・マーチン演じる新社長及び重役たちにゆすりを働くのでは……と怖がられるといったもの。誤解が誤解を生み、ドタバタしたまま話が進んでいきます。ストーリーはともかく、シャーリー・マクレーンの言動&お色気ショットがこの映画の最大の見どころなので、『アパートの鍵貸します』でシャーリー・マクレーンに恋した皆さんにオススメです。 6点(2003-10-31 07:43:15) |
460. トップ・ハット
《ネタバレ》 ダンスシーンが魅せ場の映画なんですけれど、ストーリーもいいですよ。そりゃ強引なところは多々あります。ベタなところだらけですし。でもロジャースがアステアを既婚者だと勘違いして4人(主役2人と金持ち夫妻)+おまけ2人(執事とデザイナー、アルベルト・ペディーニ!)が繰り広げる勘違いの嵐にも、なかなか面白いものが。コンディションが良くない時に観ると、疲れるかもしれませんけれど。私はペディーニのキャラがけっこう好きです。ペディーニ家の家訓「女性にはキスを、男には剣を」と言いながらサーベルを持ち出したりする危険人物であり、自分を讃える歌を鏡の前で歌うナルシストだったりしますが、こういう変なキャラというのは、出てくるだけで楽しいです。 ダンスシーンは『有頂天時代』のほうが洗練されているとは思いますが、ストーリーはこちらのほうが好きです。 8点(2003-10-30 06:29:39)(良:2票) |