481. ドゥ・ザ・ライト・シング
ひえ~、レビュー、すくなっ! スパイク・リー作品を1本でも気に入った人は、これは見とかなくちゃね、と思うんで、私も1票。 その後の監督の作品と比べ、熱気というか温度というか、迫力が格段に違う。 ほとばしっていました。荒削りなんだけど、それが吉と出ていたと思います。 タイトルも秀逸。無理矢理にオリジナル邦題をつけなかったことに、プラス1点。 但しこの採点、かなり昔に観た時の印象で言ってます。 細部は忘れました。 ノリは軽いんだけど、ひねりがたくさん効いていて、ひとすじなわじゃない・・そんなことを覚えています。 ほかのレビューヤーの皆さんも高採点だし私も同様ですが、少なくとも誰にでも合うという映画ではないはず。そこ、割引いて読んどいてほしいですね。 それと、リー監督が主張したかった、黒人のアイデンティティーの、その熱さは、正直、最近の映画での黒人の俳優の方々の活躍ぶりを見慣れた人たちにとっては、「?」というところもあるかもしれない。 ですが、昨年のアカデミー賞の、デンゼルとハル・ベリーのコメントを思い出すと、この映画の伝えようとしているものも、わかりやすいかも、と思います。 月並みですが、映画とはほんとにすばらしい。地球レベルでの私たちの共有財産ですね。 9点(2004-01-04 10:58:18) |
482. 泥棒成金
高校時代にTVでたぶん2回は見て、30年後のある日、またTV欄に見つけたときは、「キャー、絶対に見るー」と興奮しまくり、幸福感でいっぱいでした。そのときはね。え? でレビューは? って? あまり深くは聞かないで。同窓会で、昔密かに憧れていた男子と会えることを楽しみにしていたのに、本人だと思えなかったときのショックってこんな感じ!?(汗)。 [地上波(字幕)] 4点(2004-01-03 15:59:53) |
483. パッセンジャー57
場面が飛行機内にとどまらず、サスペンスが続いていくことに、けっこう面白みがあったと思う。ダーティーなイメージがつく前の、この頃の スナイプスが好き。ちゃんとヒーローになっていたと思います。身のこなしもかっこよかったしね。最近は(「ブレイド」なんか見ると)ブキミっぽくて、イヤ。 7点(2004-01-02 13:16:26) |
484. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
アメリカでコケたのは当たり前でしょっ! 3点(2004-01-01 20:11:24) |
485. フリー・ウィリー
子どもには面白いでしょうけどね、という人が大半なのかしら。いつ見てもハラハラしたり、「いいなあこれ」としみじみしてる私は、つまりいつまでも子ども心を忘れてない純粋なハートの持ち主ってわけね、よかった~! エヘ。 7点(2003-12-31 17:44:39) |
486. マンハッタン・ラプソディ(1996)
オトナの不器用なかわいらしさを描くのに、自分を素材としたいのなら、ほかの人に監督してもらったらいいのに。これを自分で演出したのかー、と思うと、かゆくなっちゃいます。 [ビデオ(字幕)] 5点(2003-12-31 16:40:40) |
487. ランナウェイ・カー<TVM>
「ヒドゥン」の監督とは知りませんでしたが、キャスティングのよさと、独特の緊迫感は7点!・・と言いたいところですが、赤んぼがあんな異常な事態にスヤスヤ寝てて、ほんの少ししか泣かない、あやせば泣きやんじゃう、なんてわけないだろ!!という、致命的な欠陥が・・。 [地上波(吹替)] 4点(2003-12-31 12:47:08) |
488. チャーリーズ・エンジェル(2000)
ぜつみょ~~~なキャスティングではないかと思います。主役3人のバランスのよさはもちろんのこと、そこにもってきて、サム・ロックウェル、ビル・マーレーときたらアナタ、「心得てるなー」としか言いようがない。この顔ぶれだけでまずベーシック点として5点をさしあげたいですね。これだけノリノリの、健康的なお色気・アクション・コメディにケチをつけるのは、間違いなく「ヤボ」ってもんです。楽しかった! 7点(2003-12-31 01:43:45) |
489. 大病人
延命を第一義にしてきた現代医療に疑問を呈し、クォリティ・オブ・ライフ(狭い解釈では「生活の質」と訳されていますが、厳密な意味は、治療後に予測される状態や生活を比較し、どれが自分に合うかを基準に医療を選ぶこと)に重点を置くべき、と主張している映画です。テーマはシリアスなのに、思いきり娯楽作にしようとがんばったことが、裏目に出てしまった、失敗作だと思います。人間くさく自己主張する患者に影響を受けて、医師も変わっていく、というプロットはよかったと思うので、とっても残念! 監督の相変わらずの凝りようには目を見張るものもありますが(私は医療従事者ではありませんが、訳あって医療にはほんの少しだけ詳しい)、封切頃の一般的な知識ではその凝り方の「妙」がよくわからなかったのではないか、という気がします。表現が「早すぎた」のではないか、と。CG部分の唐突さ、ショボさは、感動よりむしろ可笑しい表現になってしまっているので、そこも考えると4点くらいが妥当かとも思うのですが、終末期医療について一石を投じたかったのに果たせなかった、監督の無念さもあるに違いないと思うので、オオアマで6点です。あまり期待せずに見れば、案外ひろいものかもしれません。 6点(2003-12-30 14:19:24) |
490. バンディッツ(1997)
このジャンルだったら、もっとチャーミングなフィルムを見たい。 [映画館(字幕)] 5点(2003-12-30 00:21:47) |
491. フィオナが恋していた頃
ぐるぐるさんの熱弁に惹かれて、観てみました。自分のルーツとして、父母にあった悲しい過去を知る旅を通し、再生していく中年男性の物語。企画、キャスティング、丁寧な映像づくりがとてもいいです。少し残念だったのは、悲劇の後の展開がやけに駆け足だったこと。ラストをあまり説明的にしたくなかったりお涙頂戴にしたくない、といった演出意図があったのかもしれませんが、悲劇に対して一緒に心を痛めている観客への配慮として、あとほんの少しでいいから、もう少し強いカタルシスがほしかった。一緒に行った甥の淡い、でも自由な恋について主人公がどんなふうに捉えたかの後日談とか、帰国してから自分の生徒たちに教室でどんな話をしたかの1~2エピソードくらいあってもよかったのでは?と思いました。冒頭、主人公が母の出身地アイルランドへ行くまでの描き方がすごく丁寧でしかし展開がのろかったと思うので、もっとアップテンポにして、終盤にむしろもう少し重点を置いたらよかったのでは? と。あと、不満の1つはまた邦題。内容を反映していないどころか侮辱すらしている配給会社に、怒りが湧いてきます。配給会社の社員は、「THIS IS MY FATHER」という題名に泣かなかったのか? 信じられない。「これは母フィオナの物語でない」とは言わないけど、視点は一貫して父を探す息子のそれ。なのに、映画のヒットを左右するのは女性客だ、というこだわりなんでしょうか? 男性ものとしてじゃ女性客には受けない、女性には甘そうな恋物語として売ったほうがいい、という発想なんでしょうか? 客が少しでも入ればいい、というやり方がまったくもって不誠実です。息子役が誰かと言えば、男くささがプンプンしているジェームズ・カーンですよ。『フィオナ・・』云々というナヨナヨしたイメージとはあまりに違います。ほんとに配給会社って何考えてんでしょ! 7点(2003-12-29 10:12:50) |
492. バッドボーイズ(1995)
特に嫌わなければいけないような映画ではないでしょ。私は安っぽいのが好きだから、楽しかった。若いアンチャンたちが口からアワ飛ばしながら何かがんばってるってだけで、点が甘くなっちゃうの。 7点(2003-12-28 00:08:16) |
493. アパートの鍵貸します
《ネタバレ》 好きです。いや、好きでした、かな。 今だってTVでやっていることに気づいたら、もう何度目に該当するのかさえわからないけど、たぶん見ちゃうと思います。 でもよーく考えてみると、これはセコイ、ショボイ話ですよ。 過去の映画を現代の感覚で見るのはよくないとおっしゃる方も多いし、言わんとされることはわかりますけど、でも不倫する場所欲しさに、自分の立場を利用して部下の部屋をねだるなんて、ショボイもんはショボイ。 そんな情けない男にずるずるひきずられていた女だって、めっちゃカッコわるい。 あくまで今の感覚で見たら、の話ですが、ジャック・レモンも、いくらカワイイからといって、そんな情けない女やめときなよー、と思ってしまうんです。 まあそういう事とは露知らず、というところがミソでしょうけど、私が男だったら、あの程度の男にひっかかる、その程度の女性だったとわかった時点で、夢から醒めると思うんだけどなあ・・。 まあしかし、終盤の「パン!」という音、最後のトランプさばきは、まあ楽しいといえば、楽しい。終わりよければすべてよし、という気にはさせられる。 私にとっては今や、そこだけ聞きたくて見たくて、前のほうの展開はひたすら耐え忍ぶ、という作品です。 この映画に限りませんが、昔の映画はラストシーンの急展開→あっという間の「The End」がイキでした。 最近はハリウッド物も、昔の邦画みたいにダラダラと最後のオチをひっぱっているものが多く、つまらない。 とにかく最後のあっというまの「オチ」に献上したい点数です。 [地上波(吹替)] 6点(2003-12-27 00:33:18) |
494. ジャングル・フィーバー
黒人男性と白人女性の恋愛を描くなら、もっとシリアスにするか、逆にもっと娯楽に徹するかにしたほうがむしろ、現在も続く人種偏見の問題がより鮮明に描けたのではないかと残念。不倫ものでもあるので、道徳観の強い方には向かないでしょう。(黒人のいい奥さんと結婚しているウェズリー・スナイプスが恋におちてしまう相手は、アナベラ・シオラ。かなりなヌレ場もありますから、清純な役の彼女にほれこんだ人は、特に見ないほうがいいかも?)もちろんその恋愛の経緯には無理からぬストーリーが用意されていますが、あまり後味はよくなかった覚えがあります。本作の貴重な見どころは、若いウェズリーとサミュエル・L・ジャクソンを見られるあたり。特に、サミュエルのファンは必見では? 薬物中毒からの再起第一作だったのだそうです。俳優としてもうあとがない、という意識からでしょうか? 鬼気迫る演技でした。なので、サミュエルに1点プラス!(あ、でもこの2人が何と兄弟役だったんですよー、ちょっと似てなさすぎですよね。でもない?) 7点(2003-12-26 21:55:12)(良:1票) |
495. 七年目の浮気
色んな意味で笑えた作品でした。見たのは10代のときでしたが、タイトルからアバンチュールを期待して見ると、肩すかしなんだなあ、とわかって、それも面白い!と思った記憶があります。但し今振り返ると、ワイルダーって、『アパートの鍵貸します』もそうですが、女性を単なる性愛の対象としてしか見てない作品が多いような・・。この時代の男に文句を言っても、始まらないけど。それに、『アパート・・』と比べたら、むしろこちらは妄想だということをはっきり打ち出したストーリーだから、まだタチがいいかも。 [地上波(吹替)] 6点(2003-12-26 00:02:53)(良:1票) |
496. 友情ある説得
非常に丁寧に作られた作品だった記憶があります。クーパーはひたすら父親らしく、トニパキはひたすら若さゆえの熱血息子らしかった。また、映像はほとんど覚えていませんが、銃の引き金をひくかひかないかの葛藤の緊迫感だけは強烈な印象として残っています。アメリカの非常によいところが描かれていた映画ではなかったでしょうか。 7点(2003-12-25 16:53:20)(良:1票) |
497. 緑の館
安直な手法だがソフトフォーカス(だったと思う。何せこれも昔の記憶だから)で幻想的な雰囲気の中、ひたすらに美しいオードリーとトニパキ(この呼び名を覚えている人はすでにほとんど皆無? 私は最後の生き残りかしら)が見られりゃそれでいいじゃん、の、いわばアイドル映画であります。 どこかの局でやってくれたら、私は飛びついて見るでしょう。 ま、見たら見たでガッカリするかもしれないけど。 原作も昔は必ず文庫に入っていたりして有名だったみたい。私は読んでないけど。 あれ?ほんとかな。うっすら読んだ気もするなあ。 忘れちゃった。 歳とると、昔だったら「ありえないだろう」みたいなもの忘れをするんですよ。 ヤバイ、ヤバイ。 話が脱線した。まあとにかく古いアイドル映画ですよ、ということです。 6点(2003-12-25 15:15:57) |
498. 死の棘
夫に対する妻の業の激しさに、たじろぐ人は多いでしょうけれど、人の心の中には、多かれ少なかれこういうものの片鱗はあるはず。そのデフォルメとして見てみれば、決して極端な話とばかりは思えない。哀れでもあり、滑稽でもあり、戦慄でもあり、まあつまりとても映画的なのかもしれないなあ、と思うわけです。岸部と松坂は、それぞれなかなか的確な演技。どんな感想を持っているのかは知りませんが、21歳の息子もこの映画をある意味、評価しているようです。友達とたまたま本作の話になり、彼が「あーそれ見た」と言ったところ、その友曰く「お前ほんとに何でも見るんだなあ」と驚いていたとか。確かに若者が好む作品とは到底思えませんが、まあ雑食よろしく何でも見ることは、わるいことじゃないでしょ。 [ビデオ(邦画)] 8点(2003-12-25 10:50:13)(良:2票) |
499. 明日は来らず
小津が「東京物語」の着想をえた作品ではないか、といわれているそうです。私は数年前にBSで見ました。原題と邦題が逆の意味なのが「?」ですが、内容を見た配給会社の人の素直な感想だったのかしら? 私は不謹慎なようですが、「東京物語」はところどころしか見てないので、比較は出来ませんが、親と子の関係性、親の都会見物に子がつれないあたり、確かに似ているところは少しあるように思いました。もっと本気で見比べたら、もっと似ているところも見つかったのかもしれません。音声の聞き取りにくさなどにはさすがに時代を感じましたが、さすが、その後に「めぐり逢い」のような起承転結のうまい作品を撮った監督だけあって、画面の構成や展開などは、とても見やすく面白かったです。まあ小津のような巨匠も完全無比にオリジナルなものを作れるわけではない、という実例ではないかと・・。 7点(2003-12-25 10:49:16) |
500. 34丁目の奇跡(1994)
アッテンボローが、まあずいぶんと好好爺になっちゃって! でもいい味を出してるじゃありませんか。手話のできるサンタ、というところもよかったなあ。だけど、登場する子どもたちに黒人やアジア系の子どもたちはいなかったような・・? せっかく今の時代にリメイクするなら、そこらへん、逆にクサイくらいにしつこくやったってよかったんじゃないの? なんてちょっと思いました。大好きなエリザベス・パーキンスも久々に見られて嬉しかったです・・この人ってちょっとクラシカルな雰囲気を漂わせているし、でもキャリアウーマンが似合うから、ピッタリのキャスティングでしたね。でも何といっても、本作のベスト・アクトレスは、シニカルなお嬢ちゃん役のマラ・ウィルソンちゃんかも。も、ほんとにカワイイし、切ない演技がうまいこと! 「ミセス・ダウト」(の末っ子ちゃん!)から1年後の出演だったようですが、彼女もまた久々に見ることが出来て、ゴキゲンでした。難を言えば、裁判のシーンが長く、またちょっとダレたことかな。しつこくやらずに、もっとアッサリと、むしろパンチをきかせてほしかったですね。それと、温かみはバッチリだったけど、もうちょっとファンタジー色を出してもよかったかも、と思いました。なので、まあまあの良作という感じで7点ということで。 7点(2003-12-25 00:33:56)(良:1票) |