481. アイ,ロボット
僕のお友達はかつて工学部でロボットを研究していまして、で、その研究は日本でもトップクラスの水準なんですって。で、そこでは内骨格ロボットというのを研究していたそうなんですが、そのデザインとか動きとか、首の管とか、この映画のロボットのデザインそっくりだったんですって。どっちが先かって、もちろんお友達の研究室ですよ。パクリ疑惑。 さて映画。この前押井守イノセンスを観ていてですね、ロボット映画が観たくなって、で借りて観たわけですが、イノセンスのほうがずっと意義深いですね。サニーがいくら能弁に語ったところで、2001年宇宙の旅のHAL9000の一言「怖いよ」の方がずっと意義深いですね。 ロボットが革命を起こすなんて、やっぱりまだまだリアリティがないと思います。電源切れば人間の勝利でしょ? [DVD(字幕)] 8点(2005-07-29 01:01:09) |
482. 大いなる休暇
クリケットがどういうスポーツなのか良く知りませんが、あれだけ笑わせてくれるのは嬉しいです。良かれとしてついたウソは、どんなに罪のないことであっても、どこかしらで後悔が残る。そんなこともわからずにその場しのぎのウソをつく頭の悪さが面白かった。 [映画館(字幕)] 9点(2005-07-29 00:50:39) |
483. フルメタル・ジャケット
戦争映画はなにか“反戦”的なメッセージが込められているものであるが、この映画にはあまりその意志が見えない。客観的にレポートしているだけに思える。記者を軸に描いているということからもそのようなキューブリックの意図があると思える。それでもやはり浮き彫りになってくるのが、「人殺しについて難しく考えられなくなるくらい必死」な状況が戦争ということだということ。これはあきらかにだめだ。でも、この映画がやや退屈なのは、映画で沢山人が死んでいく様子を見慣れてしまっているからである。戦争の悲惨さは、戦争映画で感じることはもう出来なくなったのだろうか。これは我々の人殺しへの“慣れ”である。 [DVD(字幕)] 8点(2005-07-24 00:30:47) |
484. 鬼が来た!
僕は理系進学だから日本史や世界史はわかりません。まして近現代は教育すら受けていません。 だから日本が中国に迷惑かけたとかよくわからないし、靖国神社とかもよくわかっていないし、反日デモとかなんで起こるかよくわかっていません。 でもこの映画はむちゃくちゃ面白かったです。爆笑しましたし、そうだよなあそうだよなあと共感できました。花屋の感激する表情とか号泣する顔とか、もう脳裏から離れません。日本が忘れてはならない過ちをテーマにした映画なのでしょうが、日本人にはこういう映画をエンターテインメントとして捉えても良い自由があるはず。 歴史を勉強して、いつかもう一度見直そうと思います。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-06-09 01:16:20) |
485. ジェリー
副音声でガスバンサントの解説が付いていて逐一説明してくれないと僕には楽しめない。 なんだろうな、何か人生に対するオマージュと取れる映画ではある。 でもやっぱり眉唾ではあります。 [DVD(字幕)] 6点(2005-06-03 00:58:57) |
486. レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
まづ述べたいのは、オープニングとエンドクレジットが最高のアニメーションであるということ!とくにエンドクレジットの影絵チックの雰囲気は懐かしくもあり摩訶不思議な暗さがある。このアニメーションで作られた映画があればぜひ見たい。 3人の子どもがいいバランスで、ものすごくかわいいしいい感じでだらしなさが魅力的。極めて文学的な雰囲気で、まるで本を読んでいるような気持ちになる。というのは見ていてイメージの仕方が読書に近かったのだと思う。 ただお話の最後を感動的にする必要はなかったと思う。よくわからない感じであいまいに終わらせてしまえばその違和感がエンドクレジットのテイストと混ざり、至高の余韻を得られたと思う。 [映画館(字幕)] 9点(2005-05-18 02:12:00)(良:1票) |
487. デビルマン
映画からやる気が感じられないのは「結果」であって、こうなってしまったのには理由があるはずである。監督が亡くなられてしまったからその真実を知る者はいないが、この映画をこのような結果に至らしめた原因は、言うまでもなく監督の「演出意図」である。監督は役者達に対し封建的に演技論を与え、それ以外を認めなかった。その演技論とは“ローテンションで淡々と感情を押し殺し、そうやってデーモンを作り出し、映画全体を重い空気にする”という妥協を許さないもの。その理想は完璧で、監督はその通りに作るしかデビルマンの実写化は成功し得ないと確信していた。しかし、その演出意図を役者やCG製作者に十分に伝え切れなかったのである。むしろ映画初心者の主演者達には難しすぎて、イメージが沸かず、監督の演技を追いかけるしかなかった。だからカツゼツが悪くても、カメラ目線でも、だらしなくまばたきしてても、それが彼らの精一杯の監督の演出意図の表現だった。へたくそなのは仕方ない。それはまるで右利きの人に左でごはんを食えと命じた時のように不器用になるのと同じように、演技論が全く違う事をやらされたんだから。暗中模索の様子がありありと見える。彼らに「ウォーターボーイズ」みたいな映画をやらせれば、きっと水を得た魚のように輝くのではないか。それでも文句言わず、映画を完成させた彼らには敬意を持つ。なのに極限のバッシングをうけた役者達が哀れである。CGについても、監督の目の届かないところで作業が進んでしまっていたようにとれる。出来上がってから演出を加えようとしてももう遅いし、やり直してとも言いづらい。ようは監督の責任。監督が作りたかった世界を監督がチームに説明できず、誤解の上経験不足が重なり、それでも頑張って映画を創り終えたときには、我々お客さんには「やる気が感じられない」という「結果」になってしまったのである。これは映画制作で起こった悲しい物語なのだ。 ・・・そう思わないとこの有事の事態(デビルマン)に対するやり場の無い怒りを処理できない。 [DVD(字幕)] 1点(2005-05-05 00:44:58)(良:3票) |
488. 少林寺三十六房
誠実な強さに惹かれました。 [DVD(字幕)] 9点(2005-05-05 00:02:26) |
489. クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃
説教がましいところもあるが、野原一家は本当にいい家族なんだということが再確認できる映画でした。深く考えるとどこまでも深くなっていきそうな怪獣の仕組みとか、正義についての捉え方など、映画館でしんちゃんのおしりにきゃーきゃー騒ぐお子様にはわかんねえような難しいところもありつつ、それなりに感動的にまとめて楽しめました。 [映画館(吹替)] 7点(2005-04-18 01:22:38) |
490. 金魚の一生
《ネタバレ》 むしろ「二人が喋ってる」よりもこっちを観たくてDVDをレンタルしたわけです。めちゃくちゃ沢山いる金魚の中で生き残っていく一匹でさへもああいう最期をむかえる。金魚にとっての幸せとはなんでしょう。やはり、死に方ではなく、生き方にこそ幸福が定義できるのではないかと思った。なのにナレーションでは「金魚だからよくわかりませんでした」といわれる。これが全てのイキモノにとっての幸福論をいっそう複雑なものにするのです。僕は自分の人生をよくわかっているでしょうか。もっとしっかり頭を使ってわかろうとしなければ、幸せかどうかなんて判断できないです。 8点(2005-03-22 00:39:01) |
491. 二人が喋ってる。
大阪の雑踏のリアリティはありありと伝わってきます。お笑い芸人なんてみんな自分が自分で無いような悩みに苛まれていると思う。売れ出すとそれを忘れる。忘れたものが生き残る。かどうかは知りませんが、人を笑わせる仕事の人がいちばん人生を楽しまないといけないというのが悲しき事です。笑いの神の2人はやっぱり面白かったですね。さすがって感じです 7点(2005-03-22 00:32:24) |
492. パルコフィクション
前半がばかばかしいシュールさが面白く、声を上げて笑いました。でもバカには作れないしっかりした映画だと思います。セリフがとにかく稚拙、でもおもろい。パルプフィクションがみたくなります。 7点(2005-03-18 00:12:58) |
493. レーシング ストライプス
元調教師の農家の愁いを帯びた演技がよかったです。シマウマとしてのアイデンティティを得た瞬間が大好きです。競馬に興味がないのですが、シマウマが一生懸命馬に囲まれて走る姿は本当に感動しました。 9点(2005-03-15 20:28:19) |
494. ショーガール
コヨーテアグリーとかフラッシュダンスを期待したんですけど、スポーツマンシップが無く見ていて苦い、ビターな映画でした。そもそもあのショーはつまらないです。あんなショー見て楽しむ国の人たちの目は節穴ですな。レゲエな黒人男性が好感です。女性で好感持つ人はいなかったですが。 6点(2005-03-15 20:21:20) |
495. アイデン&ティティ
ロックの精神は好きだが、人を楽しませることは必要なんではないかと思う。俺は俺のやり方を貫くでかまわないが、それに慕って音楽を聴いてくれるファンの人たちに向けて、誠意を伝えないとロックはワガママでしかない。アイデンティティは怪我をしながら形作られていく。彫刻みたい。それにしても麻生久美子はさいこうです 8点(2005-03-01 01:36:08) |
496. クレイジー・コーヒー
『Some stories』という短編オムニバスのビデオの中にはいっていました。このビデオをレンタルするきっかけになった作品。スーパーサイズミーはまだ観ていませんが、あれがドキュメント映画なのに対し、こちらはドラマ。なので本当に死んだりはしません。でもなんというか、演技なのにも関わらず、必死でコーヒーを飲み続ける男の頭の悪さに見入ってしまいました。ウエイトレスさんの気持ちの動きとか観衆の眼差しとか、見応えがあります。終りも上手にまとめていて楽しい映画でした。 7点(2005-02-09 21:57:43) |
497. アパートの鍵貸します
バクスターのような決断は誰にでもできるようなことではない。でもよーく考えたら、あんな会社で働いて、それなりに収入安定して、でも独りというのは結果的に良い人生でなかったように思える。仕事なんて幸福論にはあまり関係ないのかもしれない。 でも『天使のくれた時間』のほうが好きですね。 9点(2005-02-04 00:51:18) |
498. ドーン・オブ・ザ・デッド
ショッピングモールでの共同生活だけなら凄く憧れますが、周りにゾンビがいると考えるといやだ。最初っからガスボンベをほうり投げて全滅させりゃあいいじぁん。でもまあ面白かったです。 8点(2005-02-04 00:45:45) |
499. ライフ・イズ・コメディ ! ピーター・セラーズの愛し方
博士の異常な愛情はこの前観ました。あとになってピーターセラーズが沢山役をやってると知りびっくりしました。そして今日彼の人生を知りました。ピンクパンサーなどの彼のほかの作品は観ていませんが、俳優として本当に凄い才能を持っていたんだろうなと感じました。それがなくても、マザコンで愛情表現のできない女好きのダメ野郎のダメ人生に憤るという鑑賞の仕方もできる、なかなか観応えのある作品。老年期、きっと彼はすんげえ苦悩したんでは無いだろうかとおもう。その辺の心の動きを、『ビューティフルマインド』のように描いてくれたらアカデミー賞ものだろうな。 8点(2005-02-02 00:36:01) |
500. ベルヴィル・ランデブー
日本はアニメが凄いと言われていますが、日本人にこのような作品を創ることが果たしてできるのでしょうか。こんなアニメはじめて見ました。びっくり。大型船とかフランス人独特の顔つきとか四角い肩の男達とか、かなーり無理のある造形ですが、ああやってこそ出てくるリアリズム、匂い、空気がたまらなくおいしい。つっこみどころ満載の傑作。 9点(2005-02-02 00:27:38)(良:1票) |