501. ルームメイト(1992)
ブリジット・フォンダとジェニファー・ジェイソン・リーは本来は全く似ていないのに、同じようなヘアスタイルに同じような服装で並ぶと、ちょっとゾッとする位に似て見えた。遠目だと双子かと見紛う位に。ストーリーとはちょっと離れたところで単純に、人間って髪格好1つでこうも変わるんだな~、と驚いてしまった。 5点(2004-01-09 23:47:32)(良:1票) |
502. シリアル・ママ
不謹慎さもブラックさもジョン・ウォーターズはもちろん完全に確信犯でやっている。彼のノリ(てゆうか悪ノリ)は大好き。ありませんか?非常識な人間を頭の中でアレしてやったりすること。ハイ、私はありますよ(微笑)。頭の中じゃ私は大変なことやってます。嫌いな奴をアレして捕まるのは癪なので実際にはやりませんが。でも誰だってマナー違反やルール破りには腹が立つでしょう?虚構の世界でそんな奴らを自分の代わりにさくさく殺ってくれる人もたまには見たいですよ。いや、それにしてもさくさく殺し過ぎですけどね。 7点(2004-01-09 23:29:14) |
503. 身代金
ハリウッド映画には、「子供を殺してはいけない」という暗黙の掟がある(もちろん例外も有るけれど)。だからこういう作品は例え緊迫感を随所で煽っても、「どうせ殺されやしない」と観客がどこかで高をくくって観てしまうものなので、前提的に損をすることになる。そういう意味で、私はこのような児童誘拐ものには限界を感じてしまう。 6点(2004-01-09 22:57:09) |
504. ディアボロス/悪魔の扉
長い割に重厚感や見応えをさっぱり感じないのはなぜだろう…。冗長なシーンが多いかも。アル・パチーノお得意のラストの独白というか、独壇場。おふっ、やっぱり来たか!という感じです。彼の独壇場、どうしてもユーモラスに感じてしまうのは私だけなのだろうか。 5点(2004-01-09 22:41:33) |
505. 初恋のきた道
あざとさを感じる人も多いのだろうと思う。結局は監督がロリコン趣味に走ったアイドル映画の類じゃないか、と。それも分かる。でも私にとってこの作品はある意味、ここ数年の最大の衝撃作だった。ここまで根源的な愛の物語を観たのは初めてだったから。言わば逆タブーでしょう、こんな作品は。反則です。そして卑怯。性愛映画が飽和状態な現代性を逆利用して1人勝ちしているのだから。「ベティー・ブルー」や「愛のコリーダ」みたいな作品があるからこそ、こんな根源的であまりにもシンプルでメンタルな恋物語が衝撃作たり得る。こんな作品を当たり前のように作れる中国は何て卑怯で幸せ者なんだと思う。今の日本では決して作れない。日本人が忘れてしまったもの、発展の過程で零して来たものを拾い集めて、不意打ちにプレゼントされたような映画。ここまで最小限度の映像表現で大いなるものを表現した映画には近年ではなかなかお目にかかれない。それを認めたい。本当に素敵な映画だと思う。初恋なんて個人個人によって千差万別のものだけれど、根源はいつもこうであって欲しい。とても自分勝手で必死で一途、そしてともすると自己完結になってしまいそうな位に世界が集約されていて、絶対的に美しく、それ以上に美化されるもの、と。 10点(2004-01-09 20:30:03)(良:3票) |
506. 人狼 JIN-ROH
気持ちの悪いアニメが蔓延している中で、こういうアニメを観ると安心する。世界観の構築も人物描写も秀逸。ポテンシャルの高さを感じる作品。やっぱり凄いですよ。女の声が不評だけれど、あんなしゃべり方する女はいる。精神状態がちょっとアレな感じにずれている人に多い。だから逆にリアル。 8点(2004-01-09 19:37:06) |
507. マイ・ドッグ・スキップ
公開当初の上映館数は少なかったのに、口コミで評判が広まって結果的にはかなり拡大公開されたという作品。人間の7倍のスピードで人生を駆け抜ける、賢明なわんこ。人間が70年掛けてやっと学ぶことを、わんこは10年で悟って去って行く。それだけ採ってもわんこは人間なんかよりもずっと高尚で、本当に利発で聡明な生き物だと思う。私の場合、飼っていたわんこが死んでから2年以上経つけれど、未だに毎日そのわんこのことを考える。与えてもらったものは怖いくらい沢山あるのに、私が与えたものなどどれ位あったのか、との自責の毎日。だから本当にこの作品は心が痛い。わんこ好きに勧めたい、と思う一方で、自分としては、観るのに物凄い勇気を要した作品だったりする。 6点(2004-01-09 16:59:02) |
508. ドリームキャッチャー
《ネタバレ》 人物描写やその背景をもっと掘り下げていたらもっと良いものになったのではないかと思う。そうでもしないとこのタイトルは生きて来ないのではないか。友情に起因するこのタイトルは結果的に、非常に不適切で浮いたものとなっている。一言で言うと、この映画は人間を描けていないのだ。人物描写に深みがありなおかつ設定と展開に説得力を持たせる演出を製作者が怠らなければ、あの前半と後半の凄まじいストーリーの落差もここまで酷評されることはなかったと思う。説明不足で唐突でいい加減な描写をしている、と感じたからこそ観客は戸惑い腹が立つのだろうと思う。原作は未読だけれど多分大切なところが随分零れ落ちているのでしょう。予想が付きます。それでもあの前半の緊迫感は買い。たこ焼きの上のかつお節のようにふよふよと逃げ惑う宇宙人たちも何だか妙に可愛かった。 6点(2004-01-09 16:41:22) |
509. ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
《ネタバレ》 これは究極の「幸せの青い鳥探し」映画。心の一番奥に存在する泉から湧き出る純粋な感情を垂れ流し続ける、痛々しいまでの愛の物語。その感情はあまりにも純粋なゆえに、猛毒でもあり、凶器でもある。触れる者の心に深く突き刺さり、えぐる。濾過されない剥き出しの感情は、観客に愛の根源について考えさせる。ラスト、文字通り「裸一貫」で出直すヘドウィグの後ろ姿。純粋な思いで世界に向きあうその姿に、喪失感も焦燥感も全て昇華した、魂レベルの諦観と達観とそれゆえの希望を見る。喪失と挫折を知る者だけが前に進むことが出来る。それがきっと真理なのだろう。演劇の見事な映像化を成し遂げた才人、ジョン・キャメロン・ミッチェルに賛辞を呈したい。素晴らしい作品です。 10点(2004-01-09 16:17:27)(良:2票) |
510. 心の扉
テーマはいい。子供の潜在能力ってのは確かに凄いもんだと私も思いますから。少女が作り上げたカードの城も綺麗だった。子供特有の、深いポテンシャルを感じさせる精神世界。そのテーマ性にアプローチする姿勢もいい。ただ、妙に映画全体が安っぽく、薄っぺらく感じてしまった。おそらく低予算で製作されたのだろうけれど、それでももっと上手く作ることも出来たように思います。 4点(2004-01-09 15:38:24) |
511. アダムス・ファミリー2
確かにあのサマーキャンプは悪夢だとしか言いようがないですね。虫唾が走ります。ウェンズデーを見ていると、12歳位の頃の自分を思い出します。 7点(2004-01-09 15:26:30)(良:1票) |
512. アダムス・ファミリー(1991)
ああ、素敵だ、何て隙のない家族なんだ。大好きだ。どこかにひっそりながらも堂々と棲息していそうな極濃ゴス家族。ゴスっぷり大全開。自分を堂々と貫ける人たちは大好き。自分は自分、他人は他人。私たち、おかしいことは何一つしてないわ、と毅然と振舞うその姿。「みんなやってるからぁ」的に回りに倣う人が多く、そこから外れる者を排斥したがる、非個性大国日本。もううんざりです。だから私は、その対極にいるこの家族が大好き。 8点(2004-01-09 15:13:04) |
513. 麗しのサブリナ
洒脱と言えば洒脱。でもどうも不可思議な恋愛模様。結局誰とくっつきたいのか、誰とくっつくべきなのか、最後までよく分からない。私としては「うーん、つまりはどうしたいの?」と、?マークが付いて回る作品だった。そういう何とも“洒脱”かつ“モード”な雰囲気を味わえる方は「通」なんだと思う。きっと大人な感性を持っている方が楽しめる作品なんでしょう。この作品を包む“粋”は私にはちこっと合わなかったかな。 5点(2004-01-09 14:54:24) |
514. スネーク・アイズ(1998)
《ネタバレ》 オープニングのワンカットは、事前に言われなければ分からない(笑)。それでもあの流れるようなカメラワークや、1万を超えるエキストラをさばくその映像手腕は凄い。そこかしこに映像的なこだわりを感じた。もうずっとあのラストミステリー的な赤い宝石の意味が分からなかったんだけれど、やっと解せた。全ては闇に葬られた、と。“親の1人勝ち”という意味のこのタイトルを活かすとなると、やっぱり全てを巧みに転がした黒幕がいるということになる。つまりはたった1人逃げ切ったあの人が親だった、ってことなのかな。 6点(2004-01-08 21:12:46) |
515. セッション9
私は個人的に、幽霊だとか怪奇現象だとかは科学的に解明出来るんじゃない?と思っている。イオンだとか電子だとか分子だとか原子だとか磁場だとか、そういう原理で。だって人の精神自体、脳内の電気信号の交換で成り立っているのだし。そういう訳で、精神病院に残された負のオーラが精神を侵す、という設定は良いと思う。絶対あんな所には何かあるもの。残された精神エネルギーだとか何だとか、曖昧でよく分からない何かが。ただ、この映画は全てを曖昧にし過ぎている。結局逃げに走っているような。設定を生かし切れていたら、もっと面白くなったはずなのにな~、と思う。 4点(2004-01-08 20:43:56) |
516. クリクリのいた夏
《ネタバレ》 きっとこの作品を観た多くの方が思ったことだろうけれど、この邦題には決定的なミステイクがある。…語り手がクリクリなのにこの邦題は有り得ないだろ!配給会社は何を考えているんでしょうか?変な邦題多過ぎです。でも物語自体はとてもいい雰囲気で進行し、ほのぼのとした気分になれていいと思う。途中はらはらするところもあるけれど、結果的には悪い奴は出て来ない。それがいい。なかなか良質な人間ドラマです。 7点(2004-01-08 20:18:30) |
517. 愛のコリーダ
衝撃。ここまで性愛を突き詰めた映画は、今の時点では他には知らない。実際に行為をしていることや派手な性描写を売り物にする作品は数多いけれど、この作品ほど本質的にグロいものはそうそうない。あの濃密な空間。吐き気がするほどの情愛がいっぱいに満ちた、爛れた愛の臭いのする部屋。美術セットの美しさも視覚に焼き付く。阿部定は、1997年位まで生きたらしい。90歳を超えるまで。愛欲や情念に生きる女はなぜか長生きするもの。恋愛に長けた女は生き賢い。やっぱり性と生は密接に結び付いているものなのだろうか…などとぼんやり考えてしまった。私が観たのは「愛のコリーダ2000」の方でしたが、ここに書かせて頂きます。 8点(2004-01-08 20:05:36) |
518. 悪いことしましョ!(2000)
ブレンダン・フレイザーは見る度に恰幅が良くなって行っているような…。そろそろ気を付けた方がいいよ、と余計な心配をしてしまう。この映画はもう、エリザベス・ハーレーのいい女っぷりを堪能する映画と位置付けたい。とにかく彼女のセクシーさにはため息。彼女のコスプレ祭りは目に楽しい。こういうタイプの作品にストーリーの面白さなんて要求しません。とにかくエリザベス・ハーレーの魅力を満喫しました。 4点(2004-01-08 19:43:16) |
519. マレーナ
古い社会の閉鎖性と偏見、集団心理を描く為には必要だったのかも知れないけれど、町中の人々全てが絶対的に「男はマレーナに性的欲望を感じ、女は美貌にとことん嫉妬する」という、あまりにも画一的な、二極しかない人間描写にはとことん違和感と不快感を感じた。確かに男はあんなもので女もあんなもの。いやらしい部分だけ見れば。ただそんな男と女の嫌な部分だけを誇張して、それを見せ付けられても気分が悪い。確かに男はいい加減で無責任、女はねちねちと嫉妬深い…心当たりが沢山ある。そういう意味でこの映画は男と女の本質を描いた映画だとは、確かに言える。でもとにかく何だか考えるだけで気が滅入る。何とも私の個人的なトラウマを思い出させて、鬱にさせてくれる作品。だから多分、凄く良い映画なのだと思う。ベクトルは別としても、私の心をここまで掻き乱す訳だから。 3点(2004-01-08 18:02:17) |
520. PARTY7
シュールな笑いが好きで、それを期待して観たのだけれど、驚くことに1度も笑えなかった。くすりとも。「鮫肌~」はなかなか面白かっただけに期待し過ぎたのかも知れない。ただ、この監督の持ち味のスタイリッシュな雰囲気や画面作りは今作でも発揮されているし、その点はいいと思う。 3点(2004-01-08 14:03:41) |