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six-coinさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 210
性別 男性
ホームページ http://mixi.jp/show_friend.pl?id=8512182
年齢 49歳
自己紹介 映画は娯楽である。笑ったり泣いたり学んだり、空想という鑑賞時間を過ごす「芸術作品」である。実際に映画づくりを体験していない人間に、映画批評が出来るとは思えない。プロの批評家でもなく映画を作った経験も無いのだから、作品のシナリオや背景など、基本設定に理屈っぽくケチをつけるようなナンセンスな行為はなるべく止めにしたい。映画好きのハシクレとして、作家が作った作品を、素直に楽しみ、感動できる姿勢を何よりも大事にしたいと思う。

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41.  敦煌 《ネタバレ》 
井上靖の原作を読んだのが映画とほぼ同じ時期、随分前のことで原作の内容を明確に記憶していないが、この映画はなぜか好きだ。ヒロインの中川安奈さんがとても美しく見え、昔見た当初は話の本筋そっちのけでこの2人の悲恋物語が気に入っていた。後に敦煌の洞窟に描かれた仏教美術の壮大さをTV特集等で知り、それにからむロマンに胸踊り自分もいつか敦煌へ行ってみたいと思ったものだ。原作を読んでいないと中国名の登場人物達の伏線がちょっと分かり辛いとは思うが、壮大なスケールの物語をこれでもかと大袈裟に演出するのではなく、下っ端の兵隊の立場から泥臭くリアルに描いているところが良いと思う。見ているだけで、砂埃と汗で皮膚や口の中がザラザラしてきそうだ。三国志のように、リーダーの立場から描いた中国の歴史絵巻はどれも壮大であるが、その大きな歴史の流れの中、強者の号令一下、粒ほどの存在も残すことなく砂漠に散って行った、主人公達のような人々も想像し切れないほど大勢いたことだろう。「名無しの死体にはなりたくないのだ」と衣服に記名した主人公趙行徳。彼に頼み我先に記名を願った朱王礼を始めとする兵隊達。戦の炎の中、数え切れない教典を運び出す僧侶達。彼らの姿に弱肉強食の歴史に埋もれながらも自分達が歴史に存在した証を少しでも残したいと懸命の努力を続ける儚さを思う。夏草やつわものどもが夢のあと。
8点(2004-12-15 13:13:23)
42.  ルパン三世 カリオストロの城 《ネタバレ》 
もっとスケベで、過激で、ハードボイルドな原作のルパンを好きな人ほど、毒の抜け切ってしまったこの映画は好きになれないのだろう。しかし天下の大泥棒ルパンにも、物語の背景を考えれば実はこんな爽やかな一面もあった、それでもいいではないかと思う(漫画の原作ファンの人には申し訳ない‥‥)。浮いた話も多いルパンだが、この作品に登場するヒロインはかつて可憐な少女時代に、危機に陥った自分を助けてくれた命の恩人であり、他の作品に良く登場する色恋の相手とはちょっと違う。もっとストレートに言えば、ルパンにとって「肉欲」の対象ではない。物語の背景に肉欲相手のヒロインが登場しない物語である以上、原作の「毒」も抜けてしまって自然なのだ。(この物語で原作そのままのルパンなら不自然極まりない)そんな物語の背景を考えれば、個人的には他の数々の物語と同様、まったく独立した一つのエピソードとして受け入れることができる。ひとつの物語として考えれば、作品としては極めて完成度が高い名作である。銭形の名台詞の後の、「なんと、気持ちの良い連中だろう‥‥」という庭師の爺さんあの言葉が、この映画の全てを象徴していると思う。テーマソング「炎のたからもの」は特に良い。オープニングの旅のバックに流れるテーマ、エンディングの立ち去る旅立ちの背景に流れるテーマ、「旅」を象徴するこの歌が作品に抜群にマッチしている。オープニングとエンディングに同じ「旅」をテーマとした曲を使うと言う手法は「ラピュタ」にも通じているところがあるが、これが始まりには期待感、終わりには何とも言えない淋しさ、寂寥感を感じさせ、余韻を残す。ルパンのアニメシリーズの中では最高傑作であると思う。
8点(2004-12-10 13:29:51)(良:1票)
43.  マスク・オブ・ゾロ 《ネタバレ》 
昔読んだ原作とは随分違った筋書きだったが、幼い頃の想像より遥かにバンデラス演じるゾロがカッコいい。ゼタ・ジョーンズも美しく、原作では確かアレハンドロの息子であるディエゴを演じるホプキンスも渋い。原作のイメージを極めて忠実に、それ以上に楽しく、情熱の国らしく「濃い」役者揃いで体現した、極めてエンターテインメント性の高い作品に仕上っていると思う。最初は少々おマヌケだった主人公が初代ゾロに鍛えられ成長していく様子、おてんば娘エレナとの情熱的な恋、人々を虐げる悪との戦い、子供に見せたっていいくらいの明解痛快な西洋チャンバラ活劇だ。夜の山に浮かび上がる炎の頭文字、黒マントを翻して颯爽と登場する二代目ゾロの初陣シーンには、童心に帰って思わず拍手を送りたくなってしまった。これを作った監督も、きっとこの小説が大好きだったのに違い無いと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2004-12-08 13:11:50)(良:1票)
44.  ディープ・ブルー(2003) 《ネタバレ》 
イルカはあんなに楽しげに波の上で踊ることが出来るのか。シャチはアシカを尾びれで10mも跳ね上げるのか。ペンギンはあんな距離をブリザードに耐えて行進するのか。‥‥‥最初から最後まで、驚きと感動の連続だった。なんと美しく、壮大な映像の物語。これらの映像を撮影するには、大変な苦労があったことだろう。つまるところこの映画のメッセージは、「地球環境を大切にしよう」ということなのだろうが、ただ一つ残念なのは一番最後の「人は今日も海を傷つけている」という言葉だ。そんな陳腐な言葉は必要ない。そんなフォローがなくても、これらの映像は圧倒的な説得力があるのに。スクリーンに映し出されているのは作られた仮想現実ではなく、弱肉強食のまぎれもない真実。膨大な命が巡る生と死の終わりなき輪廻、描かれたシナリオのない感動のドラマだ。それが圧倒的な現実味と説得力をもって見る側に語りかけてくる。この映画の唱えているとおりだ。別に極端なエコロジストになれというわけではなく、星の彼方を見る前に、我々は自分の足元に在る母なる地球のことをもっともっと知るべきなのだ。どんなに素晴らしい奇跡の星で、自分達がこの星にどんな恩恵を受けているのか。自分達も生命のひとつであることを認識し、産みの親たるこの星に対して敬意を払い、何を行うべきなのか。未来と空ばかりを見て、現実と足元を見ていなければ、文字どおり「足元をすくわれる」ことになりはしないか。‥‥‥‥環境破壊の恐ろしさと人間の末路を唱えるのも大いに結構だが、この映画に描かれている今の地球の現実世界の素晴らしさにも、もっともっと眼を向けるべきなのではないか。自分達の住んでいる地球とは、本来どんなに豊かで、素晴らしい奇跡の世界なのか。こんな美しく、儚い奇跡を破壊しようなんて、誰も思わないはずだ。人間同士のやっている「必然」ではない争いなんて、ちっぽけで無意味なものに見えてくるはずだ。学校での安っぽい教育やそこらの嫌味な環境保全の啓蒙など比較にならない、有無を言わせぬ圧倒的な説得力に脱帽した。メッセージだけでなく、映像をひときわドラマチックに見せる音楽も大変良い。久しぶりに見応えのあるドキュメンタリー映画だった。
[映画館(字幕)] 8点(2004-10-25 00:37:18)
45.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
このシリーズで初めて観たのがこの作品だった。欲張り過ぎではと思えるほどに最初から最後までクライマックスの連続、これこそが誰もが楽しめる純粋な冒険映画だ。CGが極度に発達していない時代だからこそなのか、「ダイ・ハード」同様、完全無欠のヒーローではないからなのか。冒険のひとつひとつに現実味があり、世界中を縦横無尽に駆け回る活躍に心が躍ったものだ。あのBGMにのって颯爽と活躍するハリソン・フォードに加え、ショーン・コネリーの存在感。今ではこんなに気持ち良く手に汗を握れる作品はなくなってしまったが。いつまでも次世代に語り継がれていってほしい、「冒険映画の王道」的作品である。
[映画館(字幕)] 8点(2004-10-20 00:55:26)
46.  シルミド/SILMIDO 《ネタバレ》 
犯した罪は決して消えるものでもなく、シルミドに行く前に彼らがやったことは肯定できるものではない。それでも反乱の直後に一人が口走った「自分の墓標に、自分の名前を書けないってことだろ!?」という言葉が彼らの気持ちを象徴している。許されない罪で刑務所送りになった犯罪者達、そんな彼らでも自分の存在した証を残し、自分は自分として生き、死にたかったのだ。最初は刑を免れるための行動であったが、それがやがて、彼ら自身の存在の意味そのものになっていく。北の首領を暗殺して栄光を手に入れる、そんなことよりも、刑の執行により一度は存在を消されかけた彼らはこの任務の遂行に自分達の存在の証という悲願を立てた。共産ゲリラのレッテルを貼られようとも、バスの中に血染めの名前を残した彼らの行動からは、自分の存在意義を確認し、かの国に生きていた証を残したいという、悲惨なまでに切ない気持ちが伝わって来た。犯した罪は、犯した罪。しかしたとえ罪人としてであれ、彼らの存在が世に公的に認められることを願ってやまない。……蛇足だが、音楽が「ザ・ロック」にとても似ていた気が…。
8点(2004-06-13 03:44:31)
47.  ビッグ・フィッシュ
最初は主人公同様、父親の過去の真実が知りたいと思ったが、最期にはどうでもよくなった。父の人生の何が嘘で、何が本当かを知る、それが父親を理解することだと信じた主人公が、最期に知ったもの。どれが嘘で、どれが本当かなんてどうでもいい。ただそこに父親が在り、その人生に多くの人々が交わり、そして共に幸せを分かち合った。精一杯に自分と人々の幸せを祈って生き、人々に惜しまれて去った充実した人生があっただけ、それこそが全てで、それで十分なのだ。人生というものの、なんと面白いことか、それを息子に伝えたい一心で、父親は誇張した思い出を語ったんだろう。自分そのまま、幸せで豊かな人生を息子に生きてほしい、心から純粋に、そう願ったに違いない。そうして創りあげた幻想的な思い出の数々も父親にとっては立派な自分の人生の一部。たとえ奇人と呼ばれたって、人の幸せを祈り、人に愛される一生は、素晴らしい。出来ることなら、こんな素敵な最期で一生を終われたなら。嫌味もなく、純粋にそう思える映画だった。
8点(2004-05-18 03:09:58)(良:1票)
48.  ターミネーター2
特にSFアクションという分野において、続編になって更に面白さと凄みが増した良い例の映画だ。全編で敷いた伏線を更に発展させ、その上に友情、母子愛、別れの切なさなどありとあらゆる感動的な要素を絡ませ、期待以上の出来で見る側を見事に裏切ってくれる。手に汗握るストーリー展開も見る側を決して飽きさせない。シュワルツネッガー主演の映画では最高の出来だ。
[地上波(吹替)] 8点(2004-05-08 01:59:05)
49.  アドルフの画集
若き頃のヒトラーが画家志望だったことは知っていたのでリアルに感じられ、作中の彼に大変感情移入できる映画だった。政治に興味を持ち民族主義者、出征して勲章をもらうなどある面で非常な現実主義者。しかし一方では画家としての素質を持っていても、芸術の前に華開かない自分をリアルに認めきれない孤独なロマンチスト。直情的であれだけのエネルギーを持っていた後の独裁者には、そうなる前に画家としての挫折や苦悩、開眼があったであろうことも容易に想像できる。人類史上あまりに悪名高いこの男の人生の分岐点、画家としての素質が独裁者として開花するまでの過程が本当に分かりやすく、美しく描かれていた。
8点(2004-05-06 00:13:00)
50.  ミスティック・リバー 《ネタバレ》 
見た後の気分から6点をつけていたが、考える度にこの映画の自分の中の評価が上がってきたので訂正させていただきます。上のまぶぜたろう氏の意見に感服しました。本当にこの映画は様々な人生の見事な縮図だ。悲惨さばかりに眼がいっていた自分には眼からウロコでした。このレビューに居てよかった。以下、訂正前のレビュー//アイ・アム・サムから一転・渋いマッチョなショーン・ペン、影のある役どころが良く似合うティム・ロビンスの演技。3人の過去に絡んだ物語の展開が3人の役にハマっており、役者の個性が十二分に引き出された、とてもアジのあるサスペンスに仕上がっている。最後のあまりにも救われない終わり方は実に後味が悪かったがそれも一興。過ちを犯したショーンが悲観して死んだり逮捕されたりしていたなら、それこそ尻切れとんぼで後に何も残らない、在り来たりな結末になっていたと思う。そんな決まりきった底の浅いオチであれば、それこそもっと後味が悪く何の救いも無いものになっていたかもしれない。決してショーンの生き方を肯定するわけではないが、彼らの物語としては未練が残るこの終わり方でよい。泣きながらショーンの前で無実の罪を肯定したデイブの心には、殺される恐怖より自分の過去を含め人生にピリオドを打つ、大きな諦めが溢れていたのではなかっただろうか。美しい過去を失ってしまった哀れな男、間違いなく彼にとっては、あの結末こそが救済だったのだ。ショーンも決して終わりの妻の言葉を全て納得していたわけではない。3人が3人とも傷を負い、それぞれに納得した終焉がここにしか無いことを知っていたんじゃないだろうか。キャッチコピーにある「もうひとつのスタンド・バイ・ミー」は大間違い。失われた少年時代といってもこの映画に描かれているのは、戻りたいと思うようなあんな美しいノスタルジーではない。自分達の過去に何とか結末をつけたいともがき苦しむ、消し去りたいと思うような悲惨な過去なのだ。
8点(2004-01-17 00:11:27)
51.  ラスト サムライ
よくぞやってくれた、という胸のすく思い。 確かにロケがほとんど海外だったから生えている植物がちょっと違和感あったり、史実上では正確でないと思われる部分も数々ある。しかしドキュメンタリーでもない映画に必ずしも史実に忠実に描く必要もなく、気が付くと全く違和感なく鑑賞している自分がいた。時代考証に労力を費やしただけあってかなり「凝って」描かれた明治初期の日本、従来のハリウッドが描いてきた日本の姿とは比較にならないほどスケールが大きく緻密。幕末から明治の日本、世界大戦後の日本のように、他の国の文化を受け入れることで自国のアイデンティティーが失われることを危惧したこんな人物や、こんな事件が実際に存在したのではないか、と思わず納得してしまうだけのリアリズムがある。あれだけの世界がハリウッドで再現され世界に発信されたことは、日本人としてなんだか誇らしい気持ちになった。 こんな現代のアメリカでも、他国の文化を理解しようと努め、なおかつ「滅び行く相手側の視点」に立って映画づくりができる人がいるのが嬉しかったが、これを観た外国人の人が、今までにない正確さで描かれた切腹や古い時代の日本人の美徳をどう思うか、大変興味がある。トム演じるネイサンはかつてのアメリカのインディアン侵攻に嫌悪感を露骨に持ち侍に共感するが、果たして現代のアメリカの人々は。アメリカは世界でみれば最も歴史の浅い国。古い他国の歴史や文化を重んじているこの作品、イラク問題まっただ中のアメリカの人々は、どう観るか?切腹という自殺を、「名誉ある死のかたち」というひとつの「文化」として認めることができるか?この映画を観た海外、特に我こそ正義のアメリカの人々がどんな感想を抱いたのか、是非感想が聞きたい。 渡辺謙や真田広之も、トム・クルーズに負けない名演技!物語がトムの独り舞台ではなく、渡辺謙演じる勝元や日本のサムライとのヒューマンドラマとして描かれているのがとてもいい。この映画を観る時代劇に慣れた日本人の視点は、当然ながらかなり時代考証的になってしまうであろうが、物語の構成自体も決してつまらなくない。シンプルな物語の中に日本人の良き姿を再現してくれたこの映画スタッフに感謝。
8点(2003-11-24 01:00:07)(良:1票)
52.  紅の豚
一番最初に観たときは、あまり印象に残らなかった。しかし、何回観ても見飽きず、観るたびに心に染みる味が増してくる。古き良き時代のカッコイイ野郎ども、そしてたくましく強い女たち。宮崎作品にはムスカ以外に決定的な悪役がでてこないが、この映画も出て来るキャラの全てが魅力的。あのなんともいえないエンディング、流れる加藤登紀子さんの「時には昔の話を」・・・うーん、渋い、大人の映画だなぁ。
8点(2003-11-09 21:55:15)
53.  シカゴ(2002)
仕事で疲れて憂鬱になっていた気分が、レイトショーで一発で吹き飛んだ。歌は上手いんだかわからないが、それでも音楽にも大迫力のダンスにも大満足。あらゆるミュージカルの歌は出演者の言葉をより心象的に表現するものだが、この作品では舞台を映画にしたという利点をよく活かしていると思う。舞台ミュージカルと違い、場面によっては一瞬にして背景まるごと心象表現に切り替え、その相乗効果で歌やダンスが更に見事な表現手段となっている。特に新聞記者たちが文字どおりの「操り人形」になる場面は傑作。実際の舞台も見てみたい。 当時のシカゴに関する知識があったら、確かにもっと楽しめたかもしれない。あと、この出演交渉を蹴って後悔していたトラボルタがもしリチャードに変わって出演していたら、どんなものになっていたか大変興味深い。
8点(2003-11-08 23:57:43)
54.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
これぞディズニー・エンターテインメント、頭カラッポにして存分に楽しめる映画。何と言ってもジョニー・デップの演技、 ちょっとヒネててキレてて、それでいてダンディでクールなカッコイイ奇人、ジャック・スパロウ。まさに彼のために用意された役柄といっても過言ではない。あれだけのキャラをリアルに自分の中に作り上げるというのは本当にスゴイ。物語の冒頭、海から颯爽と登場するその姿にはシビレた。ストーリーも分かりやすく、音楽も大海原を駆ける自由な海賊を連想させて、映像と良くマッチしている。自由の象徴・海賊を舞台に笑いあり、スリルあり。まるでひとつのテーマパークにお金を払って入ったように、童心にかえって心から楽しめる映画だった。 
8点(2003-11-08 00:50:31)
55.  AKIRA(1988)
中学生の時に夢中になって、台詞を全て覚えるくらいに何回も観たっけ。原作のスケールには到底およばないけれど、印象的な音楽や映像、リアルな効果音は鮮烈な印象だった。オープニングから冒頭バイクチェイス、鉄雄の事故までのスピーディーなシーン展開は秀逸。あのバイク欲しかったなぁ・・・・。
8点(2003-11-06 23:58:39)
56.  レミーのおいしいレストラン 《ネタバレ》 
物語序盤の、レミーがリングイニ操縦を訓練するシーン。ボトルから手酌で注がれたワインがグラスを外れ、背景にピンボケで見えている白いテーブルクロスの上に落ちて跳ねる。その質感、水滴が跳ねながら、半ば布に染み込んでいく様子。その一瞬のリアルなことに思わず見とれた。‥‥‥キャラクターはユーモラスにデフォルメされ、完全に漫画キャラだが、背景のリアルさや料理のシズルはますます磨きがかかっている。さすがはピクサー、CGアニメ世界一を自負するだけのことはある。動きもCGならではの不自然さがなく重量感もあり、観ていて違和感を全く感じなかった。‥‥‥ヒロインがリングイニを好きになる行程が無く、筋書きはツッコミどころ満載だが、節々にボケとツッコミが効いていて大変面白い。散弾銃を打ちまくられシャンデリアと一緒に落ちたネズミたちとそれを凝視するオバアさん、保健所の調査員がキッチン一杯のネズミ軍団を見て立ちすくむ保健所の調査員。このあたりの「一瞬呆気にとられて固まる」様子がスピーディーでリズミカルに表現されていてユーモラスだ。‥‥‥またレミーが「味を感じる」様子や、イジワル評論家が田舎料理に衝撃を受けるシーンなど、CGの技術だけに頼るのではなく心象表現も大変工夫されている。主人公は結局ネズミの力を借っ放しで自立できないダメコックのままだけど、とても見応えのある一作だった。
[映画館(吹替)] 7点(2007-08-08 01:16:02)(良:1票)
57.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》 
第一作目以来、あえて原作は読まずにずっと鑑賞しているが、初作以来の面白さだったと思う。前作までの話をさすがに忘れかけていたが、それでもテンポ良く進む筋書きは大変に分かりやく、物語の流れを見失うことなく最後まで楽しむ事ができた。‥‥‥ゲイリー・オールドマンには、やはり「レオン」や「エアフォース・ワン」のような冷徹な悪役が似合う。悪役をやらせたら右に出る者の居ない彼が善玉とは、どうしても違和感が感じられたが、特筆すべきはアンブリッジ先生演じるイメルダ・スタウントンの演技力。‥‥‥「ヴェラ・ドレイク」では良心的で可哀相な老婆を心細く演じていたが、今回は図々しく豪快でピンクで、どこまでも嫌みなオバハンであった。最初は前に観た作品のイメージが残っていたのだが、物語が進むに連れて本気で憎たらしくなってきてしまう。今回の物語の中に大きなエッセンスを加えるこの役柄に、彼女のキャスティングはこの上なく正解に思えた。(ヴォデルモートの存在を知る前に呆気なく連れ去られちゃったけど)
[映画館(字幕)] 7点(2007-07-24 00:49:55)
58.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
「ダイ・ハード」という言葉の意味は、確か「死にそうなのになかなか死なない」というような意味だったと記憶している。第一作目、ナカトミビルで血みどろになりながら戦った冴えない刑事は、本作ではターミネーターばりの強さとなり、死にそうな危機感など感じられない。ジェット機に飛び乗っても、ヘリを撃墜しても、天下無敵の我らがヒーロー・マクラーレン警部なのである。‥‥‥もはや「なかなか死なない」を超越した存在にはなってしまっているものの、「誰も代わりが居ないから」と愚痴をこぼしながらも戦う姿は昔の主人公の姿そのまま。3作目でややこしくトーンの落ちかけたシリーズを、一気呵成に最初のあるべき姿へ戻してくれたようで見ていて嬉しい。最初から最後まで息もつかせぬアクションの連続、十分に映画館で観る価値のあった映画だった。
[映画館(字幕)] 7点(2007-07-14 17:23:12)
59.  ロッキー・ザ・ファイナル
スタローンが第一作の脚本を書き上げたのは、わずか2日間だったという。実際には存在しない筈の「ロッキー」という人間のブランド、ただそれだけで観に行った映画。2やら3やら、最近の続編ブームには大概ウンザリきていたが、観に行って安心した。‥‥‥人の心にズカズカと入り込み、もっともらしく説教を垂れ、そして、傷だらけになりながらそれを証明する。金持ちというアメリカンドリームの体現者ではなく、人生の勝利を手に入れた、決して負け犬にならない男。今でも、ロッキー・バルボアは、昔の愚直なバカのままのロッキー・バルボアだった。‥‥‥トレーニング風景がやたら短いのも、古くさい回想シーンやセンチメンタリズムも、そんな小さなことはどうでもいい。評論家がぶちまけるような安っぽい演出への工夫なんて顧みない無骨な演出、骨太なスタローンの熱いメッセージが伝わってくるではないか。我らがヒーロー、ロッキー・バルボア健在なり。歳をとったって、人生へのチャレンジャーであり続けたい。第一作を彷彿とさせる、人を奮い立たせるパワーのある一作だった。
[映画館(字幕)] 7点(2007-04-22 01:59:44)
60.  トゥモロー・ワールド 《ネタバレ》 
なぜ人間に子供ができなくなったのか、世界が破滅に向かった理由は何なのか、結局最後まで結論は分からずじまいだが、クライマックスには感動させられた。未来に一筋の望みを残す、あのエンディングもなかなか。‥‥‥なにより素晴らしいのは、映像と物語のリアルなこと。主人公テオドアが赤ん坊を追って銃撃戦の中ビルへと向かう、話題のあの超ロングカットも、よく演じきったものだと感心する。薄汚れた町中、イギリスの街中を走る輪タク(?)、ボロボロのポスター、現代と全く変わらない軍隊装備、難民の群れ等々。車も宙に浮いている訳でもなく、現実味のある近未来の世界観の表現が、物語に強烈な説得性を持たせていると思う。根拠もないのに、人類文明があらゆる意味で飽和しきった現在、近い将来に本当にこんな世界が訪れる気がする。‥‥‥そのリアルな世界観のお陰で、全てのナゾが解き明かされたわけでは全然ないのに、女性が子供を産むという行為の偉大さ、素晴らしさが痛感できる映画。我々男性がどんなに頑張ったって、女性のこの出産という行為の偉大さに及ぶことはできるまい。
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-25 21:05:32)
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