41. ナイト・ウォッチ(2004)
《ネタバレ》 悪くない、「ロシアもやるじゃない?」って印象です。(ロシア的な?)スタイリッシュさは、またハリウッドと一味違い、工夫も凝らされていたのではないでしょうか?映像は、アイデアも含め、良かったと思います。またディテールも相当凝っていて、製作サイドのこだわりを強く感じました。 [DVD(字幕)] 6点(2006-08-29 00:20:09) |
42. ファイヤーウォール
《ネタバレ》 あまり評判が良くないようであるが、伏線を張りながら緊張感を保持するストーリー展開は悪くなく、最近のハリソン・フォード作品の中では、上質の部類ではないか?ただラストに向けてのリアリティの無さには、いささか幻滅した。「強いパパ=強いハリソン・フォード」を描写したい狙いはわかるが、カネが手に入っていない犯人が家族を殺すリスクがない状態で、ただの銀行員が一人で特攻するのには無理がある(警察を待ちなさいよ)。ヒーロー系男優主演の映画に良くあるこの展開は、いささか興ざめである。特攻するなら特攻する必然を脚本で工夫してほしかった。 [DVD(字幕)] 6点(2006-08-29 00:14:50)(良:1票) |
43. エミリー・ローズ
《ネタバレ》 TVCMを見て、ただのオカルト・ホラーのつもりでレンタルしたが、こんなに素晴らしい映画とは思わなかった。実話に基づいた見事な法廷ドラマである。悪魔を信じるか信じないかの議論ではなく、悪魔で苦しんでいる人(エミリー)とそれを救いたい人(神父)の間で起きた出来事を法廷でどう裁くか?なにが正義なのか?陪審員の判断は賢明であったと思う。無罪にすると超常現象=悪魔の存在を認めることになってしまう、あくまで科学的根拠というよりは良識・常識に基づけば有罪なのであろう。ただし、神父は良心の固まりであり、これまで苦しみ続けたことを検察以外の誰もが認めていた。「刑期は今日まで」。女性裁判官が同意し実質無罪になった瞬間は感動してしまった。日本でこの結論は考えられないであろう、さすがアメリカである。個人的には、ホラー的な描写を一切取っ払っても、良い映画になったのではないかと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2006-08-29 00:04:55)(良:1票) |
44. 聖なる狂気
《ネタバレ》 軽い気持ちでレンタルした。自由奔放な女性、良く見るとアシュレイ・ジャッドじゃない?口のきけない大雑把そうな男性、ヴィゴ・モーテンセンじゃないか?なんとも体当たりな演技であった。登場人物が少ない作品であるが、出演者は、皆いい味を出しているし、キャラが浮き立っていたのは良いアクセントになった。独特な雰囲気の中で物語は進行していく。舞台は森の中で、作品を通してその森から出ることはない。この閉鎖的状況における各登場人物の心の変化を見事に描写していると感じた。ストーリーとしてはありがちかもしれないが、各キャラの濃さと独特な演出表現は見ごたえがあると思う。怖い映画である。 [DVD(字幕)] 6点(2006-08-22 23:10:45) |
45. パニック・フライト
《ネタバレ》 なかなか。偶然借りてきて得をした気分にさせてきれました。役者陣は有名ではないが、B級の香りはなく、テンポも良いしディテールにもこだわりを感じた。悪役の男性、なかなかクセがあり、この映画の緊張感を終始保つ役どころとしては良かった。機内での描写は、まさに逃げられない密室劇を見ているようで、各キャラ(子供、おばさん、若者たち)が微妙なバランスで絡んで行くところもうまく描かれていたと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-17 00:19:49) |
46. サウンド・オブ・サンダー
《ネタバレ》 アイデアは良いのだが・・・。描写にもオカネをかけているというのもわかるが、なぜか非常に「B級」の香りを感じてしまった。プロットが妙に薄っぺらい。細かい突っ込みどころ(なんで地下鉄を通って行くの?等々)は置いといて、原始の蝶を踏みつけた結果どうして現在に影響があるのか?、どうして時間の波は段階を追って押し寄せるのか?、ラストではある一時点に主人公が二人存在しているが、ならばあのタイムスリップ自体の前に戻り止めればいいんじゃないか?「未来から戻った主人公」は一瞬で未来に戻るが、ならば結局は「未来から戻った主人公」は自身が存在する時点の危機を回避できないのではないか?等、物語の根幹の部分での説明・描写が足りず、ただの「パニック映画」になってしまった感がある。この系統の「時間」をまたぐ作品を矛盾なく作るのは難しいとは思いますが・・・ [DVD(字幕)] 4点(2006-08-07 03:35:27) |
47. エンパイア・オブ・ザ・ウルフ
《ネタバレ》 トルコの歴史背景、仏との関係の知識がないため、リアリティを持って見れなかったのが残念であったが、ジャン・レノは(いい意味で)「(クセのある)いいオヤジ」になったと感じた。個人的には、悪役のままエンディングしてほしかった。結局、「最後は万歳、ヒーロー物」で終わってしまい、イントロからのドロドロした感じが色あせて軽いイメージになってしまったと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2006-08-07 03:20:19) |
48. シン・シティ
《ネタバレ》 迫力満点、センス抜群。共同監督の「コダワリ」が随所に感じられ、一気に見せる映画である。各キャラともビジュアル面から表情・アクションにいたるまで「これでもか!!」というほどデフォルメされ、「個性の競争」を見るようであったが、特に、ミッキー・ロークはすごい。他の「1級品」のスターを完全に食っていたと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-07 03:14:15) |
49. パズラー2 リターン・オブ・マッドネス
《ネタバレ》 「ニューセレクト」の映画の中には稀に当たりがあるが、この映画は「当たり」だろう。「パズラー(1)」を見た時は、少し頭にきた、そして今回の「2」だが、製作した国も違うまったく異質な作品に「2」を付けてしまうこのいい加減さは置いといて(ニューセレクト&アルバトロスの担当者、少しは邦題考える時に知恵を絞ってほしい)、この映画は見れる。作品全体を通した雰囲気良し、精神病院内の部屋を含めたディテイルも申し分なし、主人公の女性もなかなかなもの、脇役もキャラが引き立っている。結局は「倒錯者の夢落ち」なのかもしれないが、各登場人物を含め伏線が散りばめられながら、最後の「禁断の落ち」へと続いていく描写はセンスが感じられた。秀作と言えるのではないか? [DVD(字幕)] 6点(2006-08-07 03:06:53) |
50. レイジング・ケイン
《ネタバレ》 見るのは2回目であるが、デ・パルマらしさは出ていたと思う。特にラストのモテルでのシーンの映像の運び方は、いかにもデ・パルマ。(乳母車が出てきた時は「アンタッチャブル」を思い出した。)リズゴーも名優であった。多重人格モノでの最高峰映画は「アイデンティティ」と思っているが、90年前半にこういう側面からのアプローチも興味深い。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-29 02:14:23) |
51. デス・サイト
《ネタバレ》 この監督らしさがなく普通の映画であった。アイデアは良いが、もう一捻りほしい。犯人は途中で普通にわかるし、設定にも工夫がなかった。細かいツッコミは置いといても、犯人の動機・狙いがあまりに弱い。「警察にいる変質者だから」という理由じゃあストーリーがいらなくなってしまい厚みのない仕上がりであった。 [DVD(字幕)] 4点(2006-06-26 05:10:47) |
52. ファウスト(2000)
《ネタバレ》 ウルトラB級映画として、そのテイストを存分に味わえる。この手の映画は、細かな点を突っ込んではダメで、映像とアクションと出演者の心の動きを楽しめばいい。気の利いたセリフやこだわりが感じられる小道具・小物も随所に散りばめられており、その点でも楽しめる。B級の王道(???)を一直線に進む作品。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-25 03:19:53) |
53. モンスター(2003)
《ネタバレ》 シャーリーズ・セロン、アンジェリーナ・ジョリー、ミラ・ジョロビッチ・・・彼女たちには共通点があり、自分の身体(裸体を含む)を映像の道具として使い、ある意味で恥じらいのようなものがないと感じていて、個人的には好感が持てなかった。しかし、この映画でセロンは、「美」ではなく「醜」という点で恥じらいなく身体を作り演技した。このプロ根性はすごいことである。オスカ-に値する努力と気構えである。映画全体を通して、下劣な表現がやたらと多いのが気になるが、これが現代アメリカなのであろう。衝撃作というより、人種差別を含む格差の問題を根本に持った社会的ドキュメンタリーであった。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-24 07:13:19) |
54. アンスピーカブル
《ネタバレ》 私も、見たことを忘れて、2回レンタルしていしまいました。それだけDVDジャケットと内容が食い違っていたということなのでしょうか?でも、あらためて見てみると、それほど悪くもない。テーマは深いし、各キャラは個性的でした。特に、デニス・ホッパー、自分の顔を剥いじゃって、この親父、最高!こういう役は、ほんとにハマリ役ですな。 [DVD(字幕)] 5点(2006-06-07 00:50:48) |
55. Vフォー・ヴェンデッタ
《ネタバレ》 悪くない。悪くないのではあるが、期待をしていただけに、ちょっと単調に感じられた。サプライズもなく、どんでん返しもなく、奥の深いプロットがない、いわゆるアクション映画の域を出ていない。主人公の悲哀も薄っぺらく感じられた。ちょっと辛口となったが、何の事前知識・期待もなく見れば、娯楽大作としては充分に合格点であろう、期待しすぎちゃいました。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-06 23:22:40) |
56. 最後の晩餐 平和主義者の連続殺人
《ネタバレ》 おもしろい。価値観を同一にしている(だからこそ人まで共犯で殺していた)と考えていた5人のインテリ学生が、徐々に意思統一できなくなる過程が非常におもしろい。仲間で意思統一されないことはありえないと考えていたからこそ殺人までしたのであろうが、ラストシーンで5人中4人が反対サイドに立つまでの心の動きを上手く描いていたと思う。乾いた感覚でコミカルでありシニカルであり、一見の価値がある良作。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-06 23:12:05) |
57. キング・コング(2005)
《ネタバレ》 久しぶりに長い映画を見たが、長さを感じない高品質な映画だった。まず、時代背景が良い。現代版のキングコング(ジェシカ・ラング主演だったか?)にはなかった独特の雰囲気があり、まさに当時の一攫千金を狙うプロデューサーの生き様にリアリティがあった。そして、なんと言っても、映像のすごさ。草食恐竜を肉食恐竜が追っかけるデッドヒートは中盤の圧巻シーンであるし、ナオミ・ワッツを救うコングと恐竜が戦うシーンも秀逸であった。またラストシーンも良かった、コングは野生動物なのだから人間的な情の深さや涙等の悲しい表現をするのは本来的には現実味がないと考えていたが、まさにその一線を越えることなく描かれていたのも個人的には評価したい。あの時代の船で、どうやってコングをNYに運んだのか?とか、劇場セッティングをどうやったのか?とか、描写されていない点での突っ込みどころはあるが、まさに娯楽映画としては子供から年配者まで楽しめ共感できる秀逸な作品。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-02 02:20:49) |
58. 悪魔の棲む家(2005)
《ネタバレ》 「呪われた家で父親が狂う」というホラーの王道を行くこの映画に「ひねり」や「サプライズ」は必要がないーーーそう言いたげな作りである。音響や唐突な映像で恐怖感をあおって見る側を驚かそうとはしていない点は良いと思う(最近のモダンホラーでは一般的になってきたが・・・)。棺を作っていたのは余分だし、現代風にアレンジしたいのはわかるが、妄想シーンも含めて余計なシーンが多かったのが残念。 ただし、子役たちは3人ともそれぞれのキャラがしっかりとしており非常に良かった。 [DVD(字幕)] 5点(2006-06-01 02:28:31) |
59. 秘密のかけら
《ネタバレ》 淡々と描かれてはいるもののエグいテーマの作品である。サスペンスとしては、ヒロインのジャーナリストが名探偵となり謎を解くところは非現実的であると感じた。真実を明かす手法としては、謎が解かれるより、ただ回想シーンの描写のみで終わらせた方がすっきりした感がある。ケビン・ベーコンは、相変わらずすごい。どんな役でも演じる姿勢とその演技力には脱帽したい。 [DVD(字幕)] 5点(2006-05-31 05:05:01) |
60. フライトプラン
《ネタバレ》 とても上等なサスペンスとは言えないだろう。そもそも飛行機の中で子供が誰かに見られればオジャンになる犯罪計画に現実性がないし、棺が必要で殺した男の妻が偶然にも飛行機に詳しいという設定もありえないと思う。前半部分は緊張感あり、「本当に子供はいるのか?」を考えさせられたが、後半は見るに忍びなく、アクション俳優に成り下がったフォスターによる「強い母親=子供のためなら母親は強い」という母性愛がテーマの映画ということか?それにしても、フォスターは老けた、6歳児の母親にはとても見えなかったのは私だけであろうか? [DVD(字幕)] 3点(2006-05-30 04:00:53) |