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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2102
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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41.  ダンテズ・ピーク 《ネタバレ》 
もう20年前の映画ですが休火山だった山が噴火し、 いい町全米第2位に選ばれた、その麓の町が壊滅していく様を見せていく特撮は迫力満点。 火山学者のピアース・ブロスナン、登場してしばらくは結構普通なのですが、 パニック状態の中、クルマに小さな子どもたちを乗せ冷静にハンドルを切る姿、その表情はやはりカッコいい。 かと言って、あの燃えたぎる溶岩帯を車で突破するのはいくらなんでもムリだとは思いますが…。 リンダ・ハミルトン演じる町長も良かったのですが、町が壊滅状態になっていく中、 町のトップの町長が行方不明状態になり、自分の子どもの救出に向かうというストーリーはどうだったのか。 救出されブロスナン博士との恋が成就し、救助隊から祝福の拍手をされている場合ではないでしょう。 少しでも犠牲を最小限におさえるべく町長として奮闘する姿を描く方が良かったと思います。 何といっても町長を演じるのは、あのサラ・コナーのハミルトンですから。 よって、2人の子どもの救出に向かって以降は4人のサバイバルがメインとなってしまうので 町長という立場も意味が無くなってしまい、 こういうパニック大作ものにしてはストーリーが小ぢんまりとしてしまった感は否めません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-10-17 09:18:48)
42.  不機嫌な赤いバラ
偏屈な元大統領夫人。こういうふてぶてしい役で余裕しゃくしゃくの貫禄を見せるシャーリー・マクレーン。 その夫人のシークレット・サービス役を演じるのはニコラス・ケイジ。 同僚たちとボヤく姿も、職業柄締めるところはしっかり締める姿も、どのニコラス・ケイジもいい映画です。 シークレット・サービスものとしては銃撃戦もアクションも無く、 終盤のある事件までは元大統領夫人とその周囲にいる人々を基本的にはコメディタッチで描いていく。 だからこそ、シャーリー・マクレーンとニコラス・ケイジの2人が作品の世界観にはまっている作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-16 23:05:12)
43.  もうひとつのラブストーリー
タフガイ、ニック・ノルティも90年代に入り老けたなあ、と思うようになってきた頃の作品。 警察や検察から行政に至るまで不正と腐敗が蔓延る町で、それを包み隠すためにある殺人事件の罪を無実の青年いかぶせようとしている。 無実の青年を救うために立ち上がった1人の女と、彼女から捜査の依頼を受けた私立探偵がニック・ノルティ。 捜査の過程で徐々に腐りきった町の実情が明らかになり、町ぐるみの不正と闘うというストーリー自体には新鮮味はありません。 それでも、こういうテーマの熱く見応えがある映画は色々あるのですが、本作は残念ながらそうではありませんでした。 この男と女が恋に落ちるというのも定番でそれはいいのですが、2人の関係はもっとシンプルにして、サスペンスの方に重点を置くべき作品だったと思います。 アクションはありませんが腐敗しきった権力に立ち向かう私立探偵、これもタフガイ、ノルティらしい役どころなだけに、 青年が釈放されたのはいいのですが、対権力という面でこの中途半端な結末は無いと思います。2人の関係もパッとしないまま終わってしまうのも残念です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-10-06 21:17:28)
44.  地獄の女囚コマンド
アメリカ映画でありながら、本国アメリカでは未公開だという。もうそれでどの程度の作品かは分かろうというものです。 B級臭がプンプン漂う邦題がついていますが、女囚とか、こういう邦題の映画ってちょっとしたお色気の方にも期待しちゃうわけですが、 そっちを期待して見る映画ではないです。作品自体は真面目にやってる敵中突破ものですが、それにしては何か緊張感が無いですね。 某中東の国に潜入し、ある人物を救出に向かうのですが、色々訳があって女を中心に救出チームを組まなければならない。 という訳で候補者探しに各地の刑務所をめぐるのですが、アメリカの犯罪映画でしばしばその名が出てくる、悪名高きサンクエンティン刑務所に、 「ミッドナイト・エクスプレス」でもおなじみ、、麻薬密輸でトルコの刑務所に収監中のお方に、 皆さんなかなかの強者揃いです。しかし、何ですか?その後の緊張感のない訓練は・・・。 CSの吹替版で見たのですが、女囚軍団を率いる男が訳があって使うオネエ言葉が寒い・・・。 (中盤のこの辺りで見る気を無くす人も多いかもしれない) 脇を固める超ベテラン俳優の皆さん。この何気に豪華なベテラン勢が妙に切なさを誘います。
[CS・衛星(吹替)] 3点(2017-09-19 22:06:45)
45.  ハーフ・ア・チャンス
ベルモンドとアラン・ドロン。フランスが世界に誇る同世代の2大スターの共演ですがこの2人、意外に共演作が少ない。 2人の共演は「ボルサリーノ」以来になるのかな? クールなドロンと陽気なベルモンド。「ボルサリーノ」で2人が演じたキャラもそのままに、 と言うよりは2人のキャリアを通して、多くの人が思い浮かべるであろう2人のイメージをそのままに、 90年代に入り初老に差し掛かった2人の楽しそうな共演の姿を見ているだけで微笑ましい気分になる。 ドロンのクールな眼差しと、ベルモンドの何とも言えない味のある笑顔。 年は取りましたが2人ともカッコいい。この2人の、僕が好きな魅力が全く変わっていないことも嬉しい共演です。 監督はパトリス・ルコント。この2人より少し若い彼にとってはその昔、 この2大スターの全盛期の映画を夢中で見ていたであろうことも想像できます。 この2人のW主演の映画を自身の作品の中で実現させたかったのでしょう。 予想外のルコントの遊び心と、余裕しゃくしゃくで実に楽しそうに作品の中での再会を楽しむ2人。 脚本、ストーリーはなんてことの無い作品ですが、本作はそれだけで十分な作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-17 15:30:55)
46.  バッドボーイズ(1995)
W主演のマーティン・ローレンス&ウィル・スミスの凸凹コンビのコントのような軽妙なやりとりに マーティン・ローレンスのしゃべくりはなかなかの面白さです。 それまでの作品の空気を一変させての終盤のアクションはかなりの気合が入っています。 この手のお気楽アクションコメディにしてはド派手かつスタイリッシュにまとめられています。 このあたりはさすがマイケル・ベイ&ブラッカイマー、しっかりやりたいことやってるという感じです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-08-07 16:22:48)
47.  ジャガー
ヴェベールの作品としては、特に後半のアマゾンに乗り込んでからはコメディ色が薄い作品にしてかなり微妙な味わいがある作品。 しかし前半、アマゾン先住民の霊媒師の男がとある事情でパリにやって来て、 ほとんど裸の恰好でパリの高級ホテルやパリ市内をさまようシュールすぎる姿と、 そこで出会った借金まみれのいい加減な(そしてちょっと優しい)男とのかみ合わない交流は結構笑わせてくれます。 ですが後半のアマゾン編のアクション・アドベンチャーはなかなかのグダグダ具合で落差があまりにも大きい。 失われつつあるアマゾンの熱帯雨林への問題提起が含まれているようでもありますが中途半端です。 ジャン・レノ演じる霊媒師の付き人と共に、この借金まみれのパリ男がアマゾンに乗り込む。 そしてアマゾンのならず者と闘う。この男に霊媒師の魂が乗り移るとあり得ないパワーアップを果たし ならず者たちを次々なぎ倒す様は、B級香港カンフー映画でも見ているような感じです。 このアマゾンのアクションアドベンチャーに合流する、ある事情を抱えたヒロインが可愛い。彼女が本作で一番良かったです。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-07-17 18:05:57)
48.  ニール・サイモンのロンドン・スイート
新婚カップル、中年夫婦、熟年の元夫婦、母と娘。 ロンドンのとあるホテルに集う、それぞれに事情を抱えた4組それぞれの悲喜こもごもを見せる群像コメディ。 それなりに面白いカップル、味わいのあるカップル、ただドタバタだけのカップルと色々ですが、 それぞれが好き勝手やっていてかなり散漫で浅く広くになってしまっているのが残念。 やはりニール・サイモンは主役の男女の心の機微をユーモアを交えじっくり描くコメディで真価を発揮する人なんだと思います。
[DVD(字幕)] 4点(2017-07-10 21:55:37)
49.  ミルドレッド 《ネタバレ》 
監督カサヴェテス、主演ジーナ・ローランズとくれば、まず頭に浮かぶのは「グロリア」。 しかし本作の監督はジョン・カサヴェテスではなくニック・カサヴェテス。そう、ジーナ・ローランズの息子にあたります。 これがニックにとっての長編デビュー作とのこと。 ソフィア・ローレンがやはり息子の長編デビュー作で主演した作品を思い出しました。 息子がデビュー作で母の主演作を撮る。息子だからこその魅力的な母の姿をとらえていると思います。 最初はどこか陰のある、まだ幼い少年と大人が出会う。こういう場合、映画では男同士が圧倒的に多いのですが、 本作はその大人が女性ならではの柔らかさ、あたたかみを感じる。 この少年の母はいつもくわえタバコに酒。しかしジーナ演じるミルドレッドと接するうちに次第に母親らしくなっていく。 一方のミルドレッドも、この母と息子と接するうちに人生について改めて考えるきっかけとなっていく。 まだ幼い息子との微笑ましい交流を交えながら、2人の女性が互いに人生を見つめなおす優しさのあるドラマ。 ミルドレッドとは対照的な、この少年の母親役のマリサ・トメイも、こういう役を非常にうまく演じる人です。 最後ははこの母と幼い息子、そしてミルドレッド自身の息子、娘とも別れ、彼女はどこへ向かうのだろう? 一抹のさみしさを感じつつも彼女が旅立っていく、毅然としていて力強さを感じさせるその姿が印象的なラストでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-10 21:38:12)
50.  トゥルー・クライム(1999)
やはりイーストウッドには、こんなひと癖もふた癖もあるヒーロー像がよく似合う。本作では、信心深い冤罪の死刑囚と面会した際でさえ、 「俺はどうせ世間ではつまはじき者だ。神など知ったこっちゃない。あの世の正義などクソ食らえだ。」と言い放つ。 平気でこんな台詞を吐く正義の人を演じると誰もイーストウッドには太刀打ちできません。 勤める新聞社でも禁止になっている、社会悪の象徴のようなタバコをくゆらす様がまた絵になる。 死刑執行まであと数時間。普通なら不可能と思われるドラマですがイーストウッドがやると、それだけで何か説得力のようなものがある。 不慮の事故で急死した後輩に代わり、死刑囚の面会の仕事を引き継いだ時には執行まであと数時間。 面会時、与えられた時間は15分。冤罪の死刑囚との分刻みの真剣勝負。 最後は、刑の執行が始まり秒刻みの争いとなってくる。次第に残された時間との闘いが緊迫度を増してくるドラマの展開も見事。 冤罪と死刑、人種問題、司法やジャーナリズムの在り方を問う重さのあるテーマを扱いながらも、 娘とのやり取りや職場での軽いやりとりが効いていてイーストウッドの社会派サスペンスとしてはそれ程重さを感じさせない。 そこには何も台詞は要らない。クリスマスの夜、目が合う2人の表情で終わるラストもまた良かった。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-06-10 23:15:01)
51.  ボディヒート(1992)
まずは谷のような所に吊り下げられたブランコにドリューが揺られるオープニングが印象的。 何とも言えない不安定さ、危うさ、微妙な幼さをも感じさせます。 しかしその後は友人の家庭を崩壊させる、この時17歳とはとても思えない堂々たる悪女っぷりを見せる。 ストーリーに特筆すべきものは無いですが、このドリューが最大の見どころ。 彼女の生い立ちや家庭環境については断片的に触れられる程度で多くは語りませんが、 彼女を評する、友人の本作最後の台詞「私より孤独だった野良猫」が見事に彼女を言い表しています。 ちなみに↓のお2人と同じく、僕もディカプリオがどこに出ていたのか分かりませんでした。 "レオ様を探せ!"も本作のお楽しみの1つかも。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-05-13 20:53:55)
52.  キンダガートン・コップ
この頃のシュワちゃん、何本かこういうコメディに出ているんですけど、どれもいいんですよね。 多少ぎこちなさを感じたりもするのですが、それがまたコメディの中でいい味になっていたりします。 子どもたちとの絡みもうまくいっているのかどうか微妙なんですが、それもシュワちゃんのコメディならではのほのぼの感があります。 近年のシュワちゃんは「エクスペンダブルズ」や「大脱出」でスタローンと組んでまだまだ元気なところを見せてくれていますが、 今度は昔の仲間が集まって大いにワル乗りするアクションコメディなんていかがでしょうか・・・?
[CS・衛星(吹替)] 6点(2017-05-02 11:15:35)
53.  バッド・ガールズ(1994) 《ネタバレ》 
先に撃ってきたのは娼婦に絡んでくる大佐の方。 マデリン・ストー演じる娼館の経営者はその大佐を逆に撃ち殺してしまう。正当防衛だと思うのですが、 死刑を宣告されるマデリン・ストー。しかし刑の執行寸前で3人の娼婦に助け出される。 その後は西部劇でお馴染みのピンカートン探偵社に追われるという設定だったはずですが、 途中からはこの設定をお忘れになったかのようにストーリーが進行していきます。 もっと執拗に追手に彼女たちを追わせて絡ませなきゃ・・・。 手配書まで作られたお尋ね者のはずが、途中からは追手の存在感が全く無くなってしまいます。 「ヤングガン」では地味な役回りだったダーモット・マローニーが2枚目役をカッコよくこなす。 ジェームズ・ルッソもこういう役がよく似合う人です。 脇を固める男優もよかったし、4人の〝バッドガールズ”も魅力的だっただけに惜しい作品です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-04-15 23:23:19)
54.  上海ルージュ
1930年代の上海。裏社会に生きる人間達の抗争と愛憎のドラマ。 日本や西洋諸国の思惑が交錯するこの時代の上海の混沌も、裏社会の抗争に付き物のドンパチもほとんど無い。 上海の裏社会を牛耳るドンの愛人にして上海の人々を魅了する歌姫。皆から"お嬢様"と呼ばれ栄華を極めるコン・リー演じるチンパオ。 この手の作品にしては静かなドラマですが、作品の視線を荒みきったこの世界の住人達に置くのではなく、 彼女の付き人を務めることになった、田舎から出てきたばかりの少年に置いたことで登場人物ぞれぞれの運命や結末が強烈な印象を残します。 チンパオがいなくなってしまっても何も変わらない。新たなチンパオの候補者を上海に連れて帰るだけ。 この少年もいずれは上海の裏社会の構成員に成長していくのか・・・。 こんな風に裏社会のシステムが受け継がれていくことを感じさせるラストが悲しすぎる。 チャン・イーモウが時折見せる映像美へのこだわり。本作でもそのこだわりが随所に感じられます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-09 21:05:26)
55.  ブルー・ストリーク
勢いがいい。ノリがいい。テンポがいい。尺が短い。笑いドコロ十分。 元泥棒の偽刑事。無茶苦茶なようでそれなりに辻褄が合ってくる。みんなちょっとずつ間が抜けている。 警察、FBI、昔の泥棒仲間に麻薬王まで入り乱れて、最後はちょっとハラハラドキドキ。そして結末がいかしている。 マーティン・ローレンスが素晴らしい。新人ダメ刑事だったはずの相棒、ルーク・ウィルソンが最後はカッコいい。 典型的アメリカン・コメディとして実に素晴らしい作品です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-03-30 21:36:10)(良:1票)
56.  髪結いの亭主 《ネタバレ》 
公開当時、この手のヨーロッパ映画にしては結構話題になり、ヒットしました。 この作品のヒットが日本でもルコントの名が広く知られるきっかけにもなりました。 それにしても、官能的でいてシュールすぎるこの世界観、独特です。 少年時代の妄想が現実のものになった大人のおとぎ話、いや、男のおとぎ話か。 シュールではあるのですが、艶やかでしっとり感のある作品の質感がいい。 これはもうアンナ・ガリエナの醸し出す雰囲気につきるのではないかと思います。 唐突な結末には驚きましたが、この行動に出ざるを得ないほど今が満たされていて、 今のこの幸せな状態のまま、人生を完結させたかったということなのでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-26 17:15:05)
57.  クール・ランニング 《ネタバレ》 
どこまでも陽気で前向き。本職の陸上競技でオリンピックの夢を絶たれてもなんのその。 ボブスレーという競技を知り、即決でオリンピックを目指す4人組の勢いが実に気持ちがいい。 「がんばれ!ベアーズ」のウォルター・マッソーを思い出させるようなジョン・キャンディのコーチぶりも素晴らしい。 南国を思わせるカラフルな普段着も防寒着も、白銀の世界に響くレゲエも作品の陽気な雰囲気を見事に作り上げている。 ボブスレーでは弱者である彼らが、困難に直面し強豪国の白人のエリート選手から馬鹿にされても、 どこまでも陽気で前向きな「プライド!パワー!」の合言葉どおりの彼らを応援せずにいられなくなる。 素晴らしきスポーツコメディです。 ゴールシーンはフィクションのようですが、観客も母国でTVの前で応援している人達も反目していた父も、 馬鹿にしていた強豪国の選手達も、コーチと敵対してた人物も、皆が4人の健闘を称えリスペクトする。 スポーツ映画のラストにふさわしい感動があります。やはりスポーツ映画にはこんなベタなラストがよく似合います。 メダリストだけがヒーローじゃない。近年は色々な問題もありますがやはりオリンピックっていいもんだなと思わされる作品です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-01-28 19:59:16)
58.  金融腐蝕列島[呪縛]
本作で取り上げられているようなメガバンクと比べると、僕が所属する世界は小さなものですが、 本作を見ていると、あの時はきつかったなあ・・・。と思い出すことが自分にもありますので 少々きつかったですが、スキャンダルの渦中で戦う熱いサラリーマンの生き様のドラマを堪能しました。 関係者に群がる報道陣の表情も克明にとらえる。混乱した現場の空気を伝える特捜部のガサ入れの迫力ある描写。 この冒頭で一気に作品の世界に引き込まれます。以降もラストまで次々と困難をたたみかけてくる。 最終決戦の株主総会は予定調和的になってしまいましたが、総会屋との戦いは迫力十分。 強風に揺れざわめく木々の葉が、まだまだ彼らの戦いが続いていくことを暗示させるようなラストも印象的です。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-01-05 17:27:55)
59.  雨上がりの駅で
ミシェル・ピッコリ演じる認知症の疑いと放浪癖がある元大学教授の老人と、 巨匠アルジェントの娘アーシアが演じる、日々の現状に不満を抱える19歳の勝気な娘の放浪の旅を描くロードムービー。 最初はこの老人の娘に、父が心配だからと尾行するよう頼まれたところから始まった旅。 老教授は時に公園のベンチに腰掛けて佇み、時には海辺で海を眺めるのみ。何も起こらない。 限られた少ない台詞と表情と仕草で見せるピッコリの味わい深い演技に見とれてしまいます。 この老人が何の目的でどこへ向かっているのか。尾行が続く序盤はこの老人のドラマかと思いきや、 2人が行動を共にする後半はこの19歳の娘の行動から目が離せなくなります。 旅の途中ではぐれた2人が再会するラスト。最後も何も台詞はありません。 微笑む老教授に対して、実にいい笑顔を見せる。もう何も台詞がいらない素晴らしいラストシーン。 アーシアのこの笑顔、何度も何度も撮り直したのかもしれないな。 人生の進むべき方向性を見出せず揺れ動く気持ちと、最後には成長を感じさせるアーシアの演技。 名優ピッコリに負けていない見事な存在感を見せています。
[DVD(字幕)] 8点(2016-12-25 15:17:58)
60.  暗い日曜日 《ネタバレ》 
名曲「暗い日曜日」まつわるエピソードは聞いたことがありましたが、 その曲をモチーフにした、こんなストーリーがあったとは・・・。 あまりにも美しい1人の女と3人の男。それぞれの人物像と、彼らの心の配置が見事という他に無い。 戦争の時代を描いたドイツの映画特有の重さはあるのですが、 「暗い日曜日」の旋律の如く美しく悲しく、そしてエロティックでサスペンスフルで、何と上品な映画か。 3人の男のうち2人は戦争中に命を落とす。しかし、イロナには新しい命が宿っている。 ラストで作品は冒頭に続く現代に戻る。60年の時を経ての3人目の死。あの店で、あの曲が流れている中で・・・。 店の奥で息子が母の誕生日を祝っている。洪水の後も、彼女は洪水を忘れることなく力強く生き抜いたのであろう。 とても静かですが、重みを感じさせるラスト。そして常に死を感じさせる作品でありながら、 鑑賞後の後味は上質のワインでも味わった後のような余韻が残ります。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-11-20 21:08:51)
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