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ひと3さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 253
性別 男性
自己紹介 直接的に「内容」に向かうのではなく、「スクリーンへの現れ方」を語る言葉(技法論的な言葉)をなんとかめざしたい。

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41.  裏窓(1954) 《ネタバレ》 
「覗き」の裏窓での何気ない会話の数々が快感である。決して、こちら側の結婚をめぐる会話と連携する話題としてのあちら側(向かいの複数の窓)の画像の数々があるという見え見えの発想ではなく、ただ単に裏窓の視空間を前にしての何気ない会話として快感なのである。ヒッチコックはだからミステリーなどで勝負するような人ではない。あのセールスマンは実は犯人ではなかったというオドロキの研究書も、したがって 無用な気がする。
[映画館(字幕)] 10点(2015-06-06 11:22:48)
42.  恐怖分子 《ネタバレ》 
映画にしかできない語り。ほんらい交差することのない人物たちの人生が淡々と並行編集される。誰が主人公なのか、ではない。小説家の妄想がラストに紛らわしく、きわめて効果的に入る、というかたちで小説の語りというものがむしろ相対化されると同時に、映画の語り(視点)の豊かさが印象的である。
[映画館(字幕)] 8点(2015-05-09 23:40:21)
43.  カップルズ 《ネタバレ》 
この監督の並行編集癖は、突出した特徴だ。誰が主人公というのではない、あるとき偶然の切り取りで、とりあえずの主人公が産み落とされる。とはいえ、この映画では、ヤクザに追われる実業家の息子というのが一応中心人物だったはずだ、が、激烈な行為に及んだあと、映画の終わりの段階では妙に除けられる。とにかく、並行編集がこの監督の魅力だ、と再度。
[ビデオ(字幕)] 7点(2015-05-09 23:33:41)
44.  トカレフ(1994) 《ネタバレ》 
長回しだ、長い、魅力的に長い。相米慎二との違いってなんだろう、と考える。阪本監督のほうがまだ説話的かな、相米はもう破れている味なので。それにしてもこの主人公が死ぬ必要はないわけでね、しぶとく生き抜ぬくべき、説話的なカッコヨサの要請に背いても。
[ビデオ(邦画)] 7点(2015-04-21 23:54:21)
45.  バーバー 《ネタバレ》 
寡黙な主人公がナレーターを兼ねて、ナレーションも寡黙気味だ。弁護士を擁して、真犯人たるナレーターの側から真犯人を捜すかのようなスタイルをとっており、当たり前のことだが、何も判明しはしないし、とくべつ名案が浮上するわけでもない。アイロニカルなすべてがいいのは、いつも通りのコーエン兄弟。
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-04-03 08:44:54)
46.  ある女の存在証明 《ネタバレ》 
探し当てた彼女の窓を見上げる、と、彼女の側からのショットになり、窓のフレーム内に、こちらを見上げる主人公の姿がある。構図/逆構図がしばしば美しいし、ヴェネツィアの水面も美しいので6点献上。。
[DVD(字幕)] 6点(2015-03-29 18:05:35)
47.  ミラーズ・クロッシング 《ネタバレ》 
カフカの『城』を彷彿させる作品は多い。『ミラーズクロッシング』もそれで、見るからにカフカ似の主役が、何やら懸命なのだがほんとうに何をしたいのかほんとうは何を求めているのかは不明で、価値が相対化し尽くされている。「相対化」のなかでのあがきなのだコーエン兄弟のブラックな魅力は。
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-03-29 17:56:42)
48.  禍福 前篇 《ネタバレ》 
成瀬映画の例外的に強力なシーン!相思相愛の恋人があるにも拘らず親から政略結婚を強要されている男が草原に仰向けになっていて、その憂鬱を馬上の女性の出現が一挙に吹き払う。大蒼穹をバックに圧倒的に爽快に現れ出るこの馬上の魅力的な女性がなんと政略結婚の相手なのである。もはや何も悩む必要はないのであって、洋装で颯爽と馬に股がるこのモダンガールへと一挙に心変わりである、「メソメソする」和装の入江たか子を棄てて! 日本映画史におけるモダンガール像のきわめて政治的な機能を、成瀬映画も担ったのだ。銃後を守るのみならず外地にも乗り出すような積極的な女性像は、求められ利用され、やがて時期が来れば排除もされるだろう。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-03-23 16:48:22)
49.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 《ネタバレ》 
映画は見せてなんぼの世界(「怪現象」を見せないならせめてそれと向き合ったはずの人間たちの味のある芝居を見せなければならない)なので、こういうあるぞあるぞと誘いながら何もない映画は犯罪だ。映画館で観たのでチケット代を返してもらいたいくらいだ。テクニックとしては、三脚を据えて撮るシーンには客観的視点(この映画の主観的視点の檻から出ようとするも、出られない)へのほのめかしがあってそれがわずかな救いで、1点。
[映画館(字幕)] 1点(2015-03-23 16:21:31)
50.  花とアリス〈劇場版〉 《ネタバレ》 
真ん中の木立が画面を二つに分けている。センパイを引き連れているアリスが、木立につかまって、左のフレームに体を乗り出して、花に電話をする。この人どうするの?センパイは右のフレームにおとなしく収まって料理されるのを待っている。花が答えて曰く、「記憶喪失」のセンパイはアリスの元カレっていう設定なのよ。アリス目を点にして「うっそぉ、はやく言えよ」。このなんとも可笑しいシーンだけでも、ほんとうによくできた瑞々しい「映画の映画」だ。映画の筋の展開を、登場人物がフレーム内フレーム(木立)につかまって相談するという「映画の映画」。
[DVD(邦画)] 10点(2015-03-23 16:17:49)(良:1票)
51.  特急二十世紀 《ネタバレ》 
ホークスの筋語りのいつものスマートな「特急ぶり」が本作ではあまり感じられない(日本題がわざわざ「特急」をうたっているのとは裏腹に)のがちょっと不満。途中からは元の鞘へのハッピーな帰還への「期待」のみが、数々のドタバタ(これつまらない)を経て、延々と映画を引っ張っている。観客の「期待」はひたすら、綺麗なロンバードとハッピーエンドを迎えること。 
[ビデオ(字幕)] 6点(2015-03-20 00:53:16)
52.  赤ちゃん教育 《ネタバレ》 
ストーカーだな、この女性は。ホークスの語りのスピードは映像自体の原理で動くスピード(彼女の破れたドレス姿を覆うケーリー・グラントの運動)でもあるし、編集のスピード(アヒルの姿→豹→アヒルの羽毛に埋まるケーリー・グラント)にもよる。
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-03-19 21:50:44)
53.  宗方姉妹 《ネタバレ》 
なるほどこれには戸惑う。やけに怖い無職の夫がふるうビンタ、これはいけない、存在の深みがトグロを巻くようなのは、小津向きではない。オテンバな役柄で思い切り浮いている高峰秀子、居てくれて良かったよ、でないと陰気になってしまう。
[ビデオ(邦画)] 6点(2015-03-16 21:20:14)
54.  僕は戦争花嫁 《ネタバレ》 
恋が成就するまでのギクシャク(想像界)の可笑しさに比べて、結婚してからの障碍、つまり女性として登録される男存在の矛盾による宿無し状況(象徴界)には笑えない深刻なものがある。1947年以降の「赤狩り」の真っ最中でお先真っ暗であること(現実界)が影を落としているとみる。以上ラカン用語でまとめてみました。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-02-28 09:29:21)
55.  リバー・ランズ・スルー・イット 《ネタバレ》 
ハワード・ホークス的な語りのスピーディーなテンポとは真逆の、もちろん意図された間延びにつぐ間延び。もはや語りのメリハリを見せるのではなく、河の流れの方を見せるかのような、「長い」映画だ。 映画は通常、語る主人公の視点を超えたものも大いに映して、観客に高みの見物をさせるのに、この映画は違う。語る兄(優等生)の視点からすれば、弟ブラピに何があったのか、なぜあのように破滅的なのか、は一切分からない(観客にも)。ブラピの死に様すら、その両親も(観客も)、語る兄の言葉によってのみ接し得るにすぎない、というラディカルさだ。何をどういう目的で特に見せたいかという絞り込みを行って、もう一度作り直してほしいくらいだ。
[ビデオ(字幕)] 5点(2015-02-27 18:37:08)
56.  ヒズ・ガール・フライデー 《ネタバレ》 
字幕を追うのがたいへん。言葉だけの世界であることの「残酷さ」も売りになっていて、高所から落下した人物を見て「まだ動いている」。スクリューボールコメディの猛威。
[映画館(字幕)] 7点(2015-02-24 18:49:27)
57.  祇園囃子 《ネタバレ》 
完璧。今で言えば芸能事務所のシンドイ話を見せられる感じ。ラストシーンだけでも素晴らしい(という言い方は、濃密な作品世界のラストシーンについにいたった感慨でもある)。新入り若尾文子の身代わりで辛い務めを引き受ける木暮実千代の笑みで終わる。乗り越えた笑みなのである、凄い。 長回しの溝口(宮川一夫カメラ)だが、畳の座位から立ち居への移行にアクション繋ぎが例外的に二三あってメリハリが導入される。日本家屋の襖や簾などの上下の線がフレーム内フレームとして頻繁に画面を、閉じられた謀略・欲望・権力の空間として現出させる。
[映画館(邦画)] 10点(2015-02-24 18:45:39)
58.  アーティスト 《ネタバレ》 
トーキー映像部分(映画内映画)をもサイレントで描くという破天荒な試みもある(トーキーに慣れ切っている状況をあらためて相対化してみるのも悪くはない)。さて突然声が出なくなるというサイレント俳優の悪夢は、サイレント映画の中ではまさに声を根こそぎ奪われた感を表出する。
[DVD(字幕)] 7点(2015-02-20 13:22:01)
59.  EUREKA ユリイカ 《ネタバレ》 
青山真治とは相性がいいとはいえない。青山は暴力を主題としたいらしいが、暴力は映画を弛緩させる。さて『ユリイカ』における、探すのを止めたとき犯人が転げ出てくるというかたちは、この長回しの手法と合っているかもしれない、とはいえる。
[映画館(邦画)] 4点(2015-02-19 15:25:55)
60.  バートン・フィンク 《ネタバレ》 
たったこれだけの設定でこの引き込む力はたいしたものだ。「バートン・フィンク」という固有名詞はユダヤ系だなという台詞とともに意味ありげに急浮上したりするのに(古典的ハリウッド映画はことごとくユダヤ人起業家に支えられていたしこの映画の舞台たる1941年でもまだその事情に大きな変化はなかったはずだとしたら、この映画のハリウッド批判は時代考証的にはちょっと的外れかもしれない)、隣人の親ナチであることがやがて判明する暴力的な大男とはずっと奇妙に共存していたことになる。預けられた小箱の中身がついに明かされないのも作品全体の意図された曖昧さを象徴している。
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-02-17 14:36:49)
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