41. クローンは故郷をめざす
邦画の本格派SFドラマというものが非常に珍しいのではないでしょうか。ストーリーに新鮮味があり、映像もかなりの質だと感じました。 日本らしい田舎の家屋や風景と、近未来的な無機質な建築物のみで構成された画面が好印象でした。 しかし、セリフの内容やその口調がとてもわざとらしく感じました。共鳴の伏線の張り方もすごくわざとらしい。役者がしゃべる度に変な違和感が気になり、美しい映像に集中できなかったです。あれはあれで良いのでしょうか?なぜ?もったいない…という思いです。 [DVD(邦画)] 6点(2013-01-11 23:07:12) |
42. 少年と犬
《ネタバレ》 核戦争により荒廃した近未来、遺伝子の関係で女性がほぼ絶滅しかけてるみたいです。 そんな世界の中で生きる、少年と犬(テレパシーで会話できる)の友情の物語です。 少年の口から出る言葉は、「女はどこだ?」ばかり。頭の中は食欲よりも女探し。街で流れてたポルノ映像のカットの長さといい、謎の地下世界での災難といい、ラスト5分まで物語の中心は常に性欲。少年の気持ちは分かりますが、正直うんざりしてました。 そしてラスト。十分な【カタルシス】を得ることができました。うんざりした気持ちで見てて良かったです。 物語の構成は時計じかけのオレンジを彷彿とさせました。 [DVD(字幕)] 6点(2012-12-13 17:41:21) |
43. カラスの親指
【映像に魅力が無い】というのが一番の感想です。惹かれるカットが一つもありませんでした。引き画が少ないのも単調に感じられました。 物語に関しては、最後の伏線回収が爽快で楽しめました。それまでの仕込みやファミリードラマの部分はもっと映像で惹きつけなければ中だるみする内容だと感じました。 また、村上ショージの演技が危うく、それが逆に緊張感をもって見れる要因となりました。 姉妹は他の映画と比べても突出してかわいく映ってたと思います。 [映画館(邦画)] 6点(2012-12-11 01:40:28) |
44. TAKESHIS’
シュルレアリスムとしては発想が凡庸。大衆映画にはほど遠く、芸術としてもありふれた妄想の域を出ていないと思う。画も面白味に欠ける。画がつまらないシュルレアリスムはつまらないの典型だと思います。 ダリやブニュエルにはほど遠く、近いのはケラリーノ・サンドロヴィッチ。 [DVD(邦画)] 5点(2014-01-17 21:10:10) |
45. 恋はデジャ・ブ
《ネタバレ》 古くさいだけで平凡で面白味のない演出。古くさいだけで平凡で面白味のないジョーク。無意味なカーアクションが2度もあったことも印象が悪い。 フィルの序盤の印象を含め美人に一目惚れしただけの恋を応援する気持ちにもなれず、80分ぐらいまではただただ不愉快なだけでした。リタに関してもたった1日で同棲まで関係が進むのは安い。 反則技で実った1日未満の即興的な恋には感動を覚えない。 演出と内容共に邦題からイメージされる安っぽいラブコメそのものでした。 [DVD(字幕)] 5点(2013-12-21 23:19:57)(良:1票) |
46. 赤ちゃんの逆襲
声を出して笑った回数0回。微笑んだ回数2回。引いた回数38回。最後は少し感動。おかしいな。笑いたくて観たはずなんだけどな。 [DVD(字幕)] 5点(2013-07-15 12:52:27) |
47. キック・アス
細かいカット割り、頻繁に動くカメラ、スローモーション、ストロボライト、エロ、グロ、ロリ 【刺激的】なもの全部詰め込みました感が凄い。ストレス溜まりました。製作者にいっぱい人参ぶら下げられてる気分でした。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-23 23:58:27) |
48. イップ・マン 序章
《ネタバレ》 ここでの平均点が高いことに驚きネットで調べてみましたが、どのレビューサイトやブログでも評判が良いですね。 カンフー映画に疎いからか、アクションの良さがよく分かりませんでした。確かに迫力はありましたが、どれも偽物っぽく見えました。昔見たブルース・リーやジャッキー・チェンの映画の方がリアリティーがあって良かった気がしたのですが時代の流れということでしょうか。 色調・照明・セリフ・演技・小ぎれいな衣装など、何もかもが作り物めいたわざとらしさがあり、真面目な史実のような作りとの組み合わせが肌に合いませんでした。まるで【ファンタジー映画】を見ている気分でした。 終盤の引き画で、青年が放心状態で凧を手放したカットを、この映画のベストカットに認定しました。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-18 21:14:07) |
49. 告白(2010)
【過剰演出の極み】この監督の下では全ての題材が表層的な刺激にしかならないと思います。「これだから現代の若者は…」「だからゆとり世代は…」の精神を補強し育む映画。 鑑賞直後、凄い映画を見たと高揚感に包まれていました。しかし冷静になると、刺激的な画・ファンタジックな演出・音楽などの強い刺激により、考える隙もなくただ圧倒されていただけ、と気付きました。私はただ映像に洗脳されていただけだったのです。 どれだけ掘り下げて解釈するかは観客次第だと思います。さまざまな人間の醜さが表層的に過剰に強調されています。考えるきっかけとしてはとても分かり易く。そこから人間の本質や命とは何なのか掘り下げようと思えばいくらでも掘れそうな題材です。 しかし、この映画が描いている事象は非常に浅い。キャラ設定をした程度で終わっていると思います。その刺激的なキャラを娯楽として利用しているようにしか見えません。 そしてテーマを掘り下げたい観客は、側面のみを過剰に強調されたキャラを見て、観客それぞれの人生経験から想像された人物像を当てはめ、レッテル貼りをし、それぞれの人物についての批評を始めるのです。この流れ不健康だと思います。 監督はなぜこの題材を映画にしようと思ったのか本音を聞いてみたい。監督の不純な動機を想像してしまいとても不愉快です。 [映画館(邦画)] 5点(2012-12-12 00:31:39)(良:1票) |
50. 新しい靴を買わなくちゃ
《ネタバレ》 大人版ハルフウェイinパリ。ターゲットは純粋で夢見がちなアラフォー独身女性だろうか。ハルフウェイと同じように人の純粋な一面のみを抽出したかのようなラブストーリー。恋人達はとても幸せそうに手を繋いで歩いているからね、まるで全てのことが上手くいっているかのように見えるよね、真実は二人しか知らない。そんな話。日常を切り取ったかのようなとりとめもない会話が繰り返される。撮り方はおだやかで主張しない。ただ、高校生ならまだしも大人でそれをやるのは苦しいと思いました。 中山美穂の全ての言動が計算されたものに見えて仕方がない。おそらく、裏表の無い素直な女性という設定でしょうが、意図的に可愛らしい振る舞いをして男を誘ってるように見え、女性の嫌な一面を見せられてるような気持ちになる。甘えるタイミングも自然で絶妙。 向井理は何を考えてるのかよくわからない。言動はとても紳士的で誠実そのもの。しかし、女性の扱いに手慣れた様子も見え、全ての発言が上っ面で感情が伝わってこない。深入りする気もないくせに、彼女のナイーブな過去話も巧みに聞き出す。 私の心が汚れているから穿った見方をするだけで、汚れなき心をお持ちの方はまた別の捉え方をするかもしれない。 それにしても何でこんな深みもなければ展開も平坦でハルフウェイから何一つ進歩してない脚本に名のある役者やスタッフが揃ったんだろう?道楽か? そもそも、あっても無くてもどうでもいいような映画のレビューをしてること自体がバカバカしい。単に日頃の鬱憤を込めて何かを愚痴りたいだけかもしれない。 [DVD(邦画)] 4点(2014-03-17 18:52:31) |
51. 劇場版 SPEC~天~
伊藤淳史とマダムはSPECホルダーというより妖怪。そもそも、当麻のSPECに霊が絡んでくるのも不満。タイトルをSPECではなくOCCULTに変えた方がいいと思う。 [DVD(邦画)] 4点(2013-05-11 17:31:03)(良:1票) |
52. フレンチ・カンカン
《ネタバレ》 ♪空に太陽があ~る限~り~♪ 生きてる限りと言え! ♪もう恋なんてしないなんて~言わないよ絶対~♪ 回りくどいんだよ!! ♪恋は美しい 恋はすばらしい♪ 【浮気物語】の締めがこれか!!!気持ち悪い!!! 怒りの4点!!!! [ビデオ(字幕)] 4点(2012-12-19 17:47:28) |
53. R100
画で魅せる意識はこれまでで最も高いと感じました。映像表現の重要性にようやく気付いたかと偉そうですが思いました。アイデアを活かすも殺すも表現力。アイデアだけで通用したバラエティの感覚を映画に持ち込まれては困ります。しんぼるの昇天シーンから格段に進歩したと思います。 あと足りないと思うのは知性。ストーリーに知性が全く感じられません。相変わらず、単なるアイデアの羅列にしか見えません。これで海外の賞を意識してるのは理解不能。次作はそこを改善してきそうな気がします。全てのカットに意味と必然性を込めてほしい。次作はまともな映画が観れそうな気がしてます。 [DVD(邦画)] 3点(2014-02-27 19:23:34) |
54. g@me.(2003)
《ネタバレ》 音楽と演出のセンスが悪過ぎる。ゲームという言葉の使い方も不自然でダサイ。メイン二人の欧米人のような振る舞いも違和感でしかない。終盤の急展開だけがこの映画の見所。でもそれは原作のものであり、映画ならではの部分は全て標準以下の出来だと思う。それでもそこそこの平均点であるということは"意外な展開"というものを好む人が多いということでしょうか。 [DVD(邦画)] 3点(2013-08-25 23:31:01) |
55. 罪とか罰とか
伏線を張ることに一生懸命でしたが、肝心の内容が絶望的に面白くない。下品。くだらない。何の興味も持てない。笑えない。映像もつまらない。伏線回収さえあれば何でもいいという方にはおすすめ。ブラックジョークに関しては好き嫌い分かれると思います。 [DVD(邦画)] 3点(2013-08-18 18:25:51) |
56. 運命のボタン
《ネタバレ》 火星人はなんであんな回りくどいことするんでしょう?ボタンを押したら直ぐに息の根を止めればいいのでは。 妻の美しい心を知るも助けるつもりがないところを見ても、ボタン後の騒動が茶番にしか思えなかったです。 実存主義を説明するためだろうが、アダムとイヴや神とやらを絡めるためだろうが、説得力の無い展開の前では、深みどころか蛇足にしか思えないです。 心の底からつまらなかったです。 [DVD(字幕)] 3点(2012-12-26 00:04:23)(良:1票) |
57. アンフェア the answer
「この映画は【観客を見下している。】」 映画の神様はそう仰っていました。 「いやいや、この映画はサスペンス有り、エロ有り、爆発有り、ホラー有り、何でもアリのミックス弁当の様だったよ。とても観客想いだったよ。そんなことより、映画を観た、只それだけで幸せなことじゃないか。」 映画鑑賞の神様はそう仰っていました。 [映画館(邦画)] 3点(2012-12-17 19:28:43) |
58. しんぼる
無駄が多いとこれほど感じた映画は他にありません。もっと稚拙な映画はたくさんありますが、しんぼるはどれも【無意味な引き延ばし】にしか見えないです。 映画は小説や絵画などの他の芸術と比べ、時間やお金の制約がとても大きいと思います。ですから、一つ一つのカットにいろんな意味や情報を込めなければならないと思うのです。無駄なショットを撮る余地なんてありません。でも、情報を詰め込み過ぎると観客の理解が追いつかないので、できるだけ必要な情報のみを抽出し、省略できる部分を演出の力でうまく省略表現することはとても重要だと思います。どの監督ももっと多くの意味や情報を詰め込みたいと思いながらも、泣く泣く映画としての尺に納めているのではないでしょうか。 白い部屋でいろいろな道具が出てきましたが、あの道具に何か意味が込められているようには思えませんでした。その道具に他の部屋やメキシコパートとの関連性が見いだせません。ルチャレスラーにもどれほどの意味が込められてるのか。なぜシスターのガラが悪いのか。 私の理解が追いついていないだけでしょうか。白い部屋での道具を減らしたり、メキシコパートの尺を短くしても何の問題も無いようにしか思えないのです。映画としての尺に引き延ばすために道具の数が調整され、それにメキシコパートの尺を合わせたようにしか見えません。 海外を意識したらしい笑いに関しても理解が浅いとしか感じられません。海外の笑いをバカにしているのでしょうか。 [DVD(字幕)] 2点(2012-12-11 17:13:39)(良:1票) |
59. マーズ・アタック!
憎い。嫌いを通り越して憎いです。デザイン全般が嫌い。下品でバカバカしいユーモアが嫌い。この映画を巡る嫌な思い出もあります。 賞賛してる日本人が少なくないことが理解できないです。この映画のユーモアは日本人の感覚の中にあるものでしょうか?笑えますか? 下品でバカバカしいのに社会風刺が効いてるところが知的でイカしてると感じるとか? 勉強できるのに授業さぼってタバコ吸ってるのがかっこいいとか? この映画が好きな人はスターシップ・トゥルーパーズも好きそうなイメージです。 作家性が強い作品を制作できたことに関しては賞賛せざるを得ないので1点はあります。 [映画館(字幕)] 1点(2013-07-14 12:25:10) |