Menu
 > レビュワー
 > camuson さんの口コミ一覧。3ページ目
camusonさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 375
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345678910111213141516171819
投稿日付順12345678910111213141516171819
変更日付順12345678910111213141516171819
>> カレンダー表示
>> 通常表示
41.  レベッカ(1940) 《ネタバレ》 
主人公は若い娘で、金持ち夫人の付き人として働いています。たまたま高級ホテルに同行したところ、たまたま先妻を亡くした大金持ちの色男に見初められ、後妻として、大邸宅で暮らすことになります。主人公はすっきりとした目鼻立ちの美人で、快活で前向きで健気で、とても好感度が高いのですが、邸宅の管理を仕切っている、慇懃で、表情を崩さないおばさんに、何とはなしに威圧され、ノイローゼ気味になっていくという話です。この管理人のおばさんを草笛光子(に似た人)が、無表情の中に、冷たく底意地の悪いオーラを発しながら、好演しています。若くて健気な娘を、じわじわと真綿で締めていくように、いぢめてゆくのはよくないことですね。悪くないと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2024-03-05 18:33:42)
42.  マタンゴ 《ネタバレ》 
特撮ホラー。友人同士男女7人が、ヨットで航海中に嵐に会い、無人島に漂着し、サバイバル生活を送ることになるも、食料が絶対的に不足しており、パニックに陥いっていく一方で、島に潜む謎に侵食されていくというようなお話。シンプルながら、サバイバル要素、パニック要素、ホラー要素が盛り込まれていて、飽きさせません。ホラーの部分では、敵の攻撃力も大したことないし、見た目も大して怖くないのに、ハラハラ、ドキドキ感はかなりのもので、大したものです。嵐の中、波に翻弄されるヨットや、カビに覆われた難破船内部や、きのこに覆われた森の中など、妙に力作で感心してしまうところがある一方で、航海シーンの明らかな合成や、着ぐるみが襲ってくるシーンなど、安っぽくて苦笑してしまうところもあり、ムラが激しいのですが、何とも言えない味わいということにしておきましょう。
[DVD(字幕)] 5点(2024-02-26 19:27:51)
43.  プラハ! 《ネタバレ》 
舞台は、1968年のチェコスロバキアの町で、ちょうど、「プラハの春」が起こり、ワルシャワ条約機構軍のチェコ侵攻が起きる時期なのですが、歴史物として期待すると、まったく裏切られます。チェコの映画事情や、本作製作についての情報が少ないので、全くの想像ではありますが、作者の頭の中に、1960年代アメリカンポップカルチャーへの憧れが強く残っていて、甘ったるい青春ラブコメとポップミュージカルを、舞台と役者をチェコに入れ替えて、自国向け娯楽作品として実現したいというのがまずあって、設定としてプラハの春を取って付けたという感じがしてしまいました。ミュージカル独特のオーバーアクションな表情や、牧歌的な下ネタ絡みの笑いなどは、こちらの感覚が脆弱すぎる不運もあり、完全に置いてけぼりを喰らいます。とは言え、この時代でメイドに対する萌えを先取り的に意識したプレイは評価に値し、思わず笑ってしまいましたが。まあ、ヒロインが綺麗で可愛いのが救いで、何とか保てました。
[DVD(字幕)] 3点(2024-02-26 19:26:00)
44.  存在の耐えられない軽さ 《ネタバレ》 
原作小説は未読です。チェコのプラハの春を背景にしているのですが、アメリカ資本で、監督はアメリカ人で、役者は主に西欧・北欧人で、会話はすべて英語で、地域に根ざしたリアリティなどはほとんど期待できないようです。性愛がテーマなので、そこは気にしないとして、出てくる女性はみな魅力的なのですが、欲望にストレートすぎて萎えてしまいます。向こうの人は萎えないんでしょうかね。萎えがなければ、萌えも育ちませんね。3時間弱と長いのですが、それほど苦にならず見れてしまうので、悪い映画ではないと思います。かと言って、心に大きく響くものがあるわけでもなく、主人公の男が、最初は、目が逝っちゃってる感じで気持ち悪かったのですが、終盤それなりにいい人風になって良かったなぁ的な。ヒロインの腋は東欧を意識した役作りだったのでしょうか。気になります。
[DVD(字幕)] 5点(2024-02-26 19:21:11)
45.  地獄の黙示録 《ネタバレ》 
ベトナム戦争を扱った映画としては初期のものなので、戦場の地獄絵図のリアルな再現という意味では、後発の作品に譲るところもあるかと思いますが、それより何より、本作の戦場シーンは、幻想的で美しいです。本作は戦場での狂気をテーマにしていて、景色に狂気のフィルターをかませてあるのかも知れませんね。つくり過ぎだろうというくらい、絵づくりに余念がありません。テンガロンハットをかぶった現場指揮官の強烈なキャラが気に入りました。それに対して、主人公は、目を見開いてちょっと驚いているような、あっけにとられながらも何か言いたそうな口元などが、何とも言えない味わいのある可笑しさを醸し出しています。と、途中までは、すごくいいのですが、後半、フィクションが展開するにつれて、オカルト食が強まり、一気に嘘くさくなり、こちらのテンションも下がってしまいます。前半がよかっただけに、後半の失速が惜しいですね。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2024-02-26 19:13:50)
46.  サンセット大通り 《ネタバレ》 
自分が今でもスターで、ファンや映画界が復帰を待望していると思い込んでいるサイレント映画時代の元大物女優と、ひょんなことから、女優の大邸宅に住み込むことになるB-pictures(低予算映画)ライターのお話。気の利いた丁寧なディテールで、ムダのない小気味のよい展開で、主要な役者がすべてハマっていて、バランスがよくて安心して身を委ねられる感じです。
[DVD(字幕)] 7点(2024-02-26 19:11:10)
47.  フラガール 《ネタバレ》 
笑いあり涙ありの感動作なのですが、特に笑いのパートが、非常にわざとらしくて笑えないものであり、序盤30分程は激しい振るい落としを掛けてきますので、そこを何とか踏ん張る必要があるのかなと思います。「常磐ハワイアンセンター」という素材自体は、非常にポテンシャルが高くて、目の付け所がいいなと思いました。国内で石炭産業からの転換に成功した、ほとんど唯一の例だと思いますが、炭鉱という昭和のノスタルジー、フラダンスという明るい南国情緒と奥深さ、スポ根的な要素、村おこし的な要素などなど。ノスタルジーというか、現在に至るまでに日本人が積み上げてきた、歴史の1ピースとして愛おしく思えてきて、時の流れの重みに押されてブワッと来るんですよね。というように非常にいいところと、非常に惜しいところが混ざっていて、もうちょっと洗練したものにしてもらえると、見る方もずっと楽なのになぁと感じました。富士純子とか岸部一徳とか凄みのある演技ができる人も、終盤までは、過剰演出に引き摺られて、今ひとつなんですよね。
[DVD(字幕)] 7点(2024-02-22 18:05:53)
48.  父親たちの星条旗 《ネタバレ》 
二次大戦太平洋戦線末期の「硫黄島の戦い」を、アメリカ側視点から描いた作品。硫黄島プロジェクト2部作の1作目で、2作目は日本側視点から描いた「硫黄島からの手紙」となります。もとより戦争は政治の道具なのでしょうが、政局の道具として利用し尽くそうとする政治家の思惑があり、その思惑に煽られた民衆がつくる戦争認識があり、その認識と戦場で実際起こっていることとの、あまりの落差に翻弄される兵士達の苦悩が描かれていきます。あえて日本兵の人間性をまったく描いてないのは、対となる第2作のためであることは十分理解できますが、それにしても、日本兵のやられ方があまりにパターン化していて、あたかもシューティングゲームの的のような、ワンパターンな殺られリアクションで、苦笑してしまいました。軍事戦略的な観点も含めた、戦争エンターテインメントとして、他では見られないような特異な地形の硫黄島での攻防は、かなり面白くなるはずだと思うのですが、アメリカ側視点だけだと、その面白い部分をあまり描けないというハンデがあって、その分、日本側視点の第2作に期待してしまうところですね。
[DVD(字幕)] 6点(2024-02-22 18:03:51)
49.  ブルークリスマス 《ネタバレ》 
たまたまUFOに出逢って、光線を浴びてしまうと、どういう訳だか、血の色が青くなってしまうという設定のSF作品です。血液中の鉄成分が銅成分に置き換わると青くなるそうで、イカ、タコ、エビ、カニの血液はこのタイプだそうです。このような設定下で、UFOの謎に遡及することはまったくせずに、ただひたすら、人間社会におけるリアクションを描いていきます。異質な者に対する恐怖心が隔離、排除、殲滅を招くという内容で、短絡的で、バカっぽい大筋なのですが、錚々たる役者を集めて、大真面目にやっていて、ディテール部分には丁寧にユーモアが込められているので、なかなか笑えて、そこそこ飽きません。特に仲代達也が海外で聞き込みをするところの、外国人達の全体的ににやけたリアクションは面白かったです。青い血の設定自体は、非常に鮮烈で強烈なものです。後の作品「エヴァンゲリオン」や「ラーゼフォン」では、明らかにそれとわかる形で設定を引き継ぎ、作品としてそれなりに昇華していますので、優秀な後続作品を導いたという意味で、評価したいですね。
[DVD(字幕)] 5点(2024-02-22 17:59:04)
50.  レザボア・ドッグス 《ネタバレ》 
バイオレンス作品なのですが、そこそこ場数を踏んでるであろう男たちによる、まったくくだらない軽妙な会話のやり取りがいいです。複数の視点により何回か時間をなぞりながら、事の全貌がわかるようになる構成で、緩急や展開のバランスがとてもいいです。皆がふぁっきんふぁっきん言ってる割に。オレンジの人が最初ネズミっぽかったのに、どんどんカッコよく見えてくる不思議。
[DVD(字幕)] 7点(2024-02-22 17:56:45)
51.  恋の罪 《ネタバレ》 
前作「冷たい熱帯魚」では、でんでんの怪物っぷりが凄かったのですが、本作では、作品を引っ張る怪物役は、大学助教授兼売春婦に置き換わり、冨樫真が見事に怪演しています。園子温の作品は「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」と見ていますが、後になるほどエンターテインメント性が薄れ、文学性?の比重が高まっているようで、本作となると、洒落っ気が随分少なくなっています。そんなこんなで、序盤、中盤と鬱屈した流れが続くこともあり、大学助教授の母親が登場し、しゃべり始めたところで、観客が一気に緩んで笑い声が漏れました。皆、無意識のうちに笑いどころを求めていたのかも知れませんね。このタイミングでこれを持ってきたのは、なかなかだなと思いました。女性主人公3人の女性の性の物語なので、作品を女性が見てどう感じるかが最も興味深いところで、かつ、そこに作品の価値があるのかなと思います。私があえて言えることと言ったら、「坂恵のおっぱいはもう飽きた」くらいなことでしょうか。すみません。ちょっと言ってみたかっただけです。そこまでではないので気にしないでいただければ幸いです。
[映画館(字幕)] 7点(2024-02-22 17:52:11)
52.  猿の惑星 《ネタバレ》 
さて、いきなり、宇宙船の内装がチャーミングです。床屋の赤と青がくるくる回るやつの小さいのが組み込まれ、近未来メカっぷりを主張しています。ハッチの開閉用に、緑、黄、赤のボタンがシンプルに並んでいます。手作りの温もり感が残るヒューマンスケールなSF感がとても懐かしい気持ちとワクワク感を与えてくれます。宇宙船が見知らぬどこかの惑星に墜落した後は、宇宙にいた時の狭苦しさとは、うってかわり、荒涼とした土くれの大パノラマが広がります。食糧を求める探検もまたワクワクです。そして、いきなり、猿に遭遇するのではなく、まずは半裸の人類に遭遇し、そのワンノブゼムとして巻き込まれていく流れが巧みです。学者カップルが、口をぶつけ合っているのがとても微笑ましかったり、女学者の、主人公を見る時の驚きと興味が混じった知性を感じさせる目の表情がとても素晴らしかったり。人類の牝(♀)ちゃんもかわいいです。そして、最後のシーンは、絵として鮮烈に心に残ります。後発作品で、厄災、終末、滅亡を表すアイテムとして、しばしば流用される程ですが、やはり、本家は素晴らしいですね。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2024-02-09 17:48:07)
53.  硫黄島からの手紙 《ネタバレ》 
二次大戦太平洋戦線末期の「硫黄島の戦い」を、アメリカおよび日本それぞれの視点から描く硫黄島プロジェクト2部作の2作目で、日本側視点から描いたもの。硫黄島からの手紙という素材を選んだ時点で、泣ける作品になることは、ほぼ約束されており、あとはどんなバランスで料理するかなのですが、人間的感情を持つ日本兵達による美談に大きくシフトした構成になっています。当初、イーストウッドは本作を日本人監督に任せるつもりだったようですが、日本人監督がが同じ内容を撮ってもドメスティックな作品として扱われてしまい、アメリカでの一般上映は難しかろうことを考えると、結果的にイーストウッドがメガホンを取ったのは大正解でした。日本兵たちは、食料としてミミズを食うくらいしかないような極限状態に追い込まれ、一部では集団自害を図るなどに至るのですが、時間経過の描写が薄いため、突飛でクレージーな行動と映ってしまうところが残念。戦争には、狂気の沙汰もあれば、美談もある、その両方を描く意図はわかるのですが、狂気の悪人キャラと美談の善人キャラがあまりにわかりやすく分かれてしまっていて、本来単純じゃないものを描くはずじゃなかったのかと・・・。少し気になりました。この硫黄島プロジェクトの二部作は、プロパガンダを俯瞰しているという立ち位置が重要で、意味があるものとなっていますね。
[DVD(字幕)] 7点(2024-02-09 17:44:58)
54.  新幹線大爆破(1975) 《ネタバレ》 
新幹線に速度が80km以下となると爆発する爆弾を仕掛けて、乗客を人質に身代金を要求する犯人グループ。それと対峙する警察および国鉄とが織りなすパニックサスペンスアクション。これだけのスケールの大きな娯楽大作は、日本映画では他に例がないんじゃないかと思う程です。そして、キャストも豪華。竜雷太や北大路欣也が若いのに驚きましたが、それ以上に渡辺文雄がインテリ二枚目でびっくりしました。食いしん坊ばんざい以降のイメージしかなかったので。当時の日本の特撮技術は、まだ相対的に優れていたこともあるのでしょうか。最前線のエンターテインメントを創っているという創り手達の自信と気概がひしと伝わってくる作品です。国鉄の司令室セットも出来が良く、適度にアナログでいい感じです。壁に張り巡らされた監視盤を双眼鏡で眺めてチェックするなど、なかなか風流です。内容的には、ハリウッド映画「スピード」と非常に類似しています。映像トリックもあることから、元ネタと言っても過言ではなさそうですね。「スピード」は、より一般受けしやすく、アクションも見栄えがして、それはそれで非常に上手くやっていると思いますよ。本作は日本人好みに、犯人側の心情描写であるとか、人質に対する倫理観であったりとか、結構複雑な後味が残る感じです。本作は、国内での興行は芳しくなかったのですが、国外、特にフランスで大ヒットしたらしいです。フランス語版では、犯人側の心情描写はすべてカットされ、ただの悪人になっていたというのが興味深いところですね。
[DVD(字幕)] 8点(2024-02-09 17:41:08)
55.  月世界旅行 《ネタバレ》 
映画黎明期の作品ですが、作者の、人を驚かしたいという茶目っ気、遊び心がふんだんに盛り込まれていて楽しめます。カメラを固定した状態での舞台演劇になっているのですが、書き割りは絵画的で、幻想的でありながらリアルに描かれていて、コメディでありながら格調高い雰囲気があります。特に月に到着してから、地平線から地球が空を昇っていくシーンは、なかなか感動的です。月人とのバトルに発展しますが、次から次へと出てくる月人のやられアクションはショッカーの原型と言っても過言ではなく、当時としてはかなり画期的なものだったのではないでしょうか。評価したいところです。
[DVD(字幕)] 5点(2024-02-09 17:33:24)
56.  鉄男 TETSUO 《ネタバレ》 
この鉄は汚い鉄だなぁ・・・と思いました。メタリックな輝きはなく、使い古され、錆び付いた鉄です。鉄と生身の肉と血。ある朝、頬から飛び出た鉄くずを指で触った瞬間にほとばしった血飛沫に、鋭い映像的感性を感じました。基本的に大笑いしながら見ましたが、感性だけで突っ走っているので、途中でだれてきます。1時間程度の短めの作品ですけど、結構限界です。役者が皆いい味を出しているだけに、監督本人は出なくて良かったのではとも思います。
[DVD(字幕)] 8点(2024-02-09 17:30:05)
57.  ベン・ハー(1959) 《ネタバレ》 
冒頭、実に6分以上にもわたって、宗教壁画の一部、人物の手だけをアップにした止まった画像のまま音楽が流れ続けます。とりあえず、円盤の不良か、機械が故障したのかと思いましたよ。200分を越える大作ですが、この部分だけは時間の無駄だと思いました。本編は、とにかく映像の迫力と、緻密さ、精細さに、食い入るように見入ってしまいました。最大の山場はチャリオットレースのシーンで、臨場感にあふれ、かつ、演出過剰に陥らずに地に足の着いたリアリティが感じられるという奇跡的な仕事です。それ以外のシーンも、それぞれ、非常に丁寧に綿密に深みのある美しい映像に造り上げられています。ストーリーがわかりやすいのもいいですね。シンプルな復讐劇が物語の軸となっていて、それに、キリストの生誕、磔刑のエピソードをうまく絡めて、物語に奥行きを与えています。終わり方はちょっとどうかなと思いましたが、キリストなら仕方ないと思い直しました。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2024-02-02 10:11:09)
58.  麦の穂をゆらす風 《ネタバレ》 
舞台は1920年くらいのアイルランド。アイルランド独立戦争と休戦条約締結後のアイルランド内紛を扱っています。青々とした草に覆われているものの、どこか寒々しい感じがするアイルランドの片田舎。草木の緑だけが鮮やかな原色で、人の生活にかかわるものは、落ち着いた褐色。そんな片田舎にも英国軍による支配の手が伸び、反抗的な者が次々と殺されていく中、暴力には暴力で対抗するほかないと、独立闘争に身を投じていく男達が描かれます。密告により、主人公一味は英国軍に一網打尽にされてしまいますが、主人公の兄に対して行われた、ペンチで手の爪を剥ぎ取る拷問には、思わず身がよじれました。人体破壊としては、最も軽い部類にもかかわらず、痛さ100倍ってのが、つくづく不思議な器官です。いろいろとあった後、殺し合いが過熱したところで、休戦条約が結ばれますが、軍隊による暴力的支配から、非暴力的支配への移行という妥協案に対して、条約を受け入れて、段階的に独立に向かおうとする条約賛成派=国防軍と、死んでいった戦友の意志を背負い、一気に独立を勝ち取ろうとする条約反対派との対立が生じます。民衆がひとたび武力を手に入れてしまい、なまじ独立戦争を戦って、殺さなければ殺される状況が日常化していたため、個々人の意志が凛々しいまでに強く、しっかりしているほど、コントロールを失ってグダグダになるという。結果、独立戦争を戦ったもの同士による殺し合いに発展します。世界中で起きた、または、起きている内紛も、似たようなケースは多いんだろうなあと感じました。
[DVD(字幕)] 6点(2024-02-01 17:35:16)
59.  太陽がいっぱい 《ネタバレ》 
ひどく昭和の匂いがする映画です。また、ひどく映像が小汚いです。昭和的な、安っぽくて埃っぽい小汚さが、うまく再現されているのではないでしょうか。部屋の中に蝿が飛んでたりしますし。安っぽくて埃っぽいのは、たぶん、カラー映画がまだ小慣れていなくて、しっとりとした落ち着いた色がうまく出せなかったんでしょうね。アラン・ドロンがパスポートを偽造するシーンだけは、幼い頃に、テレビで、そこだけ切り出したものを見たことがあったのですが、そのときに勝手に想像した背徳感や、スリルや、ドキドキワクワク感をあまり感じることができなかったのが、少し残念です。
[DVD(字幕)] 4点(2024-02-01 17:24:25)
60.  野獣死すべし(1980/日本) 《ネタバレ》 
冒頭、暗闇の雨の中での格闘シーンで、パンチがまったく当たっていないのに、当たったことにしてしまう安っぽい芝居を見て、先行きが相当に危ぶまれたのですが、それ以降は、粗い部分はあるものの、随分と持ち直して、楽しめました。小林麻美が、若くて、まだ肉が詰まってる感じで、色っぽくてカワイイですね。ちょっとしたことで崩れそうな、バランスがあやうい美人と言えます(麻生久美子とかもバランスあやうい系ですね)。そして何より、松田勇作の役づくりが出色です。狂気を発散させずに、飲み込んで、滲み出させる演技がいいです。鹿賀丈史が演じるアフロのチンピラウェイターが、対照的にキャンキャン吠えて威嚇するタイプで、松田勇作の演技を引き立てています。松田勇作演じる主人公は、過去に戦場カメラマンをやっていて、戦地での悲惨な状況、犠牲者達の写真を撮っているうちに、狂気が芽生えたというような設定のようなのですが、そういう説明的なものが邪魔くさく感じてしまいました。そのまま感覚だけで突っ走った方が良かったのではないでしょうか。終盤、劇場で声を張るシーンや、劇場を出た後のラストシーンなどが、考えるな、感じろ的なものなだけに、なおさらそう思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2024-02-01 17:21:58)
000.00%
110.27%
261.60%
3184.80%
44311.47%
56316.80%
68322.13%
76316.80%
86717.87%
9256.67%
1061.60%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS