41. グッドナイト・ムーン
悪くはないが焦点をしぼりきれてない感じ。家族がお互いをどう思っているかをもう少しはっきりした方がいい。子どもたちはジュリア(ロバーツ)を最初拒絶しているのだが、「子どもたちはみんなあんたのことが嫌いよ」というスーザン(サランドン)の言葉を否定してみたり、感情が複雑なのはいいとして「じゃあどっちなんだ」と思ってしまう。だからジュリアを受け入れていく推移にも中途半端なものを感じる。題材が題材だからやり方しだいでもっといかせたと思う。 6点(2002-11-02 15:33:05) |
42. 悪魔のような女(1996)
リメイク前の方がシンプルでよかったと思う。これは少し手を加えすぎたかんじ。プラスアルファにしようとするぶん元映画の脚本の隙の無さが際立ったか。評価するのは刑事(探偵?)を女性に変えてキャシー・ベイツを配したところ。「男」という暴力的な存在に対し、「女」が三者三様の構図で見えてくるという点には好評価。 7点(2002-11-02 15:20:04) |
43. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981)
タイトルが印象的で素晴らしい。ただ内容は期待してたほどでもなかった。オリジナル版を見てからでないとはっきりしたことは言えないけど、満足しなかったのは確か。 6点(2002-11-02 15:14:58) |
44. めまい(1958)
あの秘密をストーリーの途中でばらしてしまうのには賛否両論あり。私は否。偽者としての女性心理を描くよりミステリーとしての骨子を重視してほしかったから。ところでキム・ノヴァクの眉毛が変に見えるのは私だけか。 6点(2002-11-02 15:12:21) |
45. メリーに首ったけ
私的には、やっぱりふられて終わり、でもいいと思ったな。最後にメリーが主人公を追いかけて出てくるところで綺麗にすかしたんだから。何だかラストを二つ作ってて、観客に選ばせているような感じがした。ギャグ自体は私の好みじゃないが、どの辺のツボを狙っているかはわかるし、レベルが低くはないと思う。 6点(2002-11-02 15:08:18) |
46. メジャーリーグ2
万年弱小球団が、個性的なメンツで奇跡の優勝、というストーリーに2番はない。前作は引退間際の選手のペーソスが味となってきいていたけれど、コメディ一一本調子になったので必然的に収縮。主力選手が大幅にひっこ抜かれてメンバー一新、去年の味方が敵として出てくる、とかの方が楽しめたかな。危険な賭けではあるけど。 5点(2002-11-02 15:02:27) |
47. メジャーリーグ
イチローの同僚であるマリナーズの某選手は、「ボーン」(骨)というのがあだ名で、彼が打球を追うとスタンドでみんながビニール製の骨を振るんだそうだ。だから「ワイルド・シング」や皮ジャケット等のギミックは特別突飛なものでもないみたい。我々はあれを映画演出と考えるがアメリカ人には意外に身近なのかも。「ヘソ伝」や「タコ足」というニックネームなど、日本にもかつて洒落た野球文化があったものだが、現在は失われてしまっているのが寂しい。映画のほうは期待通りの剛速球です。 8点(2002-11-02 14:55:49) |
48. ミッション:インポッシブル
オリジナル・キャストをあそこまで皆殺しにするのもすごい。日本でいうと「Gメン全滅、ただしひとり裏切りものがいる」という展開だろうか。そう考えるとものすごい映画だ。アクションは必要ないと思うが目玉にしないといけないのだろうな。 7点(2002-11-02 14:46:17) |
49. ミセス・ダウト
よくも悪くもこんな役はロビン・ウィリアムズにしかできない。 6点(2002-11-02 14:40:14) |
50. ミスター・ベースボール
オチが読めるし傑作でもないけど、そんなにめくじらたてるほどの映画じゃない。素直に「異文化もの」でいいのでは?体操のシーンはギャグとしても、日本野球の閉塞感が出てるし、けっこう的を射てると思う。(野茂佐々木イチロー以後ならもう少し変わったかもしれんが) 6点(2002-11-02 14:37:56) |
51. 見知らぬ乗客
ヒッチコックは好きだから期待したが、思ったほど面白くはなかった。ストーリーは。ただ印象的な場面演出の上手さは随所に光る。テニスの観客がみんなボールの行方を追って首を左右するなか、ひとりだけこっちをじっと見ている男や、カギが溝にはまったときのあせり、メガネ、などなど。ヌーベルヴァーグ監督たちに尊敬されたのもわかるなぁ。マンガ小説映画など演出勉強したい人には必見です。 7点(2002-11-02 14:29:30) |
52. ビートルジュース
「ビートルジュース」というタイトルで笑えるかというのも結構大きなポイント。私自身は嫌いじゃないけど微妙にずれてるかんじ。 5点(2002-11-02 14:24:05) |
53. バートン・フィンク
焦点がはっきり絞られているのが好き、という人にはお勧めしない。面白いかどうかはともかく、個性的なので見る価値はある。 5点(2002-11-02 14:21:41) |
54. ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎
シャーロック・ホームズに関しては熱心なファンが多いので非常に扱いがむつかしい。だからファンの中でも意見が分かれると思う。こういう題材に「ホームズの若い頃」を持ってくる必然性はたぶんないが、私はいいと思う。ワトスンとの出会いがうそっこでも、ホームズの恋を書いていてもいいと思う。ラストのあれで結構許せるという人も少なくないのでは。 7点(2002-11-02 14:18:12) |
55. クリムゾン・タイド
ジーン・ハックマンとデイゼル・ワシントンの息づまるような心理合戦。潜水艦という密室の中たたかわされるのは、核ミサイルを発射するべきか否か、という重要な問題。特にハックマンが素晴らしい。彼以外の誰かだったら1~2点低かっただろう。 8点(2002-11-02 14:11:50) |
56. フィールド・オブ・ドリームス
先に「すごく感動する!」とか言われてなかったり、十代の頃だったらわんわん泣いたかもしれない。残念なことに些細だが致命的な「ずれ」が入ってしまった。野球もスポーツ史(特に神話の時代のプレイヤー)も好きなのになあ。よい映画であることはわかるので7点献上。 7点(2002-11-02 14:06:09) |
57. まあだだよ
実は黒澤映画で一番好き。ストーリーは特別な起伏がないが、オイッチニ、などの淡々としたユーモアが心地よい。ただ内田百聞(ひゃっけん。けんの字は本当は「門」に「月」と書きます。ネット泣かせ)を善人に書きすぎて、本来の怪人変人ぶりが薄まっているのが不満。 9点(2002-10-28 21:23:15) |
58. デュエット(2000)
アメリカの典型的なロード・ムービー。主要人物は6人なのですが、エピソードが断片的でまとまりを欠き、とっちらかった印象。傑作ではないし、駄作でもない、ほんのりいい映画という感じ。ちらちら挿入されるカラオケ大会出場者の面々が個性的で面白い。登場人物中、黒人の脱獄囚だけが吹き替えで、グウィネス・パルトロワも意外な歌唱力を披露してくれます。彼女の喉と「ロック・ヒーロー」ヒューイ・ルイスに+1点。 7点(2002-10-28 20:53:17) |
59. パルプ・フィクション
タランティーノは演出技法を理論としては持っていないのだと思う。観客を退屈させてしまうような、無駄で冗長なシーンはけっこう多い。だがそういうだらだらした日常から、非日常へなだれ込んでいく展開がすごく上手い。女がヤクを吸い過ぎて倒れたときの緊張感、肌触りとか空気という、抽象的な演出に非凡さを感じる。家族で見ずに、ひとり部屋で味わいたい映画。じっくりと、紙が溶けるように。 7点(2002-10-20 23:49:04) |
60. レザボア・ドッグス
この作品で印象に残っているのは、回想シーンが混ざり合い、トイレで警官と犬に向かって「オレンジ」が完璧なスラングと身振りで話しているところ。それだけで全部許せる。 8点(2002-10-20 23:44:31) |