621. 太平洋ひとりぼっち
お目当て森雅之さんは見せ場なしで市井のお父さん役は親子夫婦の絆が感じられない残念な姿でした。石原裕次郎の大根芝居と棒なナレーションには辟易でしたが、キチンと準備して臨んでいる姿は興味深いものがありました。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-05-30 16:21:02) |
622. 美しき小さな浜辺
《ネタバレ》 冒頭に戦災孤児について記されており、監督が彼等への激励を籠めた作品にも思えます。ジェラール・フィリップが何者かが早くに分かり彼を追ってきた男がどう絡むのか興味を惹かれました。全編で降り続く雨の中傘もささずに歩くジェラール・フィリップのやるせなさは、ジーン・ケリー「雨に唄えば」の濡れて行こうや! とは対極な姿でフランス映画界の至宝が魅せてくれます。訪れた時点で覚悟を決めていたかのような結末が堪りません。湿度100%ながら見応えある良作。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-30 14:11:37) |
623. シェラ・デ・コブレの幽霊
《ネタバレ》 CBSのホラーシリーズのパイロット版第1話として製作されたのが、社長夫人達の横槍に嫌気がさした監督が降りてしまいお蔵入りとなり、日曜洋画劇場で1967年に一度放映されたのみで幻の名作と呼ばれる本作。マーティン・ランドー、ジュディス・アンダーソン・ダイアン・ベイカー出演も併せて期待特大でしたが。肩透かしを食らいました。社長夫人の怖すぎるという物言いは当てはまりません。展開は無理筋ではないものの、名優3人の演技同様淡々としており揺さぶられません。あぁ、残念。 アマプラの字幕が消えるのが早くて度々停止して何言ってるのか確認する(こんな事初めて)のも何だかなぁでした。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-05-29 21:07:01) |
624. 風船
66年前の日本映画でも示している「金は必要だが重要では無い」 ホームドラマとしての作りは退屈ではないと言ったところ。 金の為に絵は描けないとして画家を辞め起業し成功した村上春樹(役名にチョット笑う)を演ずる森雅之さん。 斜に構えていない、女たらしでない、冷酷でない、らしくない役どころでも、粋で洗練された台詞回しでの60歳役のお姿はイケオジの極み。 何名かフェードアウトしてしまい何処に着地するのだろうか見当付かなかった物語。ラストシーンは今一つだったものの彫りの深いお顔にもう、ウットリ。停止してマジマジと眺めておりました。眼福であります。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-05-28 15:10:06) |
625. 囚われた国家
淡泊に描かれすぎる統治者エイリアン。抵抗グループと統治者の飼い犬である警察の争いで立ち位置が微妙なジョン・グッドマン。いまいち分かり辛いストーリー。感情が湧かぬままお開きとなりそうでしたが。ラスト10分で目が覚めました。「あぁ、そういう事か」 ジャン=ポール・ベルモンド「ラ・スクムーン」萬屋錦之介「関の彌太ッぺ」が浮かんだジョン・グッドマン。エモい、エモすぎる! 速攻再見。体だけでなく器も大きい彼の姿を味わいました。 お目当てルパート・ワイアットの良作です。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-05-27 12:05:18)(良:1票) |
626. 残された者 -北の極地-
マッツ・ミケルセンと瀕死女性(台詞ゼロ)の極地でのサバイバル。2人の背景説明はゼロ。退屈しそうなところですが。 「北欧の至宝」が伊達でないマッツ魂炸裂の諦めない生への執念に100分弱釘付け状態。間断ない絶望状況の中、何度も彼女にかける「大丈夫、独りじゃない」は自身も奮い立たせているのに激熱。彼女は本作に必須な人物でした。 ドライな演出はラストショットまで貫かれ二人の生死も観客に委ねられています。 極寒地獄での熱い物語。秀作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-24 13:43:00) |
627. カンバセーション・・・盗聴・・・
《ネタバレ》 盗み聞き、盗み撮りを生業とする男の人となりはまぁ描かれてはおり、静かな画面はまぁ趣がありますが、展開までどんよりして興に乗れない。標的にまつわる秘密も途中から感じた通り単なる痴話ハナシでチョッピリひねりはあるもののサスペンス的にも全く盛り上がらない。コッポラの脚本に難ありの凡作。ハリソン・フォードの小憎たらしい演技が目を惹いたところに加点。 余談ながら、1年近くレンタルを待った挙げ句に取り扱いから外れ、購入しての満を持しての鑑賞だけにガックリ度も大きいところです。 [DVD(字幕)] 4点(2022-05-23 16:40:18) |
628. ブラッド・ダイヤモンド
《ネタバレ》 社会派アクションものの力作。衝撃だったのは子供が殺戮行為に迷いも無く気勢を上げている姿。教育一つでどうにでもなるのを実感。 ディカプリオはキレあるアクションのみならず喜怒哀楽の演技力にも大いに惹き込まれたところです。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-23 01:58:37) |
629. 猟人日記(1964)
いくら58年前とは言え、仲谷昇の失笑もののナンパにホイホイ身を任す女性達とそれを日記に記すのに「アホちゃうん」「アホくさ」「見てられんわ」リタイア寸前のところでの殺人事件。以降ラストまで手に汗握る展開で掘り出し物の良作でした。北村和夫の得も言われぬ存在感に惹かれ通しでした。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-05-22 21:19:47) |
630. 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
ダニエル・クレイグ版であることを差し引いてもウェットな登場人物及び筋立てに興に乗れません。今作でも毒物兵器が使われているのに、この星が滅びるのは感染によるものを認識させられるのには更に消沈。歴代脳天気なボンドが恋しく思えた作品です。 [DVD(字幕)] 5点(2022-05-22 02:10:01)(良:1票) |
631. あの日の声を探して
《ネタバレ》 本作で生々しく描かれているチェチェンでの攻められる側と攻める側の陰惨さは、そのまま今のウクライナで起こっている事なのですね。同じプーチンだし。孤児とロシア兵がシンクロするラストシーンが見事。ため息しか出ません。お目当てアネット・ベニングは何か思うところあっての出演だったのでしょうか。 [DVD(字幕)] 8点(2022-05-21 13:47:06) |
632. ザ・ギャンブラー/熱い賭け
《ネタバレ》 借りたものは絶対に返す、信条を持つ身にとって、主人公はカスでクズの極み。マーク・ウォールバーグの棒な芝居と相まってノホホンとして何の緊張感も無い姿を淡々と眺めていましたが、教え子を引きずり込むに至って血圧計破裂「お前なんか・・・自粛」 とってつけたかのような結末にも白けるばかり。 ジョージ・ケネディの2分間ほどのキャリアラストパフォーマンスとジョン・グッドマンの目を背けたくなる肥満体でも堂々としている貫禄に加点。 [DVD(字幕)] 4点(2022-05-20 15:42:20)(良:1票) |
633. 王妃マルゴ
あっちにもアンリ、こっちにもアンリ、もう、誰が誰やら・・・ 全編通して薄汚い映像と低劣な人々を見せられ・・・ お目当てイザベル・アジャーニも険のあるオバチャンにしか見えず。 休憩、用事、仕事を挟みながら20分刻み(集中力の限界)で2日間に亘って完走はしたものの撃沈でした。 フランス歴史を調べて出直してきます。まぁ、調べてもこんな薄汚い作品は二度とは観ないけど。 [DVD(字幕)] 2点(2022-05-20 10:30:15) |
634. ターミネーター:ニュー・フェイト
シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトン出演ということで鑑賞。ストーリーは無理筋多し、アクションはCG技術凄いけど飽きがきた。シュワちゃんは古希を過ぎて流石にモッサリ感が目立つ。しかし、還暦過ぎたリンダ・ハミルトンの締まった肉体に目が釘付け「カッコイイ~」 聞くところによると、超一流アスリート御用達のトレーナーについて超絶トレーニングと食事療法を1年間行い体脂肪15%の体を作り上げたそうで。凄い!凄すぎる! 彼女に点数の全てを。 [DVD(字幕)] 7点(2022-05-18 01:36:45)(良:1票) |
635. サボテン・ブラザース
ブルース・ブラザース(1秒も笑えなかった)の監督というのに「ヘンなのを借りてしもた」「借りたからには見てみようか」激萎え。3馬鹿さんの悪乗りはギリギリ許容範囲、まずまず筋の通ったストーリー、勧善懲悪大団円なラストもベタながら爽快。気楽に観れてそこそこに楽しめた作品。敵ボスの笑顔が素敵だと思ったのは私だけでしょうか。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-05-17 02:18:59) |
636. 二つの世界の男
街のあちらこちらにデカデカと飾り立てられているスターリンに生き辛さを見るベルリンが舞台。今作のジェームズ・メイソンは ♪生まれた時が悪いのか、それとも俺が悪いのか♪ やさぐれた屈折感が漂う流石の名演で満足。覚悟していた逃亡劇の結末も余韻の深い演出でした。22歳クレア・ブルームも印象深い瑞々しさで二人のロマンスは絵になるのですが、展開上チョッピリ無理筋を感じたのが惜しいところです。「邪魔者は殺せ」を上回る秀作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-05-15 21:59:26) |
637. 総理の夫
《ネタバレ》 総理は才色兼備、夫は資産家の坊ちゃん、なのだから映画の絵空事として無事に出産して子育てしながら執務に励む姿が見たかったところです。ベタな演出も白けてしまうギリギリのところで楽しませてくれたコメディです。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-05-15 00:42:53) |
638. ボヴァリー夫人(2014)
身勝手で浅はかな女でも1949年版は哀れみを感じたのですが、今作では嫌悪感のみなのはどうしてだろうか。際立つ演出も無く夫の心情が描かれることも無く。転落模様を眺めるのは退屈でした。美しいお洋服(4点)で駆けずり回るエマと村のオバサン達がすれ違うシーンに「普通が一番」を思わされた(2点)ところぐらいしか印象に残らない作品。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-14 20:56:24) |
639. 安城家の舞踏会
華族制度廃止をリアルタイムで尚且つ終戦直後に豪華キャストで豪華セット装飾に驚き。財産税で没落してゆく安城家、新興成金親娘、元運転手の会社社長。各人思惑が生々しく迫ってきます。浮世離れした安城家の面々で長男を演ずる森雅之さんの不安に蓋をして斜に構える言動が絶品。いつの間にか無くなってしまったたおやかで美しい日本語が印象的。育ちの善し悪しがあっても自分の価値観に従って生きる事に考えが及びました。秀作です。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-05-13 14:40:08) |
640. 脅迫者(1951)
掴みはOK。結構ワクワクしたのですが。回想部分がモタつき気味で醒めてきたところでのブルーアイズに覚醒。ハンフリー・ボガートは可もなく不可も無しでしたが、最後に決めてくれたので良しとします。まずまず楽しめたノワール作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-11 16:32:28) |