701. 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
ダニエル・クレイグ版であることを差し引いてもウェットな登場人物及び筋立てに興に乗れません。今作でも毒物兵器が使われているのに、この星が滅びるのは感染によるものを認識させられるのには更に消沈。歴代脳天気なボンドが恋しく思えた作品です。 [DVD(字幕)] 5点(2022-05-22 02:10:01)(良:1票) |
702. あの日の声を探して
《ネタバレ》 本作で生々しく描かれているチェチェンでの攻められる側と攻める側の陰惨さは、そのまま今のウクライナで起こっている事なのですね。同じプーチンだし。孤児とロシア兵がシンクロするラストシーンが見事。ため息しか出ません。お目当てアネット・ベニングは何か思うところあっての出演だったのでしょうか。 [DVD(字幕)] 8点(2022-05-21 13:47:06) |
703. ザ・ギャンブラー/熱い賭け
《ネタバレ》 借りたものは絶対に返す、信条を持つ身にとって、主人公はカスでクズの極み。マーク・ウォールバーグの棒な芝居と相まってノホホンとして何の緊張感も無い姿を淡々と眺めていましたが、教え子を引きずり込むに至って血圧計破裂「お前なんか・・・自粛」 とってつけたかのような結末にも白けるばかり。 ジョージ・ケネディの2分間ほどのキャリアラストパフォーマンスとジョン・グッドマンの目を背けたくなる肥満体でも堂々としている貫禄に加点。 [DVD(字幕)] 4点(2022-05-20 15:42:20)(良:1票) |
704. 王妃マルゴ
あっちにもアンリ、こっちにもアンリ、もう、誰が誰やら・・・ 全編通して薄汚い映像と低劣な人々を見せられ・・・ お目当てイザベル・アジャーニも険のあるオバチャンにしか見えず。 休憩、用事、仕事を挟みながら20分刻み(集中力の限界)で2日間に亘って完走はしたものの撃沈でした。 フランス歴史を調べて出直してきます。まぁ、調べてもこんな薄汚い作品は二度とは観ないけど。 [DVD(字幕)] 2点(2022-05-20 10:30:15) |
705. ターミネーター:ニュー・フェイト
シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトン出演ということで鑑賞。ストーリーは無理筋多し、アクションはCG技術凄いけど飽きがきた。シュワちゃんは古希を過ぎて流石にモッサリ感が目立つ。しかし、還暦過ぎたリンダ・ハミルトンの締まった肉体に目が釘付け「カッコイイ~」 聞くところによると、超一流アスリート御用達のトレーナーについて超絶トレーニングと食事療法を1年間行い体脂肪15%の体を作り上げたそうで。凄い!凄すぎる! 彼女に点数の全てを。 [DVD(字幕)] 7点(2022-05-18 01:36:45)(良:1票) |
706. サボテン・ブラザース
ブルース・ブラザース(1秒も笑えなかった)の監督というのに「ヘンなのを借りてしもた」「借りたからには見てみようか」激萎え。3馬鹿さんの悪乗りはギリギリ許容範囲、まずまず筋の通ったストーリー、勧善懲悪大団円なラストもベタながら爽快。気楽に観れてそこそこに楽しめた作品。敵ボスの笑顔が素敵だと思ったのは私だけでしょうか。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-05-17 02:18:59) |
707. 二つの世界の男
街のあちらこちらにデカデカと飾り立てられているスターリンに生き辛さを見るベルリンが舞台。今作のジェームズ・メイソンは ♪生まれた時が悪いのか、それとも俺が悪いのか♪ やさぐれた屈折感が漂う流石の名演で満足。覚悟していた逃亡劇の結末も余韻の深い演出でした。22歳クレア・ブルームも印象深い瑞々しさで二人のロマンスは絵になるのですが、展開上チョッピリ無理筋を感じたのが惜しいところです。「邪魔者は殺せ」を上回る秀作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-05-15 21:59:26) |
708. 総理の夫
《ネタバレ》 総理は才色兼備、夫は資産家の坊ちゃん、なのだから映画の絵空事として無事に出産して子育てしながら執務に励む姿が見たかったところです。ベタな演出も白けてしまうギリギリのところで楽しませてくれたコメディです。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-05-15 00:42:53) |
709. ボヴァリー夫人(2014)
身勝手で浅はかな女でも1949年版は哀れみを感じたのですが、今作では嫌悪感のみなのはどうしてだろうか。際立つ演出も無く夫の心情が描かれることも無く。転落模様を眺めるのは退屈でした。美しいお洋服(4点)で駆けずり回るエマと村のオバサン達がすれ違うシーンに「普通が一番」を思わされた(2点)ところぐらいしか印象に残らない作品。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-14 20:56:24) |
710. 安城家の舞踏会
華族制度廃止をリアルタイムで尚且つ終戦直後に豪華キャストで豪華セット装飾に驚き。財産税で没落してゆく安城家、新興成金親娘、元運転手の会社社長。各人思惑が生々しく迫ってきます。浮世離れした安城家の面々で長男を演ずる森雅之さんの不安に蓋をして斜に構える言動が絶品。いつの間にか無くなってしまったたおやかで美しい日本語が印象的。育ちの善し悪しがあっても自分の価値観に従って生きる事に考えが及びました。秀作です。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-05-13 14:40:08) |
711. 脅迫者(1951)
掴みはOK。結構ワクワクしたのですが。回想部分がモタつき気味で醒めてきたところでのブルーアイズに覚醒。ハンフリー・ボガートは可もなく不可も無しでしたが、最後に決めてくれたので良しとします。まずまず楽しめたノワール作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-11 16:32:28) |
712. 潜行者
ローレン・バコールを美しく(3点)撮る事だけに全神経を集中させたかのよう。ご亭主であるハンフリー・ボガートもモッサリしているだけで魅力無し。脚本が全編通して無理筋過ぎてスリル・サスペンス感がゼロ。とどめのラストショットに失笑。二人のプロモーションビデオのような作品。 [DVD(字幕)] 3点(2022-05-10 10:50:33) |
713. 熱砂の秘密
連合国万歳作品であってもスリル満点での怒濤の展開はワイルダー作品ハズレ無しの快作。 怪物チックなロンメル将軍を演じたエリッヒ・フォン・シュトロハイムの強烈に過ぎる怪演が特筆もの。ジェームズ・メイソン版ロンメル将軍とどちらが実際人物に近いのか興味深いところです。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-05-09 03:05:52) |
714. 拳銃魔(1949)
《ネタバレ》 冒頭シーンから異様な緊張感で掴みはOK。幼少時から拳銃大好きでヒヨコ殺しのトラウマから殺生はしないと固く誓ったバート。彼の人となりが端的に示される演出も良。旧友二人と行ったカーニバルで出会ったローリー。愛情ではなくバートに寄生する究極のファムファタールだった。こんな事ではいけないと分かっていても純粋な愛情から抗えず泥沼にはまって行き予想通りの結末を見せた起承転結は、脚本(ダルトン・トランボが赤狩り最中で名義を借りたそう)、主演二人の迫真の演技、迫力満点なカメラワーク、による怒濤の展開で87分あっという間。バートが初めて殺生するラストシーンがやるせなく深い余韻を残します。 低予算B級作品ということですが、本作は低予算でも特A級傑作ノワールです。 [インターネット(字幕)] 9点(2022-05-07 22:54:15) |
715. たぶん悪魔が
《ネタバレ》 本サイトに於いては「持ちつ持たれつ」「自分に正直に」を心がけています。 先のは時代劇だったけど、これは現代劇だから・・・期待を込めたのですが。 ミンティアドライハードで何とか意識を繋いでいたのが、ポトリと手からこぼれ落ち。 環境を破壊するのも人間、それに立ち向かうのも人間。虚しさをまき散らすしか能が無く死ぬ事すら他人任せのシャルルに巨匠は何を見いだそうとしたのか。行って後悔した期待大はずれの作品でした。 [映画館(字幕)] 2点(2022-05-06 22:23:55) |
716. 湖のランスロ
冒頭フィリップ・サルドによるトルコ調な音楽(1点)に高揚したのですが。以降は意識が飛びそうになるのを馬のいななきに活を入れられて完走出来た次第。歩くだけでも大変に思える鎧のカチャカチャ音(2点)が耳に残る騎士の生き辛さに思いが至った以外何の感慨も無く。とりわけ王妃のペラッペラな人物像が致命的でした。期待はずれの作品。 [映画館(字幕)] 3点(2022-05-06 22:07:46) |
717. マルタの鷹(1931)
観ているうちに1941年ハンフリー・ボガート版が思い出されました。そうそう、こんな展開だった、ペラペラ喋ってたっけ・・。本作のリカルド・コルテスはニタニタ・・もとい、ニコニコ笑う陽気なサム・スペードでした。決めるところはまぁまぁ決めてくれましたが、探偵の矜持を魅せてはもらえなく、相手役のビーブ・ダニエルズ(トップ・クレジットになっていた)のヴァンプぶりも今一つで、結末の盛り上がりに欠けたところが残念。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-06 01:29:55) |
718. 遺言シネマ殺人事件
ウェンディ・ヒラー、エドワード・フォックス出演ということで鑑賞。 無粋な邦題が示す通り2本のフィルムに収められた遺言を巡る6名の相続人の争いが描かれています。 1人また1人と殺される展開はそれなりにといったところですが、ひねりの無い結末がいけません。 ウェンディ・ヒラーは当たり障りのないキャラクター(出演理由が知りたい)、エドワード・フォックスは変態チックな姿、共に物足りず。 監督がポルノ映画の大家で本作が唯一のそうでない作品だそうですが、作品から淫らな雰囲気は感じられませんでした。 結構有名なキャスト揃いに寄せた期待は空振りでした。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-04 21:58:08) |
719. 廃墟の群盗
練り上げられた起承転結どこをとっても見応えたっぷり、魅入ってしまった画の美しさも特筆もの。リチャード・ウィドマークはデビュー2年目にしてあの「フェフェフェ」笑いを炸裂させる狡猾キャラが抜群の存在感。グレゴリー・ペックありきな脚本と割り切れば白ける一歩手前で超オトコマエな小悪党を堪能出来ます。グーパンチ一閃でペックをダウンさせたアン・バクスターのキラキラした美しさも印象深い。「約束とは」を見せてくれた名匠ウィリアム・A・ウェルマンの快作。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-05-04 20:49:45) |
720. ザ・ワーズ 盗まれた人生
《ネタバレ》 苦手なメタ構造ですが見やすく各パートがしっかり作り込まれていて惹き込まれました。唐突な結末は「皆さんはどう考えますか」と問うているようで、私的にはクレイ=ローリーで選んだ人生を息が止まるまで生き続ける、に思えました。ただ、ダニエラはいくら考えてもアンタ何なん?であります。ジェレミー・アイアンズは本作でも作品の品格を高めておりました。流石。良作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-03 23:28:55) |