61. ミリオンダラー・ベイビー
《ネタバレ》 地上波初ということで吹替で観ましたが字幕で観た時とはまた違った良さがありました。救いのない終盤で賛否が分かれるところだと思いますが、これはあくまでクリント・イーストウッド個人の死生観だと解釈すると妙に納得出来ます、最近でも『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』など精力的に活動していますが彼の年齢を考えると自身の願う最期とも理解出来なくもないです。アカデミーの作品賞以外にもいくつかの賞を取っていますが、モーガン・フリーマンの助演男優賞は今までの功績を讃えます的な賞になっている気もしますが、ヒラリー・スワンクの主演女優賞は文句なしですね、肉体派のイメージも必要とするとても難しい役なのにちゃんとボクサーらしい体を作って頑張った最大の功労者だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2006-12-08 21:32:13) |
62. 深紅
《ネタバレ》 自分が6番目?、この作品のレビューが少ないことがやや予想外でしたが、とても良質の社会派サスペンスだと思いました。まずなぜ緒方直人がこの役を?というのが大きな疑問でしたがいろいろ事件の背景がわかってくると、なるほど~っと唸らずにはいられませんでした。故・野沢尚氏の原作なので多少の覚悟はしていましたが、思わず目を覆いたくなるシーンもあるし、答えが簡単に出ない重いテーマだし、地上波のゴールデンタイムなどではとても放送出来ないんじゃないかと思えるほどの厳しい内容でした。でも、なぜかもっとたくさんの人に観て欲しいと応援させる何かがあります、これだけメジャーなキャストで映像化出来たこと自体、原作にそれ相応の力があったからではないでしょうか。爽やかなラストで救われたのは実は観ている側だったのかもしれませんね。 [DVD(邦画)] 8点(2006-11-27 20:06:55) |
63. デイ・アフター・トゥモロー
《ネタバレ》 NYが一気に水没するところとか、街の中に船が流れてくるところとか、CGを駆使した映像は迫力あります。でもさすがエメリッヒ先生ですね(笑)、さんざん煽るだけ煽っておいて、事態の解決は相変わらずあっけなかったりします。父親が息子を助けにNYまで辿り着いたタイミングで異常気象も回復に向かうけど、あのまま悪天候が長引いていたらヘリも助けに飛べないし絶体絶命の窮地に2名増えただけだったんじゃないのかな。冒頭からバーティカル・リミット炸裂!掴みはOK!(笑)と観る側を上手く引き込んだ感じは良かったけど、終盤は相変わらずエメリッヒです、都合が良すぎるスピード解決です。 [地上波(吹替)] 5点(2006-11-23 14:19:31) |
64. インサイド・マン
《ネタバレ》 豪華な俳優陣が集結しているので優れた内容なのかと期待しましたが、最初から最後まで驚きも感動もなく終了といった感じでした。序盤でいきなり事件が発生する早い展開の割には中盤はやや退屈でしたね。この事件は一体どんな決着になるのか?というのが終盤まで観る側をひっぱった唯一の興味だったと思いますが、正直ひっぱってひっぱってこの程度のオチでは・・・。例え地上波の放映があったとしてももう1度観たいとは思えないので5点です。 [DVD(字幕)] 5点(2006-11-22 17:40:46) |
65. DEATH NOTE デスノート(2006)
《ネタバレ》 ハリウッドでリメイク確実!?、ここ数年のハリウッドは慢性的なネタ不足、70年代、80年代のヒット作のみならず、日本発のホラー映画、『リング』『呪怨』などが1作2作とリメイクされる現状ならこの『デスノート』はリメイク確実なんじゃないでしょうか。原作の方は2巻ぐらいまでしか読んでいませんが原作を絵コンテとしてそのまま使うのかと思いきや結構独自に省いたり加えたりしていますね、まあ劇場公開版なので時間の枠がある程度決まっているので手直しはどうしても必要なのでしょう。肝心のキャスティングですが、主人公・夜神月を演じる藤原竜也は原作のイメージとはかなり違うけどどうしてもある程度の演技力が求められる最も重要な役なので仕方がないのでしょう、ライバルのL役はメイクなどで外見的には似て見えたし(笑)演技も下手ではないので合格なんじゃないでしょうか、このL役はこのデスノートの中では1番個性の強いキャラなので、誰が演じたとしても“合ってる”“合ってない”と賛否は分かれると思います。レイの恋人役の瀬戸朝香はFBIをやっていたように見えないなと初めは違和感がありましたが、終盤美術館での命を賭けた対決ではイメージにピタリとはまりました、多少エスっぽい雰囲気が必要な役なんですね(笑)。最初から最後までマイナスの部分は殆ど感じませんでした、普通に続編も観たくなったので7点評価です、ただこの『デスノート』って少年ジャンプで連載してたらしいけど、少年誌にしては内容が過激すぎではないかな?、自分が読んでいた頃は少年ジャンプといえば勧善懲悪ものばかりだったけど今は時代が違うのかな・・・。 [地上波(邦画)] 7点(2006-11-05 15:27:22)(良:1票) |
66. フラッド
モーガン・フリーマンが公開当時に『自分が役者として駆け出しの頃は悪役ばかりやっていた、だから悪役の演技が特に上手くなったよ、役者にとって悪役には悪役の魅力があるんだよ』と言っていたのを思い出しました。ただ確かに昔は悪役のスペシャリストだったかもしれないけど『ドライビング・ミス・デイジー』や『ショーシャンクの空に』以降はモーガン・フリーマンを見ると良い人のイメージがぬぐい切れません、優れた演技力以上に俳優にとってイメージはとても大事なんだなと改めて実感しました。この映画の主人公を演じたクリスチャン・スレーターだって幅広いジャンルをこなせる優れた演技力を持ちながら個性というか華というものが不足していたのか、もう一回り大きく成長出来なかった気がします。『トゥルー・ロマンス』しかり、『ブロークン・アロー』しかり、作品としては観ればソコソコ面白いんだけどね。 [地上波(吹替)] 5点(2006-11-02 22:49:45) |
67. 亡国のイージス
《ネタバレ》 単身で乗り込む真田広之がブルース・ウィリスやスティーブン・セガールに見えました、もうちょっとメッセージ色の強い映画かと思っていたけどアクション多いですね~。終盤これだけの非常事態なのに総理大臣が『ところで偵察衛星はどうなってる?』って何?、今まで偵察衛星の座標も合わせてもいなかったみたいだし、実際の非常事態の時にこの政府の対応では本当シャレになりませんね。あと結構重要な如月役はちょっとミスキャストだと思います、童顔のせいか如何にも小僧って感じで何言っても説得力がなさすぎです。 [地上波(邦画)] 4点(2006-10-29 23:58:24) |
68. 犬神家の一族(1976)
《ネタバレ》 この『犬神家の一族』は数え切れないほど何度も観ていますが何度目かに今まで意識したこともなかった日本家屋の美意識を実感しました、日の光をうっすら通す障子など映像の撮り方がとてもキレイですね~。確か初めて観たのは小学生だと思いますがその時は複雑な人間関係や犯人探しに夢中でそういう繊細な部分には全く気が付きませんでした(笑)。個人的には古谷一行の金田一耕助の方が好きなのですがこの『犬神家の一族』に限っては石坂浩二の方が合っていると思います。ちなみに“じっちゃん”も犯行を未然には防げません、犯行が全て終わってからの解決です(笑)、孫の事件簿も好きだったので7点です。 [DVD(邦画)] 7点(2006-10-17 18:35:33) |
69. 悪魔の赤ちゃん
《ネタバレ》 1974年の製作なので今観るとガッカリするほど映像的にはショボいんだろうなとあまり期待もせずに観ました。話の内容はごく普通の夫婦の間に化け物のような赤ちゃんが生まれて無差別に人を殺しまくるといった感じです。書かれちゃってますが自分もその赤ちゃんの姿をチラッチラッとはっきり見せない手法が『エイリアン』1作目みたいに思えました。ただ観客を焦らしてるつもりなんでしょうけど、ラスト寸前でも見える姿がチラッチラッではいい加減腹が立って来ます、見せない怖さという演出もクドすぎると単なる嫌がらせですね。話の方ももっと上手く展開させていれば終盤はもう少し盛り上がったかもしれないのに、発想だけでネタが尽きてる感じでした。表現の自由という概念は昔の方が結構強かったのかもしれませんね、今だとこういう発想の映画は倫理的に完全にアウトで作りたくても作らせないと思います、今では作ることが出来ない映画というところを評価して5点です。 [DVD(字幕)] 5点(2006-10-15 15:29:43) |
70. 交渉人 真下正義
《ネタバレ》 フジテレビは上手いお金の儲け方を考えたもんだな~、出演者を削ってトータルの出演料が下がってもお客がたくさん入るんだから。まあ日本では芸能人なら誰でも俳優(女優)という職業を安易に名乗ってしまう傾向があるので、別に駒落ちという感じは全然しないけどね。この映画で職業としての演技をしているのは、今では北野作品以外でも引っ張りだこの寺島進とあのキルビルにも出演していてルーシー・リューに首チョンパされちゃう國村隼の2人だけ(笑)。あとの皆さんは『俳優(女優)やっちゃってるよ~』と自分に酔っているだけ、『感動した~』と言った人の息子とか全然要らないし、特にユースケ・サンタマリアは絶対に勘違いしてるよな~。 [地上波(邦画)] 2点(2006-10-15 01:23:34) |
71. エグゼクティブ・コマンド
《ネタバレ》 『お前は可愛いから・・・』と人質の女性を口説くテロリスト、天井から片手1本で首をへし折る腕力があるのに殴り合いでは人並みの主人公、確か共犯だったはずなのに味方に戻ってるシークレット・サービスなど他多数、いちいち気にしていたら本当キリがありませんね。 [地上波(吹替)] 3点(2006-10-12 23:20:06) |
72. ブギーマン(2005)
《ネタバレ》 サム・ライミ製作という宣伝文句に見事騙された感じ、こんなに怖くもない映画を観せられるのならカーペンターの『ハロウィン』を現代風にリメイクし直した方がまだ観る側は納得したんじゃないのかな。『スクリーム』っぽく始まり、『ポルターガイスト』っぽく終る、ブギーマンが人間だろうが怨霊だろうが観る側をちゃんと怖がらせてさえいれば、こんな低い評価にならなかったと思うんだけど。 [DVD(字幕)] 1点(2006-10-12 22:05:57) |
73. プライマー
理論的に可能なのかはわかりませんが序盤はSF好きにはたまりませんね。妙に説得力があったので興味が湧きました、様々な実験をする2人の姿にプロジェクトXの主題歌『地上の星』が頭の中を流れていました(笑)。でもこれは観ていて悲しくなるほどの低予算映画だと思いますよ、お金を使ったのはフィルム代+時空を越えるとは思えないガラクタだけ?、大学の映研でももう少しマシな物を作りそうです。お金は全然なかったけどアイデアと演技力はちゃんとあったと思うので点数甘めで・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2006-10-09 22:05:59) |
74. あずみ
公開当時に井筒監督が『あの女の子の細い腕であれだけの人数を斬れるかよ!!』とキレていたのをちょっと思い出しました(笑)、リアリティーとか考えちゃう人には絶対に許せない映画なんだろうね。まあ今時の“斬りゲー”とかをやる人ならこれは普通に受け入れられるんじゃないのかな、それに観る側もあまり大きな期待はしていないと思うんだけど。 [地上波(邦画)] 5点(2006-10-09 00:56:07) |
75. レッド・ドラゴン(2002)
《ネタバレ》 個人的には前作の『ハンニバル』がかなり期待ハズレだったのでこの『レッドドラゴン』の方が数段良く出来ていると思います。エドワード・ノートンは相変わらず演技が上手いのでアンソニー・ホプキンスのレクターの出番が少なくても安心して観ていられました。この作品ではレクターより出番が多いレッドドラゴンを演じたレイフ・ファインズは風貌は悪くないんだけどキャラが悪役向きではないのか、やや物足りない印象が残りました。もしティム・ロスやジュード・ロウあたりの悪役もこなせる俳優が演じていたらもっと良くなっていたかなと少し残念に思います。 [DVD(字幕)] 6点(2006-10-05 23:16:54) |
76. ローラーボール(2001)
《ネタバレ》 こんなにつまらない競技が絶対に流行るはずがないですね、気合いを入れて戦ってる選手よりも異常に熱狂している観客を見て退きました。おそらくこの観客は選手の親類縁者、番組関係者の親類縁者、お金をもらって無理に熱狂しているサクラだと思われます。ジャン・レノ扮する主催者が維持しようとしている高視聴率も実は全てウソで実際には極めて0に近い数字なのでしょう、そのひどすぎる視聴率のせいで最近ノイローゼ気味の主催者が少しでも番組作りのモチベーションを上げるためにと考えた自作自演の演出なのです(笑)。 [DVD(字幕)] 1点(2006-10-05 01:11:47) |
77. 大脳分裂
エログロで意味不明となると最悪のレベルがハンパじゃないですね~。同様に最悪の部類だけど『ネクロマンティック』の方が内容は分り易いのでまだ良心的に思えます。“ある意味貴重”という意味合いは与えたくないので0点ではなく1点、もしマイナスの評価が出来ればマイナス1億点ぐらい(笑)、現時点では生涯最悪の映画と思っています、配給したアルバトロスには確信的な悪意を感じます(怒)。 [DVD(字幕)] 1点(2006-10-02 17:04:42) |
78. ハムナプトラ2/黄金のピラミッド
何の怨みもないけどブレンダン・フレイザーのあの太い腕を見ていると鍛えすぎて脳ミソまで筋肉が詰まってる気がしちゃうんだよな~(かなり失礼だな~)。過酷な冒険なんだから少しはマッチョな部分も必要なんだろうけど、冒険って知力と体力両方必要じゃないかな~(これもかなり失礼だな~)。 [地上波(吹替)] 5点(2006-09-30 23:21:14) |
79. コップランド
《ネタバレ》 よくこれだけの面子を揃えたな~と思えるほどの豪華キャストですが、演技派転向を狙った?スタローン、たまには悪役もやりたくなった?H・カイテル、存在感が薄く出演した意味なし?デ・ニーロなど豪華キャストの割には印象の薄い作品だと思います。そんな中なぜか主人公よりも目立っていたレイ・リオッタ、たまにはまともな善人の役もやるんだな~と思っていたら・・・やっぱり悪人!!と思ったらやっぱり善人!?、おいしい役でした(笑)。 [地上波(吹替)] 5点(2006-09-28 23:23:59) |
80. 1.0【ワン・ポイント・オー】
《ネタバレ》 オープニングでアルバトロスの配給というのが分かり、とてもイヤな予感がしましたが、この監督は照明の技術を熟知しているのか映像センスが抜群で“アルバトロスだけど結構良いでは?”と思ったのも束の間、謎がどんどんどんどん謎を呼び、“もう謎なんてどうでもいいや!”とテンションが下がりきったところで終了という感じでした(笑)。序盤こそ展開が気になって結構集中して観ていられたのに・・・特に難解なオチという訳でもないんだけど後味がスッキリしませんね。どちらの作品も書かれていますが『裸のランチ』と『未来世紀ブラジル』を混ぜ合わせたものに『バートン・フィンク』がちょっと入ってる感じでした、序盤7点、中盤4点、終盤1点でトータル4点、映像センスは良かったので勿体なかったですね。 [DVD(字幕)] 4点(2006-09-26 23:58:18) |