61. 手紙(2006)
《ネタバレ》 私が中学生くらいの純な心を持っていたら、もしくはこれが実話であったなら、もしかしたら少しは感動できたのかもしれない。しかし、これみよがしの「さあ感動したまえ」という作りがとてつもなく鼻についてしまって。なんのひねりも工夫もなく、今の世の中、そんな甘くはありませんよ。これなら、ラストの被害者家族訪問や刑務所慰問シーン、砂場のシーンをぜ〜んぶカットして、主人公やその家族、兄が絶望のどん底に落ち込んだままエンディング、としたほうがよっぽど印象に残る。ただ、俳優さんの演技にとりたてて不満はなく、沢尻嬢に関しては、マスコミとかに性格極悪女のように書かれていて最悪な先入観のまま鑑賞しましたが、それでもとても魅力的でした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2017-02-26 21:30:19) |
62. 福耳
司葉子は相当綺麗な女優さんだと思うのですが、さすがにこの年齢でのアップは観る側は辛いものがありました。坂上二郎はどんなに贔屓目にみても坂上二郎にしか見えず、同じ立ち回りである谷啓と、役者としての格の違いを感じました。あと、たかだか15年前の映画なのに、なぜだか30年くらい昔の映画を見ているような感覚に陥りました。と、残念ながらマイナス面の印象しか残らなかった作品です。 [DVD(邦画)] 5点(2017-02-26 00:03:59) |
63. 闇金ウシジマくん
闇金の被害者目線に立って撮ったらウシジマくんはかなりの悪役なのだろうが、主役として撮ると不思議とカッコよく見えてしまうのだから、人間の脳の価値基準なんてものは当てにならないなぁと、なぜか哲学的思索をしてしまいました。ただそれだけです。続編もあるようですが、おそらく観ないと思います。原作、テレビドラマは未見です。 [DVD(邦画)] 5点(2017-02-25 23:54:01) |
64. 上意討ち 拝領妻始末
《ネタバレ》 この映画ではいろんな点で感ずるところがありましたので、箇条書きに述べます。 ・主人公は間違いなく三船敏郎なのだろうが、仲代達也の方がその所作といいセリフ回しといい全てにおいてカッコイイ。おそらく剣の腕も主人公より上(という前提)のハズ。 ・司葉子はもっともっと綺麗なハズなんだけど、なんだか全編通して病的に映っており、非常に残念でした。 ・映画の出来とは関係ないけど、会津藩というのは戊辰戦争で負けると判っていながら最後まで幕府に忠誠して滅びるまで新政府軍と戦った不器用な藩というイメージだったのだが、こんな腐った藩だったの? ・「切腹」でもそうだったが、主人公が超人的にタフでなかなか死なないのがリアルさに欠けてなんだかなぁと思った。 ・この監督の作品は、画面がずーっと緊張していて、観る側もかなり疲れます。これは褒めています。 [DVD(邦画)] 6点(2017-02-12 01:22:38) |
65. クール・ランニング
《ネタバレ》 その国がジャマイカだったのかどうかわからないが、雪に縁のない南国のチームがボブスレーで冬季オリンピックに出場していることは、実は下町ボブスレーのニュースで知っていました。で、ジャマイカのボブスレー参加の裏にはこんなとんでもないドラマがあったのかー、知らんかったー、と、映画を観た直後は猛感動したのですが、その後みなさんのレビューを見て?と思い、いろいろ調べたら、盛り上がりの部分はほとんどが脚色だって?ウィキペディアに至ってはスポーツ・コメディ映画って紹介されてるし。感動して損しました。この手の映画は実話ベースだからこそ感動するのであって、創作ドラマということであれば使い古された陳腐なシナリオでしかないです。初めから実話ではないと知って鑑賞していたら、素直にコメディ映画として楽しめたのかも知れませんが、鑑賞直後の感動が大きかっただけにこの残念感は取り返しがつかないのでこの点数です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-02-05 08:22:46) |
66. あん
「殯の森」が消化不良だったのでこの監督さん苦手と思っていたが、これはとてもわかりやすい。このテーマなら、もっとたくさん見せ場を作ったり盛り上げたりできたんだろうけど、あえて淡々と撮っていて、樹木希林の演技力が大きいのだろうが、ラスト近くの施設ではほとんどドキュメンタリー映画のようだった。満開の桜のシーンでも、バックの空を青空にせずに色を抜いているように感じた。客を選ぶ監督さんのようだ。で、この映画はちょっと好きで、「殯の森」をもう一度観てみようかな、そう思わせた佳作です。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-02-02 23:13:24) |
67. 女王蜂(1978)
《ネタバレ》 過去三作品の主役を並べ、脇に伴淳三郎、大滝秀治、三木のり平といった手練れをはべらせ、黒沢映画準主役仲代達矢に妖怪白石加代子。 あとは常連の加藤武、坂口良子。忘れていたけど石坂浩二。 これだけ揃えばさぞ重厚で見応えのある劇が観られる、と期待していたが・・・ 中井貴恵はみなさんのご指摘のとおりであるが、それと同じくらい沖雅也と神山繁が残念だった。 重厚なドラマのはずだったが、沖雅也の登場で画がテレビの2時間サスペンスドラマっぽくなり、 神山繁(の特に髪型)のせいで、まるで堤幸彦監督作品のような悪ノリ喜劇映画になってしまった。 でもでも、司葉子は獄門島には及ばないものの相変わらず美しい。この時代(1970年後半)の彼女の美しさは半端ないが、このころはあまり映画作品に出演されていないようだ。寅さんマドンナにもなっていないし。ああもったいない。 最後に、唐突ですが加藤武に叱られる伴淳三郎がツボでした。 [DVD(邦画)] 6点(2017-01-25 08:46:17) |
68. ガールズ&パンツァー 劇場版
女子高生と、戦車。 髪型と制服と声と少々のアクセサリだけで登場人物をを見分けさせるというキャラクターデザインの手抜きと、戦車をはじめとする動力メカの超凝りよう。 歯切れのよいセリフ回しの中でちょいちょい挟んでくるあまり笑えない小ネタと、よほどの軍事オタクでもなければほとんど意味不明な軍事専門用語。 どんなアングルでも見えそうで絶対見えないスカートの中と、ファンサービスで無理やり差し込んだとしか思えない集団お風呂場シーン&意外に巨乳。 好評化だからとりあえず観ておくか的軽いノリで鑑賞したが、最後はモーレツに感動しているオレ。 このアニメの魅力は、そんなギャップにあるのかもしれない。 [DVD(邦画)] 7点(2017-01-20 19:36:56) |
69. こころの湯
《ネタバレ》 いい映画なのでしょうが、全編、作り物感がぬぐい切れませんでした。(映画なので作り物なのですが) 知的障害のある弟は良いとして、オーソレミーオのお兄さんとか、喧嘩の果てに仲直りする夫婦とか、借金取に追われるお兄さんとか、なんか、とってつけたようなエピソードが鼻について、素直に感動することができませんでした [ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-01-18 00:42:05) |
70. 映画 ビリギャル
《ネタバレ》 後にも先にも有村架純がかわいい。この映画の魅力はそれに尽きる(あくまでも個人的見解ですが)。で、主人公がとても頑張ってエラいのは十分に伝わりましたが、それ以上に塾の講師がエラい。日本史の概観を把握するために(おそらく小学生向けの)マンガから入る、というのは激しく同感。 [DVD(邦画)] 6点(2017-01-15 00:24:30) |
71. この世界の片隅に(2016)
キネマ旬報で第一位となったらしい。興行成績でいえばあちらのアニメやこちらの怪獣映画の足元にもおよばない(注:2017年1月現在)この映画に。やるね、キネ旬も。 [映画館(邦画)] 9点(2017-01-14 12:32:28)(良:1票) |
72. トガニ 幼き瞳の告発
《ネタバレ》 主人公がV6のイノッチに見えた、ということが取るに足らないコトであるくらい、重たい映画です。実話ということですが、被害者の男の子が加害者教師を刺して、その後・・・となるあたりは、少なからず脚色していると思われます。無理にエンターテイメントに仕上げなくてもよかったのではないか、と勝手ながら思いました。とは言っても見応えは十分。考えさせられます。アンチ韓流なので韓国映画は敬遠していたのですが、食わず嫌いはいけませんね。 [DVD(字幕)] 9点(2017-01-14 01:52:03)(良:1票) |
73. ココシリ
すざましい出来事や情景が、まるでドキュメンタリーのごとく淡々と流れていく。なぜ命をかけてまでして密猟者を捕まえようとするのか?それも無報酬で。そんな説明までもが一切省かれている。とても怖い映画だ。これは実話だという。狭い日本はイヤだが、広すぎる国土を持つのも考えものだ。 [DVD(字幕)] 8点(2017-01-13 00:28:45) |
74. ラヴソング
《ネタバレ》 香港映画といえばカンフーとキョンシーしか知らなかったもので、香港の映画なんてどうせストーリーなんかあってもなくても関係ない、付け足しみたいなものだろ、と、ものすごい偏見を持っておりました。なもんで、本作品についても、「香港の恋愛映画か、どれ、お手並み拝見」と、業界人でもない私が上から目線で鑑賞を始めました。どーもすみませんでした!反省しております。洋画邦画ではあまりお目にかかれないストーリー展開、しかしなんとなく結末は想像でき、しかも画面に釘付け、という不思議な2時間でした。特にラストシーン(ニューヨークの電気屋のシーンではなく、その後のモノクロシーン)は秀悦。脇役でしかないハズの香港マフィア?のボスが超男前(容姿のことではありません)。あと、主役の男優さんが谷原章介に見えてしかたがありませんでした。 [DVD(字幕)] 7点(2017-01-10 00:19:23) |
75. ザ・ヤクザ(1974)
よくある、時代錯誤まるだし勘違い日本的映画かと思いきや、かなりまともでした。というか、ロバートミッチャムを特別ゲストに迎えた昭和残侠伝と言ってもいいくらいの、コテコテの任侠映画ですよ、この映画は。願わくば兄役は鶴田浩二にしてほしかったのですが、高倉健と岸恵子で日本人俳優に払うギャラ枠を使いきったのでしょう。アメリカ映画においても、健さんを健さんとして撮ってくれて、監督さんに感謝です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-11-11 23:42:09) |
76. キャリー(2013)
この映画をホラーとして鑑賞するのであれば低評価にせざるを得ません。だって全然怖くないんだもの。みなさんの言うとおり主役が綺麗すぎてリアリティが無い、ということも一因ではありますが、それ以上に、この監督が、我々を怖がらせようとしていません。この映画、もしかしたらホラー映画ではないのかもしれません。 [DVD(字幕)] 5点(2016-11-11 18:26:42) |
77. パーマネント野ばら
終盤の展開は私には衝撃でした。そして、菅野美穂の演技のうまさに改めて気付かされます。ですが、この作品の一番の収穫は小池栄子でした。この存在感は夏木マリ以上かも。パンチ熟女連中の下ネタ連発には少々辟易しましたが、まあ原作があの人なのでしょうがないですね。お店のヘアーカタログのモデルにマイナス1点です。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-10-29 15:48:44) |
78. 里見八犬伝(1983)
《ネタバレ》 八犬士が揃うまでは七人の侍、終盤のスペクタクルはインディジョーンズ、そしてラストは卒業を彷彿とさせました。いろいろ手が込んでいてまるでおもちゃ箱のよう。最後まで飽きずに鑑賞できました。頑張った深作さんに10点あげちゃおうかな、と思いましたが、360度どこから見ても庶民顔の薬師丸お姫と、ラブシーン&ラストシーンで流れる外タレテーマソングが許せないくらいミスマッチだったのでマイナス2点。岡田ナナのほうが圧倒的にお姫様っぽかったのでありました。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2016-10-21 22:09:07) |
79. シックス・センス
《ネタバレ》 先日BSで放映されていたものを鑑賞。初見ではあったものの、有名すぎる作品であるので、あらすじ(というかオチ)は知っていた。なので、不幸にも最後に「え~~~~~っ」とひっくり返るような驚きは経験できなかったのだが、どのようにしてあのオチに持っていくのか、という点のみに関心を払って鑑賞。ところが、なんなんだ、あの子役は。どうして外国の子役はあんなに演技が達者なんだ?とただひたすら感心しまくり。なので、当初目的であった「あの有名なオチへの布石」に注力できなかった。なので、翌日に2度めの鑑賞。そしたら、やっぱり子役はうまいが、それ以上に子役の母親がすんげぇうまいのよ。第三者に説明させることもせずに母子の微妙な関係を演技だけで表現し、とどめは最後の車のシーン。ということで、またしても当初目的はそっちのけであったのでした。名作。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-09-10 22:57:23) |
80. ミッション・トゥ・マーズ
《ネタバレ》 とても真面目に作っているSF映画だなぁと思いつつ、なんかいまひとつチープ感が拭えなかったので、良くて6点どまりかな、と、このサイトに投稿することを頭の片隅に置きながら鑑賞していたのですが、あの人面基地の登場で私の評価は急降下。前半の出来がまあまあだっただけになんともったいない。どなたかも指摘していましたが、もしかして脚本はミステル・ヤオイ? [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-08-25 23:55:19) |