61. クラウド アトラス
日本人なのでやっぱりこれ「火の鳥」だよね!と言いたくなるんですけど、「火の鳥」ほどは人間という存在のはかなさや残酷さは描かれているわけではなく、むしろ時代を行ったり来たりしていろんな事柄が関連しあっていることが徐々に明らかになっていくゲーム的な面白さのほうを感じました。最も未来の話の時代背景が、セリフで所々触れられはしますが今ひとつよくわかりませんでした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-07-14 05:17:54) |
62. LOOPER/ルーパー
タイム・パラドックスの処理の雑さや"TK"の設定など突っ込みどころは多いけど、孤独な殺し屋の主人公、比較的淡々とした描写などちょっと「ドライヴ」を思わせるハードボイルドなトーンは好きだ。SFという衣はまとっているけどそれ以上にこれは男の映画だった。 [DVD(字幕)] 7点(2013-07-14 05:11:52) |
63. オブリビオン(2013)
トム・クルーズってほんと、あれ?これはどういう事態になっちゃんてんの?うわっやべ!おれ一応鍛えてるけど普通の人間だよ!でもなんとかやってみる!ダメだー!でもズタボロになっかたけどなんとかしのいだー!……ていうような役、似合いますよね。 いろいろ既視感あるシーンも多く話的には矛盾を感じるところも多かったけど、荒廃した地球や月などのビジュアル、ガジェット類もなかなか楽しめました。60年後のそういう状況になった地球に観客である自分が今いるっていう感覚がリアルに体感できて、お話の破綻もビジュアルのうそ臭さのなさに救われているという感じがしました。 [映画館(字幕)] 7点(2013-06-01 16:46:52) |
64. おおかみこどもの雨と雪
出てくる人がみんな善人。なのに母は社会を信じていない人として描く。子どもたちに“もうひとつの選択肢”はなかったんだろうか??? ……そんな矛盾を感じながらも、アニメーション作品としては純粋にアニメーションの見事さに見とれ、音楽の美しさに聴き惚れ、じんわりと感動できました。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-03-31 16:47:51) |
65. インターミッション
映画は、終わり方がすべてだ。映画批評家として様々な映画を見てきた監督はやっぱりわかってるな~、と思えるのはそこだ。 温度感もクオリティもバラバラのぶつ切りのエピソード、それぞれを見ていくとたしかに細かく突っ込みどころはあるだろう。でも映画が終わった時、その時に、ああ、言いたかったのはこういうことなんだな、あなたが描きたかったことはこれなんだな、それがズンと心に響けばそれで勝ち。 そういう意味で、はい参りました。そう思える映画です。 [映画館(邦画)] 7点(2013-03-12 18:32:34) |
66. ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
この映画は主人公に感情移入するというようなものではなく、ある男の生涯を神の視点で眺めるという類のものだと思うんですね。バリー・リンドン的な。だから主人公に気持ちが入るか否かというのと映画の出来の話は別だと思います。 と言いつつも、この映画はちょっと脚本が弱いのではないか。ひとつひとつのエピソードは印象的だと思いますが、構成があまりうまいとは言えないと思いました。唐突にひとつのエピソードが始まり、終わる。何話かで語る大河ドラマならそれでいいかもしれませんが、2時間40分という尺の中でクライマックスに向かってどのように盛り上がっていくか、映画はそこが大事なのではないかと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-05 20:03:28) |
67. 亀は意外と速く泳ぐ
とてもくだなくてゆるい作品なんだけど、観終わったあとに、楽しい時間をありがとうって気になるんですよね。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-19 18:52:33) |
68. トゥルー・グリット
人生の悲哀を感じさせてくれるラストがよかった。 [映画館(字幕)] 7点(2011-04-05 05:11:11) |
69. 英国王のスピーチ
よくできた小品だけど、アメリカ人ほど英国王に思い入れないからか、アカデミー作品賞ほどのものか?という疑問は残ります。 [映画館(字幕)] 7点(2011-04-05 04:43:18) |
70. ノルウェイの森
原作未読。 村上春樹は何度も挫折した口なので、もしかしたら映画ならなんとかなるのでは?と思い観に行ったが、とても面白かった。 原作はどうか知らないが、見事に“映画”になっている、と思った。主人公のモノローグはあれど、この監督は画で語ることを知り尽くしていると思った。 [映画館(邦画)] 7点(2011-02-08 15:59:22) |
71. トロン:レガシー
ストーリー上の細かいところはともかく、IMAXで見る3Dアトラクションとしては楽しめた。 前作に思い入れがあればより楽しめると思う。 [映画館(吹替)] 7点(2010-12-26 15:51:09) |
72. 樺太1945年夏 氷雪の門
国弘威雄の脚本は力強かった。 戦時中は空襲もないおだやかな樺太の街が、戦争は終結してるのにソ連からすさまじい侵略を受ける。教科書でソ連の侵攻は知ってはいても、電話交換手の若い女性たちの目を通して実際に描かれたものを見ると、こんなにも無残なものだったのかと改めて事実の恐ろしさを思い知る。 あと、木村威夫の美術は素晴らしいのに、ミニチュア撮影がしょぼすぎてその点だけががっかりだった… [映画館(邦画)] 7点(2010-07-31 22:32:47) |
73. トルソ
主演の二人に興味があった以外、何も前知識なく見たので、最後までこの映画の監督を女性だと思っていた。 男がどうしてこうも生々しく細やかに女性を描けるんだろうか。 [映画館(邦画)] 7点(2010-07-26 00:40:20) |
74. 告白(2010)
しばらく日が経ってから思い返すと、意外に大して心に残ってないことに気づいた。 観た直後は、いやースゴいものを観てしまったと興奮しきりだったにも関わらず。 そしてもう一回観てみたいとも別に思わない。 なぜかと考えると、「あのシーン、あの画がよかった」と言えるところがないからではないか、と。 ストーリーの面白さ、撮影、編集の見事さにまんまと熱中させられたが、ある意味勢いで観させられたというか、画がお話を語るためのものでしかないからでは、とも思う。 美しいものにしろ怖いものにしろ、心に残る映画がいい映画だと思う自分にとって、この映画はそれほどいい映画とも思えなかった、ということだ。 [映画館(邦画)] 7点(2010-06-18 19:20:21)(良:1票) |
75. クロッシング(2008)
リアリティは素晴らしいんだけど、あんなに音楽や泣き演技で情に訴えなくても…。 描かれていることに十分説得力があるんだからもっと淡々と描けばよかったように思う。 [映画館(字幕)] 7点(2010-06-02 00:20:29) |
76. フィリップ、きみを愛してる!
ジム・キャリーの抑えた演技もよく、ユアン・マクレガーも素晴らしかった。下品になりすぎず、エンターテイメントに徹した楽しい作品でした。 [映画館(字幕)] 7点(2010-05-01 15:20:30) |
77. 22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語
すべての登場人物がいとおしい。なぜならすべての登場人物が不完全だからだ。そしてロケ地ありきで始まったこの映画が、見事にロケ地を活かしている(絵葉書的観光地的扱いではなく)ことに、賛辞を送りたい。 [DVD(邦画)] 7点(2010-04-28 03:43:54) |
78. ブタがいた教室
批判的なものはみな、映画ではなく妻夫木聡演じる先生の教育の仕方を批判してるんですよね。それこそがこの映画の問いかけているテーマなのに。 小学生たちの演技でない素晴らしい表情を捉えた今作は、それだけでも一見の価値があると思います。 [DVD(邦画)] 7点(2010-04-12 04:58:24)(良:1票) |
79. その日のまえに
ひやかし半分で見始めたのに、不覚にも滂沱の涙。しかもしめじめとしたものではなくさわやか。なんだろうかこれは。ハリウッド文法では考えられないような物語の構成なのに最後までぐいぐい引っ張っていく。奇跡のような映画です。といっては言い過ぎか。(細かいつっこみどころは多々あれど) [DVD(邦画)] 7点(2010-03-16 04:27:59) |
80. 板尾創路の脱獄王
みなさん厳しいですね。ぼくは結構楽しめました。たしかに途中ちょっとダレるけど、非常にオーソドックスで安定した撮り方でありながら、「おれはこういうのやりたいんや」という強い意思は感じられてよかったと思います。 ラストそんな風にしなくてもとも思ったけど、そのスカされた感が頭に残る。まんまと術中にはまったわけだ。 [映画館(邦画)] 7点(2010-03-04 04:26:57) |