801. ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ!
「高校の生徒会長選」という、常人なら映画の主題にすることなど考えもしないようなことをここまで真面目に仰々しく取り立てるセンスが素晴らしい。しかしその中にも、皮肉と示唆を織り交ぜ、人生をも考えさせるほろ苦い裏青春映画にまで作品を高めています。これであのしつこいナレーションを5分の1くらいに削って、邦題をきちんと考えておいてくれればねえ・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2003-12-29 20:58:33) |
802. エリザベス
これは「真面目な時代劇」です。1人1人の登場人物が、常人離れした行動をとるわけでもなく、地道にそこに存在している。ポイントの突き方はごく一瞬で、それにより少しずつドラマが動き、いつの間にか濁流のように大団円になだれ込む。なので、まさに当時の英国王宮のような不気味な息苦しさから解き放たれることがありません。ケイト・ブランシェットはいうまでもなく堂々たる存在感であり、彼女の出世作でもある。ジェフリー・ラッシュも、最初は「その辺にいるだけ」だったのが、いつの間にか宮廷の中枢にしっかり入り込んでいるのが、改めて見ると割と怖い。 [DVD(字幕)] 8点(2003-12-29 04:17:54) |
803. ボーイズ・ドント・クライ
話の展開の唐突さ、心理描写の不足、障害自体に対する突っ込みの甘さなど、技術的な穴はいろいろあります。しかし、ラストも含めて、作品としてのインパクトは絶大なものがあります。主人公を、聖人君子としてではなく、むしろすぐに遊び回りたがる困った人物として描いているのが、逆に説得力を強めています。 [DVD(字幕)] 7点(2003-12-28 02:09:05)(良:1票) |
804. ライアー ライアー
アイディアは面白いのですが、ただそれだけで、ひねりがほとんどありません。 3点(2003-12-28 01:23:22) |
805. パーフェクト・カップル
まったくどうでもいいような題材なのだが、最後まで見られたのは、エマ・トンプソンとキャシー・ベイツの巧演があったからこそである。 4点(2003-12-26 03:25:48) |
806. ウェディング・シンガー
主人公の職業以外に、特筆すべき要素が何もありません。 [DVD(字幕)] 5点(2003-12-25 01:44:32) |
807. 幸福の条件(1993)
何から何までが陳腐そのもの。レッドフォードははじめからいい人に見えてしまって、明らかにこの役に適合していないし、旦那がそもそもまったく魅力的でないので、話が成立していない。 2点(2003-12-24 04:19:05) |
808. ミセス・ダウト
《ネタバレ》 ロビン・ウィリアムスでなければ、ここまで上品な作品にはならなかっただろう。笑わせる中にも、哀しさ、淋しさを十分に漂わせており、途中では十八番のマシンガン・トークも披露し、しかも女装にもさほど違和感がないのだから素晴らしい。また、そのロビンの仕掛けを一般人の立場からきちんと「受け」てみせて、彼の面白さを際立たせたサリー・フィールドの功績も見逃せないだろう。不自然な状況にきちんと落とし前をつけて、同時にメッセージをも含んでいるラストも良い。 [DVD(字幕)] 8点(2003-12-24 02:50:45) |
809. レインメーカー
素材としては面白いが、途中から、やっていることが普通の法廷ものと同じなので、あえて人物をこのように設定した意味がない。法廷描写に時間をかけすぎない方が良かったのでは?サイドストーリーのラブロマンスも、ありきたりで中途半端です。そして実は一番問題なのがラストで、これは何の解決にもなっていないでしょう。 5点(2003-12-21 02:41:23) |
810. パーフェクト・サークル
この作品の舞台は、どこか遠くの「戦場」などではありません。ごく普通の一般市民の日常生活の中を、平気で銃弾が飛び交っているのです。幾多の軍隊もの戦争映画など、裸足で逃げ出すほどの緊迫感に満ちています。ただし、主人公の死の幻想云々という設定は、不要だったと思います。 [地上波(字幕)] 7点(2003-12-20 01:59:26) |
811. ファイアーライト
映像や音楽も一体となって、主人公の心理を的確に表現していた前半は素晴らしかったです。後半もそれなりに良かったのですが、代理母としての葛藤や苦悩がほとんどなくなっていて、単なる恋愛ドラマになっていたのが残念でした。 [地上波(吹替)] 6点(2003-12-19 00:57:41) |
812. 青春の輝き
《ネタバレ》 前半は、アメフット・恋・友情と、きちんとツボを押さえた青春ドラマで、何となく期待していたのですが、途中から、話がどんどん暗くなってきて・・・。ラストなんかは、ほとんど意図的に後味を悪くした感じですね。それはそれでいいのですが、ユダヤ云々をここまで強調するのなら、単にアメフットをやる高校生の描写だけではなくて、全体の背景にもきちんと踏み込むべきです。 5点(2003-12-15 01:51:47) |
813. エアフォース・ワン
《ネタバレ》 以前見たときは、脳天気な大統領礼賛ぶりに嫌悪感しか覚えなかったのですが、改めて見てみると、心が広くなってその辺は許せます。次々に課題を提示して飽きさせない手法もなかなかです(携帯の使い方みたいな頭脳戦は、もっと見たかった気がしますが)。ただ、この作品で何が一番まずいかといって、あの妻と娘の存在です。何かにつけて「家族が!」みたいにその存在自体がハリソンの足を引っ張って、物語の上でも戦術の上でも何も機能していない。せっかく専門用語や各種機器が駆使されて緊張感が高まっても、あの妻と娘が画面に登場するたびに流れが遮断されます。あの娘には、オールドマンと対峙した際には、「父の大義のためなら、私の命など何も惜しくはありませぬ!さあ、まず私の命を取りなさい!」くらいは言ってほしいところでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2003-12-14 23:41:43) |
814. ジングル・オール・ザ・ウェイ
単純アホ話だからだめというわけでは決してないのですが、前半はネタに乏しすぎて単調です。最後も、それなりに格好良く敵を倒した方が逆に面白いでしょう。 4点(2003-12-12 23:06:57) |
815. トゥルー・カラーズ
基本に忠実で良いです。2人のぶつかり合いだけがテーマなので、もう少し2人の強烈な個性が欲しかったところではありますが。 5点(2003-12-12 00:35:41) |
816. モブスターズ/青春の群像
前半は登場人物の区別がつかなくてよく分からなかったのですが、後半はテンポもよくてスリリングで良かったです。美術関係もさりげなくいい仕事をしています。 5点(2003-12-09 01:27:58) |
817. ハワーズ・エンド
「眺めのいい部屋」が駄目だったのでこの作品も期待していなかったのですが、やはり駄目でした。誰が誰とどういう関係なのか、最後までほとんど理解できませんでした。 4点(2003-12-08 01:19:45) |
818. ブラッド&ワイン
「とにかく仲が悪い親子の話で映画を作ろう!」と思い立ってしまい、実際に作品を作ってしまう製作者の歪んだ根性が素晴らしい。よく見ると、各登場人物の間で心理戦が飛び交っていて、なかなかスリリングです。ほとんど期待せずに見たんだけど、意外と悪くなかったですよ。まあ、もっと面白く作ることはできたと思うけど。 4点(2003-12-06 02:51:33) |
819. コーリャ 愛のプラハ
本題に入るまで30分もかかっているのがマイナスですが、2人の素朴な交流はいい感じでした。あっけないラストも、展開にふさわしくて良かったです。 [地上波(字幕)] 7点(2003-12-05 01:18:05) |
820. 身代金
誘拐ものには優れたミステリーが無数に存在しており、それに比べるとこの作品はほとんどひねりがありません。もっとも、巧みな演出のおかげで、一応退屈せずに見ることはできました。ただし、あれだけ心理戦をやっていたのだから、最後は知的に解決してほしかったとは思うが。 4点(2003-12-04 03:09:35) |