821. ハロウィン(2007)
《ネタバレ》 どうしてもオリジナルとの比較になってしまうのだが、それというのも、ロブ・ゾンビ監督のオリジナル・リスペクトが前面に出てしまい、別物の映画として観ることができないからだ。やはり問題点は、マイケルの少年時代に時間を割きすぎた点だろう。オリジナル版ではその部分をあえて曖昧にすることで、マイケル・マイヤーズという殺人鬼に神秘性を持たせていたのに、それを「劣悪な環境で性格異常に育ってしまった少年」というありきたりなプロファイリングで落ち着かせてしまったのは何故だろう?また、皆さんお忘れかもしれないが、オリジナルの第一作では、ローリーがマイケルの妹だとは一切説明されておらず、そこに得体の知れないサスペンスを醸し出していたのに、ここでも、マイケルの狙いがローリーだと早い時点で明かしてしまったため、途中で殺される人たちの描写に意味がなくなってしまう(ただ殺されるために出てきたようにしか見えない)。キャスティングは凄いの一言。シド・ヘイグやダニー・トレホ、ケン・フォーレ(もちろんシェリ・ムーン・ゾンビも)といった「ロブ・ゾンビ組」は前作『デビルズ・リジェクト』から続投、更にマルコム・マクドウェルやウド・キアー、クリント・ハワード(『デビルスピーク』!)らが出演。実はいちばん驚いたのが、『ハロウィン4・5』でマイケルに付け狙われていた少女ダニエル・ハリスが、すっかり大人になり、おっぱい丸出しでマイケルにしばかれるところ(死ななかったようなので、続編にも出るかも?)。キャスティングを見ても監督の意気込みが分かるというもので、それがちょっと空回りしてしまった感が実に惜しい。 [DVD(字幕)] 6点(2009-03-06 06:59:24)(良:1票) |
822. シューテム・アップ
《ネタバレ》 こういうB級に徹した作品というのは好感がもてる。冒頭10分の銃撃戦は、並みのアクション映画のクライマックスに相当する弾薬数。製作者はとにかく撃って撃って撃ちまくる映画を作りたかったのだろう。銃規制を擁護しながら、「毒を以って毒を制す」矛盾を抱えた凄腕の主人公に、クライブ・オーウェン。対するジアマッティもムサ苦しさ満点。とことん下品でバカバカしい展開が清々しい。ラストの人参撃ちは、ジャンゴのオマージュですかね?「弾丸んねー!」のコピーが既にバカ(笑)エンドクレジットのアニメーションは007のオープニングタイトルに匹敵する格好良さ。 [DVD(字幕)] 6点(2009-03-04 22:11:31) |
823. ウォンテッド(2008)
『マトリックス』を更にマンガっぽく、バカバカしくしたような作品。この潔いまでのB級っぷりには好感が持てる。アンジー姐さんはやはりこういう役がよく似合うな~。ところどころのギャグも(「ファック・ユー」の「U」が折れた歯になっていたり…)結構好きです。 [DVD(字幕)] 6点(2009-03-02 22:06:45) |
824. 新ポリス・ストーリー(1993)
ジャッキー版香港ノワールといった趣きで、これまでのギャグを封印し、とことんシリアスにキメている。序盤から銃撃戦の嵐で、このテイストのまま続けるのかと思いきや、中盤からはいつものジャッキーアクションに戻っている。どうせならギャグと一緒にカンフーも封印してくれた方が、リアリティが出て良かったと思う。とは言え、たまにはこんなジャッキーもいいものだ。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-24 21:06:32) |
825. プロテクター
《ネタバレ》 ジャッキーにしては硬派な出来だが、これは『エクスタミネーター』のグリッケンハウス監督の持ち味か。NY編ではアメリカ映画らしいバイオレンス、香港編ではいつものジャッキーアクションが炸裂する。冒頭で相棒を殺され復讐を果たしたジャッキーに拍手を贈る同僚たち、また、ラストに表彰されたジャッキーを迎える母子(死んだ相棒の未亡人と思われる)の姿にこの映画の良心を感じる。後の『ラッシュアワー』よりもよっぽど面白いハリウッド版ジャッキー映画の佳作。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-23 20:30:19) |
826. W/ダブル
《ネタバレ》 80年代のサイコ・サスペンス映画の隠れた秀作。その後、『不法侵入』や『ゆりかごを揺らす手』といった同系統の作品が連発されるが、その先駆けと言えよう。理想の家庭を求め連続殺人を犯す「継父(ステップファーザー)」と、彼の正体に気づいてしまった娘の対決。ヒロインのジル・ショーレンが可愛い。ずっと犯人を追っていた男があっさり殺られるのは、お約束とはいえ釈然としない。もうちょっと活躍させて。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-18 22:16:26) |
827. 百万円と苦虫女
蒼井優の単独主演作として、彼女の魅力を余すところなく伝えているが、「百万円貯めたら次の町へ引っ越す」という面白いプロットを活かしきれず、消化不良な感じ。投げっぱなしのラストは、こういう作品にはあまり相応しくないと思う。もうちょっときちんとした答えを提示してほしいところ。 [DVD(邦画)] 6点(2009-02-05 21:54:06) |
828. リーサル・ウェポン2/炎の約束
《ネタバレ》 前作であれだけ苦悩していたリッグスが、オープニングからハイテンションに飛ばしまくる。エピソード的には、亡き妻の仇やトイレ爆弾、レオ・ゲッツ初登場など面白い要素が見られるが、肝心のアクションシーンがかなり雑になっており、派手なカーチェイスと銃撃戦をただ詰め込んだだけ。前作のように、シーンのひとつひとつが「カッコイイ!」と思える戦いがあまりない。いたって普通のポリスアクションになってしまった感じ。とは言え、最後のシーンで、「外交官特権」と言って撃たれるジイさんには爆笑してしまったが…。パッツィ・ケンジットの裸身にプラス1点。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2009-01-10 07:10:59) |
829. ファースト・ミッション
《ネタバレ》 サモハンはヒューマンドラマを撮りたかったようで、アクション大好きな日本人のために、日本公開時にはアクションシーンを追加したんだとか。そのせいか、ストーリー上あまり意味があるとは思えないアクションもたびたび見られる。また、クライマックスシーンは、ジャッキーにしては随分エグイ方法で敵を殺す(ナタやツルハシでぶっ刺したり、スコップしか持ってない敵を撃ち殺したり)。後味もあまり良いとは言えず、ジャッキー映画でスカッとしたい人にはあまりオススメしない。 [DVD(吹替)] 6点(2009-01-06 09:57:20) |
830. ヒルズ・ハブ・アイズ
《ネタバレ》 こんなことを言ったら皆さんから白い目で見られそうだけど、オリジナル版の『サランドラ』って結構好きなんです。そんなわけでこのリメイクも期待してました。『ハイテンション』は前評判が高すぎて肩透かしを食った感じですが、こちらは良質のリメイク。アレクサンドル・アジャ監督特有のヒリヒリした空気感が良かったです。ジャック・ケッチャムの「オフシーズン」を映画化するなら、是非この監督にお願いしたい。ちなみに、日本で公開が危ぶまれたのは、核実験による放射能汚染で突然変異が生まれる(そして人を殺して食う)という所がマズかったようです。また、「映画秘宝」などで本作をベタ褒めしている人は、日本公開前にアメリカで発表されたアンレイテッド版を観ているからだと思います。確かにちょっと物足りない感があったので、是非そちらも日本で発売してほしいもの。 [DVD(吹替)] 6点(2008-11-27 20:30:32) |
831. 酔いどれ詩人になるまえに
《ネタバレ》 こんなことを言っては身も蓋もないが、この映画って、チャールズ・ブコウスキーのファン以外には全く面白くないのではないか?まともな人の目からすれば、ただのダメ人間でしかない酔っ払いの日常をただダラダラと見せられているだけなのだから。しかし、ブコウスキーの小説を一度でも読んだことのある人ならば、これこそが本当に観たかったブコウスキー映画ではなかろうか?実際、『バーフライ』でのミッキー・ロークのあのみっともないモノマネ演技に比べたら、マット・ディロンのチナスキー像は実にもう本物のブコウスキーらしい。あの歩き方、あの喋り方。ブコウスキー爺さんが生きてたら喜んだだろうか?とにかく、本作を観てチャールズ・ブコウスキーの存在を知ったならば、是非彼の小説や詩を読んでみることをオススメする。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-25 23:56:55) |
832. チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
《ネタバレ》 予告編から想像されるポリティカル・コメディとはちょっと毛色が違ったが、まあまあ楽しめる出来。ただ全体的に表層的にしか描かれていなく、チャーリーの内面やアフガンの現実を知る上では、不十分なアプローチと言えよう。別に『シリアナ』みたいに小難しい内容にする必要はないが、展開がやや単純すぎるのではないか?アフガンへの武器支援が、後のタリバン勢力を生み出すきっかけとなったという事実は忘れてはならない。 [DVD(吹替)] 6点(2008-10-24 23:41:54) |
833. 僕の彼女はサイボーグ
《ネタバレ》 タイムトラベルを扱っていながら、ストーリーの整合性を完全に無視。ちょっと日本のアニメオタクっぽい監督のごった煮感覚が魅力的。綾瀬はるかのサイボーグは様になってます。自分の胴体を引きちぎってジローを助けに行くシーンは感動。実写であんなシーンを観られるとは…。CGの出来も悪くなく、急転直下するクライマックスについていけるかどうかが評価の分かれ目か。 [DVD(邦画)] 6点(2008-10-20 09:28:15) |
834. アメリカン・サイコ
《ネタバレ》 高価な名刺を見せつけられて「オーマイガッ!」と本気で悔しがるところが実にイカレている。80年代のバブリーな時代、物質主義にまみれたヤンエグ(死語)が、金にものを言わせ、狂気の世界(実は全部妄想)を突っ走っていく様がいっそ痛快。端整なクリスチャン・ベールが演じているからこそまた面白い。娼婦との3Pで自画撮りしながらポーズをキメまくるところもかなりキテる。殺人シーンはほんの味付け程度。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-15 08:03:20) |
835. 殺しのドレス
《ネタバレ》 デ・パルマのミステリー作品の中では破綻が少ないというか、よく出来た方。ヒッチコックの『サイコ』オマージュがひしひしと伝わってくる。しかし、今観ると、ほとんどコントのような展開が目立って笑えてしまう。ラストの夢オチは『キャリー』のセルフパロディだが、あんなくだらないシーンのために映画の尺が伸びるのはいかがかと思う。ナンシー・アレンがブス可愛い。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-15 07:43:41) |
836. プロヴァンスの贈りもの
《ネタバレ》 何の捻りもないハッピーエンド…そもそもリドリー・スコットが撮るような映画か?相変わらず映像は美しいので、風光明媚なプロヴァンスの景色をバカンス気分で楽しむのは良い。が、金の亡者の敏腕トレーダーが、ちょっといい女と出会ったからって、そんな簡単に今の生活を捨てられるかな~?そこらへんはラストで友人が代弁してくれているのだが、今後が心配です…。ちなみに、いとこの女の子の方が可愛いと思います。 [DVD(吹替)] 6点(2008-09-26 05:31:20) |
837. ワイルド・アット・ハート
《ネタバレ》 リンチらしさは随所に出ているし、ニコラス・ケイジとローラ・ダーンの熱演は買うが、とにかく観ていて暑苦しいことこの上ない。あのお母さんがとにかく強烈。個人的には、血まみれになりながらバッグを探すシェリリン・フェンがツボでした。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-24 00:48:27) |
838. バンテージ・ポイント
90分ノンストップに楽しめる作品だが、巻き戻しがくどいのと、もう一度観たいとは思わないということで、この点数。キャスティングがかなり豪華だが、シガニー・ウィーバーの使い方が勿体無い。 [DVD(吹替)] 6点(2008-09-18 18:06:52)(良:1票) |
839. マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋
久し振りに可愛いナタリーが観られるということと、名優ダスティン・ホフマンとの共演が見所か。ともすれば『ビッグ』のようなファンタジーの名作になりえたかもしれない題材だけに、ちょっと物足りないかな。ひとつひとつのシーンがどうにも説明不足で(そもそも魔法が当たり前にある世界なのかと思ったら、そうでもないらしい)、登場人物の言動にも不可解な点が多い。脚本と編集次第ではもっと面白くなったのではないか? [DVD(字幕)] 6点(2008-09-18 18:02:40) |
840. 燃えよドラゴン
《ネタバレ》 おや?久し振りに観てみたら結構面白いぞ。ブルーレイで画質も格段に向上し、日本語吹き替えなので字幕を読む必要もなく、ホームシアターのスクリーンで観たから、ブルース・リーの筋肉の動きが細部までよく分かる。ストーリーは相変わらずいい加減だし、回想シーンになると画面がホワワ~ンとなるのは眠くなるのでやめてほしいけど、リー先生の本物のアクションは度肝を抜かれる。ジョン・サクソンとアフロの回想シーンなんかどうでもいいから、アクションシーンをもっと増やしてくれ。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2008-09-11 22:08:31) |