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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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941.  大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 《ネタバレ》 
ブルーレイの映像ってペカペカしてデジタル臭くてイマイチ好きになれないのですが、この映画で鮮やかに大映ブルーが甦っている状態は、子供の頃のトキメキを思い出させてくれて感動しました。殊に闇に映えるガメラのジェット噴射のまばゆいブルー。平成ガメラはあの色を再現しようとしてなかったのが不満だったんですよね。さて、このシリーズ二作目、一作目とは比較にならないほどに贅沢に、そして丁寧に作られています。東宝特撮ものに引けを取らない程にスタジオセット、ミニチュアセットが存分に組まれているあたり、とても予算がかかっている事が伺えるのですが、際立つのはドラマ部分と特撮部分、どちらも同様に照明と色彩設計がとても凝っていて丁寧だという事。琴を弾く和装の人々や、原住民の民族衣装など、ドラマシーンでの煌びやかさと、怪獣シーンでのモノトーンとが対比されていて唸らせます。特にバルゴンを殆どモノクロに近い色彩で描いて、倉庫の上に浮かび上がらせたり、紫色の血を流したり、夜のシーンばかりのモノトーンにして、そこに光源や鮮烈な色を置くというビジュアルのインパクトは素晴らしく。ドラマシーンでも洞窟での灯光の変化や、店での格闘シーンでの室内照明の乱れなど、映像テクニックの見どころが沢山。まあ、ガメラの出番が少なすぎるとか、バルゴンと殆ど闘ってないとかいう部分は不満ですけれど。でも、バルゴンの生物的描写が秀逸で、むしろバルゴンが可哀想と思ってしまうくらいの存在感があって。人間のドロドロとした欲望をテーマにした、とても子供向けとは言えない映画なものの、あの一作目からよくもここまでレベルアップしたものだという感じのしっかりと作られた怪獣映画でした。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2010-10-24 22:00:31)(良:1票)
942.  雷桜 《ネタバレ》 
ハンパな映画。J-POP流れちゃうようなスイーツ時代劇でも、それはそれでいいんですよ。もうベタベタにスイーツに徹すれば。自信がないからヘボい殺陣入れたり、カメラをガタガタ動かしたり、血飛沫のCG入れたりしちゃう。そんなもん排除して、もっとキレイキレイに撮ればいいのに。みんなどうせ、とてもあの時代の人々にはみえないツルンとした顔してるんだから、中盤の狐の面を取る大切なシーン、あそこでお面の下から出てくる蒼井優の顔はウソっぽいキレイさでいいんです。なのに思ったのは「ん?イモトアヤコ?」って。いや、イモトはイモトでいいんですが。ヘンに甘いんで、おかしなところいっぱいですし。バカ殿はいちいち一人で外に出ちゃうし(全員切腹モノじゃね?)、切腹してる人間をこと切れるまでみんなでぼーっと鑑賞してるし(惨いなぁ、ちゃんと介錯してやれよ!)。そうでなくて烈しい愛を描きたいというのなら、あまりにヌル過ぎな映像ばかりですしねぇ。タメにタメたクサい演技満載ですが、そういういらんトコ全部カットしたら、1時間そこそこになるんじゃないかという。タメまくったので上映時間長くなりました、みたいなダレダレ映画でした。
[映画館(邦画)] 3点(2010-10-24 14:35:26)
943.  大怪獣ガメラ 《ネタバレ》 
「理由なんてない、ただそこにガメラがいるから。」そんな映画です。博士を始めとするプロの人々と少年とガメラとが、それぞれに好き勝手に思い込みや屁理屈や意味不明な行動を暴走させ、しかしお膳立ては偶然によってどんどん整ってゆき、最終的には1つの形を成す。安易な流れに囚われない、整合性のないエピソードの羅列によって混沌を極めながらガメラという芯によって瓦解せずに作品が成立するという、ヌーヴェルヴァーグの影響を色濃く映した映画と言えます。勿論、こじつけですが。子供の頃、日テレの日曜午後によく放映されていたこの作品、当時は楽しんで見ていた記憶があるのですが、今見るとぎこちない部分ばかりが目立ってしまって。主役のいない群像劇は結局誰にも気持ちを向ける事ができず、ガメラをいかに退治するかのみに絞られた主旋律は面白味に欠け、ガメラのスケールが不明なカットが多いのが怪獣映画としては痛い、と。その分、散りばめられたツッコミネタは楽しめますけど。安易な現場での核攻撃判断とか、人為的海洋汚染とか、それはないわ!ってネタがたっぷり。でも子供の頃から大好きなガメラですからねぇ。この作品では怖くもカッコ良くもないけれど愛は感じます。坂を上がってゆく四足歩きのガメラはキュートでいいわぁ。大々的に人殺しをするガメラって、これと平成ガメラの3作目だけなので、最初の作品でありながらシリーズの中でも異質ではありますけど。お腹減ったから人を殺すという理不尽な凶暴っぷりは、以降の作品ではあり得ないですからねぇ。最終的にドラマが何一つ転がらないという理不尽が常識な世界ではガメラもまた当然のように理不尽な存在でしたという、ちょっとシュールな映画でした。
[ブルーレイ(邦画)] 5点(2010-10-23 22:28:54)(良:1票)
944.  ザ・ロード(2009) 《ネタバレ》 
原作未読ゆえ、恐れ知らずな状態になりますが、少なくともコレは単なる低予算B級SF映画。現代の黙示録として優れた原作って事らしいんですけど、映画は延々と人食いから隠れる逃げるを繰り返すばかり。いや、人食いが横行する世界で息子を守るという大義ゆえに、他人に施しを与えず、盗み、人を殺め、そして衰弱してゆく父と、天使を象徴する無垢な存在としての息子ってところに飽食の先の行き詰まりの状態と未来へ続く法とが描かれているんでしょうけどもさ。でも、終末=人食いって発想がピンと来ないんですわ。『ザ・ウォーカー』と思いっきりネタかぶりしていて、『ドゥームズ・デイ』みたいでもあるのですが、『マッドマックス』『北斗の拳』的世界観も含めて、本当にそうだろうか?って。あえてそういう類型的で貧困なイメージの中に放り込んで見せたい語りたいものってなんだろうか?って考えた時に、響いてくるものがちっともないのは自分には今や家族ってモノの存在が大変に希薄だからなのでしょうかねぇ? 子供でもいれば、ここに大きな共感や恐怖があるのかもしれませんけど。自分には、この映画、間違ってシャンテにかかっちゃったシネパトス映画としか映りませんでした。ってローカルな事を。そうそう、息子が途中で風邪っぽくなって寝込みますけど、あの世界では苗床となる人間が殆どいないので、ウィルスの存続もまた難しいハズだと思うのですが。そこのところ、原作ではどうなってるんでしょ?
[映画館(字幕)] 4点(2010-10-19 07:03:44)
945.  エクスペンダブルズ 《ネタバレ》 
出オチ映画。うわーい、ヤツが出てきたー!ってトコを楽しんだら、あと、なーんにもないという。映画として独自の面白さを見せようって気はさらさらないようで。だからクライマックスなんか、別に『ランボー』や『コマンドー』や『ホットショット2』のフィルムから流用しとけばそれでいいんじゃね?って程度のもので。それらより劣ってますもんねぇ、アップ過ぎたり、カメラ振り回し過ぎたり、カット割り細か過ぎたりで。位置関係や物語の推移はおろか、誰が誰と闘ってるのかさえ、ちゃんと描けてないのはねぇ。機内の描写の次に、もういきなり要塞に潜入しちゃってる状態は省略し過ぎですし。80年代B級アクション映画を、懐古主義的にただ再現するだけ(殺戮シーンは『プライベート・ライアン』以降のそれですが)じゃなくて、今の時代を映して、かつアクション映画としてもキチンと丁寧に仕上げて欲しかったですねぇ。
[映画館(字幕)] 5点(2010-10-18 16:10:53)(良:2票)
946.  REDLINE(2010) 《ネタバレ》 
意外なほどに刺激されるものが少ないアニメでした。兵器搭載型レースっていうのが題材的に古い上(映画やアニメやゲームにどれだけ存在している事やら)、そこに乗っかる設定やドラマも期待したクサいカッコ良さには程遠く、古典的なベタベタしたウェットさ。レースシーンでの極端にパースのついたメリハリのあるアニメートと、それに被さる音楽はなかなかステキでしたが、あの作画、金田伊功氏がまだご存命ならばなぁ、つくづく残念だなぁ、みたいな。正直なところ、似たような題材の『スピードレーサー』の個性に及んでないんですよね。実写がアニメをアニメ的表現で越えようって時に、アニメはもっとスゲー事しなくっちゃダメなんじゃね?みたいに思ったり。いや、これはそれなりにスゲー事をしようとしてるアニメではあるんですけども。でも、『ルパン三世』のパロディで笑わせる程度ならばともかく、『ナウシカ』や『アキラ』からの半端な引用やっちゃうようなのは作品のレベルを落としちゃうので、もっと突き抜けた独自性で勝負して欲しかったですね。それがたとえハッタリをカマす程度のものであっても。石井克人作品としては、これまでの実写作品の方がよっぽどハッタリ効いてますよね。
[映画館(邦画)] 6点(2010-10-17 21:51:25)
947.  ガフールの伝説 《ネタバレ》 
自然の世界をアーティスティックに捉えた映像はすっごくキレイでウットリさせられるのですが、フクロウ達の世界とは言っても人間の世界を模しただけの、元はありがちなヒロイックファンタジー、物語には特に刺激されるものがなく。それなりにスケールのある物語をタイトにまとめ過ぎているのでしょうねぇ。兄が悪に染まってゆく過程に説得力が感じられませんし、最初から優等生な主人公では成長物語にもなりません。2つの国の間の距離は最初に遙か離れた世界に思わせながら、その道程はそう長く感じられないばかりか、その後に移動する連中は苦戦していた主人公達も含めてどうもあまりに容易く移動しているように見えてしまって。移動の厳しさを描かないとスケール感がスポイルされてしまうのですよね。それに、ただでさえリアルなフクロウのグラフィックで感情移入しづらいキャラな上(リアルな恐竜がドラマを語る『ダイナソー』を思い出しました)、吹替えがあまり上手でないとなると、かなりキビシく。ちびっちゃい2匹はかわいかったのですが。この監督、どうも毎回ビジュアルが全てですねぇ。それも今回のファミリー向けな題材にはちょっと不向きなセンスだったかな。もっと子供にアピールできるデフォルメされたビジュアルが良かったんじゃないでしょうかねぇ。エンドクレジットの背景はステキでした。
[映画館(吹替)] 6点(2010-10-17 21:28:52)
948.  ブロンド少女は過激に美しく 《ネタバレ》 
上映中、バッグの中の携帯を点滅させっ放しのおばさん、食べ物のゴミを放置してる人、階段で大声で話してるおばさん達。シャンテって映画にはうるさいけどマナー悪い古い人々が多いって気がして、下手すると悪評高い渋谷・六本木よりもよっぽどダメかも。って、映画が終わってそんな事ばっかり考えておりましたが、この映画は私にとって困った事に、まるっきり何もない状態で。中年映画小僧にとってこの「額縁の中のキレイな絵は額縁の中に入れたままにしておけ」って映画、だからどうした?としか。額縁たる映像が雄弁に語っているのは判るけど、その「いつの時代の映画よ?」みたいな時代性皆無の美術館的額縁映画、静止画の如きフィックスの画像、BGMなし、正直に言って私にはめちゃくちゃ退屈。時代の先へ先へと一歩でも映画と共に進みたいのよ。「ああ、自分がテリトリーを侵したんだなぁ」という失敗感しか浮かんで来ず。まあ、だから本来レビューなんぞ書くべきでもないのでしょうけれど、まあ、ここって逆の例もまま見受けられるサイトですし、許してつかーさい。
[映画館(字幕)] 3点(2010-10-15 20:57:51)
949.  TSUNAMI-ツナミ- 《ネタバレ》 
吹替しか選択肢ないし。吹替だと韓流ドラマみたい。字幕でご丁寧に「キャリアウーマン ユジン」とか出てきて笑わせてくれるし。で、韓国映画ってキム・ギドクとかポン・ジュノとかパク・チャヌクとかの一部のクリエイターを除くと中身は大体一緒って印象があるんですよね。これもそう。体裁としては災害パニック映画ではあるのですが、中身はいつもの前半それなりに笑わせたりしてドラマ描いて、後半に怒涛の泣かせに走るという典型的韓国映画フォーマット。対象となる障害は病気か事故か事件か戦争か災害かの違いはあっても、描いてる事はどれも同じって感じで。あまりの定型フォーマットっぷりに怒涛の感動的展開なハズの後半は笑えてきて仕方ないとゆー。もうね、大仰な泣き叫びの連続、声優さんの喉が潰れちゃうよ、って。ツッコミどころも満載でお笑いポイントが沢山って感じで。登場人物の多くが「お前ら、どんだけ生き残ってんのよ?」みたいな不死身っぷり。少なくとも巨大な津波が二度襲ってるハズなのに、それが直接描かれた、ただひと組を除いては一度しか襲ってきてませんよ?みたいな何事もなかったっぷりで。一度目の津波の時点で高層ビルどっかんどっかん倒れてるのに、まるで強風が通り抜けただけです、って程度の人間の強さっぷり。つーかラストじゃ海辺のテント小屋みたいな店の骨組とかテトラポットとかそのまま残ってましたしねぇ。ドラマは投げっぱなしで回収してねーよ、ってエピソード多数。あと、無駄に細かくカット割ってて、その意味なしっぷりもツッコミどころ。そうそう、寺門ジモンに志村けん混ぜたようなオトボケ顔の主人公に美人のヒロインって組み合わせも韓国映画らしいパターンでございました。それでも、災害映像だけはそこそこちゃんとしてるのね。樋口版『日本沈没』とか『252 生存者あり』とかに比べたらずっとマシ。足元もロクに映せない日本特撮映画は韓国特撮映画を見習うべきです。見習うのは特撮シーンだけでいいですけど。あとは前記の監督の映画以外は見習っちゃダメだ。
[映画館(吹替)] 4点(2010-10-12 20:10:38)(良:1票)
950.  BECK 《ネタバレ》 
例えば『神童』とか『ピアノの森』とか『のだめ』とか、マンガが映像化された際のその音は天才の音には聴こえないワケです。でも、そこをツッコむのはヤボというもの、受け手はそんな事は承知でそこに天才の音を聴いている訳です。でも、この映画は逃げてます。ヴォーカルの声を聴かせられないって、それは映画って表現媒体のすべき選択ではないでしょう。役者も観客も全く信用してないんだな、と。もっとも、それ以前に、この監督の映画の難点、全編フェイク丸出し。映画なんて元々全てがフェイク、だとしてもそれをもっともらしく見せて上手く観客を騙すのが送り手の仕事でしょう。ところが今回もまるでリアリティのない、嘘を嘘としてそのまま投げ出し、マンガ原作だから仕方ないと開き直っているかのような、最初から逃げる事を前提としたような作り。伝説のギターだの啓示だのアメリカンマフィアだの事務所の圧力だのっていうマンガ的要素を、説得力など無意味だとばかりに素材そのまま放り出してるだけ。主役や悪辣な連中はおろか、街行く人々、ライブ会場の人々まで全てがインチキ臭いと。観客との勝負を最初っから投げて逃げるような映画の作り方をするのはみんなに対して失礼でしょ。せっかく役者は頑張っているというのに。ついでに、この監督の映画っていつも異様なテンションで押し切ろうとしてる感がありますが、あのテンションは正直なところ、馬鹿みたいです。テレビ局が安易にこの監督を起用してメジャー公開するって図式は、色々な人や文化を不幸にしてる気がしてなりません。
[映画館(邦画)] 2点(2010-10-10 16:28:27)(良:3票)
951.  ナイト&デイ 《ネタバレ》 
またトムの俺様映画かな?と思ったら、どちらかと言うとキャメロン・ディアスを立てている映画でした。ボンドガール願望映画とでも言いましょうか。何しろ意識を失って目覚めたらウルスラ・アンドレスになっていて、次に目覚めたら今度はダニエラ・ビアンキになってた、みたいな映画ですからね。最後にはボンドガールじゃ物足らないとばかりに女ショーン・コネリーまで行っちゃった感がなきにしもあらずですが。映画はあくまでコメディの姿勢を崩さず、だから真剣にサスペンスや謎解きを楽しむ事ができるようなシロモノではないのですが(一応、陰謀やウラはあるのですが、とても判り易い、謎にもならないような状態で)、お気楽アクションを楽しめればそれで十分でしょ、って割り切り方がいっそ潔い作り。肝心のケリのつけ方にいまいちカタルシスがない状態だったのが残念ではあるものの(あれって臨界になる時刻まで把握してたワケはないですよねぇ)、構造の逆転のためにはああいう流れも仕方ありませんか。トム主演のスパイアクションものとしても楽しめない事はないけれど、むしろキャメロン・ディアス主演のラブコメディものの系譜に属する映画として楽しめました。
[映画館(字幕)] 7点(2010-10-09 22:50:07)(良:1票)
952.  君に届け
まるで70年代の少女マンガのような物語世界で、映画は80年代のプログラムピクチャーのような世界。どんだけ古臭いセンスで成立してるのよ?って感じ。物語・脚本のツッコミどころは満載。翔太が学校の場所が判らずに迷うのは彼が転校生だから?と思ったのですが、そうではなくて高校一年初登校の日だから、と、でもそれが判るのはずっと後。桜が咲いてるので一学期だというのは判るにしても。でも、ヤツは自分が通う事になる学校を始業式の日に初めて訪れたんか? 爽子がああいう存在になってしまう経緯は安直過ぎるし、モノローグから始まる事で宣言される爽子視点の映画、なハズが唐突に翔太のモノローグが入り込んで視点ブレるし。担任とタメ口で話している経緯・理由は判らないし、爽子の二人の親友は絶対に高校生には見えないし、ライバルのコの感情のドロドロっぷりは今時コメディレベルだし。時代性とか今日性とかにまるで無頓着で、なんかもうめちゃくちゃ。マンガを起点とする映画の難点が網羅されているような作品、今の日本映画の問題点を露わにしてしまっている映画。で、だけどその問題は根が深く、簡単に改善される事はないだろうと思わせてしまうのは、これがそれでも楽しめてしまうからなのですよね。あり得なさ炸裂の甘酸っぱい恋愛友情ファンタジー世界に酔えてしまうワケです。セリフで安易に感情が語られる世界だからこそ判りやすくドラマが成立し、リアリティが欠如しているがゆえにクサさすらも許容できてしまう、と。日本人の脳と心にはマンガフィルターが存在していて、マンガ的なるものを安易に許容できてしまう、それは映画にとっては明らかに問題であると思うのですが、それが国民性であるとも、中身がどうであれ、その許容こそが時代性なのだとも言えてしまうのかもしれず。うーん。今回は未華子嬢のあり得なさっぷりを、つい思いっきり楽しんでしまった私の負け。
[映画館(邦画)] 7点(2010-10-08 19:33:12)(良:2票)
953.  十三人の刺客(2010) 《ネタバレ》 
単純にカッコ良く面白いと思いました。三池監督のセンスって苦手で、この映画にしても三池ブランドの刻印のような映像が頻出する点はイヤな感じとしか言い様がないのですが、男達が命を賭して悪を叩く物語はシンプルにしてエキサイティング。まあ、十三人のうち、半分くらいは印象薄くてドラマもそんなに背負っていないので、絶命シーンに悲壮感がイマイチ生まれない感じはありましたけど、カッコ良く戦って、カッコ良く散る、それだけで充分な映画のように思えます。あまりウェットに走らず、飄々としながらアツい男達、その頂点に君臨する役所広司はさすがのハマリ具合。松方弘樹は刀を振り下ろすだけで待ってました!のスゴ味、そしてゴローちゃんのそこまでやるか?なぶっ飛んだ悪役っぷり。オシャレな映像にJーPOPが流れちゃうようなスイーツ時代劇とは一線を画する、泥と血に汚れてゴツゴツした、男の時代劇を堪能させて頂きました。
[映画館(邦画)] 7点(2010-10-06 19:58:36)(良:1票)
954.  THE LAST MESSAGE 海猿 《ネタバレ》 
サイテーな3D。立体の効果がちっともなくて、ただ見辛いだけ。振り回しまくりなカメラ、低コントラスト、暗い画面って3Dに不向きなんですが、ほぼ全編ソレですからねぇ。六本木ヒルズのスクリーン7にフルサイズで上映できないというマヌケな状態。最初から3Dで撮るつもりだったのならば仕事があまりに雑だし、後で3D化を目論んだのならば金儲けに走ったとしか言い様がなく。3D映画は入場料二割増しになりますからね。さて、これまで『海猿』なるものを全く見た事がないのですが、そんな人間はある程度無視して突き進みます。人間関係の説明なんかは無し。意味不明ハイテンション肉体誇示プロローグの後、唐突に物語は事故現場へ向かう状態から始まるので『海猿』って世界に入り込む糸口もなく、海洋パニック映画としての世界のみを楽しみましょう、って状態。で、パニックものとしてはワリと早い時点で「その程度か」って事になってしまうのがツラいんですよね。プラントに取り残された5人の人間の脱出の物語です、って相当限定されたモンだなぁ、と。パニック映像は頑張っておりますが、日本映画独特のクドいスローモーションと大変な状況でモタモタとクサいドラマ語り出すあたりに辟易。それでも回想映像入れて感動の押し付けしないだけマシか、と思ってたらクライマックスでこってり回想。最大の障害だったハズの台風はいつの間にか消えちゃうし。登場する人々のハイテンションっぷりも、この世界に慣れてないからか、奇異に映るばかり。更にはクドく何度も大写しになる「海上保安庁」の文字。なんだか、いろんなものを誇示したい広告みたいな映画でした。なんていうか、もう、さすがフジテレビ、としか・・・
[映画館(邦画)] 4点(2010-10-05 22:00:07)(良:2票)
955.  食べて、祈って、恋をして 《ネタバレ》 
見る前からゲンナリって感じの映画で。だって、どう考えても他愛ないラブストーリー、それが何故か2時間20分てんこ盛りって状態なワケですから(スイマセン、コレ、単にシネコンのマイレージ稼ぐためだけに見ました)。で、実際に見たら、コレが意外にも・・・思ってたよりもっとダメで。主人公がとっても自分勝手な人間で(アタシは悩んでガマンしてるのよ、って言いながら、一方的に離婚決めたり、さっさと他の男とデキたと思ったら、すぐまたイヤになって捨てたり)、だからもう何も共感を抱く事なく進んでゆくワケですが、事もあろうに、結局彼女の出した結論は、もっと個人主義に走りましょ、って。いやいや、アンタ、これまで十分に勝手気ままに生きてきてますよ?とツッコミ。しかも、結局彼女はどの土地へ行っても、英語圏の人間とツルんでるばかりで、その国の文化をちゃんと受け止めてる訳でもなく。彼女の暴走する自己愛のダシに使われた男達や各国の人々や神様が不憫で仕方ネーや。いやいや、判ってますって。コレは女性向けのファンタジー。美味しいもの食べて、美しい風景眺めて、イイ男達とのアバンチュールを堪能しましょ、って。オッサンが口出しするだけヤボってもんで。ほぼ女性客ばかりで埋まった六本木のシネコン、土地柄ゆえに、英語圏のオバサマ達で溢れ、彼女達の大袈裟なリアクションもセットで見たら、まあ、それはそれで楽しめたかな、と。何しろ、若い男のお尻に大ウケだもの。
[映画館(字幕)] 4点(2010-09-22 14:13:48)(笑:2票) (良:1票)
956.  悪人 《ネタバレ》 
日常という道を外れる事が象徴的に描かれる国道。行き止まりの海。灯台の灯がその先、無限の航路を指し示す希望に象徴されつつ、背負った罪の前でそれは儚い刹那の光。と、そこら辺を純化して描いてりゃ良かったんですけどねぇ。最初に正しておかないといけない事。この映画で、ヘルパーを呼ぶとかなりお金がかかるという表現がありましたが、この映画のような、入浴や身の回りの世話には、そんなにかかりません。病院への付き添いですと、それなりにかかってしまう場合がありますが。介護サービスに誤解を与える表現はまずいでしょ。一方で、あんな高価な車にチューンナップまで施してる時点で、そこまで貧乏って訳ではないですし、なんだかチグハグな表現の映画。そう、この映画、全編チグハグ。キャラクター造形が徹底的につまらないっていう(そこら辺の兄ちゃん姉ちゃんの方がよっぽど面白いわ)大きな弱点の上に、根っからの悪人はおりません!と主張してくる一方で、被害者の女の子は殺されても仕方ないような描き方、大学生は単なる悪人。それでいいのか? 迫真の演技も、キャラが退屈なので空虚に映るばかりですが、その平板なステレオタイプの世界の裏に、いびつな悪意が潜んでいる気がしてならないのですよ。善人ヅラをしつつ、何か、色々な物を否定して切り捨てていないか?という。今のこの時代、この世界、そこに生きる人に対する愛はあるの? デリケートに、デリケートに描いているんですよー!と声高に主張してくる無神経な映画って印象でした。
[映画館(邦画)] 4点(2010-09-20 16:25:50)(良:1票)
957.  ミックマック 《ネタバレ》 
復讐の手順はもう少し明快にできたのではないかなぁ。2つの企業に同時に復讐してゆく、そのシチュエーションが今一つキレイに流れていなくて、痛快さに欠けてしまうんですよね。それから、せっかく多くの登場人物に超個性的な設定を施しながら、それを魅力的に活かしきれていない感じなのも惜しいです。全体を眺めた時、もっと面白い映画になったハズでしょ、って。それに、家族を失った人々が集まって擬似的な家族を形成してゆくって、結構よくある題材ではあります。映画を見ていて、懐古主義的な、やや後ろ向きなニオイも感じられました。だけど、本当に久々にジュネらしい色彩と毒気を持った映画が見られて、やっぱりいいなぁ、って。『ロング・エンゲージメント』では、かなりジュネ的色彩が抑えられておりましたが、今回は全開。こってり作りこまれた画面を、アクの強い面々が更に彩る、まごう事なきジュネの世界。ヘンな人達が織り成す、なんだか愛おしさを感じる物語。そうそう、見たかったのはコレコレ。ボガートから始まったり、サイレント映画風にセリフを廃して人の動きで笑わせたり、60年代のフランスコメディ風なタッチだったりして、そこかしこに映画に対する愛で溢れた映画。かつての冴えは薄らいだものの、ここはジュネの復活を素直に喜びたいです。
[映画館(字幕)] 8点(2010-09-15 16:22:27)(良:1票)
958.  バイオハザードIV アフターライフ 《ネタバレ》 
『ヒックとドラゴン』は自然で効果的な3D、『トイ・ストーリー3』は必然性の薄い地味な3D、そしてこれはとにかく立体感を見せ付けるためのワザとらしい映像に溢れた3D。3Dも色々。これだけ目の負担が大きかった3Dは初めてです。闇の中の光がボンヤリ、何が映っているのかわからない3Dなんていうの、当然ながら頭痛誘発しますね。さて、映画は始まって15分くらいは楽しめました。雨のハチ公前の印象的なタイトルバック。その地下を舞台にした派手なアクション。でも、導入部だけで息切れしちゃったような感じで、話の本体はクラシカルなゾンビワールドで立て籠もりからの脱出モノ。今更、どこまで原点回帰しちゃうつもりよ?みたいな。孤立した刑務所への策もない無理な着陸の理由が、ただ生存者がいるからという行き当たりばったり状態な時点で、この映画、脚本ユルユルだわ、って感じで。結局はラストまで大袈裟な映像表現と大騒ぎな音響、だけど新鮮さ皆無な展開が続いてゆくだけの映画でした。一応、ゲームファン向けサービスのつもり、みたいな展開はありますけれど、『2』の時のジルに比べたら添え物程度ですしねぇ。アリスの迷走っぷりに象徴されるように、そろそろネタ切れなんじゃないかなぁ。いい加減、完結させてあげてもいいんじゃない? つーか、もういちいち次回作までストーリー憶えてられないって。
[映画館(字幕)] 5点(2010-09-05 10:57:54)(良:1票)
959.  カラフル(2010) 《ネタバレ》 
あの馬鹿CMのせいで、映画が始まって数分でオチが判るという事態になってしまいましたが、それは映画のせいでなく。誠実な映画とか真摯な姿勢の映画とか言って褒めようと思えば褒められるんでしょうけど、ホンネで言うとタルい映画。ダラダラと説明的な映像を見せるの、まるで退屈な深夜アニメみたい。企画と脚本はいいとして、何故これがアニメで、そして原恵一監督なの? 物語は感心させられるところ、考えさせるところがあちこちにあります。割といい物語です。でも、このカタチで見るのがベストだとは到底思えません。もっといい映画にできる可能性はいっぱいあるのに、何故? 原監督の演出は前作の『河童のクゥと夏休み』同様、愚直で面白味に欠け、そここそを褒める人もいるでしょうが、自分はそんなモン褒めたくないですねぇ。もっと晒け出せよ!って。作品のキャラに求めながら自分じゃ隠してるじゃん! 作画もまた同様で、訪れるかどうかも微妙な一瞬の煌きのために延々耐えるような程度の水準のアニメートじゃ、なんのためのアニメよ? 私の地元に近い、馴染みのある世界を舞台にしていますが、その風景もアニメになる事によって生まれる魅力が感じられません。何故か『クゥ』同様、ラストで肝心なメッセージをキャラがセリフにして説明するし。アニメの殻に閉じこもるなら、それはそれでもう少し相応しい題材があるんじゃないかなぁ。アニメの可能性ってのは、こっち方向にはなくない?
[映画館(邦画)] 5点(2010-08-24 16:10:19)(笑:1票) (良:2票)
960.  特攻野郎Aチーム THE MOVIE 《ネタバレ》 
退屈じゃないけれど面白いってワケでもなく。ダメじゃないけれどイイって程でもなく。見て損じゃないけれど得ってワケでもなく。オリジナルの知名度やキャストに比べて、どうにもこうにも平凡な娯楽映画って印象でした。裏切りに次ぐ裏切り、陰謀渦巻く状況に翻弄されてハジケきれませんでした、なんて展開でいいのかいなぁ?って感じで。かと思うとクライマックスでは4人が、ではなくて敵が何もかも引っかき回してメタメタな事になってしまいますし。もっと単純に爽快、って映画を期待したのですが、悪役の方が痛快じゃ困ってしまいます。90年代はシリアス演技派路線だったのに、何故か最近仕事を選ばないカンジなリーアムと、『ハング・オーバー』の二枚目と、『第9地区』のおっちゃんとが、まるでコスプレしてるみたいに見えて、スターかくし芸大会みたいな映画だなぁ、なんて思いながら妙に冷めてスクリーン眺めてるような状態で。部分部分でテンション上がるものの、それがちっとも継続していかないもどかしさが繰り返される映画でした。
[映画館(字幕)] 5点(2010-08-22 14:55:31)(笑:1票)
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