81. 暗殺の森
《ネタバレ》 ファシスト批判というよりは、一人の人間の正常と異常の間の葛藤を描いた映画のように思う。男が子供のときに男色行為を強要され、そのトラウマから自分は異常者なのではないかと真剣に考えるようになり、正常性を求めてファシスト新体制に順応していったものの、体制は崩壊し、それまで正常だと思っていたものは一夜にして異常なものとなってしまう。男は恩師や恋した娘を犠牲にしてまでファシズムに帰依してきた。それが最後の悲痛なラストに繋がるのではないか。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-25 10:56:07) |
82. 新しき土
《ネタバレ》 同盟国だった日本とナチスドイツの合作映画ということもあり、随所随所に大和民族の賛美やソ連の脅威への暗喩が出てくる。でもそんなことが気にならないほど映画の見所は多かった。山岳風景は美しいし、原節子は綺麗だし、展開もベタなんだけど最後は目が離せなかった。本筋と関係ないところでは、東京を阪神電車が走ってたり、宮島の裏が家になっている点(??)など突っ込みどころ満載で笑ってしまった。 [DVD(邦画)] 7点(2006-12-25 10:22:35) |
83. 鏡
《ネタバレ》 ストーリーが断片的でよく判らないまま終わってしまった。だけどそれを十分カバーできるほど映像が素晴らしい。ラストの大自然の風景の構図は凄すぎるし、最初の野原に風が吹くところとか、眠っている赤ちゃんが笑いだすシーンはどうやって撮影したの?と感動した。 [DVD(字幕)] 7点(2006-12-25 10:13:19) |
84. やかまし村の春・夏・秋・冬
レンタルビデオのコーナーにあってずっと気になっていたのだけど、最近大学の視聴覚室で初めて観た。和んだ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-25 09:52:29) |
85. 女優霊(1996)
《ネタバレ》 以前、少年サンデーの巻末の質問コーナーで「これまでに見た一番怖い映画は?」という読者の質問に対して、4分の1くらいの漫画家が、この映画を一番怖い映画にあげており、ずっと気になっていた。 初めて見た感想。はっきり言って、トラウマになるほどの内容ではなかった(トイレ行けたし)が、得体のしれない不気味さを終始醸し出していたように思う。 70分代とコンパクトにまとめられていることもあり、ドラマを見ている感じで、映画にありがちなグダグダ感もなく、忙しい人も楽しめる内容になっていると思う。 気になった点は、役者の女の子が転落死した後、スタッフ、キャスト陣が病院に行くわけでも、葬式に行くわけでもなく、やたら淡々としていたこと(その直後にも映画の完成に関する話してたしね)。人が衝撃的な形で死んでも、あんなもんなのかなあ、と、こちらの方が怖く感じた。 [DVD(邦画)] 6点(2013-03-23 22:46:52) |
86. 亀は意外と速く泳ぐ
はっきり言ってこの映画はかなり退屈な映画である。ギャグもそれほどツボにははまらなかった。しかし、人生ちょっとしたきっかけで変わる、少し気持ちや考え方が変われば違った世界が見えてくるというこの映画のメッセージは好きだ。上野樹里におまけして6点献上。 [DVD(邦画)] 6点(2007-06-15 20:04:18) |
87. スーパーサイズ・ミー
実験自体にあまり意味があるとは思えなかったが、(3食1ヶ月明らかに不健康なものを食ってたら体調崩すのは明確)ファーストフードや食生活については考えさせられた。タバコは健康に悪い有害なものと認知されているが、肥満や不健康な食生活については同列で議論されない。健康管理は第一に「自己責任」だと思うが、高カロリーの食品を無秩序に販売する食品会社にもタバコ会社並みに社会的・道義的責任があるという点は一理あると思う。 ファーストフードの中毒性や子供への汚染のくだりでは、日本の創業社長が味覚が完成される子供のころからハンバーガーの味を覚えさせておくことが重要であると語っていたことを思い出した。 [DVD(字幕)] 6点(2007-03-22 22:33:29) |
88. ビルマの竪琴(1956)
《ネタバレ》 日本兵の立場から戦争を描いた佳作である。しかし問題点も多い。まず、映画から戦争の血生臭さや緊迫感、悲惨さを感じることに乏しかった点である。日本兵の遺体が出てきても、そこにリアリティはそれほど感じられず、幻想的にすら感じてしまう。また、戦争観も日本人から見た一面的なもので、現地のビルマの人々の視点が欠如している点も気になった。ビルマを舞台にしているにも関わらず主要な役割を果たすビルマ人は物売りのおばあさんのみであり、ビルマがあたかもオブジェのようになってしまっているように思える。例えば、戦争に巻き込まれた被害者としてのビルマ人の視点があっても良い気がした。そして命の恩人である僧の修行着を盗んでしまう点も良くない。水島がいくら日本兵の無残な死体を目にして僧になる決心をしたとはいえ、盗みという根本を悔い改めなければその後の彼の行動もうそ臭く感じてしまうからである。 [DVD(邦画)] 6点(2007-02-16 00:44:56) |
89. 日曜日のピュ
《ネタバレ》 ハートウォーミング系の映画だと思っていたので、ピュのオカルトチックな空想シーンに少し動揺した。最初は人物関係がいまいち掴みづらかったのだが、ベルイマン監督の幼少時代からの父との関係を描いた作品ということを鑑賞後に知りなるほどと思った。幼少時代の父子の関係は些細なわだかまりがあってもとても仲良さそうなのに、年取った後は修復困難にまでなっている。今、自分もあまり父親とうまくいってないのでこういう映画は心が痛いです。スウェーデンの大自然はとても美しい。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-02-08 21:30:47) |
90. 春にして君を想う
アイスランドの荒涼とした大地が美しく畏怖をも感じさせる。娯楽性は薄いかもしれないが、幻想的な世界観の中で孤独な老人の姿を見て考えさせられる面もあった。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-07 00:27:55) |
91. ジョニーは戦場へ行った
《ネタバレ》 ひたすら重くて、暗くて辛い。最後に自分の意識があることを伝えられたこと、自分のことを理解してくれる人がいたことがせめてもの救いだった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-02-02 19:20:17) |
92. かもめ食堂
登場する人物が全て謎めいており(特に片桐さんともたいさん)その過去についてベールに包まれている。フィンランドの人々も日本人3人も、人生の歩み方も性格もまったく違った人々が一つの食堂で出会うという構成に素晴らしさを感じた。難点としては、各登場人物の描写が全体的に浅いように感じた。もう少し各人物の魅力的なエピソードを加えてくれればもっと魅力的になったのではないかと思う。 [DVD(邦画)] 6点(2007-01-30 18:32:11) |
93. 古畑任三郎ファイナル フェアな殺人者<TVM>
古畑任三郎は普段見ないが、イチローが出演するということで初めて見た。イチローの演技力の高さに驚き。フェアな殺人者(?)という設定には違和感があったが、イチロー本人が容疑者役で出演する以上仕方がなかったのではないか。 [地上波(邦画)] 6点(2007-01-28 10:36:49) |
94. お父さんのバックドロップ
プロレスで家族を必死に養ってきた父と父の職業を嫌う息子が歩み寄っていく終盤の流れは感動した。しかし全体的にはのんびりとした感じや時たまかかる音楽がB級映画ぽさを出していたりと何かと地味な印象を受けた。神木くんの息子(一雄)役への起用は吉とも凶ともでてる。真面目で品行方正な印象を与える神木くんは、プロレス中心の環境で育った子としてはしっくりこない。でも父に反発する息子という繊細な部分はよく出ていた。その辺のバランスがとても難しいと感じた。 [DVD(邦画)] 6点(2007-01-27 20:11:05) |
95. 評決
法学部の授業で観た映画。くたびれた感じの弁護士がいい味をだしている。法廷の心理戦の要素も強く描かれていてよかった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-20 19:32:35) |
96. きれいなおかあさん
これぞドラマといった映画です。あまり意外性や驚きが少なく物足りない感じはするけど、コンリーが演じる母親の懸命な姿には好感がもてる。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-20 18:37:25) |
97. ぼくは歩いてゆく
戸籍のない少年の生活ぶりをドキュメンタリータッチで撮った映画。貧乏でIDの得られない子供を主人公にしてイラン社会の抱えている問題を提示している。淡々としているので、途中からフィクションなのかノンフィクションなのか分からなくなってしまった。 [DVD(字幕)] 6点(2007-01-20 14:02:21) |
98. ふしぎの国のアリス(1951)
子供の時には、穴にアリスがもぐっていくシーンにわくわくさせられた。途中で喰われた牡蠣の子供たちがかわいそうだった。 [ビデオ(吹替)] 6点(2007-01-12 21:42:01) |
99. ステラ
暖かい映画だと思う。母親の娘への愛情が痛いほど伝わってくる。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-12 21:29:47) |
100. 陰陽師
平安時代を舞台にした時代劇は少ないのでそこそこ楽しめた。太古の昔が舞台だし、これぐらい現実離れした演出もアリだと思う。 [地上波(邦画)] 6点(2007-01-10 22:35:13) |