981. ハルク
《ネタバレ》 何かとツッコみ所の多い(前半がややかったるい、アメコミを意識したようなコマ割がしゃらくさい、ハルクのCGがあまりにCG臭い、後半お父さんが獲得するあの能力はいくらなんでもないんじゃない?、ハルクのパンツは「北斗の拳」でケンシロウがはいてたズボンと同じ材質なのね、きっと・・・など)映画でしたが、結構良いシーンもあったように思えます。個人的にグッと来たのは戦闘機が出てきたシーン。パンフレットを見てないんで分からないんですけど、あれって橋に激突しそうになった戦闘機をハルクが助けてあげたんじゃないんですか?そういえば戦車と戦った時も中の兵士を出してから壊してたように見えたし・・・。どっちかっていうとアメコミヒーローものというより「キングコング」に近いものを感じました(後半のお父さんと戦うところは「サンダ対ガイラ」でしょうか)。あと荒木飛呂彦の「バオー来訪者」という古いマンガも思い出しました。ということでもうちょっとで8点に届きそうな7点。それにしてもアメコミものは最後ヘヴィロックでシメるっていうのが定番になってきてるんですかねえ。 7点(2003-09-03 19:36:21) |
982. トゥー・ウィークス・ノーティス
前々から思ってたんですけど、どぉーも僕はこういう「ニューヨークを舞台にしたラブストーリー」みたいのが苦手です。しかもサンドラ・ブロック演じる庶民派弁護士が何だか偽善的に思えてしまって魅力を感じなかったんですよね。ヒュー・グラントもあまりにいつものヒュー・グラントだし(別に嫌いじゃないけど)・・・。と、ゆー訳でごめんなさい。 4点(2003-09-03 18:56:10) |
983. ゲロッパ!
《ネタバレ》 いやー、やられましたわ、井筒監督!よくぞこんな映画を撮ってくれはりました。そもそもね、ワテがいい年こいてから映画にハマりだした理由の一つに監督の「こちトラ自腹じゃ!」があったんですわ。いわば恩人なわけですから「こら応援せなアカン!」と思って観に行ったんですわ。ただね、観る前にちょっと心配してたトコもあったんです。「もし、ぬっる~い人情喜劇みたいなのだったらどないしょ」って。だって、ヤクザの親分と生き別れたその娘なんてシチュエイション、もうコッテコテやないですか。おまけにジェームス・ブラウンを誘拐!?どないなっとんねんっちゅう話ですわ。それが観てみたら・・・・・・確かに人情喜劇には違わないんですが、「ぬるい」ではなく「ぬくい」映画でしたね。「アンタ、貧乏性ちゃうか?」とツッコみたくなるくらいの小ギャグの連打、連打、そして登場人物の関西弁からにじみ出る「あたたかさ」、もう、これでもかッってくらいのパワフル&ハートフル!なんや知らん、下町のオバチャンが焼いてくれた具沢山のお好み焼き食べさしてもろて幸せーな気分になった感じ。特に西田敏行演じる親分がJB(のそっくりさん)の代わりにステージに上がるところ!泣けましたわー(ワテね、「アバウト・ア・ボーイ」なんかもそうなんですけど、こういう「大切な人のために勇気を出してステージに上がる」ってシチュエイションに弱いんですわ、ホンマ)。「ブルース・ブラザーズ」を思わすようなエンディングも素敵やしね。いや、ワタクシ事ですんませんけど、最近ワテ、映画観ながら頭ン中で屁理屈こね回してる事がようありましてな、それがごっつう嫌でしてん。この映画はそんな生意気なワテの頭をゴーーーーンって気持ち良うぶん殴ってくれましたわ。「なんっかむっつかしい映画もええけどな、人間何が一番大切かって、毎日笑って泣いてっていう、そういうことやん。もしこの映画観てアンタが元気になってくれたら、ごっつ嬉しいわ。ほな、明日からも頑張ってえな」って監督に言われているようで、めちゃ元気になりましたわ。ま、ひょっとしてあのオチに対して「そんなんあるわけないやん、都合良過ぎるわ」っていう人もいるかもしれません。そんな人にワテは言いたい。「・・・・・・ええやないか(微笑)」とにかく、これで大好きな日本映画がまた一つ増えましたわ。井筒監督、アンタには完敗!そして乾杯! 10点(2003-09-02 17:51:00)(良:2票) |
984. ポケット一杯の幸福
うーん、これがキャプラの遺作かあ・・・。僕も「一日だけの淑女」を観てからこれ観たんですけど、ドゥード(老女アニーを助けたギャングのボス)とクィーニー(ドゥードの恋人。アニーを助けてやるようドゥードを説得する)の関係が描かれてるっいうのと、ドゥードとやり合うもう一人のギャング、ダーシーが出てくるっていう以外、ほとんど同じなんですよね。僕はオリジナル版にちょっと疑問を感じてた所があって、ひょっとしてリメイク版ではそこが変更されてるかな・・・と少し期待していたので残念。それにしても、何でリメイクしたんだろ? 6点(2003-09-02 16:54:13) |
985. キャッツ&ドッグス
灰谷健次郎のいう「子供みくびり」の典型ですね。もしくは「ウチら、CGとアニマトリクスでここまで出来るんでっせー」というプレゼン映画?基本的にスーザン・サランドンが声優をやっているからっていう理由で観ただけで、内容に関しては全く期待してなかったので、ま、こんなもんです。 5点(2003-09-02 16:44:35) |
986. 奇人たちの晩餐会
これはフランス版「ヨタロー話」かな?観てて、「イワンのばか」を思い出しました。あと「バカって言った方がバカなんだぞー」っていう懐かしい(?)罵倒語も。帰れといわれてもなかなか帰らないピニョン。その「イライラさせられ方」がちょっと昔のお笑いみたいで懐かしかった。 7点(2003-09-02 16:31:41) |
987. モール・ラッツ
ショッピングモールをたむろするオタク青年と優柔不断なその友達のドタバタ・ラヴストーリー・・・なのかな。小ネタはちょっと面白いけど、この作品にラヴストーリーを期待するとがっかりしちゃうかもしれません。個人的にサイレント・ボブ(監督自身が演じている)のキャラが好きなのでそこそこ楽しめました。 6点(2003-08-29 18:45:40) |
988. スター・シスターズ 流れ星にのって
同じ日に同じ病院で生まれ、同じ「ヨハンナ」と名づけられた三人の女の子のファンタジックなお話。ちょっと話が少女マンガっぽいけど、それぞれのヨハンナがなかなか可愛くて良かったです。特に二番目のヨハンナのエピソードが、子供の目に映る「死」を題材にしていて興味深いです。 6点(2003-08-29 18:31:13) |
989. ラヴソング
《ネタバレ》 「ラヴソング」って、またベタな邦題だなーと思ってたら、テレサ・テンの歌が背景にあったんですね(原題は彼女の歌の中国語のタイトルなのかな?多分)。テレサ・テンのファンには感慨深いかも。個人的には「香港=都会、大陸(中国本土)=田舎)という構図で描かれていたのが興味深かったです。どっちかというと主人公二人の物語より、エイズになってしまったタイ人の娼婦とクリストファー・ドイル演じる英語教師のサイドストーリーに目が行ってしまいました。あ、あとヒロインの気を引くためにミッキー・マウスの刺青を彫ってしまうヤクザの親分も可愛かった(ディズニーは何も言わなかったのだろうか?)。でもいくらなんでも、最後にマンハッタンで再会っていうラストは都合良すぎる気が・・・。 5点(2003-08-29 18:08:08) |
990. クラークス
ケヴィン・スミス監督の「ジェイ&サイレント・ボブ」シリーズ(「モール・ラッツ」、「チェイシング・エイミー」、「ドグマ」、そして完結編「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」)の一作目ですね。コンビニやビデオ屋でバイトしている若者は共感するところが多いかもしれない。かくいう僕も昔コンビニで結構長い間バイトしていたので、なかなか面白かったです。それにしても、やや粗めのモノクロ画面にあんまり動かないカメラ、何だか「ストレンジャー・ザン・パラダイス」みたいだなーと思っていたら、ちゃっかりエンドロールのスペシャルサンクスのところにハル・ハートリー、スパイク・リーに並んでジム・ジャームッシュの名前も挙がっていました。ただ、僕は「ストレンジャー~」の良さがいまいちわからなかった人なので、この作品が良質なオマージュとなっているのか、それとも俗悪な猿マネなのかは判断しかねます。 6点(2003-08-29 17:52:07) |
991. 恋戦。OKINAWA Rendez-vous
うむ。何というか、香港版「男女七人夏物語」のような、あるいは二時間ドラマにありがちな「リゾートもの(話の中で観光名所を紹介したり不自然にホテルの名前がアップになったりするようなやつ。別名、番組制作にかこつけた役者接待もの)」という感じでした。ヤクザの車のデザインは変だし、登場人物が簡単に拳銃を取り出す(沖縄が舞台なのに!)のも妙だし、ダット(刑事)の行動はいくらなんでもおかしいし、なーんだかなー。 4点(2003-08-29 17:39:10) |
992. 流星(1999)
チャップリンの「キッド」を下敷きにしているらしいけど、あんまその事は考えないほうがいいかもしれませんね。レスリー・チャンが子供を寝かせる時に耳をさわりっこしながら歌を歌ってあげるシーンが妙にリアルで印象に残りました。 5点(2003-08-29 17:30:55) |
993. Mr.アクシデント
ヤッホー・シリアスの作品は「ヤング・アインシュタイン」も「レックレスケリー」も好きだったんですけど、これは駄目でした。あまりにも話が破綻しすぎていて・・・。この人の作風って、おバカ映画だけど何故か心温まる(そしてピリッとした社会風刺も入ってる)ってところが魅力だと思ってたんですけどねえ。一応タバコ会社に対する皮肉めいたものが見られるけど、ただそれだけって感じだし・・・。うーん、頑張ってほしいなあ。 4点(2003-08-27 19:19:40) |
994. 幻の光
まるで静かな息使いが聞こえてくるような、陰影のある映像が印象的な作品でした。一昔前のアパートの暮らしやのどかな漁村の生活を描いているのに、貧乏臭さや(悪い意味での)生々しさがないのが不思議ですね(その分登場人物の描き方がちょっとあっさりしすぎているかな、という感じもしましたが)。子役の演技もとても自然で(おそらくアドリブに近いのでしょうが)好感が持てました。 7点(2003-08-27 18:55:32) |
995. 榕樹(ガジュマル)の丘へ
ある意味、中国版「渡る世間は鬼ばかり」かな。中国でも日本と同じ様に、嫁姑問題や農村の若者離れの問題があるということが分かります。主人公のお婆さんがあまりにもワガママに見えてしまったけど、きっとお婆さんにはお婆さんなりの言い分があるのでしょうね。 5点(2003-08-27 18:43:28) |
996. 男たちの挽歌
うむむ・・・アタクシは駄目でした。ハードな話のはずなのに、いまいち映像に重さや暗さが感じられなかったんですよね。音楽もちょっとベタ過ぎるし、台詞はアフレコバレバレだし・・・。ま、こちらがあんまり香港映画を観ていないせいもあるんでしょうけどね。個人的にはこういう香港映画のテイストってコメディや痛快アクションの方が合っているような気がします。 5点(2003-08-27 18:06:45) |
997. チャンス!(1996)
うむ、これはいわゆる「山本七平→イザヤ・ベンダサン」作戦だな(ってわかりにくいか。詳しくは朝日新聞社から出ている「にせユダヤ人と日本人」を参照してください)。思い切り男性社会を皮肉った快作。後半スカッとさせられます。 7点(2003-08-26 16:51:12) |
998. 黄昏に瞳やさしく
ルイ・マルに絶賛された「かぼちゃ大王」で注目を集めた女性監督フランチェスカ・アルキブジの作品・・・・・・なぁーんてことは後から知ったことで(ちなみに私は、ルイ・マルの作品を一本も観ていない)、たまたまTVで観たんですが、個人的に凄い衝撃でした。何が衝撃的かって「凄く良いのに、どこが良いのか自分でもわからない」という衝撃(笑)。何なんでしょうね、敢えて言えば作品の雰囲気とか感触が良かったのか、それともたまたま波長があったのか、未だに謎なんですが・・・。とりあえず、マストロヤンニ演じる老教授と自分がもう一人いると思い込んでいる(どれだけ知っている人がいるか分からないけど辻仁成の「ピアニシモ」状態)タヘレという女の子、そしてその母親(マストロヤンニからすると息子の嫁)の関係がユニークでした。それにしても、この監督って日本ではあんまり注目されてないんでしょうか?映画通の諸先輩の方々の意見を、ぜひ聞いてみたいです。 10点(2003-08-26 16:44:00) |
999. 映画に愛をこめて/アメリカの夜
この映画を観ると、モノ作りの楽しさとしんどさがひしひしと伝わってきます。特に映画というジャンルは時間や予算が限られているし、大勢の人が関わるから余計にそうなんでしょうね。「アメリカの夜」とは昼間に夜のシーンを撮影する手法だそうですが、まさに映画という「虚構の真実」を作り出す芸術を象徴するようなタイトルですね。ただ、僕が観客として未熟なためにそれぞれのキャラクターをきちんと掴めなかったのが残念(だから7点という点数は、どっちかっていうと作品に対してではなく、自分の鑑賞眼に対しての評価です)。そういうわけで、しばらくしたらまた観てみたいです。 7点(2003-08-26 16:28:36) |
1000. レナードの朝
最近雑な作りのコメディーばっかし観ていたもんで、この映画の丁寧な作られ方に好感を持ちました。窓を「開放」の、扇風機の風を「生の実感」の象徴として使っているところなんか良かったですね。それに何と言ってもデ・ニーロの演技の凄さ!目覚めたばかりのレナードは本当にナイーヴな若者に見えました。「今ごろ何言ってんだ」と言われそうだけどやっぱこの人は凄いです。それに対してロビン・ウィリアムズも、人間を愛してはいるが人との関わりが苦手なセイヤー医師の役を好演していました。発作が起きたレナードがセイヤーに向かって「(俺の姿をカメラで)撮れ!撮れ!俺のために」と叫ぶシーンとダンスシーンが心に残りました。 7点(2003-08-26 16:15:36) |