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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1061.  おらおらでひとりいぐも 《ネタバレ》 
うーん、面白くない映画というよりは、ただ私に合わなかっただけ、という感じなのだけど…  ヒジョーにじっくりじっくりと時間をかけて、過去や自分自身を反芻し、結果的に主人公は少しだけ前向きになって終わる様には見えるのです。がしかし、とにかく私には、映画の大半で主人公が寂しがってるor強がってるor後悔してるというネガティブ方面の感情に支配されている様にしか見えなかったのですよね。それでもそこかしこに過去・現在の幻影が織りなすノスタルジックやコミカルが散りばめられてはいるのだから、もう少し楽しげに味わい深く観れるハズ、とも思うのですが、中々そっちに意識が向かなかったというか。  悠々自適と言えばそーなのだし、単純にやや若い私が観ているからなのでしょうかね(正直、私にとっては一種のホラーだった気がします)。もう少し主人公に共感し寄り添えるシニアな年頃にならないと、色々な方向にも心が動かされてゆかない、ということかも知れません。しばらくのちにぜひ再見したいと思います。
[映画館(邦画)] 4点(2020-11-21 00:37:50)
1062.  地獄のモーテル 《ネタバレ》 
かなりイカレたエゲツない話なのは確実なのですけど、正直あまり面白くないというか、率直にほぼ盛り上がらないのですよね。いちおうホラーに分類されている(そーせざるを得ない)作品なのですが、ホラーやスリラーと言うよりはどちらかというとブラック・コメディの方面に寄せてつくられている、という気がしています。その所為もあってか全体的にかなりローテンションで、恐怖も驚愕も無いし(結局)笑いもそれホド無いし、加えて狂気が炸裂するという部分もホントに最終盤に少しだけで、全体的に素材のエキセントリックさに比してビックリするほどに薄味な映画に思います。  よく咀嚼すると突っ込みドコロだらけなシナリオ・設定面もあまり良い仕事とは言えませんが、個人的に一番しっくり来ないのが主役の兄貴。前述どおり正直全く狂気というものが感じられないのですよね(妹の方はなんかイヤ~な気味悪さが大いに滲み出ているのですが)。この兄貴と拾った女子の恋バナを最初から最後まで観せられ続けるというのが、結論的には私の許容範囲を少し超えている、というか。なのでアイデアの優秀さからすればもう少し高評点としてもよい作品だと思っていますが、これくらいの評価とさせて頂きたいです。
[DVD(字幕)] 4点(2020-11-20 00:09:03)
1063.  散歩する侵略者 《ネタバレ》 
元ネタの舞台版がどーいう内容なのかは知らないのだけど、映画だけ観ると、SFとしてもまず色々と設定が緩い様に感じられるし、実際の話の内容も諸々納得いく様な、いかない様な感じで、全体的にかなりフワフワしている印象を受ける。あまり精密に検討し尽くされた、という作品では無いトコロで、これをこーいうカッチリした(長尺の)映画にしてしまうよりは、抽象的に、かつエッセンスを選抜・抽出して舞台劇に纏めた方がやっぱりなんとなく良さそうだ、というのが私の結論、ですかね。とりあえず、もう少しテキパキと展開を運んだ方が良かったのは間違い無い様に思う(=ダラダラと長すぎる)。別に観れなくは無いのだけど、正直あまり面白くは無かった。  もうちょっと風刺劇的な側面が強いのかとも思ってたのだけど、その意味で面白かった(というか唯一本作で笑えた)のは、東出クンの牧師。ちょっと不謹慎ネタに近いとも思うケド、あの手のって確かに居ますですよね。あと、長澤まさみがとても良かったですね。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-11-19 00:20:15)
1064.  デス・プルーフ in グラインドハウス 《ネタバレ》 
『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』あたりはシナリオにもチャンと内容・アイデアが在って、だからそれと絡む長い会話にもその意味からの「実」のある面白みが出せていた。翻って本作、こっちはシナリオになんの内容も無いので、必然的に長い会話にもなんの内容も無く、その意味ではこれは(撮りたいアクションにキレを出すための)緩急の「緩」でしかないのだ。  その肝心なラストのアクションのキレ・爽快感はと言えばコレは大いに認められるトコロだが(率直に大爆笑したのを告白します)、これが映画として大手を振って正しいと言えるのか、と問われれば、個人的にはまあ大いに微妙だというしかない。タラちゃん、初心に帰ってもっと本気出してくれ。『ワンハリ』も結局今作と大して変わらないよーな話だったし(映画自体の規模は違えど)。
[DVD(字幕)] 5点(2020-11-16 00:09:54)(良:1票)
1065.  ヘル・オブ・ザ・リビングデッド 《ネタバレ》 
イタリアンごた混ぜバッタもん製造機ことヴィンセント・ドーンが(臆面も無く)世に送り出した、ロメロ『ドーン・オブ・ザ・デッド』+フルチ『サンゲリア』+イタリアモンド映画の劣化版ミックスというホラーファンには堪らない一品。何しろ、ゾンビ・パンデミック状況下で、ジャーナリスト一行とSWAT隊員が(何故か)連れ立って人喰い部族の村に向かう…という率直にマジで!?と為らざるを得ないやったったぜ感(やってもうた感)120%の超絶展開が繰り広げられるのだ。これにはもう「凄え…」の一言である。DVDでも「炸裂するゴブリン・サウンド!」とか宣伝してるのだけど、これもマジで『ドーン・オブ・ザ・デッド』の丸パクリだったりで、潔いにもホドがある。  それでも、生物兵器が漏出してゾンビが人を襲いだす導入部、SWATの面目躍如たる対テロ作戦の描写、フルチばりの腐乱ゾンビ登場、子供が親を喰うアレとか、食人族と意思疎通するためにヒロインの女記者がオッパイバルンで頑張る様子など、前半は丸パクリなりにまあまあ楽しめたりするのですよ。後半は完全にネタ切れで、平凡なゾンビ展開の連発に加え、無意味にどっかの原住民とか野生動物とかの映像を挿入しまくってみたり(舞台であるニューギニアには居ない生物の映像も多々混ざってるというテキトー加減)、広い会議室を借りたはいいがエキストラを雇うカネが無かったらしく席がスカスカなゾンビ対策国際会議の締まらない映像を入れてみたりと、正直言って非常に面白くない。  ひとつだけこれも許せないのが、ロメロ形式のブルーグレー塗りゾンビと、フルチ形式のグログロ腐敗ゾンビが混在してるというそもそもの状況。なに、ゾンビウイルスにもソ連型と香港型とか種類があるワケ?
[DVD(字幕)] 4点(2020-11-16 00:00:34)
1066.  犬鳴村 《ネタバレ》 
ぬ~ん、何から指摘してよいものやら…ヒッドイわこれ。。。  我慢してマジメに観ていたが、人間だか人外だかよう分からんハンチングの兄ちゃんと映写機回し始めた辺りで諦めた。そもそも該当のシーンは、どこで映写機回してんのかもどこからフィルム持って来たのかも、つーか何であんな(秘匿すべき行為の)映像が残されているのかも全てが判然とせず、ストーリーとして全く繋がらない。ここまで取って付けな展開運びでOKだと思ってるのは、正直観客をナメている。全体的にシナリオはしょーも無いアイデア(というか単なる思い付き)の寄せ集めレベルの超絶テキトーな代物であり、整合性も必然性も何も在ったものではない。例えばそれは、実際の犬鳴村の都市伝説の構成要素を碌に検討・取捨選択もせずに根こそぎ放り込んでいることからも見て取れる。締切間際で1ページも書けておらず、3日徹夜した挙句に変なテンションでやっつけで書いた様な脚本、てな感じ。  例え話が意味不明であっても、本作はホラーである以上、恐怖描写に観るべきモノが有ればそれだけで充分なエクスキューズたり得るとも言えるのだが、コッチの方面も至極微妙な出来としか言い様が無い。恐怖描写は奇怪、と言うよりどれも妙ちきりんで、センスの欠片も感じられない。これに関しては、冒頭、霊障でトチ狂った女子が「犬が西向きゃ尾は東♪」とか歌ってる時点で気付くべきだったと大いに反省している。  正直結構期待していただけに、極めて残念。ご覧になるなら、ご覚悟を召されたい。
[映画館(邦画)] 2点(2020-11-15 05:36:55)
1067.  地獄少女 《ネタバレ》 
やっぱりというか、少女と言うより「地獄姉ちゃん」ではあるが、(原作未視聴でアニメに特に思い入れ等無いので)別に雰囲気はまあアリかなと思う(ティナちゃんは相変わらずド級に美しいので、常人には出せない「只者じゃない感」も大いに感じられる)。  ただ、まずホラー描写に関してはCGがかなり安っぽく、正直出来は良くない(地獄の描写などもイイ感じとは言い難い)。そもそもホラー的な描写はかなり少なく、ジャンルとしてはキャラクター映画としか言い様が無い感じ。シナリオの内容面で言うと、地獄姉ちゃんは問答無用で地獄送りするだけの役なので、その単調さをカバーすべく2つのシナリオをかなり無理繰りに繋げた構成となっているが、とにかく全編非常にネガティブな内容で(恨み・憎悪から狂い堕ちてゆく人間しか出て来ないという)、ホラー的なのを観に行った私は別に何とも思わんが、人によっては正直ナニコレってなったりしそーな感じ(原作がこーいう話ばっかなのかも知れんが)。  一点、花の女子高生なのにこれまた憎しみから狂って人を呪い殺さんとするちょっと珍しい役柄を、まだ若くかつティナちゃんに負けず劣らず激マブな森七菜が好演しており、非常に好印象。とは言え、その他は演技・演出全般ごく普通の出来。観終わってあまり印象に残らない程度の作品。
[映画館(邦画)] 5点(2020-11-15 03:36:18)
1068.  ホテルローヤル 《ネタバレ》 
田舎のラブホテルを舞台に繰り広げられる種々の人間模様、的なのを想像していたのだけど、なんちゅーか物凄く物足りなかったすね。ひとつ、明確な主人公である波瑠の話がメインとしてあるのだけど、これも実に芯の通らない薄っぺらい話で(率直にただ流されてるだけに見える、つーか)、あとは2つ3つエピソードがあるものの、伊藤沙莉と岡山天音の心中ばなし以外はほぼほぼ無内容と言ってもいいよーなもんだし、件の心中にしても人ってあんな感じから死ねるの?と個人的には疑問しかなかった。その他エピソードとしてはオーラスのなんかは特にヒドかったすね(ま、マサカこれで終わるつもり?てか)。  原作読んでないので何とも言えないのだけれど、これはいくら何でも成功している様には思えない映画化に感じます。個々の役者の演技には好いものも無くはなかったのだけれども(安田顕の最期のシーンのあの笑顔とか、個人的には好きでしたね)。
[映画館(邦画)] 4点(2020-11-15 03:15:25)(良:1票)
1069.  さくら(2020) 《ネタバレ》 
原作は未読。しかし、思ったよりもだいぶん辛い話ですね。。大枠の筋としては、とある辛い事件を受け止め切れずに失われかかった家族の絆を、ふとした出来事が繋ぎ留めて再生に向かう、というトコロ。その「事件」の辛さの度合と、ラストの「兆し」のささやかさの具合というものは、例えるなら個人的には『マンチェスター・バイ・ザ・シー』くらいな感じかなあと思えた(あっちの方がやや勘所の分かり易さというのがあるとも思うが、とりあえず今作、重ねてまあまあ辛い系統の映画ですよ、と)。  ただ、時として耐え切れないホドに悲しくて悔しくて取り返しが付かないのが正に人生だとも思うし、その人生の残酷さに対して必ずしも常に前向きな答えを出せるとは限らないのが正に人間だ、とも思う。本作における様々な状況に対し、葛藤し、時に絶望し、そして率直に正しいとも思えない様な「答え」を出していく登場人物たちには、観ていて中々に味わい深さ・面白さというものが感じられた。特に面白かったのが、小松菜奈演じる妹。ある種の「許されざる」自分の感情を制御できず、ある部分で次第に「狂って」ゆく彼女には、それでも一種の人間らしさや純粋さ、あるいは白痴美的な美しさというものが感じられて、結構観入ってしまった(そういった複雑なものを表現する演技も素晴らしかったと思う)。  あと印象に残ったのは、永瀬正敏演じる父親。ホントに殆ど喋らないんですけど(昭和な感じの寡黙なオヤジ、というヤツですね)、何とも言えない存在感が諸々の場面でみなぎっていて、これも面白い演技の仕事だなあ、と思いました。
[映画館(邦画)] 6点(2020-11-15 02:53:14)(良:1票)
1070.  461個のおべんとう 《ネタバレ》 
基本的な部分は極めてベタな話ではあるのですが、個人的には全然嫌いじゃないヤツです。ラストなんか、私も高校時代を思い出して「ああ、お袋の弁当旨かったなあ…」と少しホロリとしてしまいました。メインの部分は親子の映画、あるいは青春映画だと言えますが、同時に料理映画や音楽映画としての要素を多分に含んでおり、全体としての彩りの良さも観ていて中々快適です。ただし、親父の能天気なキャラそのまんまというか、とにかく為る様に為るさ!な非常に緩ーい話なので、あんまりアレコレ考えこまずに気楽に観るべき作品、だとは言えます。461個のおべんとうって結局何だったの?と訊かれたとしても、それはホラ、まあ、愛だよ、と言っちゃえばそれで本当に充分、という感じですかね。  いちおう、少しだけ気になった点を(備忘として)残しておくなら、親父の話が(思いのほか)わりかし整理されて終わるのに対し、息子の成長という部分のゴールは案外けっこう適当です(友達と喧嘩→仲直り、というひとつのベッタベタなシークエンスでまるっと誤魔化しちゃってる様にも見える、というか)。もうひとつ、前述の親父の能天気さ(からの全体の楽しい雰囲気)が演出の最大の勘所なのは重々承知なのですが、個人的にはいくらなんでもちょっと能天気すぎないかと。もうちょっと子育てについて思い悩むシーンがあったり、ある分野で成功している人ならなおさら仕事に対しては実は真剣に取り組む場面があったりした方が、キャラに深みが出た様にも思います。もう一点、3年間毎日お弁当つくりました!とはいっても、コレをやってるお母さんというのは世間にいくらでも居るハズです。ソレをお父さんがやると映画になっちゃう、とゆーのは、そもそも果たしてどうなのかと。  とは言え、重ねて本作、私は結構好きです。イノッチはこれ以上無いホドのハマリ役でした。
[映画館(邦画)] 7点(2020-11-14 20:46:44)(良:1票)
1071.  ドクター・デスの遺産 BLACK FILE 《ネタバレ》 
原作未読。しかしコレ、テレビの2時間サスペンスの延長線上に在るが如き、と言ってしまえばそれまでなのだけど、にしてもそーとしか言い様が無いつーか、もっと言えばこれより面白い2時間ドラマなんて幾らでもあるぜ、というか。コンセプトもなんかどっかで聞いたことあるよーな代物だし、肝心の捜査の進め方も(特に前半は)地味なこと極まりないし、クライマックスのスリラー展開もこれ以上無いくらいに平凡、てオイ!と。何故にいまこの脚本をワザワザ映画にする必要があったのか小一時間問い詰めたい。  テーマ面も平凡なだけでなく、率直に浅いですね。安楽死に関して、人は生きる権利と同様に死ぬ権利を持つのか、というのはそれなりに議論の余地があるポイントだと思います。しかし、本作はその議論を完全なまでに逃げており、いかなる場面でもヒトは精一杯生きてゆくのが正しいのです、と言わんばかり。子供向け映画じゃないんだから、これじゃあ大人の鑑賞に耐えるよーな「深み」というものは到底醸せません。  ただ一方で、今作は役者の仕事に関してはそれなりに上質な部分もありました。綾野剛や木村佳乃はまずまずの流石な出来だったと思いますし、北川景子にしても今作では演技もそれなり、かつ見映えの面は率直にかなり素晴らしかったと思います(パンツスーツが抜群に似合ってましたね)。ちょっと役者に頼り過ぎた、とでもいう感じでしょうか。
[映画館(邦画)] 4点(2020-11-14 18:42:35)
1072.  罪の声 《ネタバレ》 
三十年以上前の事件を、二人の男が追ってゆく、その方法はシンプルな「聞き込み」。そしてその関係者たちというのは三十年も経っているのだから当然、みな老境に差し掛かっている。私がまず興味深かったのが、この場面で次から次へと登場する熟練のベテラン俳優たちの演技の味わい深さである。社会を震撼させた凶悪事件でありながらも、過ぎ去った過去をどこか懐かしみ愛おしむかの様な彼らの演技が醸すノスタルジックは個人的に実に面白く、前半はこれだけでかなりお腹一杯に観てゆくことができた(特に塩見三省なんか抜群に良かったですよね)。  もちろん、迷宮入りした事件を素人がチョロチョロ調べ直したトコロでこんなにあれよあれよと真相が判明していくワケないだろ!というのは突っ込みドコロではあるし、中盤である程度事件の全貌が見えてしまっているのも確かではあるが、後半はやや人間ドラマ的サスペンスとして十分に面白いトリックをいくつか仕掛けてあるし、その部分を若い主役二人の(こっちは)熱い演技で見事に成立させてゆくのも率直に中々素晴らしい。サスペンスとしては普通に十二分に面白く観れる作品だと思うし、まあまあオススメも出来るかと。
[映画館(邦画)] 7点(2020-11-13 01:36:51)(良:1票)
1073.  荒野の用心棒 《ネタバレ》 
これ色々と相当に展開が分かりにくいのよね(死体を墓場においた意図とか、女を逃がしたのがバレた理由とか、バクスター一味壊滅の経緯とか)。テンポがごく普通で割とテキパキ観れるのはレオーネ作品としては逆に異色。ただ決闘シーンはかなりジックリ撮っていてこっちはこっちで見応え抜群。アクションがまあまあ派手で好いのと、イーストウッドは今作時点で既にメチャ格好好くて、そこら辺が見所かと。
[DVD(字幕)] 6点(2020-11-13 00:53:29)
1074.  フェリーニの道化師<TVM> 《ネタバレ》 
序盤や終盤は少し劇映画ぽいけど、中盤の感じ、あと全体的にも実質はドキュメンタリなのですね。その意味では、種々の道化の貴重な「芸」というものを味わえる点で、個人的にはかなり興味深く観ることが出来ました。雰囲気的にはチャップリンの喜劇に近いかな、と(これは、実はどっちが先か、と言われればけっこう難しい問題なのかも知れませんが)。オーラスの大騒ぎなんか特にそんな感じでしたが、色付きでしかも「映像の魔術師」の業ともなれば、かなり美術的にも面白い映像だったのは間違いありません。  音楽はニーノ・ロータなのですが、基本的にはポピュラーな既存の音楽で構成していましたかね。ただ、終盤にどー聴いても『ゴッドファーザー』な音楽が入ってたのはちょっとビックリしましたが(ゴッドファーザーの公開は1972年で、本作の2年あとですね)。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-11-13 00:16:11)
1075.  悪霊少女 《ネタバレ》 
ナアアァー!『悪魔少女』と間違えて、こんなポンコツホラーを観てしまったアァ~(嘘)  ちょっと違いました。  ノオオォー!『ドーン・オブ・ザ・デッド』と間違えて、こんなスカタンホラーを観てしまったアァ~(これも嘘)   冗談はさておき、本作はロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』と『ドーン・オブ・ザ・デッド』の合間の年代につくられたゾンビ映画の一作である。この頃のゾンビ映画というのは、ロメロ的ゾンビの「再生産性」という要素の抜け落ちた単なる蘇った死体、というものであることが多い(アマンド・デ・オッソリオの『エル・ゾンビ』シリーズなどにせよ)。名作『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が内包するエポックメイキングな要素にどこか触発されてはいるものの、あまりに衝撃的なそのコンセプトに向けて中々全力投球してゆくというまでには至らなかった、という感じだろうか(予算的なことも影響しているのは想像に難くない)。その意味では、ロメロにまとまった予算が必要だというコトを看破し、それを与えて再び『ドーン・オブ・ザ・デッド』を撮らせたアルジェントという人は、こういったイマイチ乗り切れていない後発作品の作者には無い流石の眼の付けドコロを備えていた、と確実に言えるのだろうと思う。  ただ今作は、どちらかと言うとロメロゾンビよりも同じく同時代の『オーメン』の影響をより強く受けている作品であり、邪悪な少女がゾンビを操る、というのが最大のコンセプトである(まあ、ただそれだけの作品であり、他に取り立てて言及するべき見所があるワケでも無いのだけど)。映画としての質はかなり低レベルで、のっけからのあまりに酷い棒読みにはやや新鮮味すら覚えるレベルであるし、ショック描写も総じてチープ極まりない(ゾンビの特殊メイクも相当に雑で、唯一ちゃんと作ったのは腕一本だけなので、アップで映されるのはそればっかである)。クライマックスの大騒ぎが最低映画というほどには酷くはなかったので、一応のこの評価としておくが…
[DVD(字幕)] 3点(2020-11-10 01:57:32)
1076.  ヘルブレイン/血塗られた頭脳 《ネタバレ》 
『悪魔のサンタクロース』シリーズの3作目。前作の犯人リッキー(彼は第1作の犯人ビリーの弟である)が昏睡状態になっている所から物語はスタートする、が………結論から言うと、とにかくタルい、まだるっこしいねコレ(これはもはや全身が痒いっす)。  通常のスラッシャーよりも早め、開始30分くらいで犯人が目覚めて主人公のテレパシー少女(盲目)を追っかけ始めるのだけど、そこから全くもって展開がスピードアップしてゆかず、犯人が先回りして主人公の実家でばーちゃん殺して待ってるのに、主人公は暢気に映画観てるわ、連れの兄貴は彼女と散々イチャついてるわ(一緒に風呂入ったりだの散歩したりだの)、緊迫感も何もあったもんじゃねーというか。特に真ん中30分間の存在意義が私には皆目分かりませんです。  展開運びのみならず、個々のショックシーンのつくりもタルい&ヒドい。モタモタもそうだが、一部はショックシーンなのに音楽すら入れてなかったり、兄が襲われてるシーンでは助けもせず主人公がただ逃げちゃってたり、犯人は素手で扉とかぶち破りまくり(そらいくらなんでも無理でしょ、と)だし、あと普通のホラーだったら電気落としてるべき場面でも灯りが煌々と点いてたり、ホラーとしていくら何でもやる気が無さ過ぎる。もう一点、主人公と兄貴の彼女が双子かってぐらい外見がソックリなんだけど、何故こういう意味の無い妙なことをするのでしょうか(見分けにくいから髪型くらい変えといてくれよと)。  監督は全くホラー畑の人ではないのだけど、恐らく戦前のホラー映画しか観たことなかったのでしょうね(この人、今作のあと21年間も長編監督作を撮れなかったらしく、その意味ではちょっと笑えないすケドね)。
[DVD(字幕)] 2点(2020-11-10 01:41:23)
1077.  ざくろの色 《ネタバレ》 
確かに、アート系映画というよりは映画系アート、映像である以上に静止画としての美的価値の方をより評価するべき作品にも思われる。要所要所の画を引き延ばしてプリントして、美術館に飾って展覧会を開く(音楽は場面場面でのそれを流しとくとして)方が、更にじっくりと画の美しさに浸れて好いかも知れない。  個人的にはやはり、肌を塗った人物のシーンのあまりの美しさ・非実在感が衝撃的だった。この古びた映像の質感であーまで幻想的にやられると、本当に中世の古い美術品が現代に蘇って動いている様にしか思われないというか。映像で観流してしまうのがあまりにも勿体無いホドにひとつひとつの画の中に盛り込まれる種々の「こだわり」も、しばしば巻き戻して観直してやっと十分満足できるくらいに完成度が高かった。  映画館で一回観て見事に別世界に行けたのだけど、ちょっと消化不良だったのでDVDで再見してようやっと楽しみ切れた、という感じ。トリップしたければ映画館での鑑賞がオススメだが、消化不良になるのが嫌ならDVDで観るしかない(やはり、美術展形式でやって貰って好きな様に観るのが好さそうですね)。
[DVD(字幕)] 8点(2020-11-08 04:06:09)
1078.  地獄の黙示録 特別完全版 《ネタバレ》 
フェリーニが『甘い生活』で描いたのが現代人の精神的頽廃であるならば、今作が(これまたウンザリするほどの長尺と希薄なストーリーの中に)描き出そうとするものは現代人の孕む「狂気」そのものである。それは、戦場という命を遣り取りする修羅の場の中で恐怖と憎悪から導き出される(一種「理」に適った反応としての)過激な行動ではなく、肥大化した欲望が戦争というトリガーによって箍を外されたために具現化した常軌の逸脱だ。この作品の刃は(トリガーに過ぎない)戦争を越えて、現代人そのものに向けられている、と私は考えている。  と、大仰に言いつつも、それでもまだ前半は色々と比較的よく出来てはいるものの、戦争映画と捉えるにはあまりにリアリティが無さすぎるのだし、個人的には(狂気をテーマとした)一種のブラック・コメディとして半笑いで観る、が正しいくらいだと思っている。ただ、そうやって観てゆけるのもカーツ大佐登場までで、これ以降は正直言って何が何だかサッパリ分からない(これは、裏話を聞けば監督すら何を撮ってるのか分かってない、ということだったらしいので、正に然もありなん、という感じではあるのだけど)。率直に後半は(狂ってる感じの空気を醸したがってる)雰囲気映画だと言ってもよいと思う。ちょっと支離滅裂・場当たり的すぎて、完成度の高い作品とは言い難い(天才コッポラの業だけあって、一見は何とかなっている様に見えなくもないものの)。  ※いちおう今回、特別完全版を鑑賞したのでこちらでレビューしておくが、オリジナル版でも完全版でも本質的には大した差は無いと思っている。個人的には、特にフランス人入植地のエピソードは完全な蛇足だと感じているので、ややオリジナル版の方が好みだが。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-11-08 03:41:24)
1079.  ダンスウィズミー(2019) 《ネタバレ》 
ミュージカルシーンを主人公の空想(現実逃避)として映画に落し込んだ『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は、極めてシリアスな(踊ってる場合じゃない)物語と幻想的なダンスシーンを融合させることに成功した傑作だった。『シカゴ』でもミュージカルシーンは作中の現実ではない観念的なものとして表現されるが、こちらはミュージカルの物量が圧倒的で、むしろミュージカルに映画がくっついている、という特殊な質感を醸し出していた。  翻って今作では、ミュージカル自体は主人公の幻覚だが、本人だけは現実に踊り狂っており、そのことで様々な混乱が生じる、というのが、コメディとしての本作の根幹を為す設定となっている。このアイデア自体はそこまで斬新だとは言わないが、ミュージカルとコメディを自然に結びつけられるだろう点で決して全く悪くもないと個人的には感じている。ところが実際の作中では、この設定が問題を引き起こすのはごく序盤のみで、特に中盤は音楽を聴いていても歌ってれば踊ってなくても平気(自我も保てる)、という様に見える。この「軸のブレ」の所為もあってか、中盤はさほど笑えない至極平凡な内容になっている様に思われる。ある意味、今作は一種の「アイデア倒れ」な映画だとも感じる。  とは言え、ミュージカルシーンの量自体はかなり豊富、かつ三吉彩花は歌も踊りもまずまず頑張っている(加えてかなり可愛いし)、そしてコメディ面も(平凡とは言え)普通程度には笑えなくもない出来だとも思う。個人的に、ミュージカル映画に(コメディ面やシナリオ面で)そこまでソリッドなものを求めるのも詮無い事かなあ、と思っているので、気楽に観ること前提で、そこまで悪い映画ではないかと思う。重ねて、三吉彩花はとても可愛かった。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-11-08 03:37:56)
1080.  スラム砦の伝説 《ネタバレ》 
これも映画館で観たのだけど、どうにもロシア語・ボイスオーバー版とゆーのが雰囲気も演技も音楽も全て台無しにしている気がして、結局あとでDVD調達して再見する羽目になったという。ただ、そーする価値は十二分にありましたですね。  いちおう、ストーリーは(裏では)しっかりと繋がっているものの、断片的に語られるのでそこまですんなり入ってくる訳でもない。ただ、じっくり観てゆけばある程度は伝わってくるというトコロで、この手のアート系な作品としてはある意味適切な分かり易さ(分かり難さ)具合と言えるかも知れない。なんとなく話が分かる様な分からない様な空気感の中で、より注意を払って観てゆくべきなのはやはり映像の方。オリエンタルで時代的で、ある部分は絢爛豪華であり、またある部分は素朴であり。背景となる自然の情景も荒涼としつつも広大で、そして何よりそんな中に人々は誰しも力強く描かれてゆく。あまり他では観たことの無い家畜の大群を使ったシーンやエスニックな踊りのシーン、同様に音楽も率直に実に素晴らしかったですね。映画としてのバランスの面は『ざくろの色』よりも良好かと思います。非常にコアなジャンル、グルジアン(ジョージアン)民俗的歴史映画として、すごく貴重で観る価値のある作品かと。
[DVD(字幕)] 7点(2020-11-08 03:17:57)
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