101. ギター弾きの恋
《ネタバレ》 「アニーホール」とかこれとかさあ、ウッディアレンはこっぴどく振られたことが一生忘れられない男なんじゃないの。相手はダイアンキートンか誰か知らないけど。女が「終わり」って思ったらもう、何をどうやってもどうにもなんない、女って薄情だよね。と彼は言い続けておりますな。やっぱショーンはSがハマります。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-07 18:55:40) |
102. トレインスポッティング
《ネタバレ》 やっぱ「レクイエムフォードリーム」が出た後ではこの作品の位置は下降気味であろう。 個人的にも「レクイエム」を推す。「トレイン」では、ボイル得意の「アイルランドの愁い」がウザかった。なんとなーく「アイルランド」の「愁い」はわかってきたけれど、「こんなとこに生まれて最悪」っていう「セリフ」で思いっきり表現されちゃうと、しらけてしまうんだよな。そんなもんじゃないですか。「お里」的な「愁い」ってさ。ユアンが部屋に閉じ込められて、ヤク断ちさせられるところに、私のS心がかなり刺激されました。(「28DAYS」とかもそうでした) [DVD(字幕)] 7点(2006-01-03 23:39:21) |
103. シンプル・プラン
《ネタバレ》 あらここにもマクベス夫人が。ビリーボブソーントンの知的障害者がすごくリアルで、演技とかどうでもいいと思ってる私も殿堂入りさせたくなる。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-02 21:36:35) |
104. コピーキャット
ホリーハンターについてのみ述べたい。背が低い、顔も普通、年もいってる、とくべつセクシーでもない。なのに彼女は自信まんまん。「彼女を見ればわかること」なんて、自信のあまりいつもノースリーブのワンピースとか露出しまくりだ。「デブラウィンガーを探して」のインタビューでも、自信まんまんで、他の大女優以上のタカビーぶり。その自信はなに?超能力が使えるとか?そしてこの作品の彼女はなんといってもあの無意味なポニーテール。いい年してポニーテール。結ぶ位置も絶妙のダサさ。そして趣味の悪い服。「私は美人」「私はすごい」って自分で思ったらアリになるのか感全開のホリーハンターだ。しかし同性の目はどんどん冷ややかーになるのであった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-02 21:28:20) |
105. 死国
《ネタバレ》 まともな和製ホラー。方言による効果を生かしきった。優柔不断界の雄、筒井道隆を起用して、蘇った栗山千明の愛へギブアップすることに説得力を持たせようとしている。「逆打ち」も意表をついていてよい。 [ビデオ(吹替)] 8点(2006-01-02 21:14:09) |
106. デッドマン・ウォーキング
《ネタバレ》 ティムロビンスの演技に感心したことのない私。役者さんじゃなくて、こっちのほうが向いているのではないかと思いましたね。容貌も地味なんだしさー。なんていうか、「衝撃」という言葉がいちばんしっくりくる作品。あの暴力描写。「人間が、こんなことほんとにできるのか」と思うようなシーンでしたね。あーゆーことした人間が、注射なんかで穏やかに死なせていただいてもよいのだろうか。尼さんは最後まで彼を愛しつづける。もともと人間は神様に許されていることになっとるからねえ。許してくれてる神様のいない日本人にとっては難解な愛である。これを、「人間どうしの麗しい同類愛」と勘違いしてはいけない。これは、「神様が人間を愛してくれている」愛なんである。特別優しい尼さんだからとかではない。難しいテーマを、なかなか達者に描いたロビンスであった。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-01 22:26:11) |
107. Shall we ダンス?(1995)
《ネタバレ》 最初見たときは邦画としては秀作と思ったものだ。映画としてはべつによい。ハリウッド版を見て、色々思うところがあった。まあ、普通の日本人のおっさんが社交ダンス始めるのと、普通のアメリカ人がやるのとでは、「意外さ」が全然違うでしょう、ということ。あと、草刈民代がコケるシーンは、日本的にはOKでも、欧米的にはNGなんだ、ということ。たとえ自分が骨折しようが死のうが女にケガをさせるな、男は。っていうのが欧米的には正解みたいだよ。それとも単にロペス的にNGだっただけなのかしら。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-31 23:31:44) |
108. 山猫は眠らない
《ネタバレ》 「3」の激太りおよびショボさにショックのあまり、口直しに「1」を見直さざるを得なかったのです。私のトムが間違いなくかっこよかったことを確認するために。そしたらやっぱり、どの角度からどう見てもハンサムだったわ。そして、セクシーかつワイルド。「男は40から」を体現している。「3」のベケットはもう別物と思おう。ところで「地味な映画だ」というレビューが多いですね。ふーん。改めてじっくり見たけど、ベレンジャーファンであることを抜きにしても「あー映画見た」とはっきり言える素晴らしい作品でした。そうなの。「じっ」と見てないと良さがわかんないかも。ドラマとしてもシンプルながらツボを押さえた職人の味。ミラーがビビっているほどベケットの冷静さが際立つつくりとか、ミラーとベケットの関係が、「ベケット優位」→「ミラーが反発」→「おとりにされてミラーが不信を抱く」→「ミラーがキレてベケットを襲う」→「自分のせいでベケットが捕まったので勇気を出して知恵を絞って救出」→「指を潰されたベケットをなぐさめる余裕」まで、刻々と変化していくようになってるんですよー。ベケットは自分が育てたスナイパーの一人に狙われ、やはり育てたミラーに救われた。登場人物が少ない分、二人の関係をじっくり描いてる。ともかくトムベレンジャー以上に海兵隊の似合う俳優さんはなし。「3」を忘れさせるに充分な映画である。最初のとこで、バスの後ろのランボーの絵を見て苦笑いするんだよねベケット。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-31 00:07:24)(笑:1票) (良:2票) |
109. シャイニング(1997)〈TVM〉
《ネタバレ》 サーファーにしか見えない父ちゃん役の俳優さん、がんばってがんばってがんばっていたけど最初から最後までいい人にしか見えなかった。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-29 18:53:18) |
110. エリザベス
《ネタバレ》 ケイトブランシェットの地味めの容貌が吉と出ました。これ、可愛い系でもセクシー系でも超美人系でもダメですよね。これはリアルに見える映画だった。「へー。1世てこんな生活しとったんかー」と覗き見感覚もあり。フランス王(王子?)とのやりとりが良かった。大人のあしらい、しびれますねエリザベス。「男を人生の中心に置かない」というのは、ロシアのカテリーナ2世にも通じますね。そこに至るまでには色々あるわけですが。「私は父の娘です」て、すごく重要なセリフなんですよ。母を切ることでしか、自己肯定できない立場にあったんですから。そして「父の娘」(しかも女癖の悪い父)であることが彼女のアイデンティティのすべて。とにかく「本物に見える」こと、「本物の威厳を感じさせる」こと、がんばったと思います。ラスト荘厳。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-29 16:19:55) |
111. マルコムX
《ネタバレ》 デンゼルがそのがっしりした肩に背負っているものは、失われた、または奪われた黒人社会の父性なのであるなあ、と思いました。他のデンゼル出演作もそうだけど、マルコムは直球ど真ん中。別のスパイクリーのとこでもちょっと書いたけど、奴隷時代は、白人の主人が女奴隷を性的にもてあそぶのはもちろん、奴隷どうしを適当に一緒にさせて、奴隷の再生産をさせつつなおかつその後もおもちゃにしていたとか。なんという非人間的な。 かーちゃんが白人の主人の寝室に連れて行かれるのをとーちゃんは指くわえて見ているしかできないなんて。また男の奴隷は消耗率も高かったようでそんなこんなで黒人社会では父親の地位が低く、母子家庭もあたりまえ。ええと、確か本多勝一のうけうり。しかしまあ、そういった背景をもとにデンゼルのがんばりぶりを見ていますと、この大きな大きなロスを、埋めるべく奮闘しているのだなあ、なんて勝手に思ってみたりする。日本人にはデンゼルの気持ちのかけらぐらいしか分からなくとも。映画としてのレビューより、デンゼル見てるとこんなことばかり思ってしまうんですよ。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-27 23:36:59) |
112. キャスティング・ディレクター
《ネタバレ》 最近見たんです。キレてるお友達。「やばいやばいやばい、こいつ」と思ってるうちにやっぱりキレすぎて死んじゃうし。イッっちゃってるメグライアン。情緒不安定な恋人のロビンライト。 なんでしょうね。ハリウッドではみんな病んでいるって言いたいの?あのプータローの女の子はなんの意味があるんでしょうか。乱れているっていっても、死んだ友達以外は微妙にやりくりしているよね。ところで登場人物全員が全く仕事をしているように見えないのが、「なんなの」感をよぶ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-27 22:14:47) |
113. アポロ13
このときビニール袋に入れた糞便を捨てられなくて、それらの物体がクルーたちのまわりを舞っていたということですが、想像するだけで「おぞ」でございます。しかしそんなことにもめげず、各人の極限まで能力を使い切って、生還したことがすばらしいと思います。いいときは誰だってうまくやれるんだから、ダメになったときにどうするか、考えさせられる作品です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-25 23:19:23) |
114. さまよう魂たち
《ネタバレ》 このころすでに病気で苦しんでいたわけねマイケル。でもこれっておもしろーい。 「フルメタルジャケット」の教官オバケが最高笑える。いっつも墓場にいんの。そんでなぜか急に機関銃出してきて「バババババ」。 [DVD(字幕)] 8点(2005-12-25 00:44:49) |
115. スクリーム(1996)
《ネタバレ》 ウェスクレイブンの出世作。確かに画期的であった。「ハロウィーン」とか「13日の金曜日」とか、さんざんスリラーずれした人々にも、ずれを逆手にとって充分楽しめるように作られている。 あの白いかぶりもの、いつ見てもこわいですね。「叫び」のパクリに見えるけど。それでネーブキャンベルだけど。美人なのか。「YES」と言えないような、でも「ブス」とも言いきれないこの微妙さ。決定的なことは、私に言わせると「首の短さ」であーる。女優さんは、たとえ日本人であっても首が長くなくてはならないのじゃ。よって、ネーブキャンベルの今後は暗い。見た目を売りにする職業の人には厳しくさせていただく。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-23 23:35:29) |
116. カル
《ネタバレ》 韓国の男性はハードボイルドで渋くてイケている(人もいる)ということがわかったこと、女の子の住んでる部屋が、広くて天井も高くてとても日本人のOLには住めそうにない部屋だったので、「日本は追い越される」という天からの声(危ない)が聞こえたことが収穫でした。謎解きを要求されるのは好きじゃないよ。映画としての役割を投げてないか?村上春樹の(嫌い)小説じゃないんだからー。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-23 19:56:08) |
117. バーチュオシティ
《ネタバレ》 もっともインパクトのあったものは、間違いなくラッセルクロウの尻である。 そんなもの見せられても。尻では人後に落ちぬと言われるジョージクルーニーの向こうを張ってのことか。「尻の評価はしたくない」ような尻であった。妙なジャパニーズ趣味が出てくるとB級がC級へとランクダウン。クロウは尻を出すなら「日サロ」へいけばよかったのに。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-23 17:13:40) |
118. ジェイコブス・ラダー(1990)
《ネタバレ》 ティムロビンスは好きじゃないが、この配役は当たりだったと思う。体も心もゆるんだ感じ。 初めて見た当時衝撃を受けてからすっかりエイドリアンラインのファンに。首ふりオバケの挿入が死ぬほどこわかった。死ぬ前にはいろんなことが走馬灯のように現れるというが、走馬灯どころかこのような込み入った夢を見ているなんて。幼児のころ交通事故で死にかけた自分自身も、今現在この「夢」の中にいるのかもしれんなあ、と考え出すと、まさに哲学の分野ですな。そんなこと考えついちゃったラインはやっぱりすごいな。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-23 16:29:01) |
119. ニューヨークの亡霊
《ネタバレ》 これ大好きです。若いカップルと、老夫婦という設定が好きだな。この老夫婦が互いに罵り合っているところがまたまた、よいのです。夫婦ゲンカにも年季が入ってこじゃれているよね。幽霊だけど。「キミはなんとかの息子のなんとかに違いない。いたずらっ子だったよな。」「いや、僕はなんとかの息子の息子です。」「…時代は変わったのう。」て、たしかこんな場面がありまして、最も気に入っています。こんな感じで、老夫婦が過去の栄光を漂わせつつ、なおかつ善人である彼らはスペイダーの煮え切らなさを何とかしてやろうと陰で奮戦する。平和で善意に満ちて、よいです。見ているだけで「眼福」なスペイダーと、昔はブイブイ言わせていたであろう老夫婦。絶妙です。老人て、「過去の栄光」があるほうが、はたで見ていて楽しいよね。 [DVD(字幕)] 9点(2005-12-23 16:09:41) |
120. ダメージ
《ネタバレ》 「ルイマルもエッチが枯れてきたか」と言った映画評論家がいた。ルイマルのことはよく知らないが、少なくとも「ミュージックフロムアナザールーム」のような「ケミカル」は全く感じなかった。だから「黒い髪」の「ショートヘア」は、「魔性の女」だと勝手に思ってるんだって。欧米人は。ラスト空港で見たら「普通の女だった」ってのが皮肉でいいですけど。そうそう。ビノシュみたいな安産型ならしたたかなはず。ちなみに「なぜかもてる女」(誰もが納得する美人を除く)って女の友達は果てしなくゼロに近い。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-18 00:01:54) |