Menu
 > レビュワー
 > 目隠シスト さんの口コミ一覧。6ページ目
目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445
>> カレンダー表示
>> 通常表示
101.  青い春 《ネタバレ》 
“親友であるためには対等でなくてはならない”青木はそう思ったのでしょう。でも九條と自分では格が違いました。見ている世界が違うのです。それが悲しかったし、許せなかったのだと感じました。同じ世界を共有するために彼がしたこと。髪形も変えました。悪もやってみました。でも足掻けば足掻くほど、あいつとの違いに打ちのめされます。九條と肩を並べるための最後の、そして唯一の方法が、あの“結末”だったのだと思います。夜通し身動ぎもせずに考え抜いて決意したこと。九條より多く手を叩くことに意味はありません。九條と同じ境地「今ここで終わっていい」に辿り着かなければ意味がありません。青木は覚悟の自殺を遂げたのだと思います。絶対に彼は間違っています。親友の意味も履き違えています。でもそんな風に間違えてしまう青春も確かにあります。マメ山田先生は言いました。「花は咲くためにある」「枯れてもまた咲けばいい」でもそれは、根っこが生きていればこそ。根こそぎ摘んでしまった芽は、決して花をつける事はありません。青木の青春は無様で最低でした。ただし個人的には、汗と涙の爽やかな青春像より、こちらの方が百倍しっくりきます。
[DVD(邦画)] 7点(2013-12-18 21:32:23)(良:1票)
102.  樹の海 《ネタバレ》 
学校の授業等で観るには丁度いいと思います。でもそれは、差し当って今の生活に困っていない人が「自殺はやっぱり良くない」と再確認するレベル。本当に切羽詰った人の心を動かすのは、厳しい気がしました。例えば電車内で痴漢にあった女子生徒。彼女のスカートに付いていたものから生々しさを排除しています。配慮はあってしかるべき。でも配慮が行き届き過ぎると、パンチ力を失うとも思います。それはどのエピソードにも言えること。ハッピーエンドは望むところです。でも最初から着地点が見えてしまっていては意味がありません。それは浅瀬で息継ぎをしているが如し。安心して観ていられます。これでは響きません。自殺に至る人は、深い海の底に身を沈めてしまった人。息継ぎをあきらめてしまった人。その人たちの心を動かすには、やはり同じように潜らないとダメだと思うのです。暗闇を潜り抜けないと、本当の希望は見えてきません。樹海の中にまで助けにきてくれる金融屋など、現実にははいないのです。自殺した人間を慮って、酒を飲み交わしてくれる赤の他人なんて存在しないのです。現実は現実として受け止めること。それがこのテーマを扱う上での覚悟だと考えます。「死ぬな」という言葉なら、誰でも言えます。問題はその想いが相手に届くかどうか。樹海の立て看板では心に響かなくとも、映画なら、より強いメッセージ送れるのではないかと。
[DVD(邦画)] 6点(2013-12-02 20:46:38)
103.  ナイト ミュージアム 《ネタバレ》 
「夜の博物館」いい響きです。心をくすぐられます。「夜の学校」もいいですね。「夜の病院」もワクワクします。夜な夜な美人ナースたちが…おおっと、あらぬ方向へ妄想が膨らんでしまいました。失礼しました。軌道修正。本作の博物館は、等身大の蝋人形や動物、恐竜の化石からミニュチュアのジオラマセットまで幅広いジャンルと品揃え。正直コンセプトは不明ですが、見た目が派手で豪華なところが長所でしょうか。主人公の夜警初日はドタバタで終始しました。このあたりの展開はホントに子供向けです。でもこの後が本領発揮。2夜目は主人公のリベンジ戦です。なかなか爽快でトンチが効いていました。でも結果は惨敗で3夜目へ突入。今度は親子でチャレンジです。大人も子供も一緒になっての大冒険。胸がトキメキます。スリルは若干抑え目ですが、家族向け映画ゆえこれくらいで十分でしょう。最後はお父さんの頑張りが報われてちょびっとウルウル。素敵な映画でした。日本を舞台にするなら目黒の『寄生虫館』とか、『落合博満記念館』なんかも面白そうですね(嘘)。
[DVD(字幕)] 7点(2013-12-02 20:08:33)(笑:1票)
104.  ディア・ドクター 《ネタバレ》 
どうしても必要なものが手に入らなったら、人はどうするのでしょう。絶望する?諦める?いえ、代用品を探します。ハリボテだろうと、紛い物だろうと、無いよりはマシ。伊野という“張子の虎”を本物の医者と信じたのは、張子の出来が良かったからではなく、村人が信じたかったからだと推測します。少なくとも看護師は早々に伊野の正体を見抜いていたでしょう。でもその事実に蓋をしたのです。おそらくは村長も。そして一部の村民も。村ぐるみの知らなかったフリ。村人が優先したのは、医療技術ではなく“医師が在住している安心感”だったのでしょう。しかし、これは幻想でした。当たり前ですが、緊急事態に偽医者では役に立ちません。先にその事に気付いたのは、他ならぬ偽医者自身です。気胸の件はラッキーだっただけ。二度目はありません。伊野の額の脂汗が証拠。そういう意味では、かづ子の娘来訪は伊野にとって渡りに船でした。病気を見過ごすのは許されるのか?本物の医者ならどう判断するか?どんなに考えても、ニセモノに答えが出せるはずがありません。患者との約束を守りぬく覚悟も、嘘をつき通す信念も、彼には無かったのです。責任の重さに耐えきれなくなった伊野は、ついに逃げ出しました。暗闇の中、必死に伊野を探す研修医の姿が印象的です。失くしたものを探す。いや、初めから存在しなかったものを探す。この行為が、偽医者騒動の本質であったと考えます。『蛇イチゴ』でも感じた事ですが、西川監督のアプローチは複眼的です。伊野、研修医、看護師、村長、健康な人、病気を患っている人、そして部外者である警察。それに医師不足に終末医療の問題。視点や立場、角度を変えて事象を照らしてくれます。どれもが正しくて、全てが間違っているように思える妙。監督の主義主張も抜かりなく挿入されており(ラストのかづ子の笑顔こそ監督のメッセージ)、頭と心をフル稼働させて味わい尽くすに相応しい、質の高い映画でありました。最後に鶴瓶について語らせてください。元ぬかる民(←コレが言いたかっただけ)として、鶴瓶にシンパシーを感じている私ですが、それを差し引いても本作の伊野役は完璧でした。演技は上手いとは思いませんが、鶴瓶のキャラクターを100%活かした見事なキャスティングだったと思います。脇を固める俳優陣も非の打ちどころがありません。何度も観たい、大好きな映画に、またひとつ出会えました。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-11-15 18:25:42)(良:1票)
105.  アメリ 《ネタバレ》 
アン・シャーリーが善なる空想家なら、アメリは厄介な妄想娘といったところでしょうか。ただ妄想するだけなら害はありませんが、悪戯癖には困ったものです。やり過ぎのお仕置きや、他者の人生に介入するような真似は褒められた話ではありません。ですが、これも人生の“スパイス”と考えれば少しは許せるというもの。旅するドワーフに感化された父親は引きこもりから抜け出たようですし、“ほとんど病気”の2人はめでたく(?)結ばれました。美味しい料理にも、楽しい人生にも、スパイスは欠かせません。気になる彼に仕掛けた恋のトラップなんて微笑ましいです。でも、スパイスが過ぎたら料理は台無しになってしまいます。それに香辛料だけではお腹は満たされません。ずっと自分の人生と向き合う事を避けてきたアメリは、ルノワールの絵の中の「水を飲む娘」と同じと言えます。心ここに在らずだから、真ん中にいるのに存在感が薄いのです。本気でぶつからなかったら、自分の人生を手に入れられません。やがては絵描きのおじいさんのように、他人の絵を模写する事で大切な時間を使い切ってしまいます。やはり絵描きは、”自分の絵”を描かなかったらウソだと思います。おじいさんは、アメリにそうなって欲しくないと願ったのではないでしょうか。勇気の一歩はいつでも踏み出せます。でもそのタイミングは無限ではありません。疾走するバイクの如く、時はあっという間に過ぎていくのです。2人乗りが出来たアメリは幸せを掴んだ様子。もちろん一人乗りだって気持ちが良ければそれで構いません。大切なのは、納得できる人生を歩むこと。やらない後悔より、やって後悔。失敗だって人生のスパイスに違いありません。本作で描かれている様々な人生のかたちは、観客に優しくその事を問い掛けている気がします。
[DVD(字幕)] 9点(2013-11-04 17:15:21)
106.  映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝 《ネタバレ》 
良い台詞や感動的なシーンは多々あるものの、どれも単発で終わっている印象があります。例えばラストのキー坊の演説。「地球人は反省した」と言います。さて、それはいつ、誰のことを指しているのでしょう。今回の緑の侵略を地球人は認識すらしていません。のび太たちも今までの生活態度を反省した様子はありません。キー坊の演説は希望的観測に過ぎません。キー坊とのび太の別れの場面。キー坊は「宇宙を見たいから」「勉強したいから」「長老のようになりたいから」と言い残して旅立ちます。のび太とキー坊は友達というより親子に近い関係。悲しみをこらえるのび太の姿に心打たれます。でもその一方、キー坊は地球に留まらない事は容易に予想できました。彼と同種は地球上には存在しないのですから。物語は前後が繋がってこそ価値があります。感動が溢れ出してくる。キー坊の演説を活かすためには、人間をきちんと懲らしめる必要があったと考えます。キー坊の旅立ちを意味あるものにするには、彼にこう言わせればよかったのではないかと。「いつか帰ってきます」。緑の巨人による地球侵略から事態収拾までの状況把握は至難の業で、出口の無い迷路に放り込まれたような不安に襲われました。どう決着が付いたのか分からず仕舞い。其処にきて前述のような感動話を挿入されるものですから、どう受け止めたらよいのか途方に暮れました。『ドラえもん』は日本が世界に誇れる極上のブランドです。そのブランドが競合他社の売れ筋の型番を模倣したらいけません。これなら旧作のリメイクの方がずっといいです。新生『ドラえもん』が満を持して放ったオリジナル脚本がコレでは、あまりに切ないです。新生ドラえもんには本当に期待しています。だから辛口です。ごめんなさい。
[地上波(邦画)] 5点(2013-11-04 17:06:43)
107.  ICHI 《ネタバレ》 
女版『座頭市』と言うよりも、綾瀬はるか版『あずみ』といった印象。アイドル女優主演の女剣士ものです。綾瀬はるかをキレイに撮ろうという気配りが感じられました。ただしアイドル映画と捉えられるのが不本意なのか、ソフトレイプシーンの挿入等、清純なイメージを払拭する意図が窺えます。本格志向のアピールでしょうか。でも頑張る方向性が違うと感じます。まず意識すべきはチャンバラの出来。殺陣を何とかしないと。斬り合い全てがスローモーションでは技量が足りていない事がバレバレです。それに各剣士の力関係も気になりました。バランスが悪いです。例えば、獅童の戦闘力を100とするならば、綾瀬は70で大沢(覚醒時)は80くらいでしょうか。それなら綾瀬と大沢が協力して戦えば獅童に勝つのは必然です。2人が力を合わせても太刀打ち出来ないくらい強敵でないと、勝利のカタルシスは得られません。ちなみに、窪塚くんはいつものチンピラ風若者演技で時代劇にはそぐわないと感じました。
[DVD(邦画)] 4点(2013-11-04 16:54:32)
108.  蛇イチゴ 《ネタバレ》 
『蛇イチゴ事件』は、妹が兄を悪人と認定するに至った、最初の大きな出来事でした。ですから、兄の自己破産計画の信憑性を見極めるため、妹は『蛇イチゴ事件』の検証を希望したのだと思います。薄暗い山奥。沢を挟んで手を伸ばす兄。妹は直観的に身の危険を感じたのでしょう。確かにサスペンスドラマなら殺されるパターン。間違いない。兄は悪人だ。だから警察に通報しても問題ないという思考の流れ。ところが、蛇イチゴは存在しました。兄を悪人とする重要証拠が消えたのです。心理学用語で言うところの『初頭効果』打ち消しと『新近効果』のダブルパンチ。妹の判断基準は根本から揺さぶられました。兄=悪人の図式が崩れた彼女の胸中は如何ばかりか…想像すると…笑えてきます(失礼。性格悪いですね)。そもそも兄の人間性など、自己破産計画の真贋とは関係のない話。それに兄がガンジーだとしても、香典詐欺を働いた事実は覆りません。ダメなものはダメ。物事の判断は是々非々でしないと。それに表があれば裏もあるのが世の道理。そんな当たり前の事柄に考えが及ばないのは、彼女の視野が狭い証拠です。母親が嫌悪する「あなたはいつも正しい」も、この部分を指しています。おそらく彼女は、職場で型に当てはめる作業に慣れ過ぎたのだと思います。そういう思考の癖がついたのです。問題児の発言だから信用できないという理屈。困った事に(?)往々にしてその判断は“正しい”のですが、基準を其処に置くのは間違っています。思い返せば、同僚教師も同じ価値観の持ち主でした。教師の職業病でしょうか。レッテルに頼った判断は効率的で簡便ですが、時として大きな過ちを犯す危険性を孕んでいます。おっと、教師という職業にレッテルを貼るのも間違いでしたね。危ない、危ない。反省します。人の心の汚い部分、醜い部分を描きながらも、観ていて嫌な気持ちにならないのは、監督の視点が多角的だからだと思います。絶対悪など無いように、完全正義も存在しない。だから不完全な私でも、安心して観ていられるのだと思います。いい映画でした。聞けば本作は、西川美和女史の初監督作品とのこと。処女作でこの完成度とは恐れ入ります。監督の人柄が伝わってくるのも素晴らしいです。私は『ゆれる』と『夢売るふたり』しか観ていませんが、監督の名前で信用買い出来る事が分かりました。ほかの映画も必ず観ます。宮迫はベストアクト。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-10-21 19:34:28)(良:5票)
109.  アンフェア the movie 《ネタバレ》 
「クールで強いヒロイン」と「意外な犯人」。TVドラマ『アンフェア』が支持されたのは、この2つの要素があったからだと思います。映画化に当たって、グレードアップが期待される項目でもあります。しかしコレがサッパリ。自動車爆破に巻き込まれた娘を抱えて「誰か、救急車を!」と叫ぶ主人公に幻滅します。“母の顔”は雪平のキャラクターで重要な位置を占めるもの。それが決して“強い母”ではないことも承知しています。でもどんなに弱い母親でも、我が子のためになら必死になれるはず。他人に助けを求めるという行為では、母の弱さしか伝わってきません。携帯をサッと取り出し救急車を呼びつつ、僅かに母の顔を覗かせる程度の表現で良かったのではないかと。まず徹底されるべきは、彼女の“強さ”の部分。伝染病に侵された娘とのシーンも然り。親子の絆をアピールする前に、やらなければいけない事があるでしょう。刑事の強さに、娘を守る母の強さが加わってこそ“強くてカッコイイ”と言えるのではないでしょうか。「意外な犯人」のファクターも×。映画に先行して放送されたTVスペシャルは、“犯人役”になれるキャラクターを創造するためのもの。主要キャラクターを犯人役で消費し過ぎたツケを払わされているようなもの。それくらい映画通でなくても簡単に想像出来てしまいます。江口が犯人では、むしろ当たり前過ぎて逆にビックリする始末(笑)。○曜サスペンスの如きノリです。やはり映画としては安っぽいと感じてしまいます。終始スケブラで奮闘した篠原に+1点オマケでこの点数です。
[DVD(邦画)] 4点(2013-10-19 23:14:23)
110.  陰日向に咲く 《ネタバレ》 
漫才コンビ・ゴールデン鳴子雷太、解散場面のこと。鳴子が別れ際に放った一言が引っ掛かります。「また、あなたを見つける」この台詞は、これから心中するカップルが使う言葉でしょう。「(生まれ変わっても)あなたを見つける」の意味で。鳴子が雷太を見染めてコンビを組んだ経緯があるとしても、このシチュエーションで使うのは不自然です。後の鳴子の娘来訪が前提となっていることが透けて見えます。前フリ・伏線は脚本家の腕の見せ所ですが、無理やり挟み込むのはかえってマイナス評価。それに別れ話でこんな台詞を吐く奴は、気持ちが悪いです。初対面でキス。田舎から上京し、押し掛けてお笑いコンビを結成。にもかかわらず人前に出るのが苦手?乙女の恋心パワーで説明するのは無理があるような。芸人ならデフォルトの変人でも、一般的にはドン引きです。ルックスが“宮崎あおい”だから許されるようなもの。彼女に限らず、登場人物の人間性は総じて酷いものでした。モーゼは偽父親になり済ましましたし(しかも誰も得をしていない!)、アイドルオタクの童貞紳士ぶりには苦笑いするばかり。岡田くんは正真正銘のクズでした。お前は大家さんにキレられる立場かと。弁護士先生のやっている事も独り善がりな感アリアリ。お父さん(鳴子の夫)の気持ちはどうなるの?で、タチが悪いのは、これらダメ人間エピソードを感動話に仕立て上げていることです。監督というより、劇団ひとりのセンスという気がしますが、ダメな奴がカッコ付ける事ほど恥ずかしいものはありません。V6岡田くんや塚本高史といったイケメン俳優の起用も、明らかに間違いだったと思います。バラバラに見えた主要登場人物たちが、主役を中心に集約される筋立ては、この手の物語の定番様式。こちらも脚本家の手腕が問われる部分。ところが何故かアイドル&オタクチームだけが本筋に絡んできません。こういうリアリティって必要ですか?脚本家の意図が測りかねます。正直、私には魅力を理解できない映画でありました。ただし、宮崎あおいの「ごしない」だけは絶品!頬が緩みます。方言女子に萌える方には、一見の価値があるかもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2013-10-09 18:20:49)(良:1票)
111.  彼が二度愛したS 《ネタバレ》 
ウルヴァリンの詐欺の手口は次のとおりと推測します。自らの身分を偽ってターゲットに接触。打ち解けた所でミスを装い携帯電話をすり替える。「セックスクラブ」は主人公に女を近づけるための擬装であり、彼の順法意識のハードルを取り払う仕掛けでもある。主人公の部屋に早い段階で忍び込んでいる事から、用意周到な計画と考えられます。ただし、主人公がSに熱を上げるかどうかは判らない。ある種の賭けでした。結構無理があります。それでも道理が引っ込んだのは、ひとえに主人公が純粋だったから。世間ズレしていないというか。来るか来ないかも分らないSからの連絡待ちで、他の女性のお誘いを断るなんて在り得ない。見所があるんだか馬鹿なんだか。ただ、背景が全て消えるような恋愛が出来るのはちょっと羨ましいと思いました。詐欺側のSが本気になってしまったのは完全な誤算。そんな純粋な女が、こんな悪巧みに乗っかるのかな?という気もしますけど、そこはそれ、男性向けの御伽噺ですから。終盤の「金より愛」の主張も嘘くさいですが、最もファンタジーなのはセックスクラブの女性会員のレベルの高さ。ハズレ無しって在り得ない。S以外にウルヴァリンの仕込のサクラが含まれている可能性はあるものの、彼の一匹狼的な手口を考えるとごく一部でしょう。地位も名誉もお金もあって、尚且つ美女揃いの女性会員たち。某有名占い師や「●▲ーの虎」に出てくる女社長なんかが会員だったら納得出来るのに。というか許せるのに。ただ、あの携帯電話があったとしても、チキンな自分が何を出来る訳でもなく…。あれ?なんか、目頭が熱いや…。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-09-26 18:54:57)
112.  ウルヴァリン:X-MEN ZERO 《ネタバレ》 
スギちゃんより100倍ワイルドなヒュー・ジャックマン演ずる人気キャラクター、ウルヴァリンの誕生秘話。踊る筋肉、揺れるモミアゲ、今日も切れてるベアークローを存分に愛でられます。ミュータントの特殊能力は単純なものが多く、格闘アクションは見応えたっぷり。ファンは勿論ですが、一見さんでも問題ありません。むしろ本編『Xメン』シリーズより一般向けで観易いかと思います。ところで気になったのはウルヴァリンの肉体再生能力。合成超人の能力をみる限り、もしかして首くらい刎ねられても大丈夫なのでしょうか?驚異的な“新陳代謝”でウルヴァリンの不死身ぶりを説明するならまだしも、頭が胴体から離れても生きていらたらヴァンパイアと変わりません。ミュータントを人間と捉えることがXメンのアイデンティティ。自然の理から外れない匙加減が必要と感じました。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-09-15 21:50:00)(笑:1票) (良:1票)
113.  マイ・ネーム・イズ・モデスティ 《ネタバレ》 
DVDジャケットは、両手で拳銃を構えるイカした女の図柄。当然タランティーノお得意のガン&バイオレンスアクションを期待するワケですが、完全に肩透かしを食らいました。アクションシーンは終盤に申し訳程度。それも空手?中国拳法?彼女、銃なんか撃ってないじゃん!流石にコレは『羊頭を掛けて狗肉を売る』行為。映画自体に非はありませんが、宣伝の仕方がフェアじゃないと思いました。主人公と強盗団頭とのギャンブル対決、というより主人公の身の上話の回想シーンが主体となって物語は進行するのですが、正直あまりそそられません。自分にとっては“何が面白いのか分からない映画”でありました。ただこれは“つまらない映画”と同義ではありません。
[DVD(字幕)] 5点(2013-08-07 17:50:58)
114.  カーズ 《ネタバレ》 
“勝ち”だけに“価値”があるワケではないというメッセージには共感しますが、あのラストはいただけません。たとえば運動会の徒競走。仲間が転んだら助けてあげて一緒にゴールするのが美しいとでも?もし自分がキングの立場だったらライトニングの行為に怒り狂うでしょう。現役王者としての、レースカーとしてのプライドが許しません。主人公の視野が広がった事は素晴らしいですが、自身の正義を信用し過ぎるのも問題です。勝負における敬意の意味をはき違えた独り善がりな態度と感じました(勝った力士が負けた力士に手を差し伸べるのが美徳とする風潮が大っ嫌いなんです。ごめんなさいね。)この結末“だけ”は個人的にナシ。ただ、それでも7点です。(結末を除く)ストーリーテーリング、車オンリーのぶっ飛んだ世界観、CGのクオリティ、全てにおいて満点級です。流石ピクサー。
[DVD(吹替)] 7点(2013-08-03 18:00:23)
115.  五条霊戦記//GOJOE 《ネタバレ》 
牛若丸と弁慶が五条大橋で出会うエピソードを換骨奪胎し、オカルト風味を利かせた上に、宮本武蔵の幽閉期を思わせる弁慶の内省要素を加味した物語。趣向は理解しますが、『沖田総司はBカップ?』みたいな単純なノリのお話と比較すると間口は狭い気がします。殺陣は多いものの、全体の動きを把握させないカットやアングルばかりでフラストレーションが溜まりました。正直2時間超は長いです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-31 17:43:07)
116.  猫の恩返し 《ネタバレ》 
「何でこんな事になっちゃったんだろうねえ……」そう呟く女は酷く窶れ、実年齢より随分と老けて見えた。「あの時わたしが止めていれば」少女は俯き唇を噛みしめた。あの日から3ヶ月。彼女は目を開けていない。窓から差し込む西日の長さと、蝉の喧騒から解放された涼しげな空気が、季節の移ろいを感じさせた。「昔からあの子は猫好きだったから…捨て猫にクッキーをあげたり、猫じゃらしの畑を作ろうと庭に種を植えたり、猫にプレゼントするんだって生きたネズミまで探したり……でもあの子には猫の心配より、自分の心配をして欲しかった。…自分の時間を…生きて、欲しかった」その刹那、一陣の風が窓を叩いた。いや風ではない。黒い、大きな鳥が、窓にぶつかったのだ。振動でゆれる棚。タキシードを着た猫の置物が彼女の枕元に、すっと舞い降りるように、落ちた。「あれ…バロン……おはよう」まるでいつもの朝のような笑顔をみせる彼女。信じられない出来事を目の当たりにして、親友と母親は声を失っていた。頬を暖かな涙がつたう。「あんたって子は…」やっと声を絞り出した母親は震える手で娘の髪を撫でた。「どうしたの…2人とも…何か…あったの?」「ううん、大丈夫だよハル、大丈夫。2人で17歳の夏をやり直そう」ひろみは優しくハルを抱きしめた。「ニャー」いつも椅子の上で寝てばかりいるムタが、ちょっとだけ片目を開けたような気がした。  こんなエンディングが付いたディレクターズカット版なら7点を付けたかもしれません。池脇千鶴の上手さに+1点。
[地上波(邦画)] 5点(2013-07-25 18:56:17)
117.  ボーイズ・オン・ザ・ラン 《ネタバレ》 
冴えない自分を好きだと言ってくれる女性が、若くて、美人で、性格も良く、しかも処女だという。おまけにムチムチ。例えるなら、純白生クリームのホールケーキ。瑞々しくて甘そうな苺付き。どうぞ召し上がれ。そんな時、“自分が手を付ける前に”ケーキをぐちゃぐちゃにされたらどうでしょうか。苺は見る影もなく、ところどころかじった跡。穴まで(!)開いちゃってる。こんな事をされて、怒らない男はいません。これは、自分の所有物を汚された事に対する憤り。可哀相な彼女の為ではありません。自身のプライドのために男は戦ったのです。YOUに焚きつけられた側面もあったでしょう。でも、名作映画を観なければ高まらないモチベーションでは、格上の相手に歯が立たないのは道理。実力差を補う“必死さ”が足りないのですから。鈴木さんは慰めてくれましたが、あの負け方では大いに不満が残ります。噛み付け、引っ掻け、くらいつけ。小便垂れる度胸があるなら、大を塗り付けてやれ。“絶対に負けられない戦い”ってそういうものだろ!(失礼、熱くなり過ぎました)。失意の男を待っていたのは、女の追い打ち。まさかクズ男の体の心配とは。体のみならず、心まで調教済み。本当は僕の事が好きなんでしょ。君は僕の物でしょ。心の拠り所が完全消滅した瞬間でした。惨めさ、ここに極まれる。それは心地良い悪夢の終わりも意味しました。悲劇のヒーロー、滑稽な独り相撲の千秋楽。男が勝手に思い描いた、都合の良いお伽噺は存在しなかったワケです。思い返せばヒントは出ていました。それはタバコ。処女が吸うタバコ。おぼこのお姫様がタバコを吸うはずがないのです。現実に引き戻された男は走り出します。心臓を無理やり動かさなかったら、自分が消えて無くなってしまいそうだから……。主人公田西の人物造形が秀逸でした。中途半端な善人ぶりに感情移入しまくり。おかげで、歯痒くて、痛くて、苦しい思いを沢山させていただきました。でも本作のMVPは黒川芽以で決まりでしょう。絶妙のぽっちゃり感にノックアウト。『グミ・チョコレート・パイン』もそうでしたが、この当時の黒川は無敵の可愛さです。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-06-25 18:57:49)(良:3票)
118.  G.I.ジョー(2009)
中身ゼロ。子供向け。だが、それが素晴らしい。アメリカのブロックバスターはこうあるべし。パリ市内、エッフェル塔へ向かうカーチェイスの見応えは抜群でした。このシークエンスだけでも本作を観る価値があるというもの。劇場の大スクリーンで観られた方は勝ち組ですね。これだけ製作費をかけた“映像のご馳走”を頂戴出来ることがどんなに幸せなことか。映画ライフが豊かになります。有難うございます。
[地上波(吹替)] 6点(2013-06-19 21:43:18)
119.  SR サイタマノラッパー 《ネタバレ》 
唐突なラストにア然とするのと同時に、心が締め付けられました。まさかこんな“途中”で幕切れとは。最後はてっきり感動のライブが待っていると思っていたのに。でもよく考えてみれば、人生とはそんなもの。志半ばにして終わるのが常。それに何も積み重ねていない奴らに、晴れの舞台などあろうはずもありません。そもそも表現者として、観客に届けたい“思い”があったのかさえも疑わしい。しかし居酒屋でのデブニートのラップには、訴えかけるモノがありました。無様です。情けないです。カッコ悪いです。それよりちゃんとバイトしろよって話。でも心に響きました。負け犬の遠吠えだとしても、吠えるのを諦めるよりは100倍マシ。たった一人でも心を揺さぶる事が出来たのなら、もしかしたら観客の心にも届くのかもしれない。それがこの映画が伝えるささやかな希望でした。馬鹿は諦めが悪いもの。でもその馬鹿が羨ましい。そして愛おしいのです。絵に描いたようなダメ人間に感情移入が叶うのは、奴らの本質が腐っていないから。仲間と上手くやりたいのなら同意できなくても適当に話を合わせておけばいい。でも奴らにはそれが出来なかった。その純粋さは、捨てちゃいけない。一度手放したら二度と手に入らない宝物だと思うから。ラストシークエンスや謎の小声先輩タケダのエピソード等、サプライズが感動に直結する見事な脚本と、リアリティある人物造形に強く共感する、痛痒さ満載の笑って泣ける青春讃歌。素晴らしいです。大好きです。遅ればせながら、続編も必ず観ます。
[DVD(邦画)] 9点(2013-06-16 17:58:39)(良:1票)
120.  シベリア超特急2 《ネタバレ》 
うわー面白いです。冗談や皮肉じゃなく、本当に面白い。いや“楽しい”と言った方が正しいかもしれません。豪華過ぎるキャストでお送りする、素晴らしき懐かしの土曜ワイド劇場の世界。イッツ、ザ・チープサスペンス!『コント山口君と竹田君』の竹田君のガチホ…失礼、存在感が圧倒的でした。こりゃボンちゃんも嫉妬でウズウズしちゃうでしょうね。もっともっと評価されていい映画だと思います。平均点3点台はいくらなんでも低過ぎます。でも4点台だと高過ぎです。もちろん今回も閣下に敬意を表し、アメリカンポリスの制服を着て、しかも後ろ手錠でこの感想を書いています。偉大なる映画バカを忘れないため、今日この日に祈りを込めて…合掌。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-06-10 19:27:02)(笑:2票) (良:1票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS