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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1244
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1181.  恐竜を掘ろう 《ネタバレ》 
監督の出身地である福井県のご当地映画になっている。 クレジットによれば「特別協力」が福井県のほか敦賀市と勝山市で、うち敦賀市では気比松原・氣比神宮・中池見湿地ほか街の風景(松島町とか)、勝山市では福井県立恐竜博物館のほか、えちぜん鉄道(勝山駅)と本町通りの街並みを映している。また「協力」が福井市・越前市・池田町・越前町だったのも、それぞれ劇中のロケ地に対応していたらしい(骨董品店と夜の街・越前和紙の里・能面美術館・福井県陶芸館)。そのほか東尋坊・丸岡城・芦原温泉・永平寺・一乗谷・越前大野といったところや旧若狭国の区域は、今回はPR対象外だったようである。原子力発電所も出ないが、「協賛」として日本原電(日本原子力発電株式会社)の関連団体の名前は出ていた。 監督の出身地である敦賀市と、恐竜博物館のある勝山市が特に重視されたためか、登場人物の移動が長距離にわたる場面が目立ち、敦賀市在住の姉弟の通勤がほとんど県を縦断する距離だったのは毎日ご苦労様である。また勝山市の発掘現場の近くに恐竜の卵があるというので歩いて行った先が、海岸の崖際だったと後に判明したのはかなり面食らった。  内容に関しては、まず監督としての手腕がどうか素人としては何ともいえない。またストーリーは「卵」(の殻)や「化石」をキーワードにして人生を語る話だったらしいがこれも何ともいえない。ついでに発掘場所のロケ地選定や作業従事者の服装(中学校の制服のまま?)、道具(スノーダンプ?)に関しても何もいわないことにしておく。全国的に著名な俳優が関わったとはいえ、地元各界の期待を託すには少し心許ない企画だったように思われるが、まああまりシビアに成果が問われるものではなかったのかも知れない。 ほかキャストに関しては、中学生役の小野花梨さんは可愛らしくていいのだが、はしゃいだ感じを表現するための歩き方がいろいろでお疲れ様でした。またミラーマン(1971~1972放映)と帰ってきたウルトラマン(1971~1972放映)を一緒に出していたのは意味不明で、こういうのはリアルタイム世代としても別に嬉しいとは思わない。
[DVD(邦画)] 2点(2016-08-18 22:19:15)
1182.  ヒトコワ3 -ほんとに怖いのは人間- <OV> 《ネタバレ》 
全5話のオムニバスである。  【落としもの】 埼玉県越谷市という地名が出るが実際に同市内で撮影したらしい。自分としては主演の森川葵という人に期待していたわけだが、非常にいいというほどでもなく普通だった。ただしこの時点ですでに演技派たることを求められていたように見えなくもない(序盤のコント部分)。ちなみにお話としては呆れるほど面白くない。  【見られてはいけない】 途中から登場人物の人格が一変したように見えるのは、よくあることだが反則である。ちなみに不気味なオバサン役は、舞台中心に活動している蒻崎今日子という女優だと思うが、この人は『「風の谷のナウシカ」全編一人芝居』を特技としているのだそうで興味深い。 【ずっと一緒に】 途中まではいいがラストが何でそうなるかと呆れる。それはそれとして、この回では主役の人(早瀬英里奈)の表情(顔)が見どころのようで、こういうのはこのシリーズのいいところかも知れない。  【赤い服を着た女の子】 なぜか静岡県御殿場市。古典的な都市伝説に便乗した話のため意外感が全くない。主役の人(しづか、以前は宮沢静香、現在は坂野志津佳?)が艶めかしいのでこの人だけ見ていた。  【ダイエット】 理屈で納得させるものがない。申し訳ないが主役(菊池友里恵)よりその友人役(星名美津紀、「映画 みんな!エスパーだよ!」の東三河新聞の人)の方に目を引かれてしまった。   「ヒトコワ」シリーズの3つ目である。本来見る予定はなかったが、森川葵という人が出ているので見ないわけにはいかなくなった。宣伝写真を見るとこの人が看板女優である。 基本的にはスターダストプロモーション所属タレントのPV集のようなもので、各話の主演女優と主要人物の一部がスターダストの所属である(なぜか第4話だけ違うらしい)。ホラーとしてはほとんど最低レベルであり、ストーリー的な面白さがほとんどないため褒める気にはならないが、見どころが全くないわけでもないので全否定もできない。
[DVD(邦画)] 2点(2016-06-15 23:38:42)
1183.  極底探険船ポーラーボーラ 《ネタバレ》 
東宝特撮としてはそれなりの出来である。Polar Borerというネーミングはいいと思うが、それ以外はほめるところがない。 基本設定については多分、大昔にあった地球空洞説というものから着想を得たのではないかと思うが、劇中の図を見る限りは同じでもない。地底の空間で昼夜があるのはなぜかという説明があるわけでもなく、サイエンス・フィクションというより荒唐無稽ファンタジーになっている。 また最大の問題は主役が汚い顔のジジイなことで、この時60歳くらいの役者を引っ張り出しておいて「アダムとイブ」とは何たることか。そもそもこの主人公が自力で成り上がったわけでもないのに粗暴で傲慢でスケベであって、これまで金も権力も何にも不自由せず勝手放題やって来ておいて年取ったからといって悲哀を語られても共感できるものではない。孤独なハンターとか孤高の英雄のようなものを称揚する文化が向こうにはあるのかも知れないが、個人的にはキ○○○じみたこだわりとしか見えず、アメリカ人とは人種が違うことを思い知らされる映画だった。  ところで原地住民役で出ている日本人女優に関して、自分としては昔のTVドラマ「特捜最前線」の高杉婦警役が好きだったのだが、この映画に出ている顔(眉毛がつながっている)を見ても全く得にはならない。ただ体形が意外にふくよかで、こういう感じの人だったのかと認識を新たにした。またDVD特典で、ご本人が映像付きでコメントを寄せられているのも嬉しかったりする(コメンタリーも務められている)。この関谷ますみさんを人質に取られた形になっているために、映画そのものを全否定できないのは困ったことである。
[DVD(邦画)] 2点(2016-05-14 20:08:39)
1184.  コープスパーティー 《ネタバレ》 
前田希美さんが出ているのでとりあえず見た。 しかし「リアル鬼ごっこ4」(2012)の頃ならまだしも、今になって女子高生役はさすがに似合わない(同じ時期の別のホラー映画では女子大生役だった)。もう少し大人の女性役で出てもらいたいものだが、ただしラストの悲劇が強く印象づけられたのはこの人あってのことかも知れないとは思う。 なお続編があるようだが次は見ない。   [2020/1/4追記] 「もてなしのまち熱海」で撮影された映画らしい。今なら「おもてなし」の方が普通だろうが。 もとのゲームの再現度としてどうなのかはわからないが、ストーリー的には特に面白味もなく単調に見える。実際の見どころはグロ場面の方ということだろうが、それも安手の作り物でしかなく、どこがアンリミテッドというほどのものかわからない。何かこの程度で喜んでみせるお約束でもあるのか。 この映画だけではないが、人が残酷に殺されるのを見せるための映画のようでいて、実際は本当の残酷さのはるか手前で止めているようなのは意味不明というしかない。しかしまともに考えると、とにかく人が残酷に殺されるのが見たくて仕方ないが、本当にやってしまったらどうなるか想像できていない低年齢層(中学生程度?)を対象に、本人が精神的な悪影響を被らないようセーブしながら適度な残酷場面を提供するのが本来の意図なのかも知れない。そんなことは常識かも知れないが今回一応考えたので書いておく。 なお、最後に帰れなかった者がいたことを一瞬でわからせた映像はよかった。また前田希美さんに女子高生役は似合わないが、なかなか曲者の役を務めているとは思った。それでも今回せっかくの機会なので1点減にしておく。
[DVD(邦画)] 2点(2016-04-07 19:55:11)
1185.  津軽百年食堂 《ネタバレ》 
収益の一部を震災の義援金に充てたとのことで公益性は認められるが、それは後付けの事情であって、この映画自体に被災地支援の目的はない。 基本的には真面目な映画のようだったので、共感できない登場人物や都合のいい展開に耐えながらもじっと見ていたが、県の観光施策とか東北新幹線の延伸はしっかりアピールする割に、ドラマ的には投げやりな印象で感動も何もない。主役の男女二人の関係は当初から曖昧だが、弘前へ帰ってもさほど深化しないままで時間が経過し、ラストに至って強引にルームシェアという言葉で二人を結び付けて終わってしまう。 この男女二人は弘前でそれぞれ別個にソバと桜のストーリーを担っていたが、この2系列は相互の関係がなく、またそもそも桜は題名とも無関係であって、要は「弘前さくらまつり」への誘客目的で話を作ったように見える。さらにエンドロールを見ていると、「発起人」と称する人名が延々と流れてかなり気分が萎えるが、こういうことをすると観客が悪感情を催すのではと危惧する関係者はいなかったのか。 自分が地方人であるからご当地映画は応援したくなる方だが、あまりに恥ずかしげもなく製作上の目論見を前面に出されるとかえって反感を覚える。高尚な文化など縁のない者が偉そうにいうことでもないが、映画製作というのは一応文化的な活動であって観光PRそのものではないだろう。文化的価値を皆が認めてこそ結果的に観光誘客にも結びつく、という順番で考えなければ本当にいいものなどできるはずもない。この点では「みんな!エスパーだよ!」の方がまだましに思われた。 なおこれを見た後で原作も読んだが、特に不快さも不自然さもなく素直に泣ける箇所もあり、登場人物みんなが好きになれるお話だった。  上記以外の点について、まず「津軽そば」が東京のソバと明らかに違うことまではわかったが、実際どういうものか映像だけではわからない。話を聞けば食ってみたい気もするが、そのためにわざわざ行くかというと自分は行かない。 またトヨさん役の早織という人はこの時点で20代前半で、普通にしていれば色気があって魅力的な女優さんだが、この映画では見事にくたびれた未亡人になっていて感心した。原作では独身だったので個人的にはそっちの方がよかったが。
[DVD(邦画)] 2点(2016-04-03 11:47:37)
1186.  映画 暗殺教室 《ネタバレ》 
率直な感想として、高嶋政伸には死んでもらわなければ気が済まない程度の怒りを感じたにもかかわらず、最後に愛想笑いでごまかしていたのが許せなかったので低い点にしておく。それ以外はけっこう面白かったので残念だが、要は全体的なほのぼの感と、高嶋政伸の態度のバランスの問題ということか。
[DVD(邦画)] 2点(2016-01-11 22:36:33)
1187.  チープ・フライト<TVM> 《ネタバレ》 
LCCについての考え方がいろいろ盛り込まれたドラマのようである。 劇中で極端な物言いが多いのは気に障るが、それは普段は言えない生の本音をコメディに紛れ込ませたものと解される。しかし言葉遣いに異常にこだわる割に本質的なところで答えが出せず、その上ふざけたパフォーマンスでごまかそうとするのでは、現実の客ならさらに怒るだろうし、真面目に見ていた視聴者も小馬鹿にされた印象がある。劇中で一つ感心したのは元看護師の態度だったが、これは看護師の世界のことがそのまま航空会社に当てはまるかのように印象操作しただけではないかと取れる。 またストーリーとしては、テーマに関わる重要事項を主人公の成長にあわせて視聴者に提示していく形のようだが、そのせいで放送時間の70%を過ぎるまで主人公がLCCの意義を納得できていなかったというのは本物の馬鹿に見える。ベテランCAであれば、そういうことは初めから全部わかって納得してから来るのが当然なわけだが、このドラマでは鼻糞扱いされるために引っ張り出され、最後は見事に洗脳されて終わったようなのが痛々しい。そのほか最初は嫌な奴だったがほんとはいい人だった、というドラマ作りは幼稚に感じられ、また当面の出費より信用が大事といった普通の判断をさも立派なことのように印象づけようとする展開も姑息に見える。 そのようなことで、主張の一部が理解不能な上に全く共感できない話であった。内部ではこれで受けるのかも知れないが、世の中それほど寛容な人物ばかりでもなく、下手な作り方をすると関係ないところにも敵を作るのではないかという気もする…少なくとも自分としては制作に協力した航空会社の印象が著しく悪化した。 なお正直に書いておくと、個人的に好きな女優が誰も出ていないことも低評価につながる要因である(嫌いなのもいる)。
[DVD(邦画)] 2点(2015-07-24 01:23:38)
1188.  グレイトフルデッド 《ネタバレ》 
姉の高校時代と現在にギャップがありすぎて一瞬唖然とする。また屋敷の場所が世田谷区豪徳寺と書いてあったのに現地が甲州恵林寺付近なのも飛びすぎている。 それはまあいいとして、内容的にはどこに共感すればいいのかわからない。前半は主人公の生い立ちを見ているので態度保留のままとしても、後半の惨劇以降はさすがに老人の復讐を期待することになるが、しかし肝心の対決の結末がすっきりせず、主人公が勝手に充足して最後は逃げを打ったようなのは気に入らない。また序盤で思い切り殴られた子役が迫真の演技で、途中で出た偽善者の救いの手も叩き潰したからには暴力路線で全編統一かと思っていたらそうでもなく、最終的には怪しげな宗教が最強だったというのは誠に心外である。ラストで意味不明な外国人が「可哀想な人」というのも上から目線で苛立たしいが、もしかして制作側としては観客にも同じように感じてもらいたかったのか??? それにしては全体に信用できない雰囲気が満ちており、最後まで疑心が解けないまま終わる胡散臭い映画だった。  なおどうでもいいことだが、盗人の手を砕く罰というのは現代ではちょっと考えられないが、近隣国(半島でなく大陸の方)で街の庶民が実際にやっている動画を見たことがあるので、そういう場所ではまだ生きている風習らしい。
[DVD(邦画)] 2点(2015-07-15 22:07:19)
1189.  悪の教典 《ネタバレ》 
何を面白がればいいのかわからない。同じく非情な教員の出る「告白」(2010)を同時期に見たので違いが際立って見える。 内容としては前半はひたすら地味で何かが起こるのを待つだけ、後半はひたすら大殺戮が続いて終わるのを待つだけの映画である。個人的感覚でいえば、自分が死んでもらいたいタイプの人間は別として、特に恨みのない連中が死ぬのを見るのが面白いとは思わない。また殺される者の心情を描写することで何らかのドラマが生じるなら共感の余地があるが、この映画は大殺戮を見せること自体が主目的のようで、これに共感できない限り無味乾燥な作り物の殺害映像を延々と見続けることになる。 これで商売になるというなら別に結構だが、個人的には面白くないので点数は2点としておく。 ちなみにこれを見てから原作まで読む気にはならない。これより少しは文学的なのだろうが。
[DVD(邦画)] 2点(2015-06-30 23:49:07)
1190.  さとうきび畑の唄〈TVM〉 《ネタバレ》 
森山良子氏の著名な持ち歌を取り入れたドラマで、最初と最後の現代パートは歌詞のシチュエーションを映像化したものである。ここでは歌の主人公のほかに態度の悪い女子高生もついて来ていたが、これは新しい世代にも伝えていきたいとの趣旨だろう。この歌は情景イメージを含めて時代の記憶を伝える力を持った優れた音楽作品であり、後世に残ってもらいたいというのは自分としての願いでもある。これを見たあと自宅にあったCDを引っ張り出して聴いてその思いがさらに深まった。  ドラマ本編に関しては、歌の主人公(新生児)も出て来てはいるが、全体的に騒がしい感じのため歌に喚起されるイメージとの間でかなりのずれがある。しかし歌自体のドラマ化が目的ではなくネタとして使っただけだろうから、合うとか合わないとかを問題にしても仕方ない。また悪玉にわざわざ過激なことを言わせておいて、そこに善玉が「同じ人間じゃないですか!」などと当たり前のことを突っ込んでみせるような安手のドラマだが、それもまあテレビだから仕方ない。 劇中の主張の中では、学徒動員の青年の考えは普通に理解できる。また親は戦争で死ぬために子を産んだのではないというのもその通りだが、しかし「戦争のない国を作って下さい」というのは具体的に何をどうすればいいと思うのか。戦争がない方がいいというのは平和な市民社会の誰もが願う当然のことだが、相手があることなので自分の国だけでは決められない。むしろ戦争を起こさないために、現実的な対処として何が必要なのかをシビアに考えることが大事であり、そこに沖縄戦の記憶を伝える意味もあるだろうと思われる。 ちなみにこのドラマでは主人公夫妻が関西出身という設定もあり、結果的に“沖縄の利害は国内他地域と相反する”といった分離主義的な印象が強くなかったのは幸いだった。もっとも制作当時は東アジアの国際情勢が現在と異なっており、この時点でそんなことはほとんど誰も考えていなかっただろうが。
[DVD(邦画)] 2点(2015-05-05 00:09:24)
1191.  携帯彼女<OV> 《ネタバレ》 
[2016-10-09更新] 携帯サイト「魔法のiらんど」で公開されたケータイ小説を原作とした映画で、同じく映画化された「携帯彼氏」(2009)の続編に相当する。少し間が空いているが前作で予告された正規の続編であり、劇中で再現映像も使われている。 内容的には前作よりも陰気な印象になっており、また後半に入ってからの物語がちょっと詰め込み過ぎのように感じられる。悪の根源が誰かに関して二転三転していたようだが、通り一遍の説明があっただけで心に刺さるものがなく、また見ている側の感情面がついて行かないまま転々とするのでかえって意外感がない。衝撃のはずのラストも何となく聞き流してしまう程度のものにしかなっていないが、これはナレーションのせいもあるだろう。 また前半は主人公が当然メインだが、後半に入ると主人公がラストのオチ以外はストーリーと密接な関係がなく、この人以外の人間関係が濃密すぎることもあって、そもそも不要な人物だったのではないかという印象が拭えない。アイドルの出演が前提の企画だったのだろうが、残念ながら半端な感じに終わっていた。 ちなみに興味本位で原作も読んだところ(上記サイトで無料で読める)、映画と同様に真相が転々としていたが詰め込み過ぎの印象はなく、また何より主人公男女の存在感がしっかりしているので(当然だが)安心して読んでいられる内容だった。原作のラストがけっこう感動的なのに対して映画の方は、原作のあとがきの言葉を借りれば「救いのないつまらない作品」になったように感じる。 なお映画の主演のアイドルは、世間的には有名かも知れないが自分としては知らない人であり、かえって邪悪なエリカ役で出ていた女優の方が別の映画で見て印象に残っていた。ほか若手の役者が相対的にしっかりした感じに見える映画であって、邪悪なエリカの兄役(馬場徹)が一途な若者という感じで格好よかった。
[DVD(邦画)] 2点(2015-02-16 23:23:10)
1192.  天使がくれたもの 《ネタバレ》 
原作は著名なケータイ小説とのことで、この映画も対象年代の心理を丁寧になぞる形になっていると想像される。これで女子高生などに絶大な支持を受けているというのもわからなくはないが、そのせいでかなり観客を選ぶ映画にはなっている。 個人的にはとにかく理性とか客観性といったものの欠如した世界が赤裸々に描写された印象があり、部外者としてはかなりの心理的距離感を覚えざるを得ない。何しろ劇中で心から共感したのは「あんたはアホか!」という台詞だけという有様だったが、ただし少し面白いと思ったのは登場人物が妊娠・出産するとGAME OVERになり、以後は苦悩から解放されて安定状態(涅槃?)に達するように見えていたことで、これは対象年代の視野の限界を示しているものと思われる。 見ている側としては、そんなことをしている以外に何か打ち込むことはないのか(スポーツでも音楽でも何でも)、と言いたくもなるが、あえて突き放して見れば興味深くもあり、また中高生向けケータイ小説というものの雰囲気を窺い知ることができて少し勉強になった気もする。点数は主にそういった教材的価値に対して付けておく。  ところで主人公は清楚な感じの外見だが、実際の行動や劇中世界との間にギャップがあってイメージの整合が困難である。そもそも登場人物がヤンキー風大阪弁をしゃべる純愛ストーリーというのは結構ユニークな気がするが、出演者も主人公役の清水由紀(愛知県出身)以外はけっこう地元出身者を揃えていたようで、ここで人物登録されている範囲では鍵本輝が奈良県、ほか徳永えり、宮下雄也、滝裕可里、飛鳥凛、原西孝幸が大阪府内の出身だったようである。若手の中ではやはり徳永えりの存在感があった。 以上、この映画にこれほど真面目なコメントを付ける自分をほめてあげたくなるが、これが対象年代にとってのリアルということなら、一応ちゃんと見てやらなければと感じさせるものもなくはない。
[DVD(邦画)] 2点(2014-09-07 09:21:21)
1193.  空飛ぶ金魚と世界のひみつ 《ネタバレ》 
福岡市が発展戦略としてアジアに開かれた都市を目指していることは理解できるが、この映画が目指すものはよくわからない。 異質なだけで仲間外れにするといった行動は2013年に出ていた幼児レベルの話であり、また「思いやり」を語るのも自己を客観視できていない低年齢児向けである。それで個人間の問題程度ならまだいいとして、国レベルのシビアな問題にまで同じ対処方法を適用しようというのは理解を絶している。子どもを盾にすれば何でも通るという感覚なのか、あるいは個人の思い(込み)が世界を変える“セカイ系”の話でもしているかのようだが、それで2014年5月のパラセル諸島で現実に起こった紛争を解決できるならやればいいだろう。 一般論として、異質な相手と接触すれば一方的な善意だけでは済まず、相手の悪意に対抗しなければならない場面もあり、また国家に限らず集団の利害を背負う場合には、自分らの利益を保全しながら妥協点を探るといった行動も必要となる。そういった身近な社会では常識的なことを国際問題ではあえて無視し、幼児向けの綺麗事にすり替えようというのはどういう意図か。現実社会に向けて公開する以上、ただの願望なり何らかの思惑なりで子どもを惑わすようなことがあってはならず、子ども向けファンタジーの体裁をとったからといって批判を免れることにもならない。 現代社会に適合した異文化との共生を真面目に語ろうとするのなら、荒唐無稽な国際紛争の解決などでなく、例えば1995年の家庭内の問題を発展させる形で、身近な地域コミュニティの問題でも扱えばよかっただろう。一体いつになれば現実に役立つまともな話ができるようになるのかと思うと日本の未来に希望が持てない。  一方で単純な映画の作りとしてもあまりほめられるものではなく、一部の登場人物の言動には非常な違和感があり、また背景音楽は明らかにやかましい。ただし子役の演技には大変に微笑ましいものがあり、絵本の読み聞かせをされている子どもらが素人丸出しなのも笑ってしまう。 また主演女優(1995年)についても、期待される通りの美少女を自然な感じで演じていたようで結構である。個人的にはたまたま本物を見たことがあり、その時の様子が好印象だった(出演映画に関する反省点を自虐的に語り、監督に「大丈夫です!」と励まされる微笑ましい場面があった)こともあり、この人のために+1点としておく。
[DVD(邦画)] 2点(2014-05-26 21:21:53)
1194.  晴れのち晴れ、ときどき晴れ 《ネタバレ》 
舞台となった瀬戸内海の景観や、古い港町の風情が美しく映像化された映画である。キャストに関しては、特に主人公の娘役がしっかりした感じで好印象だった。普段はもっと普通にかわいい人のようだが、この映画では情けないような恨みがましいような表情が特徴的で微笑ましい。脇役にもベテランが多いので安心できる場面も多く、ほか地元のエキストラも多数参加していたようで、地域住民の支持と支援を得て作り上げた映画ということが窺える。   以上が評価すべき点だが、しかし残念ながら褒めていれば済む映画では全くない。 実態としてはとにかく主人公があまりにバカでやかましく、始まって数分で見るのが苦痛になる。以降も最後まで共感できない(したくもない)人物のままなのは“トラさん”映画として致命的である。また笑いを取るにしても、単なるバカでは寒々とするばかりで失笑さえ生じない。音楽を止めてシーンとしても笑えないものは笑えないのであり、これでは真面目にやっている役者が気の毒になる。 そういう不快な点を抑えて印象を好転する要素がドラマ部分にあるわけでもなく、説得力のない展開を適当に重ねて都合よく「男はつらいよ」の形式に当てはめたようだが、そのせいで特に終盤が理解不能なものになっている。最後まで主人公に全く進歩がなく無責任に去っただけに見えているのは、この映画単品で見れば欠陥としか思えず、この調子では続編も期待しようがないだろう。 そもそもご当地映画のはずであるのに、夜間に若い女性を拉致する住民がいるなどという話を作ってしまっていいのかどうか。人情物、地域興しといった無難な題材を扱っていて、程度の問題はあるにせよおおむね感動的な物語だろうと予想していたにもかかわらず、実際見ればこれほど不快に感じられた映画というのも珍しい。  恐らくは地元の皆さんが期待を寄せていたであろう映画を酷評するのは誠に心苦しいのだが、そういった理由で本心を偽るのも不誠実であることから、ここは正直に点をつけておく。
[DVD(邦画)] 2点(2014-05-26 21:21:44)(良:1票)
1195.  ねらわれた学園(2012) 《ネタバレ》 
外部情報(監督インタビュー)によれば企画段階から「時をかける少女」(2006)を意識していたとのことだが、時かけ2006が原作を換骨奪胎しながらもそれ自体がきっちり“時をかける少女”になっていたのに対し、これのどこが“ねらわれた学園”なのか全くわからない。超能力なら何のアニメでも普通に出て来るだろうし、テーマにしても“コミュニケーション”なら別にこの題名である必要はないだろう。またそのテーマにしてもそれ自体が感動を呼ぶものになっているわけではない。ストーリーを一応なぞった上で勝手に別物をでっち上げた大林版(1981)の方がかえって偉大に思われる。  またその半端なテーマのほかに、疑似SF的要素とか思いつくまま雑多なものを詰め込んだようでわけがわからなくなっている。せめて少年少女のラブストーリーだけでもまともに作ってもらいたいものだが、その一番大事な部分についてもヒロインの行動様式が尋常でなく、好きだ好きだと怒鳴って暴れるのでは思いを受け止めるにも限度がある。とにかく伏線を回収したとか何とかいう前に、まずは全体のストーリー展開に必然性を持たせ、かつ観客が心情的にも納得できるものにしなければ、とてもまともなお話とは感じられない。映画として公開するからには普通人が評価できるものを作ろうという気になぜならないのかが全く理解不能である。  一方で映像効果についてはあまりに力が入りすぎて煩わしいが、まあこれはこれでこういう世界と割り切って浸ることはできなくもない。キャラクターに関しても、女子はみなエロカワイイのでアニメ標準からすればこれでいいのではなかろうか。ただし、個人的に好きになれる人物が誰ひとりいなかったのは残念なことである。
[DVD(邦画)] 2点(2014-04-21 21:55:26)
1196.  クネクネ<OV> 《ネタバレ》 
脚本・演出・編集といったことのうち何がどのように問題なのか的確な指摘はできないが、とにかく全般的に低調に見えている。素人がこういうのも何だが、素人が映画を作るとこんな感じになるかといったところである。 ストーリーも作り物感が強く、ラストの締め方も理屈はわかるが戦慄を覚えるようなものではない。また残念なのは元の話のうちどの要素を生かそうとしたのかがわからず、題名以外は全く違う話に見えることである。特に対象物を見てはならないというのは“正体を知ってしまえば正気ではいられない”という意味だったろうから、変に実体化して小理屈まで付けてしまっては底が浅いのが丸見えになった印象がある。 加えて主演女優がきれいに見えないのも味気なく感じられる原因だろう。すらりとして長身(172cm)なのがこの人の特徴だろうと思うが、このビデオではただ単にすらりとして長身、としか見えておらず、役柄のせいもあって義姉役(所里沙子)の方がまだしも普通に好印象である。どういう意図なり事情があってのキャスティングだったかわからないが、この主演女優を魅力的に見せることも一つの使命ではなかったのか。これでは「アイドルもの」として位置づけるにも躊躇する。 そういうことでほめる点がほとんどなく、そもそもどれだけ本気で作っていたかもわからないのだが、少なくとも外見的には特にふざけたところもなく、基本的には真っすぐに作ってあると見えたので、自分としては極力好意的に評価しておく。
[DVD(邦画)] 2点(2014-01-09 21:23:59)
1197.  たそがれ清兵衛 《ネタバレ》 
まず劇中では同じ藩内の上流部だけで餓死者が出ていたようだが、これは飢饉にあっても当局は手をこまねいていたという意味のようで、民衆が苦難にあえいでも権力者は知らぬ顔、という前世紀の歴史観そのままらしいのは鼻白む。悲惨な状況でも殿様は人のよさそうな顔をして徳を語るのを皮肉に思えということなのか。一般大衆向けの映画だから権力は悪で庶民が善というステレオタイプはそのままで、ただ貧乏な下級武士を権力側でなく庶民扱いにしたというのがこの映画の新しいところらしい。世の中それほど簡単ではないだろうと思うが。   また主人公に関しては、まずは風呂くらいまともに入れと思う。不潔なのは貧しいからではなく無精なだけだろう。映画では終業直後に帰宅する理由も含め、何から何まで小理屈つけて貧乏のせいにしていたようで見苦しいが、前妻が言っていたように出世して家族の生活が楽になるならそうすればいいはずで、能力があるのにそうしないのは無気力な人間だからとしか思われず、立身出世に関心がないというのも言い訳にしか感じられない。 また主人公が再婚話を断る理由にも説得力がないのだが、それは前妻が悪妻だったのに懲りた、とはっきり言わないせいだろう。このために映画では、主人公がわざわざ不利な道を選ぶ愚かな人物と印象づけられてしまい、それならいつまでもこのまま浮かばれないだろうと突き放したくなる。そんな人間が唐突に告白などするものだから単なる馬鹿かと思うわけだが、それでいて最後は相手がちゃんと待っていてくれるというのは著しく都合のいい話である。 ほか上意討ちの場面も、全体のストーリーと無関係ともいえないが話が濃すぎて不調和に思われる。結局、登場人物の違う3つの短編から適当に切り貼りしたため辻褄が合わなくなり、統一的な理解が困難になっていると感じられる。   一方で最後はめでたくハッピーエンドになっており、その後は全てがうまく行きました、父のことは誇りに思っています、というのだから文句のつけようがない。しかし途中までは世間の厳しさを出そうとしたようにも見えていたのに、最後は結局生ぬるいばかりの世界になってしまったようで締りがなく、自分としてはどうも受入れがたいものがある。 そういうわけでいい点は付けられないが、ただし同名の原作は読めばほのぼのと涙する短編であり、できれば多くの人に読んでもらいたいものだと思う。
[DVD(邦画)] 2点(2013-11-25 18:58:22)(良:1票)
1198.  おくりびと 《ネタバレ》 
大変申し訳ないが率直に書かせていただくと、基本的には登場人物が泣くのに合わせて観客を泣かす作りの映画と感じられる。序盤のコミカルな箇所は気に障るが、まあこういうのがないと娯楽映画として成り立たないのだろう。  ところで劇中では人間の生死に関する複数のエピソードが並列的に出ているが、そのうち映画の構成上は全編の最後、父親の遺体の場面が最重要なのだと考えられる。ここは単純な親子の情愛(和解)の表現にとどまらず、人間の“生の意味”を伝える場面、つまり子(主人公)が生きて、さらにその子(胎児)に生を受け継いでいくことが、父親(峰岸氏)の生きた意味にもつながることを主人公が悟る場面だろうと思われる。 しかし映像を見ていても“これをこうすればこう見えるはずだ”といった説明的な印象しかなく、意味はわかるという以上のものではない。鮭の遡上風景はこのラストにつながる布石ということだろうが、これも貧弱な造形物のため多少の脱力感なしには見られない場面だった。“一度きりの人生だから個人の生を輝かせなければ”という、何か強迫的にも思われる観念が一般化している今日、もう一度根本に立ち返って生の意味を問い直すはずの場面が印象的に見えていないのは、個人的にも残念に思う。  それから主人公の妻の問題発言については多くの人が唐突と感じるだろうが、これはまあ当該個人の意識の問題と取れなくもない。しかし地元在住の旧友その他の一般住民までが蔑視を当然のものとし、かつその感情を当人に向けてまともに表出することをためらわないというのはいつの時代のどこの話なのかと思う。必ずしも詳しい事情がわかって書いているのではないが、単に田舎だからで済ませられる話でもなく、少なくとも個別地域の社会事情と無関係にストーリーの味付け程度の感覚で軽々に取り扱っていい問題のような気はしない。  以上のようなことで、自分としてはあまり高く評価する気にならない。今さら何点付けようが大勢に影響はないという前提で、思い切って低い点を付けておく。
[DVD(邦画)] 2点(2013-10-15 22:52:49)(良:2票)
1199.  闇の子供たち 《ネタバレ》 
まず題名については「子供」でなく「子ども」と書く方が適切である。社会問題を扱っているつもりなら言葉には気を使って当然だろう。 解説文によるとこの映画は「社会的なドラマ」とのことであるから、やはり何らかの社会的メッセージを観客に投げかけることが製作目的と解される。そのような前提で書いておくと、個人的感覚としては臓器売買や「幼児売買春」(字幕より)が実在すること、及びその前提として、人間を叩き売り(切り売り)可能なモノとしか見ない輩がこの世界に存在すること自体は否定できないと思っている。 しかしこの映画はあくまでフィクションであるから、劇中に出たような「日本人に」「タイ人の」「子どもの」「心臓を」「移植」といった各要素を限定的に、かつ密接不可分なものと捉えるのは適切でないと考えられる。例えば「大人の」「腎臓を」なら劇中にも出ていたが、これだと意味が違って来るだろうし、あるいは「某国の」「死刑囚の」臓器という例の存在も考えられる。 またタイ以外の国で、インド洋大津波(2004)の孤児が人身売買の犠牲になっているとの噂が立ったこともあり、問題がタイ限定という気はしない。売買春に関しても、劇中では日本人と英語・フランス語・ドイツ語を話す白人の客しか出なかったが、他にもカネのありそうなアジア系外国人でも出せばもっと真実味のあるものになったと思われる。問題は国籍・民族の違いよりまず所得の大小だろうと思われるからである。 これを見た観客が映画の内容を丸呑みにして終わりにするのでなく、劇中世界をこえた国際社会のさまざまな出来事に広く思いを致すようであればいいとは思うが、しかし実際にこの映画が影響力を及ぼすのは主にこういった問題が存在すると思ってもみなかったナイーブな人々に対してだろうから、果たしてどこまで期待できるものか。初めから趣旨に賛同している人々なら喝采するだろうが。表向きは正論を掲げておいて実はわが国の名誉を貶めようとするかのような行動は卑劣である。  ところで最初の方で、タイ人の男が車を運転しながら歌っていたのは昭和の日本アニメ「タイガーマスク」のエンディングテーマだったようだが、この歌は最後まで聞くと素直に泣ける。極貧でも矜持をもって生きるのが厳しいのは日本でも同じだったのであり、これが指摘されている点では案外良心的な映画なのかも知れないと思える。
[DVD(邦画)] 2点(2013-10-15 22:52:45)
1200.  絵里に首ったけ 《ネタバレ》 
冒頭でいきなり「岸和田少年愚連隊」(1996)を連想させるものがあるが、キャストも一部共通しているのでわざとだろう。またその後に教師が女性の魅力で男子生徒を奮い立たせるという展開は「おっぱいバレー」(2009)と同じではないかと思うわけだが、制作年代については明らかにこっちが早いので、何やら「岸和田少年愚連隊」と「おっぱいバレー」をつなぐミッシングリンクを発見したかのような印象があった。ネタの出所がどうなっているのかはわからないが。  ところで映画の全体像としては、笑って泣ける青春映画のようなものを目指したのだろうと想像される。しかしそれは理屈で考えるとそうだろうということであって、実際そう感じられたわけではない。まず前半に頻出するギャグは贔屓目に見ても5回に1回程度しか笑えない。個人的にはいかにも人工的なギャグより、たこ焼き屋のおばちゃんとのやり取りのような日常生活からにじみ出るものの方がかえって可笑しいのだが。また全編を通じてコメディ部分とシリアスなストーリーとのかみ合わせが素直に納得できず、どこをどれだけ真面目に見ればいいのか真意を図りかねるため、泣こうにも泣けないというのが正直なところである。特に役者の年齢のせいか、登場人物がワルぶってはいても根は純情な高校生という雰囲気になっておらず(男女とも)、いい歳の連中が茶番劇をやっているようにしか見えないことが困惑の原因のような気がする。 それと、こういう品性下劣な映画に子どもを引っ張り出すのはやめにしたらよかろうと思う。  そういうわけで、少なくとも個人的には取り柄のない映画に思える。 ただ主演女優に関しては、胸がどうかは別として本当にすらりと背が高い人なのが印象深く、服装とメイクを変えて出たラストの場面では柔らかな雰囲気で心なごむものがあった。またDVD特典の舞台挨拶(対談)では、酒気帯びの男ばかりの中で、この人が司会役になって爽やかに場を和ませていたのが好印象だった(あとは監督含め全員悪印象だった)。
[DVD(邦画)] 2点(2013-09-09 19:58:02)
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