1181. 最強のふたり
とてもいい話だけど、少し冷めた目でみると障碍者でも資産家だから成り立つ部分もあって。 それでも、二人の友情は温かで優しい気持ちにさせてくれる。 隔てのないドリスの憎めない言動とフィリップの笑顔がいい。 [DVD(吹替)] 7点(2013-09-15 00:49:50) |
1182. フェイク
《ネタバレ》 潜入捜査官とマフィアの悪党の間に生まれた友情にいつしか感情移入してしまう。 冴えないマフィアのアル・パチーノが醸し出す哀愁と裏切られて死を覚悟した潔さが印象的。 ジョニー・デップもかっこよく、FBIとしての使命と友情との葛藤で苦悩する姿も様になっていた。 マフィア映画は裏切りや報復などをドライに描くものが多いが、これはウェットな感じで珍しい。 [DVD(吹替)] 7点(2013-09-14 00:46:10) |
1183. 交渉人(1998)
《ネタバレ》 ハメられた警官が人質を取って篭城するが、そこまでするかという違和感。 交渉する同僚の実力のなさを小馬鹿にするようなところも、主人公として好感が持てない。 腕利きの交渉人同士の対決は、もっと頭脳戦が繰り広げられるのかと思えばそうでもない。 エンターテイメント性はあるので退屈はしないが、深みは感じなかった。 [DVD(吹替)] 5点(2013-09-10 22:55:19) |
1184. 竜二
《ネタバレ》 友人の一番のオススメ映画ということで鑑賞。 それまでに見たヤクザ&ギャング映画とは違う、とてもリアルなアウトロー像。 ヤクザ者の弱さ、やるせなさが滲み出ている。 足ることを知らない人間の焦りと哀しさ。 バーゲンに並んでいる女の姿を見て、背を向けて歩き出す竜二。 それを見送る女がすべてを悟って受け入れている様子なのがとても不憫でせつない。 そんな男に惚れたのが悪いといえばそれまでだけど。 竜二を全然カッコいいとも思わないし決して好きなタイプの映画ではないが、なにか心に残るような。 長渕剛のヤクザものドラマを見ると本作の影響を受けているのがよくわかる。 この作品を作るために生まれてきたような金子正次の人生にも思いを馳せてしまう。 滑舌が悪くてセリフの聞き取りにくいところが難点。 [DVD(邦画)] 6点(2013-09-07 02:08:54) |
1185. ヘルプ 心がつなぐストーリー
《ネタバレ》 ヒリーがこれ以上ないほど嫌な白人女として描かれる。 だからこそ、食べ物に汚物を入れるという復讐が正当化されるようにも感じる。 それが狙いだったろうけど、やっぱりこの方法は陰湿で卑劣だから引いてしまう。 もっと別の方法でやっつけて溜飲を下げてもらいたかった。 登場人物が少しステレオタイプの嫌いがあるため、もう一つ差別の深いところに切り込めていないような…。 その反面、差別をテーマにしながらどこかユーモアと軽さのようなものがあるので、この種の映画にありがちな重苦しさはない。 黒人メイドと白人の子供の親子のような絆にはホロッとさせられる。 [DVD(吹替)] 7点(2013-09-04 19:09:43)(良:1票) |
1186. バルカン超特急(1938)
《ネタバレ》 列車から消えた婦人の真相を追ってヒッチコック得意のサスペンス性で引っ張られるけど、ネタばらしとなってもあんまり「してやられた感」がない。 突っ込みどころが多くて、スパイをめぐって逃げる方も追う方も手口が回りくどいし手際が悪い。 婦人はいなかったというウソの証言が揃ったのも、面倒事に巻き込まれたくない等の幾つかの異なる理由がたまたま重なったというのでは都合がよすぎる。 説得力に欠けるのでどうしても消化不良の印象が残ってしまう。 それでもところどころさすがと思わせる描写もあって、窓の指文字が浮かび上がるあたりはお手本のよう。 ユーモアがあちこちに散りばめられており、他のヒッチコック作品とは印象が違った。 今見るとさほどインパクトはないが、この時代に作ったことは立派で、後の作品にも本作の影響を受けたようなものを見かける。 [DVD(字幕)] 6点(2013-09-03 23:42:47) |
1187. おしゃれ泥棒
《ネタバレ》 監督がウイリアム・ワイラー、主演にオードリーという『ローマの休日』コンビとくれば期待は膨らむ。 ハードルが上がりすぎたせいか期待ほどではなかったけど、よくできたラブコメ。 贋作者の娘と贋作の摘発人という設定がユニーク。 ラブコメによくあるご都合主義は見られるものの、贋作がバレないように盗みに入る展開が楽しい。 警報器の誤作動は十分ありえることだけにそれを利用したアイデアは説得力があった。 [地上波(字幕)] 6点(2013-09-03 21:23:13) |
1188. アルマゲドン(1998)
《ネタバレ》 スーパーヒーローたるアメリカ人の活躍で地球を救う、いかにもハリウッド映画らしい物語。 次から次へとトラブルや試練が降りかかるところはエンターテイメントに徹しているが、宇宙ステーションで給油停止レバーが折れたりとコント並みの展開が強引すぎて笑ってしまう。 ぶ厚く切った肉を矢継ぎ早に提供されているようで、会席料理の細やかさは微塵もない。 まるでマンガのような設定と展開なので、余計なことは考えずに頭を空っぽにしてアトラクションを楽しむように見るべき映画なのだろう。 ラストは感動の押し売りのようでちょっとそのレールに乗り切れなかったが、それでも力技でもっていく勢いは感じる。 好みでいえば『ディープ・インパクト』のほうがまだリアリティがあってドラマになっている。 [DVD(吹替)] 4点(2013-09-02 20:20:23) |
1189. メタルヘッド
《ネタバレ》 ヘッシャーは三池監督の『ビジターQ』に出てくる崩壊家庭に居候する謎の男を彷彿させる。 イカれたジャンキーのようなメチャクチャの危ない男だけど、結果的には家族の再生に力を貸すことに。 典型的なアンチヒーローで、リアルでは関わりたくないけどキャラとして面白い。 玉を一つ失くしたというスピーチは場違いでちょっと笑えるんだけど、その後のお婆ちゃんとの散歩の約束を守るシーンは胸に迫るものがある。 [DVD(吹替)] 7点(2013-09-02 20:18:11) |
1190. 東京★ざんすっ
《ネタバレ》 つんくプロデュース、乗り物をテーマにした7人の監督作品のオムニバス。 ①過剰な親切アナウンスにクレームをつける会社員。だから何?って感じではある。 ②監督は野沢直子だが意味不明の世界。 ③ベタでわかりやすいファンタジー。 ④擬人化された体重計の視点から。女風呂だけにお色気サービスたっぷり。オチが読めてしまう。 ⑤奇をてらいすぎてドラマになっていない。 ⑥ヤクザの息子と警官の息子の運動会での競争。わかりやすくまとまっている。 ⑦老婆をめぐる四人の爺さんたちのレース。ナンセンスギャグ風。 全般的に個性的ではあるが、ただの悪ふざけのようなものもあって見るべきものがあまりない。 初監督で本職じゃない人が撮っているので、やっぱり本職の監督との差を感じずにはいられない。 笑わそうとしているのか何なのか狙いのよくわからないのもあって、これをもし映画館で見せられたら苦痛を覚えるだろうレベル。 [DVD(邦画)] 2点(2013-08-31 21:46:19) |
1191. アダムス・ファミリー(1991)
ブラックな設定とユニークなキャラはいいんだけど、笑いのツボがあまり合わず。 この手のものは好き嫌いがわかれそう。 [ビデオ(吹替)] 4点(2013-08-30 20:05:06) |
1192. ペーパー・ムーン
《ネタバレ》 ペーパームーンがどういう意味かは知らなかったが、なるほどタイトルにはピッタリ。 ストーリーはロードムービーの王道なので、意外性のなさが物足りないものの安心して楽しめる感じではある。 大の男が子供と本気でケンカする様がおかしいし、子供のほうが一枚上手というのも面白い。 生意気な少女と詐欺男の交流がベタつかずにクールに表現されていた。 憎まれ口を叩きながらも車に同乗するのがこの二人にふさわしいラスト。 テイタム・オニールのための映画のようで、実父との共演もいい演技が生まれた要因だろうか。 天才子役のほとんどがその後の人生でつまずくイメージがあるけど、テイタムもドラッグにハマってその例に違わず。 [DVD(吹替)] 7点(2013-08-30 20:04:15) |
1193. ドロップ
漫画は未読だけど映画はそれほど楽しめなかった。 シンプルなヤンキー映画でベタな展開のために意外性はない。 初監督作品にしてはまとまってはいるけど、少し古い感じもして物足りなかった。 [DVD(邦画)] 3点(2013-08-29 22:50:38) |
1194. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 前半のゆるい感じが続くのかと思えば、後半からの展開は予備知識がなかったので意表をつかれた。 ネタばらしに入ってからがおもしろい。 ドルジの日本語にまったくなまりのないのが突っ込みどころではあるけれど、うまく騙されてしまう。 もう一度見直してみると、いたるところに伏線が張ってあるのに感心する。 [DVD(邦画)] 6点(2013-08-29 22:49:42) |
1195. 大停電の夜に
うまく作っていてオシャレだとは思うが、おもしろいとはいえない。 複数の人間ドラマを並行して描きながらそれぞれを交錯させることで、どうしても都合のよすぎる展開に。 こうした群像劇は『ラブ・アクチュアリー』や『クラッシュ』と同じような趣向だけど、前者ほどはじけてはおらず、後者ほどエピソードにインパクトがない。 [DVD(邦画)] 4点(2013-08-29 12:24:04) |
1196. インシテミル 7日間のデス・ゲーム
似たような設定のヒット作に続こうとの下心が見えるが、内容ははるかに及ばない。 リアリティも緊張感も意外性もない。 [DVD(邦画)] 2点(2013-08-27 20:37:46) |
1197. ぼくたちと駐在さんの700日戦争
バカバカしいけどギャグタッチの軽い笑いでくすぐられる。 警官との子供のケンカのような戦いも漫画的かつ牧歌的でほのぼの。 笑いのツボから外れると後は何も残らない映画だが、意外とおもしろかった。 市原隼人の演技は他の作品では鼻につくこともあったけど、この役は合っていて良かった。 映画館で観るより深夜テレビでゆるく観るのがふさわしい内容。 [DVD(邦画)] 6点(2013-08-27 20:36:39) |
1198. 完全なる報復
《ネタバレ》 司法制度への疑問を提示してはいるが、ドラマとしては粗が多くて入り込めない。 妻子を惨殺された夫の復讐劇なら普通はその夫に感情移入するものだけど、イカれた犯罪者にしか見えないので無理。 そうかといって検事にもまったく共感できず、ラストの返り討ちも疑問で後味の悪さだけが残る。 [DVD(吹替)] 3点(2013-08-26 22:55:33)(良:1票) |
1199. ショートバス
《ネタバレ》 日本では性描写にボカシは入っているもののハードコアレベル。 普通の男女のSEXだけでなく、レズ、ゲイ、乱交パーティ、おまけにヨガのような体勢で自分のものをしゃぶりながら精液を飲むというマニアックな自慰も登場。 男だけの3Pもあるし、知らずにカップルで見るととんでもない空気になりそう。 夫とのセックスでイケない恋愛セラピスト、パートナーとの新たな関係を模索してもう一人男を加えるゲイカップルなど、登場人物はユニークで個性的。 いろんな愛の形や悩みがあるものだと新たな世界を知る思い。 ところが、そういう過激な性描写の作品にありがちなどぎつさや下品さとかはなく、エロはあまり感じない。 どこか哀しくて滑稽で、でも一生懸命に生きていて。 根底には孤独を癒す温かな人間愛が流れていて、ある種の品の良ささえ感じるくらい。 ただ、共感はできないので一歩引いた目でみてしまう。 メインの女性があまりかわいくないのも残念。 [DVD(字幕)] 5点(2013-08-24 00:14:10) |
1200. 生きてこそ
《ネタバレ》 元になっている実話を思うとただ凄いとしかいいようがない。 ただ、映画では実話の凄まじさは薄れているようには感じる。 最後まで顔にあまり汚れや疲れが見えないキレイな人物もいたが、実際はもっとボロボロになっていたはず。 死人の肉を食べる決断よりも、あの山を越えて自力で救助隊を呼べたことがすごい。 その生命力の逞しさには心うたれる。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-22 19:45:44) |