1281. ナイト・オン・ザ・プラネット
ジム・ジャームッシュ監督作と言うことで鑑賞。敬愛するジーナ・ローランズ出演というのにガッツポーズ。アクの無い役柄であっても存在感は格別で見惚れてしまう。期待が膨れ上がったところでおしまい。「何で?」オムニバスだったのか。ストーリーではパリ編がベスト。台詞では「お金は必要だが重要ではない」が心に残る。 [DVD(字幕)] 6点(2020-05-27 01:30:06) |
1282. 見知らぬ乗客
《ネタバレ》 ロバート・ウォーカーの好演と監督の演出の相乗効果でもってブルーノ・アントニーのサイコパスぶりが際立つ。結末を知るのが怖くて手に汗握っていたのが、メリーゴーランドの対決に脱力。「何じゃこれ・・・」そもそもあの場面で発砲する無理筋に白けてしまう。体操競技の着地で尻餅ついたかのような作品。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-27 01:06:30) |
1283. Disney'sクリスマス・キャロル
ディズニーらしい豪華キャスト目当ての鑑賞。分かった人はコリン・ファースとボブ・ホスキンス。分からなかった人はゲイリー・オールドマンとジム・キャリー。筋立ては知っているので映像美に注目。力作過ぎたのか頭痛が起き、84年版のジョージ・C・スコットの魅力には遠く及ばない観ていて嫌になってきた空回り感が強い作品。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-24 22:32:49) |
1284. プリシラ(1994)
《ネタバレ》 リジー・ガーディナーのオスカー受賞作という理由での鑑賞。オープニング曲 I've Never Been To Me にキューンとなり、クレジットのテレンス・スタンプにキュンキュンキューン。更に共演がヒューゴ・ウィービング、ガイ・ピアースというのにワクワク感急上昇。それが、ドラァグ・クイーン3人のロードムービーだったとは。若い2人はまだしも、50歳半ばのテレンス・スタンプがよくぞ引き受けたものだ(理由を伺いたいものです)と驚きが無限大。お目当ての衣装はメイクと共に突き抜け過ぎてドン引きものだけど、それを纏って踊る3人にやりきった感を見る。流石にスタンプのダンスはキレに欠けるモッサリしたものだったが、それを補って余りあるステージ以外の衣装・メイクでの立ち居振る舞いやボブとの距離が徐々に縮まる模様に於ける熟年の色気に見惚れる。「血と怒りの河」での美し過ぎる顔立ちが思い浮かぶ。マイノリティであっても胸張って堂々と生きる3人が眩しい。トリハダものの Mamma Mia を始めとする楽曲にもキューンのツボを刺激されまくる。まさに掘り出し物の快作。 [DVD(字幕)] 8点(2020-05-24 15:24:44) |
1285. サブウェイ・パニック
日本人社員4人組、市長さんに笑わせて貰うのと対照的に地下鉄車内とコントロール室とのやりとりに手に汗握る。グリーンが何時造反するのか、人質の中の警官(誰か不明)が何時活躍するのか画面に釘付け。終身刑を拒んだブルーの潔さ。ロバート・ショウの悪党名演が印象深い。ウォルター・マッソーの顔!!!でお開きとなる演出が心憎い。笑いどころはカットでよかったかと(-2点)。スケールは小ぶりながらも70年代パニックものの傑作の一つ。 [DVD(字幕)] 8点(2020-05-24 03:03:20) |
1286. 悪女(2004)
《ネタバレ》 1800年イギリスが舞台。生まれた家柄が人生を決めるかのような時代に上流階級を目指してのし上がるベッキーの物語。美しいけれど気品に欠けるお顔(ゴメンチャイ)のリース・ウィザースプーン演じるベッキーは「臆さない」力強さがあったものの全く悪女ではなく邦題が不適切。落ちぶれて泣きを見るのかと思いきや1周回って元の位置のような結末に、そんな都合の良いハナシがあるのか! 素直に喜べない。ガブリエル・バーンがどう絡んでくるのか興味津々だったのが、ペランペランな人物でつまらん退場劇にため息。意外と長さは気にならなかったけれど印象薄い作品。 [DVD(字幕)] 6点(2020-05-24 02:31:43) |
1287. ゲット・アウト
《ネタバレ》 予備知識ゼロ。「招かれざる客」(傑作)「スケルトン・キー」(秀作)のいいとこ取りを狙ったかのような本作。中途半端感で萎えてしまいます。脱出劇に至っては馬鹿馬鹿しくてポカーンと眺めておりました。一生懸命伏線を張り巡らしているものの、それだけでアカデミー脚本賞というのが驚きです。どことなくふてぶてしさを感じるダニエル・カルーヤ。彼が悪役として白人の体を乗っ取る筋立てのほうが盛り上がった気がします。 [DVD(字幕)] 3点(2020-05-21 00:54:33) |
1288. 裏窓(1954)
《ネタバレ》 初見。ドリフの舞台セットのような、昔絵本で見たアリの巣の断面のような、お向かいのアパート。スルーすべきでしょうが、開けっぴろげにも程があるのに萎えてしまいます。分かりやすい展開に、これはミスリードで意外なオチが待っている、何と言ってもヒッチコックの名作との呼び声高いのだから、画面に集中していましたが。「え、何ですか? この結末は?」「♪ 真っ逆さ~ま~に~(略)♪ 」薄っぺらい人物像と併せて、策士策に溺れると言うべき作品でガックリです。画面に華をもたらすグレース・ケリーに+1点。 [DVD(字幕)] 4点(2020-05-19 14:26:06) |
1289. パターソン
《ネタバレ》 ♩ 何でもないような事が幸せだったと思う ♩ を地でゆく展開。笑いどころも含めてひたすらに物静かながら、かったるさを感じる事のない不思議な味わいある作品。「この人は永瀬正敏なのか?」思わずリプレイ確認タイム「違うような気もするけど永瀬正敏やね」(正解でした)唐突過ぎると言うか嬉しいと言うか加齢が寂しいと言うか唯一の仰天シーンに+1点。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-17 01:42:23)(良:1票) |
1290. おとなのワケあり恋愛講座
本作の衣装さんは「プリシラ」でのオスカー受賞者だそうで。ピアース・ブロスナンの見栄えが5割増しとなる衣装(特に鮮やかな青)に魅入ります。ロスの邸宅のスタイリッシュな事と言ったらもう、ため息ものであります。「狂乱の怪優」と呼ぶべきマルコム・マクダウェルに久々に接し、その目力は往年の迫力があり、ブロスナンとの共演は見応えあるものでした。脚本がいけません。登場人物全ての無分別でチャラい言動に「ありえへん」の一言です。目くじら立てる程でもない水臭い作品。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-15 14:47:46)(良:1票) |
1291. 最果ての地
ワケあり気な中年男、場末の酒場歌手、彼女の娘。アラスカを舞台に3人が織りなすドラマ。しっとり感はあるものの、テンポが悪くてかったるい。1時間程経過で休憩して眠気覚まして続きを。降ってわいたような災難で無人島にたどり着いた3人。ここから盛り上がって~ こなかった。最後までテンポが悪くてかったるい。我慢して観た甲斐のない結末(憤)「他にいっぱい端折るとこあるのに、ここを端折ってどないすんねん!」 「インソムニア」で魅入ったアラスカの光景も本作ではそれ程でもなく。 歌手役の女性、トニー・モンタナの妹役に似てると思ったのがその人で妙な感慨がわいた事に+1点。 [DVD(字幕)] 4点(2020-05-11 11:40:15) |
1292. キング・オブ・コメディ(1982)
初見。サイコパスなパプキンの言動は煮えくり返った腸が蒸発してしまうキチガ〇丸出しなもので空恐ろしさも感じました。単にノータ〇ンで下劣なマーシャのキ〇ガイなど可愛いもの。全編通して握り拳での耐え難きひとときを送る羽目に。脚本家と監督は何を伝えたかったのか考えてみると再び胸糞悪くなり止めました。デ・ニーロの与えられたキャラを演じ切る芸達者ぶりが裏目に出たというべきか、コメディのコの字も無いホラー作品です。 [DVD(字幕)] 1点(2020-05-10 23:09:13) |
1293. 群盗荒野を裂く
《ネタバレ》 切符売り場での割り込み行為に、この男は小狡く立ち回り系なキャラなのだろうとの予感は当たっておりました。 ジャン・マリア・ヴォロンテ、お目当てクラウス・キンスキー、共にパッとせず、最後まで惹かれるものが無い「何時終わるのかなぁ、長いなぁ」退屈極まりない作品でした。 [DVD(字幕)] 3点(2020-05-10 19:11:25) |
1294. ネフュー
ピアース・ブロスナン設立のプロダクション第一号作品。製作者として故国を舞台としたドラマに出演する。羨ましい人生です。 閉鎖的な村での頑なで独り善がりな男が織りなすという子供の頃に観たテレビドラマ風の内容で、客寄せとしての助演出演でしょうが、彼でなくても良い役柄だったので印象に残りません。 イニシュモア島の光景が一服の清涼剤となりました。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-09 01:03:01) |
1295. 北京の55日
初見。豪華キャストの中で唯一不要に思えたエヴァ・ガードナー、衰えた容姿での覇気のない演技、彼女パートでの深み無い脚本。まるごとカットでよかったかと。鑑賞後に知った製作時での絶え間ないいがみ合いも頷ける、かけたお金に見合わない薄っぺらい娯楽作。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-07 14:59:26) |
1296. マリオネット・ゲーム
《ネタバレ》 その憎悪はどこから来るのか、外道っぷりに息を呑むピアース・ブロスナン、私のヘンなお目当てであるスコッチをきこしめす姿があったのは(このシーンでですか?)嬉しいところ。彼の憎悪を一身に受けるジェラルド・バトラー、情けないまでにいたぶられ続けても、どこか肝の据わった迫力があるのは持ち味なのか。初っぱなから二人の因縁が明かされるのを待ち続けました。中盤過ぎた頃だったかなぁ。何かイヤな予感がしてきたのが正解となりました。(激泣)こんな脚本どこからもクレームが出なかったのだろうか。 大山鳴動して鼠一匹というか ♩♪真っ逆さまに落ちてデザイアー♪♩というか 雪崩式パイルドライバーを食らったというか もう、ダメ。 [DVD(字幕)] 6点(2020-05-06 13:41:33) |
1297. めぐり逢い(1994)
シャルル・ボワイエ>>>>>ケイリー・グラント>>>>>>>ウォーレン・ベイティ ウォーレン・ベイティは製作者としての役得だったかもしれませんが、荷が重すぎたように感じました。 デボラ・カー≧アネット・ベニング 互角の美しさです。製作者として妻のベニングを美しく撮る事に全霊を込めたかのようです。 しかしながら、デボラ・カーの神々しさには僅かに及びません。 ラストシーンでシャルル・ボワイエ、デボラ・カー共演の妄想を膨らませて身悶えることとなりました。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-05 19:41:18) |
1298. 突撃(1957)
《ネタバレ》 カーク・ダグラスなので3人の処刑回避とアドルフ・マンジューをぶちのめすのを期待したけれど、そんな安い話ではありませんでした。観るに堪えない将軍二人の言動は絵空事であって欲しいと心底願うのですが、実話であって1975年迄フランスでは上映禁止だったそうで。ドン引きです。短い尺に収めきった不条理な人間模様、生死紙一重の突撃模様。当時29歳スタンリー・キューブリックの仕事ぶりに脱帽です。 そして彼に活躍の場を与えたカーク・ダグラスにも感心するところです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-04 19:58:45) |
1299. フライト
《ネタバレ》 予備知識無し。冒頭、鼻からクスリ吸引した男が機長で当日にフライトというのに仰天「会社がチェックしないなんて絵空事な作品やなぁ」 フライト中にもこっそり飲酒しているのにも呆れ果てる「映画やからね」 墜落までの凄腕ぶりも不道徳な性根を思うと賞賛出来ず、そこからの機長の腐れ具合が、アルコール依存症の会でのスピーチにあった「嘘で固められた人生を送る」そのままの展開で息苦しさが募る一方。悪酔いにクスリが効くのは本当か、もう滅茶苦茶(呆) 公聴会でこの男なら死人に口無で乗り切るに違いない(激怒怒怒怒怒)と思った途端の展開が意外や意外で救われた感じ。件のスピーチが思い浮かぶ。 起承転結見応えがあった良作。 度々神さんが引き合いに出されてたのが印象的。監督の思いなのだろうか。 子供時分に言われた「誰にも見られて無くても神さんは見てるんやで」「感謝もせんとお願いしても聞いて貰えないで」が私的な神との関わりです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-04 04:37:52)(良:1票) |
1300. 東京スパイ大作戦
「田中上奏文」をめぐる新聞記者と日本当局との闘いが描かれています。舞台は東京で街並みや語られる日本語は許容範囲。首相を始めとする当局面々はアメリカ人が演じており、これもあまり違和感なく、とりわけトージョー大佐が本人ソックリでビックリ。陛下の写真に接する姿も好感持てるもので、真面目に作られているのを感じます。 キャグニーは善玉なのでキレッキレ具合は抑制されているものの、パリッとしてシャキッとして色気があって、いつも通りのオーラ全開。嗜んでいる柔道を活かしたスタント無しの対決模様は「コマンドー」を思い出したなかなかのもの。(形勢不利でパンチを繰り出すのはチョット・・・ですが) 脚本とシルヴィア・シドニーの役どころがイマイチで手に汗握る事無かったのがじれったいところであり、1945年春に公開されているというのにため息が出ました。 邦題は盛り過ぎです。 [DVD(字幕)] 6点(2020-05-02 14:55:11) |