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由布さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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121.  メメント
とにかく最後まで目を離せなかった。それこそ記憶の再生と再構築で、主人公のジレンマと同じ気分になる。それに慣れていくと、メモに残した事実に頼り、のめり込んでいくしかなくなる主人公の一種狂気じみたものが怖くなってくる。誰が敵で誰が味方か。事実は真実ではないけれど、主人公が信じていた真実すら曖昧になって、メモだけが「真実」になってしまう狂気が凄い。ストーリーとしては単純なんだけど、ドラマに喜怒哀楽する話ではないし、真実を追求する暴き物でもないので、妻殺しの犯人を追う記憶障害者のお涙頂戴物だと思って観ると、しっぺ返しを食う怖い一作だった。
8点(2003-04-03 22:39:38)
122.  イギリスから来た男
「トラフィック」の縮小版? それとも、前哨版? 色使いはソバーダーグだなぁとは思うけど、これから!という時の外し具合もソバーダーグだった。銃撃戦の展開も、どっかのサスペンス劇場じゃないんだからさぁと思ったくらい、安易。現在進行形の映像の中に入るトーンを落としたフラッシュバックは、観てて、市川崑の作品を思い出したけど、市川作品の方が洗練されていると感じた。実際、途中で、「犬神家の一族」が観たくなったくらいだ。テレンス・スタンプの演技も、淡々とした渋さは感じるけど、感情移入出来るほどのものではなかった。女優はって、この作品に、女はいらないだろ。ハードボイルドに徹した方がまだマシ。
3点(2003-04-02 22:33:51)
123.  耳に残るは君の歌声
何だったんだぁ! という映画だった。宣伝を鵜呑みにして、重厚な歴史物かなと思って観て、手痛いしっぺ返しを食らった感じ。映像に語らせよう趣旨は分かるけど、キャラクターは役者に頼り切りだし、ストーリーは歴史的事実におんぶに抱っこ。観客のイマジネーションまで殺ぎ取るような説明過多の詰め込み過ぎもどうかと思うが、いささか説明しなさ過ぎ。そら、科白の端々から分かりはするけどねぇ。しかも、歴史的背景の割りに、それがストーリーにあんまりリンクしているとは思えないくらい緊迫感もない。ロシア人から英国人、イタリア人にドイツ人。ユダヤ人にジプシー。アメリカ人までの設定出演なのに、だから何だったんだってくらい、描けてないし。100分枠で、この話は、無理でしょ。リッチも、この使われ方では気の毒。ジョニー・デップは、物憂い持ち味を存分に発揮してたけど、正直に言えば、なんでこの映画に出る気になったのか、よく分からない。ブランシェットは、凄いなぁ。この人は、どんな役でも、その役の顔になる女優さんだなぁ。狂言回しなんだけど、ブランシェットのおかげで、どうにかこうにか、ストーリーが動いてた感じだった。
4点(2003-03-28 22:40:58)
124.  イノセント
当時、ヴィスコンティ・ブームの時、とにかくどっかのこじんまりとした映画館で観たんだな。ヴィスコンティの遺作であり、彼の遺作らしい作品ではあるんだけど、映画館を出た時、何だかとっても理不尽な不愉快さを感じた。今思えば、庶民の不愉快さだったと思う。「庶民が汗水たらして働いてるっていうのに、あんた達貴族はぁぁ!」って感じかな。でも、頽廃と没落の終焉にあった貴族階級のいやらしさに不愉快さまで感じさせた本作は、やはりヴィスコンティの遺作らしいのだろう。ジャンニーニの情けなさはムカツク程見事だったけど、赤ん坊を見下ろすジャンニーニの目は、狂気を孕んで、怖かった。そういえば、本作で初めて、「ボカシ」というのを見たんだった。けど、それが気にならないほど、ある意味、圧倒された映画だった。
7点(2003-03-23 22:38:02)
125.  妹の恋人
ジョニー・デップの、この物憂げな雰囲気っていうのは、デップならではだなぁ。主演はアイダン・クインのはずなんだけど、主役はやっぱりジョニデだったな。精神障害者っぽさでは、主演の女優よりも、余程デップの方が知恵遅れっぽくて、それが逆に、「コメディアンの才能」を引き立ている。だからどうという映画ではないんだけど、ジョニデって、やっぱり雰囲気のある役者だなぁ。アイダン・クインがかすむわけではないんだけど、ジュリアン・ムーアも悪くはないんだけど、この二人に、もうひと押し欲しかったかも。可愛い映画だった。
7点(2003-03-23 21:29:01)
126.  シティ・オブ・エンジェル
基本は、人魚姫? ニコラス・ケイジの朴訥とした誠実さが、救いっちゃ救いかな。予想通りに展開して、予想通りに終わってしまったぁって感じなんだけど、ただ、人間の心の声まで聞こえるって設定の段階で、心の声まで聞こえる天使が、人間に恋するかなぁと思うと、その時点で、ちょっと引いてしまう。人間って、結構エグイこと考えてると思うけどなぁ。マギーって、余程綺麗な心の持ち主? そのわりには、かなり我侭さんだったような気も。ずぶ濡れで疲れ果てたセスを載せてくれたのがトラック野郎ってのが、やっぱりなぁって言うか、こういうとこは、万国共通なのかなぁって、思ってしまう。海へと帰り、海から帰還するというのは、人の帰胎本能でしょうか。海の底は、羊水に浮かぶに似ているらしいから。黒コートの天使の集団が、ちょっと異様だった。
6点(2003-03-15 23:00:28)
127.  インターナショナル・ベルベット/緑園の天使
主演女優がテータム・オニールだったことだけしか覚えていないが、舞台は英国で、母親の再婚相手のお堅い作家の義父や母親との交流を、馬術競技を中心にして描いた家族愛の物語。本作中、お堅い作家だった義父が柔らかすぎる大衆小説を書いていると知ったテータムが母親に、「どうして、彼がこんなもの書くの!」と食って掛かるけど、逆に、「あなたが馬術を続けられるのは、その為に自分の節を曲げている人がいることを忘れないで!」と逆切れされるところが印象に残ってて、それが、テータムのトレーニング・コーチだかの「国民はメダルは歓迎するが、金は出したがらない」という言葉にリンクする。ラスト、自分の恋人に、「私の両親」と誇らしげに紹介するシーンで、実に爽やかに収束して、見終わった後、何だかほんわかして好きだったな。馬の動きが、とても綺麗だった。
7点(2003-03-15 22:30:08)
128.  シン・レッド・ライン
どう評価していいものか、迷う。生と死、宗教観、戦争というものの狂気は、「人類皆兄弟。けれど、人類は皆、カインの末裔」ということか。そして、自然への畏敬と崇拝。戦争という狂気の狭間で、圧倒的に美しい自然と、大自然と共に生きる現地人を描いたのは、自然と共に生きる人たちこそが、あるべき姿と言いたかったのだろうか。時折りインサートされた妻との睦言は、正直言って苛々した(いっそ思い切って脱げよ!!って感じだった)が、「貴方がいないから悪いのよ」という離婚申請に至って、生活臭の無かった睦言の意味が分かるけど、これも長期戦争故の悲劇とはいえ、「おいおい」って感じだ。日本兵の描き方は、まあ、こんなもんでしょう。司馬遼太郎が「坂の上の雲」の中で、「歴史物は、どちらかの立場に拠って書くしかない」と言っているのを思えば、かなり日本人の感情に配慮してるなぁと、思う。でも、「史上最大の作戦」(だったかな?)でも、「降伏する」と言って手を上げて出てきたドイツ兵を射殺した連合軍兵士が「なんて言ったんだ?」「知らない」って会話があったけど、言語の疎通って、重要だなぁ。いろんな意味で、人の生き死に、戦争のリアルさ(先端が開かれるまでの兵士って、実際、焦燥と言う名の暇なんだろう)は凄いんだけど、3時間かけた割りには、シーンの繋ぎが目まぐるしくて、なんだか一貫性が無い。個人的には、かなり含蓄のある一作だとは思うんだけど、誰にでも薦められる作品ではないかも。
6点(2003-03-05 01:12:07)
129.  ジョー・ブラックをよろしく
「二十歳過ぎても天使だったら、ただのバカですよ」という科白が、川原泉のマンガの中に登場するが、それに照らせば、本作は、これまでブラッド・ピットが演じた役の中でも、最も難しい役。何しろ、いっぱしに成人した男優に、「ローマの休日」の「アン王女」を演らそうってんだから。ある分野では秀でた知識や教養を持っているけど、世間一般に出たら純粋培養の世間知らずという役は、言うほど簡単ではないし、「アン王女」にしたって、配役のいかんでは、ただのカマトト。まして、それが男優となったら、ただ気色悪いだけ。その難役を、スマートにスウィートにこなせたのは、演技力とか役者センスとかいう以前に、ピット自身が持つ気質とか人柄とかが成し得た役なんだろうと思う。「カリフォルニア」のアーリー・グレイスの根底にある純粋性に繋がるものだと思うが、本作は、「死神」の設定やエンド・クレジットで「オーバー・ザ・レインボー」のアレンジが流れるように、とにかく御伽噺、夢物語である。それを踏まえて見れば、最高の夢物語である。「命短し、恋せよ乙女」かな。オヤジしているホプキンスのいいけど、ジェフリー・タンバーのクインスが好きだ。ただ、本作が公開された当時では、多分、クインスの良さは分からなかったと思う。
10点(2003-02-28 23:49:54)
130.  幸福の黄色いハンカチ
分かってるんだよね。さあ、泣け! さあ、感動しろ! っていう系統の映画だっていうのはさ。展開だって、思わず砂を吐きそうになるうざったさは、山田洋次監督の十八番じゃない?ってことはさ。それでも、しっかり感動してしまうあたり、やっぱり日本人。倍賞千恵子の光枝なら、貧しさの中で老いていっても、「永遠は長すぎたわ」なんて科白は絶対言わないなぁと、信じちゃうところが倍賞の味わい。桃井かおりのパッとしないダサさの味より、武田鉄矢の必死さが滑稽でいいなぁ。
8点(2003-02-28 22:54:19)
131.  リプリー
正直に言って、ミス・キャスト。女優の配役をそのままにするなら、マットとジュードが逆の方がいいし、男優の配役をそのままにするなら、グィネスとケイトが逆のがいいような気がする。あのディッキーの恋人に、グィネスは地味過ぎ。何より、マット・デイモンには申し訳無いが、このトムでは、あれだけの女があんだけ振り回されても許せるほどの男性的魅力も感じなければ、母性本能をくすぐるような魅力も、感じない。まして、短期間の交友でピーターに「ミステリアス」と言わせる程のものは、まったくなくて、それだけで話が嘘っぽい。でも、構成に難を感じる中、肥大した自己愛とどこか自己被虐的な、病的な役を、マット・デイモンは見事に演じている。ま、こういう役なんだから、しようがないよね。グィネスがマットに迫られるシーンで、「セブン」でトレイシーがジョン・ドゥに殺される直前って、こんなだったかもと、全然別のことで、感心してしまった。
6点(2003-02-25 23:05:36)
132.  戦争の犬たち(1980・アメリカ)
「見てから読むか、読んでから見るか」。フォーサイス作品に限っては、読んでから見ているせいか、映画はどうしても大味に感じてしまうんだけれど、衛星放送で久し振りに見て、どうも、公開当時、同じ頃に公開された「ワイルド・ギース」とゴチャゴチャになっていたらしいと気付いた。本作の醍醐味は、ドンパチそのものより、その下準備と駆け引きとか裏工作で、戦争っていうのは、こうして起こっていくものだというプロセスは、ちょうど今の、世界規模の戦争への駆け引きに符号するものかもしれない。クリストファー・ウォーケンの突き放したようなシニカルさは、シャノンのイメージを際立たせている。最後の、「買い戻せ」って冷たく言い放つところは、好きだなぁ。
7点(2003-02-25 22:31:08)
133.  デビル(1997)
アラン・J・パクラは、いったい何を考えて、この映画を撮ったんだろう? そもそもストーリーが一本化していない。今に至るまで火種の収まっていない北アイルランド問題を取り上げたかったのか、単に警官ヒーロー物にしたかったのか。どちらにも絞れなかったことで、ストーリーは、まったくチグハグになってしまっている。はっきり言って、構成がスカなら、脚本はベタベタの真っ黒。いっそ、ハリソン・フォードにおもねって、警官ヒーロー物に仕上げた方が、まだマシと、本作を観た当初は思った。が、久し振りに観た本作で、ピット=フランキーが映画の序盤に、「怒りに目覚めて、人は初めて関心を持つんです」と言った科白の直後に、「マンハッタンだ」と感嘆して言うフランキーの目前に、ツイン・タワーが見えるシーンが映る光景は、今となっては、ある意味、象徴的で、本作がもし、ピット=フランキーを中心にして、北アイルランド問題をもう少しでも掘り下げていれば、「怒りに目覚めて、人は初めて関心を持つんです」という科白と共に、かなり含蓄のある作品になっていたのかもしれないなぁと、今だから、思える。作品の出来を度外視すれば、ブラッド・ピットが出演した作品の中では、ブラピが一番可愛い作品だと思う。「リック」より、「テルマ&ルイーズ」より、「リバー・ランズ・スルー・イット」より、「ヒミツのお願い」より、なんだか、気合いを込めて可愛いと思った。
6点(2003-02-23 23:35:20)
134.  戦場のピアニスト
好き嫌いは、分かれる。特に、若い人には、嫌いという意見が多く出るかもしれない。主人公は、ナチスの迫害に果敢に立ち向かうわけでもないし、地下運動で地道な抵抗を続けるわけでもなく、収容所での過酷な労働に耐え忍ぶわけでもない。彼の才能を知る人々によって、窮地を脱し、自身の無力に涙し、飢えと虚無感に絶望しながら、ただひたすら、息を殺し、食料を漁り、逃げ惑い、隠れ住むだけである。ただ、それが、痛い。痛ましいまでに、人間の、生きることへの自我を曝け出していて、痛い。そして、彼の自我を支えていたのは、ピアノを弾くこと。廃墟になった病院の中、朦朧とした意識の中でも、あるはずのないピアノを弾いていた姿は、胸に迫る。そんな一方で、生きることへの自我を支えていたはずのピアノを前にしても、缶詰を離そうとしない姿、ドイツ将校の差し入れた食料を泣きながら食べる姿は、哀れなまでの極限を描いている。「神に感謝をすればいい」。その才能によって人々に助けられ、生き延びた彼に出来ることは、ピアノを弾くことだけ。本作を観ながら、やはり戦争は嫌だなぁと、思う。被害者になることよりも、自分や自分の家族の為に、もしかしたら自分こそが無意識に弱者を踏み躙る加害者になるかもしれない可能性が、嫌だ。好き嫌いは、分かれると思う。それでも、大掛かりな仕掛けもなく撮られた本作は、当時のポーランドを扱った映画としては渾身の一作であり、エイドリアン・ブロディの演技は、秀逸である。ただ、一人の視点から描いた作品だけに、もうひと押しという部分は、ある。
9点(2003-02-18 22:27:55)
135.  アラビアのロレンス
映画には色々なタイプがあって、人生を重ね合わせるようなものもあれば、反面教師のようなものもあるし、ただ娯楽として楽しむものもあるが、本作は、私にとっては知識の泉のようになった作品。実際、映画を観た後、関連の書籍を買い漁った映画は、今のところ、この映画だけ。ロレンス関連は勿論、第一次世界大戦から中東関連まで。ただ、知識の功罪として、ロレンス本人を知った後に観ると、さすがに「おいおい」という感もある。でも、たった一本の映画で、そこまで情熱が燃やせるって、それだけでも凄いことだ。ピーター・オトゥールが、とにかく凄い。名演とか怪演とかじゃなく、確かに執り付かれていたかもしれないし、実際のロレンスにも似てた。映像は・・・、音響効果と一緒に、これはもう、劇場で観ることの出来た人は、自分の幸運を喜んでいいと思う。CG処理もない時代に、この作品。あるゆる意味で、凄い映画だ。
10点(2003-01-28 20:05:43)
136.  セブン・イヤーズ・イン・チベット
ブラッド・ピットの役者センスが、最も良く分かる作品。あれほどの容色、あれほどのカリスマ性を持ちながら、本作に集約されている引きの演技、受けの演技は、いっそ見事。本人が「自分は性格俳優」と言っているせいか、それを意識している為なのかは分からないが、ブラッド・ピットという役者は、作品における自分の位置を正確に把握し、尚且つ、自らの役を主張出来る、稀有な役者である。本作は、ブラピ以外には目立った役者はいないにも関わらず、デビッド・シューリス=アウフシュナイターはピット=ハラーに変化をもたらす上、必要不可欠な存在として光っていたし、無論、少年ダライ・ラマは、言うまでもない。というより、少年ダライ・ラマが一種孤高の存在として描くことに成功しなければ、本作の主旨そのものが嘘になり、子役であるワンジュクを、いかに引き立てるかが本作の難関であり、ブラッド・ピットは作品の主旨を良く理解していた。少年ダライ・ラマを引き立てた引きの演技は、ブラッド・ピットが作品全体を見ることの出来る役者センスを持っている何よりの証しであり、ブラピ・ファンとしては痛し痒しだが、この役者は、準主役が最も適役なんだろうとも思う。が、それだけに、ブラッド・ピットには、1度でもいいから、「行け行け、俺様!!」的な主演を演じて欲しいなぁと、思ってもしまう。そう、1度でもいいから、さ。
9点(2003-01-24 01:18:40)
137.  陰陽師
原作、夢枕獏「陰陽師」。脚本、岡野玲子「陰陽師」。脚色、岩崎陽子「王都妖奇譚」。はっきし言って、宣伝倒れ。キャスティングもペケなら、特殊効果もベタ。野村萬斎の立ち居振舞いには、さすが梨園の御曹司と思えるものがあったけど、映画俳優の演技としては、さて、どうか? というところ。早良親王の萩原聖人の持ち味も活かしきれてない。博雅の伊藤英明は、論外。そんな中で、道尊の真田広之が一人、気を吐いていたのが救いっちゃ救いだった。あとは、セーラームーンのような今井絵里子の蜜虫が、可愛くて、好き。でも、そんだけ。
5点(2003-01-23 23:43:43)
138.  ジャッカルの日
アリステア・マクリーン作品がそうであるように、フォーサイス作品も、原作を超える映画は難しいと感じさせた一作であるが、フォーサイス作品は、「オデッサ・ファイル」や「戦争の犬たち」でも、全般、原作に忠実に描かれている。と、いうのは置いといて、とにかくエドワード・フォックスが、いい。石坂浩二の次に、個人的に惚れた役者さんである。クールでスウィート、ナーバスでタフ。勿論、ハンサム君だ。そして、初めて、人種的習慣の違いというものを知った作品でもあって、ヨーロッパ人でも、色々あるんだなぁと、初めて知った作品だった。
8点(2003-01-23 23:12:39)
139.  家族の肖像
バート・ランカスターはアクション俳優だったんだよ、ということを知ったのは随分と後のことで、私の第一印象のランカスターは本作で、人生の晩年を迎えた老教授を演じた渋い俳優さん、という印象の方が強い。ヴィスコンティという監督は、ホントに女優さんを綺麗に撮る人で、シルヴァーナ・マンガーノの美しさはマジで綺麗。ランカスターの渋さとマンガーノの押し出しの強さ、二人の熟した演技の前にあっては、さすがにヘルムート・バーガーも色が褪せて見えた。それでも、最後、バーガー=コンラッドが爆死しちゃうところは、結構胸にくるものがあった。ある人生の斜陽、夢の挫折というテーマはいかにもヴィスコンティらしいけれど、どちらかというと「ヴェニスに死す」と同様、割りと淡々と物語を運んでいくので、「地獄に堕ちた勇者ども」や「ルードヴィヒ~神々の黄昏」などとは、ちょっと印象が違うかもしれない。
8点(2003-01-15 23:14:04)
140.  七人の侍
本作のどこが凄いといえば、やたらと人間性を掘り下げようとするあまり、却ってバタ臭くなりがちな当時の邦画の中で、「食わせてやる。だから奴等をやっつけてくれ」という頼みに、「敵」の人格など考えもせずに、やっつけていくところ。今でいうなら、シュワルツネッガーのアクション映画に通じるところでもあって、そんな描写がアメリカ人受けして、それが「荒野の七人」に繋がったのだろう。黒沢明監督が逝去した折り、幾つもの追悼本が出たが、その中の一冊に塩野七生氏の寄稿文が掲載されていて、塩野七生氏の著書「コンスタンティノープルの陥落」も、本作「七人の侍」をモチーフに使ったと書かれていて、結構、あっちにこっちに影響を与えた作品だったんだなぁと、今更ながらに驚いたのを覚えている。
8点(2003-01-12 23:37:19)
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