121. レオポルド・ブルームへの手紙
コメントしにくい作品ですねぇ・・・。とりあえず、産まれてきた子供に罪はない。それを分からずに「産まれてくるべきではなかった」と決め付け我が子を冷たくあしらう母親に対して、ただ無口になるしかない子供の姿。そして、彼が青年になろうとする時に起こる事件・・・とても痛々しい映画でした。「手紙」をキーワードに、過去との対話、過去との決別、そして来る未来に思いを馳せる、そんな一筋の光明を見出した最後の場面は気に入っています。 [DVD(字幕)] 7点(2006-10-02 21:49:07) |
122. 子ぎつねヘレン
この手の映画はなるべく観ないように心がけていた(最後絶対泣きそうだから)のですが、レンタル屋に1枚だけ借りられていないDVDがあったので衝動的に借りてきてしまいました。少年が耳と目に障害を持ち、命の残り少ない子ギツネに捧げる「ヘレンの母」としての愛情は、実の母親に半ば放任的に育てられた、寂しさの裏返しなんでしょうね。「今を精一杯生きる」。奇麗事かもしれませんが、その言葉にはちょっとハッとさせられました。ラストは悲しい涙を流すというよりも、ほっこりと暖かい気持ちになれる映画でした。西村由紀江のピアノの劇伴、レミオロメンの主題歌もこの映画の「優しさ」に通じるものがあって非常にマッチしていました。 [DVD(邦画)] 6点(2006-10-02 21:39:48) |
123. コップランド
確か、この映画は公開当時に「あの肉体派のスタローンが体重をウン十キロ増やした中年体型で臨んだ意欲作」とかの煽りがありませんでしたっけ。よって、アクションは最初から期待していませんでした(笑)。サスペンスとしてはそれなりのデキなのでは。見所は警官だらけのコミュニティで犯罪率も他と比べて低いけれども実は・・・という、警察社会の暗部をテーマにしたところと、超豪華なオッサン俳優達の共演でしょうかね(多少画面がクドすぎるとは感じましたが)。レイ・リオッタはちょっと見直した(笑) [地上波(吹替)] 6点(2006-10-02 21:21:50) |
124. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
《ネタバレ》 白黒映画なんて観たのは何年ぶりなんでしょうか?冷戦を皮肉ったブラックユーモアがバシバシ炸裂するこの作品。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、私は結構楽しめました。オチのキノコ雲連発に「また会いましょう」とかいうエンディングテーマ(?)のセンスにも脱帽。ちなみにピーター・セラーズの一人三役は観終わった後に知ってビックリ。言われなければ分からなかった・・・というレベルの高い演じ分けでした。 [地上波(字幕)] 7点(2006-10-02 21:13:57) |
125. Dear フランキー
《ネタバレ》 フランキーはいつ、ストレンジャーが本当の父親ではないと気がついたんでしょう。ややぎこちない会話の中から何となく察してしまったのかな。それでも健気に振舞うフランキー少年は強い子なんだなぁ。父親代わりを演じた無骨なジェラルド・バトラーは「オペラ座~」のファントムの時よりも数倍魅力的でした。 [DVD(字幕)] 8点(2006-09-09 18:06:07) |
126. サマータイムマシン・ブルース
世紀の大発明、タイムマシンを使ってまずすることが「クーラーのリモコンが壊れる前の昨日へ戻ってリモコンをゲット!」という、えらくスケールの小さい目的に苦笑。画面二分割などの映画ではあまり使わない手段を用いて「昨日」と「今日」を同時進行させる演出も新鮮。各キャストのキャラ立ちとストーリーの面白さも相俟って、楽しい作品です。本広監督、最近「踊る~」関連で評価を下げていたのですが、この作品に関してはよくぞやってくれた!という感じ。原作は舞台の芝居ということで、そちらのほうも機会があれば観てみたいですね。 [DVD(字幕)] 8点(2006-09-09 18:00:23) |
127. 博士の愛した数式
《ネタバレ》 博士の記憶が80分しかもたない、というのは数式以外に何か意味があったのでしょうかね。例えば、ルートの所属する野球チームの試合、あれは絶対80分では終わらないと思うのですが、不意に記憶が途切れたらどうなるか・・・というところも描写するべきだったと思います。とはいえ、冬から春にかけての優しくも柔らかい映像、ただ穏やかに流れるだけではない未亡人と博士との含みを持たせた描写、健気な家政婦親子など、結構私のツボにはまりました。野暮なことを聞くようですが、ラストシーンのモノクロのアレは、先生になったルート君が思い描いていた幻想なんでしょうね・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2006-09-09 17:51:52) |
128. ファイナル・カット(2004)
久々にロビン・ウィリアムス主演の映画が日本上陸した!と喜び勇んで観に行った年の瀬の映画館。ゾーイチップを介して人生を覗き見ることができる、というアイデアは面白いと思うんだけど、それに対する人の尊厳、倫理性の関しての葛藤とかはあまり描写されていなかったのが気になった。観た後で鑑賞者に何か心に引っかかりを残す作品であることは間違いないと思う。 [映画館(字幕)] 6点(2006-09-09 17:48:33) |
129. 間宮兄弟
出来る兄貴、ダメな弟・・・というわけでもなく、互いが互いの足りなさを補っている感じの間宮兄弟には好感。ただ、布団隣り同士でこんなに仲良く暮らしている兄弟というのもそうそうはいないでしょうねぇ。終始ほのぼのタッチで楽しく鑑賞できたのですが、エンドロール後のアレだけは腑に落ちませんでした。そんなオチで終わるなよ!気になるよ!みたいな・・・。 [映画館(邦画)] 7点(2006-09-09 17:42:27) |
130. ディック&ジェーン 復讐は最高!
「復讐は最高!」って、どっかで聞いたようなタイトルなのは故意犯なのでしょう。でも、復讐しているっていう感じはしなかったというか・・・生活苦に陥っていくあたりとか、ラストのオチとかも、どこかコメディとしての爽快感が欠けていた気もしますね。 [DVD(吹替)] 6点(2006-09-09 17:38:27) |
131. ミート・ザ・ペアレンツ2
ダスティン・ホフマンのあの腹も役作りの一環でしょうか(笑)。バーブラ・ストライサンドも出てきて超豪華キャストでこれをやるとは侮りがたし。ただ、前作よりも下ネタに走る回数が多かったのがちょっと引っかかりました。デ・ニーロは本気で続編をやりたいのか?(笑) [DVD(吹替)] 7点(2006-09-09 17:33:45) |
132. プリティ・リーグ
ペニー・マーシャル監督と私の相性は良いらしい。「レナードの朝」しかり「勇気あるもの」しかり。そして今作もそうであった。戦時下において全力でプレーを楽しむ女性達(しかも実話モノ)に拍手を送りたい。一応、主役はトム・ハンクスになっているが、「プリティ・リーグ」の彼女たちこそが真の主役なんだろうなぁ。 [地上波(吹替)] 7点(2006-09-09 17:28:27) |
133. いま、会いにゆきます
《ネタバレ》 鑑賞中に感じた「あれ?」という疑問点を、最後の20分ぐらいかけて徐々に紐解いていく描写にはちょっと感動。逆にそれがなければもっと点数は低かった(6点ぐらいかな?)。伏線の消化の仕方はなかなかでした。中村獅童が出ている作品って個性的な役柄(=クドい)が多くて正直「もう獅童はいいよ~」と思っていたのですが、こういう抑えた演技も出来る人だったんですね。竹内結子はまあイメージ通り。子役は上手でした。ただ、エンディングの曲は残念ながら映画のイメージとかけ離れすぎ。シンプルなインストにしてくれれば良かったのに。 [地上波(邦画)] 7点(2006-09-09 17:23:02) |
134. チャーリーとチョコレート工場
《ネタバレ》 ウンパ・ルンパのおっさん、私は好きだったなぁ。ジョニー・デップが悪ノリ全開でノリノリに演じるウォンカさん共々圧倒されました(笑)。それはともかく、チョコレート工場の原色バリバリのカラフルな世界と、その工場の外の寒々とした光景の比較、チャーリー以外の四人の子供がその性格ゆえに次々と悲惨な目に遭っていく顛末、そして最後に描かれた「家族愛」と、結構見るべきポイントは多いような気がします。ただ、子供に見せるには少々毒がきつすぎる点もありますが・・・そこはバートン監督の魅力だから消しようがないのかな。 [DVD(字幕)] 7点(2006-09-09 17:16:09) |
135. ディープ・ブルー(1999)
《ネタバレ》 適度に怖いホラームービーといったところでしょうか。主要キャスト(例:サミュエル)が中盤でいきなりパックンチョされてしまうのには絶句。最後の最後で犬死にしちゃう女博士の扱いは良かったのか悪かったのか。コックのプリーチャーが最後まで生き残ったのは嬉しかったです。 [地上波(吹替)] 6点(2006-09-09 17:07:04) |
136. ミッション:インポッシブル
トム・クルーズを格好良く撮る・・・という目的においては大成功していると思います。推理、アクション、物語もそれなりに面白かった。一方、ジャン・レノはどうしてハリウッド作品に出るとこうも「独自の色」みたいなものが失われてしまうのだろうか・・・。 [地上波(吹替)] 7点(2006-09-09 17:02:51) |
137. トレインスポッティング
《ネタバレ》 短い上映時間でテンポ良く繰り広げられるジャンキー達の物語・・・って書くと聞こえはいい(良くない?)けど、レントンの意志の弱さにはちょっとガッカリ。「キレイさっぱりクスリから足を洗おう!」と希望に満ちたエンディングで掴んだ意志を持続してもらいたいものです。 [地上波(字幕)] 6点(2006-09-09 17:00:10) |
138. THE 有頂天ホテル
下でも書いている方がいましたが、私もチュンソフトの名作サウンドノベル『街』を思い出しながら観ていました。三谷幸喜はこういう「閉ざされた空間」での「群像劇」がやっぱり得意なんだな~と実感。一方で、観た後で何も残らないという印象を受けたのも事実でした。これはまあこういう作りだから仕方ないのかな、とは思います。キャストは新選組!チームの同窓会であるがごときの充実度。個人的には津川&近藤のエルフな耳に絶句(笑) [DVD(邦画)] 7点(2006-09-09 16:56:25) |
139. タッチ(2005)
原作が長編漫画なわけですから、それを2時間の映画にするにはエピソードをバサバサ切り捨てるしかないんでしょうが、重要登場人物のカットや、一部の設定変更にはがっかり。まあ、かつて漫画やアニメで育った世代が「ここは違うだろ!」とツッコミ入れながら観るのも見方のひとつだとは思いますが。逆に、まったく「タッチ」を知らない世代が何の予備知識もなしにこの映画を観た場合、どんな感想が出てくるのか興味のあるところです。南役の長澤まさみの可愛さに大甘で5点(笑)。 [地上波(邦画)] 5点(2006-09-09 16:43:06) |
140. ショウタイム
一見見飽きたバディームービーを、マスメディアを交えることによって少しだけ新鮮に描いています。もっとテレビ局の演出家があれこれちょっかい出せばストーリーがコメディックに仕上がったかもしれませんが。しかしエディはホントにこういう性格の役柄多いですよね~。デ・ニーロは「ミート・ザ・ペアレンツ」を観たばかりなので最近私の中のイメージではコメディ俳優化しつつあります(笑)。余談ですが、テレビ局の指図でカラフルにされたデ・ニーロの部屋を見て「大門団長の家かよ!」とツッコミ入れたのは私だけ?! [地上波(吹替)] 6点(2006-09-09 16:33:20) |