121. ドライヴ(2011)
登場人物の個性的なキャラクター・チープ感漂う80年代風の音楽・尖りまくったセンス抜群の演出がうまくマッチしていて奇跡的な世界観を作り出している。 しかし起承転結で言うところの「起」と「結」をカットして中盤の「承・転」のみを見せられたようで、結局主人公が何者かよくわからないし、ラストもモヤモヤが残る。 [試写会(字幕)] 7点(2012-05-04 15:59:26) |
122. ももへの手紙
ストーリー展開にこれといった驚きはなく、序盤に笑いどころがあって中盤盛り上がりがあって最後にホロっとさせる家族もの。くどいほどに説明的な演出に少し萎えたため、少しは行間を持たせた方が良い気がした。(子供も観るのでそういう風にしたのかもしれないが…) ただ、田舎の雰囲気といいキャラクターの動きといい作画は本当に細かく丁寧で、映像は期待していた以上だった。 [試写会(邦画)] 6点(2012-05-04 15:37:52) |
123. ブルース・ブラザース
確かに痛快なストーリーなんだけど、カーチェイスをはじめとしてアクションシーンが全体的にド派手過ぎて若干ひいてしまった。やりすぎでは…。 あと作品の肝である音楽のシーンも黒人の音楽は白人がやった方がより良い!みたいな、白人至上主義的な感じがしたので少し不快だった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-01-21 01:03:07) |
124. ロレンツォのオイル/命の詩
オドーネ夫妻の執念が凄まじい。もう尊敬するとかそういうレベルではない。美談だけではなく夫妻の狂気を感じるような出来事もしっかりと描いていて好印象。 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-21 00:57:16) |
125. ヴィデオドローム
《ネタバレ》 ビデオやテレビがモゴモゴ動き出したり、腹がパックリ割れたり、手と銃が同化したり、その銃で撃たれた死体がうぎゃーなことになったり…などの多くの奇妙奇天烈なシーンは一見の価値あり。終盤ストーリーは追うだけ無駄な感じなので感覚で味わいましょう。 僕は考えるのをやめました。 [DVD(字幕)] 8点(2012-01-21 00:42:36) |
126. タクシデルミア ある剥製師の遺言
かなり悪趣味で強烈。唯一無二な世界観は必見。どういう話?と聞かれて相手に説明した暁には変人のレッテルを貼られること請け合い。 [DVD(字幕)] 8点(2012-01-21 00:34:42)(笑:1票) |
127. SR サイタマノラッパー
《ネタバレ》 雑誌BRUTUSの特集で、錚々たる名監督と名作の中に入江悠監督とこの作品の名が。以前からこの監督のことはこの作品と共にあらゆる雑誌やネットでその名を見かけており、気になってはいた。 確かに訴えてかけてくるものがあったし、インディーズでしかできないような内容であることから多くのファンに支持されるのも頷ける。特筆すべきは、公民館のライブシーンとラストの飲み屋のシーンだ。ワンシーンワンカットがうまく効果を上げており、その痛々しさも相まって最高の名シーンとなっている。また、グループ内派閥の雰囲気というのがすごくリアルで、最初のSHO-GUNG内のやりとりからグループの人間関係というのが見えてきて、後の衝突がなんとなく予想ができるところに演出の上手さを感じた。 しかしその反面、映像と音響がとてつもなく安っぽい、ワンシーンワンカットを多用しているためテンポが抜群に悪い(ワンシーンワンカットは前述の2シーンのみ必要性を感じた)、みひろ演じる千夏という登場人物を持て余している、など重大な欠点がいくつかあるのが残念。 [DVD(邦画)] 7点(2012-01-21 00:24:59)(良:1票) |
128. ALWAYS 三丁目の夕日‘64
昨日試写会で鑑賞。劇場に山崎監督と薬師丸ひろ子さんが登場したので感激でした。 前2作の雰囲気をそのままに、前2作があったからこその感慨深さと感動が味わえた。相変わらずベタ展開満載だが、そこがこのシリーズの魅力でありお約束であり、そうでなくてはならないと思う。 オープニングの東京の町並みと東京タワーを映すカメラワークは圧巻なので、ぜひ劇場の大きなスクリーンで観てほしい。 [試写会(邦画)] 9点(2011-12-21 16:31:16) |
129. 理想の女
原作がオスカー・ワイルドということで、印象的なセリフが多く含まれていて色々と考えさせられた。ヘレン・ハントとスカーレット・ヨハンソンが良い。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-21 16:03:40) |
130. レオン(1994)
登場人物のキャラクターと映画全体の雰囲気が抜群にいい。 そしてなんといってもナタリー・ポートマンのかわいさが常軌を逸してる。(僕はロリコンではない)当時の彼女をフィルムに収めただけでこの映画は価値があるといっても良い。 個人的にレオンとマチルダの二人のエピソードが少なめだったので物足りなかった。「完全版」も観てみようかな。 [DVD(字幕)] 8点(2011-12-21 15:53:31) |
131. 理想の結婚
人物描写が若干薄いと感じたが、オスカー・ワイルド特有のウィットに富んだセリフ回しがとても好印象。ルパート・エヴェレットの美しさがヤヴァい。 ミニー・ドライヴァーは…(沈黙) [DVD(字幕)] 7点(2011-12-21 15:43:35) |
132. X-MEN:ファースト・ジェネレーション
マグニートーとプロフェッサーXの生い立ちをメインに人種差別のテーマを絡め、抜群のテンポで展開していくアクションを見せるなど一級の娯楽作品だった。シリーズは一作目と二作目しか観ていないけど出色の出来。 敵の親玉であるショウの能力は反則的過ぎ! [DVD(字幕)] 8点(2011-12-21 15:37:15) |
133. 乱暴と待機
《ネタバレ》 「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」といい、本谷有希子は強烈かつユニークな登場人物が繰り広げるヘンな話がうまいなあ。 みなさんもおっしゃってるように、山田孝之のセリフ「そこんところは積極的に麻痺していこうよ」はすごい。めちゃくちゃ笑ってしまった。 [DVD(邦画)] 8点(2011-12-21 15:18:48) |
134. ブルーバレンタイン
普通のハッピーエンドの恋愛映画のその後が観られるような作品。 カップルの幸せだった「昔」と冷え切った「今」を交互に見せるという手法は「(500)日のサマー」でも使われてたけど、こっちの方がうまいし、内容も異常なほどリアルで突き刺さってくる。 男と女、あるいは個人個人で違った受け取り方ができる、人によっては嫌な思い出を引きずり出される…そんな映画だと思った。この映画をネタに友人たちとの会話も盛り上がるだろう。 ラストのエンドクレジットの演出が素晴らしい。恋愛について描いた映画としてはトップクラスの出来でしょう。 傑作です。 [DVD(字幕)] 9点(2011-12-21 14:20:11)(良:1票) |
135. M★A★S★H/マッシュ
当時としてはその過激な内容や強いメッセージ性に価値があっただろうが、当時を知らない人間が現代にこの作品を観てもそれほど楽しめないんじゃないだろうか。僕は楽しめなかった。 挿入歌とラストの演出は大変素敵でした。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-21 13:02:58) |
136. ワイルド7
《ネタバレ》 原作は未読。アクションシーンは(邦画にしては)なかなか迫力のあるものとなっているが、ストーリーが物足りない。また、7人もいるのに活躍するのは主人公の瑛太と椎名桔平ぐらいで、爆弾魔や詐欺師、元暴力団組長といったメンバーがいるにも関わらずその特性を活かしたシーンがあまり無く、残りのチンピラ二人は必要性を感じなかった。 頭脳派であるはずの爆弾魔や詐欺師までもバイクに乗って銃をぶっ放すのも謎。 原作自体が昔の作品ということもあってか、キャラクターやセリフ回しがいちいち古臭く、若干ひいてしまった。 [試写会(邦画)] 4点(2011-12-21 12:57:21) |
137. A
《ネタバレ》 このドキュメンタリーは、サリン事件当時のオウム内の状況と信者たち、それを取り巻くマスコミや警察、地域住民が映像に収められている。この映像に映っている信者たちは誠実な若者であり、きちんとした信念の下信仰に励んでいる、意外とまともな人たちだ。対して警察は、因縁をつけ茶番を演じ、無実のオウム信者を公務執行妨害として逮捕する悪人、マスコミは、取材の件で口汚く言い争うチンピラのように映っている。 そして、重要な点として、この作品はマスコミによるオウムの偏向報道というものの上に成り立っている。 当時幼少だった僕はそのマスコミの偏向報道をよく知らないし、オウムについて知っていることといえば、サリン事件を起こした麻原彰晃率いるカルト教団ということだけだ。その程度の知識でもあったから、まだあまり問題ないかもしれない。 問題は今後現れるであろう当時の状況を全く知らない人間が、オウムを知る術としてこのドキュメンタリーを観たときだ。 人間には良い面と悪い面の両面がある。オウム信者も、警察も、マスコミも、人間だからその両面がある。 しかし、このドキュメンタリーはその片面を編集という手段で削り、それぞれを善人と悪人に仕立て上げてしまっている。当時の状況を全く知らない人間がこの作品を観たら、誤解するのではと危惧してしまう。そこにこの作品の「ドキュメンタリーとしての未完成さ」を感じる。 映像に映る誠実なオウム信者も事実である。しかし、 あの サリン事件を起こしたオウムだ。このドキュメンタリーに登場するオウム信者は不自然なほどまともなのだ。 監督である森達也は、当時はオウムに関することでないと金にならなかった、と語っている。 実際はオウムのことはどうでもよく、オウムを通してマスコミや警察の批判を行いたかっただけではないだろうか。 [DVD(邦画)] 5点(2011-12-11 17:51:55)(良:1票) |
138. ゆきゆきて、神軍
《ネタバレ》 奥崎謙三という強烈な怪物をうまくカメラに収め、一本の刺激的かつ価値観に刺激を与えるドキュメンタリーにした手腕が見事。インパクトのあるイントロや、最後、急展開であっけなく(奥崎謙三氏をバックに)エンドロール、という展開も痺れた。 彼は自分自身の思う「正義」や「神」の名の下に行動を起こす。「警察は呼ばれる前に自ら呼ぶ」というスタンス、時には罵り、時には殴り、時には謝罪し、時には思いやり涙する。そして妻や知り合いに遺族の代役をしてもらってまで殴りこむ。 しかし彼の「正義」や「神」というのはただの屁理屈で、単に腹が立つから罵り、殴るだけである。「戦争が生んだ怪物」の様に描かれてはいるが、実際はただの暴漢だ。戦争がなくたって彼は腹が立った相手を殴り殺すような人物になっただろう。 奥崎謙三の行動は0点だが、一本のドキュメンタリー映画としては9点。 [DVD(邦画)] 9点(2011-12-11 16:23:02) |
139. 幕末太陽傳
《ネタバレ》 古い作品だけあってところどころ聞き取りづらいシーンがあったのが残念。 テンポは抜群で登場人物のキャラクターも立っており、台詞回しも見事、痛快なストーリーにもかかわらずイマイチ面白くなかった。 最後の訛りが酷いおっさんにだけそれまでの狡猾さが嘘のように空回りするのも?だし、一貫して意外性のないストーリーだったのが減点対象になった。 [DVD(邦画)] 6点(2011-12-11 15:43:08) |
140. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 凄惨なストーリーにもかかわらず、笑いどころが多いのは園監督らしい。「愛のむきだし」レベルで全編がパワフルな作風で圧倒され、後半の社本爆発以降はニヤニヤが止まらなかった。 そしてなんといってもでんでん演じる村田の強烈かつコミカルなキャラクターがたまらない。彼の話術による心理操作が見事で、ヘタレ社本に投げかける言葉は自分に言っているようでグサグサ来た。 吹越満、でんでん、梶原ひかりはこの作品以降出演オファーが増えるだろうなぁ…。 [DVD(邦画)] 9点(2011-12-11 15:18:36) |