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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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121.  THE3名様 スピンオフ 人生のピンチを救うパフェおやじの7つの名言<OV> 《ネタバレ》 
一応説明しておくと、本来「THE3名様」とは2000年代から発表されてきているマンガ作品で、これを福田雄一監督が実写とアニメで映像化しているが、その実写版のスピンオフとして、脇役レギュラーの「パフェおやじ」に焦点を当てたのがこれである。 今回の趣向は「パフェおやじ」がたまたま近くにいた他の客の会話を聞いた上で名言を放つというもので、エピソード7つのオムニバスのようになっている。しかしその名言自体は単なる感想レベルの表層的なものでしかなく、そこに解説を付けて名言のように見せているが、それもこじつけにしか思えないものが多い。ネタバレ的に一つだけ書くと、脚本があって役者が演じているからには当方としても見た目そのままとは思っておらず、このやりとりの裏に何があるのかと思っていたところで「他に何かある」では、まるきりそのままではないかと呆れる。人生を変えるほどの発言があるとは思っていなかったが、せめてもう少し気の利いたものがあればよかったがと思う。 制作側としては主に「パフェおやじ」の動きで笑わせようとしていたらしいが、個人的にはこの監督の作る笑いに素直に乗れないことが多く、今回もそれは同様だった。ただ各エピソードに出る役者(の顔など)を見ているのは面白い。ちなみに第2話「夫婦喧嘩」に出た姉弟のうち姉役(伊藤沙莉)が、年若いのになぜか声がハスキーで迫力があると思ったら、「幕が上がる」(2015)でオヤジ声を出す部員(たかだ/高田梨奈)役と同じ人なのだった。子役時代からTVドラマなどに出ていてキャリアの長い人で、昔からこれが特徴だったということらしい。
[DVD(邦画)] 3点(2017-04-10 00:03:27)
122.  スキトモ 《ネタバレ》 
冒頭の場面でドアを開けてセーラー服の女の子が入って来るので、これは美少女に違いないと思ったらそれほどでもなく拍子抜け。美少女でない上に色気も乏しく、友人の色香にも明らかに負けている。私服になると体型が貧弱なのが余計に目立ち、服装そのものも含めて小学生のように見える。兄と比べると年齢も体格も著しい差があって、実の兄妹でないとはいえまともな恋愛対象とはとても思えない。 しかし、それだからこそかえって一途な思いがいじらしく、妙によからぬ企みをするのも微笑ましい。兄に叱られて拗ねた場面で初めてこの子が愛らしく見えたが、終盤に至ると女性的魅力も幾分増し、また他者へのいたわりを含んだ柔らかな笑顔は文句なしに可愛らしい。そういうことで自分にとってのこの映画は、いわゆるBLというより妹萌えの映画のように思われたのだった。妹役の小松愛梨という人も好演だったように見える。  以上で終わりでもいいが全体的なことも一応書いておくと、とにかく純粋で清々しい映画で、登場人物も善意の人ばかりで安心できる(妹が最も邪悪)。薄目のBL風味にあえて反発せず、また「お兄ちゃんなんて大っきらい!」という感じの展開も冷笑せずに受け入れられるなら、ほとんど万人が楽しめる作りになっている(どことはいわないが爆笑する場面もある)。まったくこんな映画とは予想もしていなかった。 ただ個人的に気にかかるのは、途中まで出ていた気のいい大学生のお姉さんはその後どうしたかということである。見ているとこの人もかなり魅力的であるから放っておく手はないはずで、個人の嗜好はあるにせよ、わが国の出生率を向上しようとする観点からすれば、やはり基本的には異性間の結合を求める方向での行動が広く望まれるところである。
[DVD(邦画)] 7点(2017-02-05 01:19:23)
123.  天然コケッコー 《ネタバレ》 
夏帆の主演映画ということと、自分としては一生行かずに終わりそうな石見地方(飛行機の上から見たことはある)が舞台ということで見た。実在の風景を使って、今となってはファンタジックにも見える中山間地の景観が作られており、山に囲まれたようでいて少し歩けばいきなり海に出るという土地柄も生かされている。「山の音」の場面では、人物がいる手前の明るさと、背景の山のくすんだ感じの対比がよかった。また季節の変化もきれいに映像化されている。 生活圏内には小都市があり、結構な人出のある祭りもあったようで普通の一地方なのだろうが、主人公の住む場所はまるで隠れ里のように見える。交通幹線から外れていて、少し離れた鉄道駅だけが外界に接する出入口というイメージが持たれたが、その割に遠方に自動車道路が見えていた場面などはかえってボロが出たような印象もあった。全員が知り合いの小社会で、毎日朝昼晩と同じ顔ぶれの人々と付き合うのでは息が詰まる気がするが、そこはまあ創作の世界でもあり、また実際にこういう場所で生まれ育てばそれが普通になるのだろうと納得することにする。  物語としては連載マンガのエピソードをつないだ形で、最近見たものでは「この世界の片隅に」(2016)と同様ということになるが、それと比べても起伏が少なくひたすら地味なため121分が正直つらい。個別エピソードとしては学校を休んだ児童を見舞ったところとか、大失言してしまってから泣き出すまでの経過はよかったが、全体としてもう少し大きいドラマがないのかという気にはさせられる。 そういう面では、中学生から高校へ上がる年代の微妙な心境変化自体が一つのドラマだったと取るべきなのか。恋愛に関しては本格的な性愛感情などはなく、初めて親しくなった異性らしい異性への愛着という程度にも見える。それ以上に9年間通った学校への思いが強かったということなら、要は身辺や自分自身がいずれ変わっていくことへの哀惜が主題だったと思えばいいのかも知れない。 まあそのように理屈で考えなくとも、登場人物の心情に直接同調できるとか、劇中世界にそのまま入り込めるなら大絶賛かも知れないが、個人的にはそうもならなかった。劇中に共感できる人物が誰もいないのは困るが(中学生男子は論外、父親も除外、無理にいえば郵便局員の男か)、恐らく原作段階からして自分には合わないのだと思われる。ベタ褒めできなくて残念でした。
[DVD(邦画)] 5点(2017-02-02 19:29:34)
124.  ナイスの森 The First Contact 《ネタバレ》 
製作から10年以上経った現在の感覚でいえば、常識外れとかシュールとかいう点に関してはそれほどでもないというしかない。こんなものはこの映画で初めて見た、という驚きも特にない。それより作り手が自分勝手に作りたいという意思が前面に出ていたのかも知れないが、そういうものは自分の短い映画鑑賞歴の中でさえ結構見せられている気がして、一般人の立場でどこまで付き合うのかという問題になる。 結果としてはそれほど面白いとは思わなかったが、個人的には庵野秀明氏が教室の最前列でわめいていたのが最も意味不明で笑った。また自分としてはこういう場合は主に女優を見ているわけだが、その面では豪華キャストの「三人姫」の騒ぎは少し面白かったかも知れない。しかし同じエピソードの福沢諭吉は、まさかこうするつもりではないだろうなと思うことをそのままやってしまうのが興醒めというしかない。また別のエピソードでは元女子高生の態度だけはよかったが、締めの言葉が(題名も)「酒でも飲みますか」というのはあまりに凡庸な発想で、21世紀初頭のわが国の文化水準はこの程度だったのかと呆れ返る。詰めが甘いというのか緊張感に欠けているということなのか。 そういうものでもクリエーターへの敬意として、ここは一応それなりの点を入れておく。
[DVD(邦画)] 3点(2017-02-02 19:29:31)
125.  ハウルの動く城 《ネタバレ》 
最初に見たのはTVだったが、その時は何が何だかわからず単純に面白くなかった。その後は見直す気にならなかったが故あって改めて見たところ、大人になれない若い男と老婆のような若い女が影響し合って最後は幸せな家庭を築いた話に見えた。 男の方は世間の風など関係なくお花畑に身を置いて「人殺しどもめ」と戦争を蔑んでいればいいと思っていたが、具体的に守りたい相手ができたとたんに何人殺しても構わないほど舞い上がってしまい、これはまずいと女の方が抑えにかかって安定状態に至ったように見える。女の方はもう人生終わったかのように思っていたが、私だけの王子様のようなのが突然現れて、駄目な男だけど本当は優しい人だから何とかしてあげたいと思ったり、私のことをずっと待っていてくれたと感激したりしてやっと年齢なりの女子になったということか。それでも基本的に落ち着いた主婦向きの人物なので、男が恋人に母親を求めるような都合のいい話になっていたようである。 劇中で戦争が起こったのは二人を高次の人格に導くための契機ということだろうが、物語を動かすために起こした戦争など「バカげた戦争」というのは当然であり、物語の終了と同時に戦争が終わったのも変ではない。あるいは実際に、王室付きの魔法使いが生涯最高の弟子を表舞台に引っ張り出すためにわざと起こした戦争ということだったのかも知れない。まともに取れば多数の人命が失われたのだろうが、そもそも観念的な戦争のようでどれだけ人が死んだかなど気にしなくていい感じだった。 以上のような感じで大まかな説明はできなくもないが、それで面白いかというと大して面白くはなく、映像面でも風景や事物などに既視感のあるものが多い。宮崎アニメはいわば国民的アニメであるから一度は見なければと昔は思っていたが、別に見なくても問題ないと初めて思ったのがこれだった。 なお端正な美形女子が年を取ると鷲鼻になるのはなぜか不明だが、これならシータが年を取るとドーラになるというのもわかる。
[DVD(邦画)] 4点(2017-01-23 23:42:08)(良:3票)
126.  歓びを歌にのせて 《ネタバレ》 
大まかに何が起こっていたのかはわかったが、しかしそれで感動したかというと何とも思わなかった。世界が認めた良作なのだろうから貶めるつもりはないが、自分としては乗れなかったということである。ここを見ると自分だけではなかったようで安心した。 個人的印象を正直に書くと、劇中の田舎があまりに閉鎖的で人間関係が面倒臭い上に住民の感情の動きにもついて行けず、何となく冷ややかな目で見ながらラストに至り、そこでまたかなり人工的な感じのする出来事にも共感できるものがなかったという経過だった。また好きになれる人物が誰もいなかったというのも自分にとっては難点だった。  以上だけでは何なのでたまたま個人的に知っていることを書いておくと、スウェーデンの作曲家で音楽評論家のヴィルヘルム・ペッテション=ベリエル(1867~1942)がイェムトランド地方のエステルスンド市近郊に別荘を建て、当初は夏だけ通っていたがそのうち永住してしまい、そこで周辺の合唱団の指導もしていたとのことで、この映画もそんな感じかと思って見ていた…と書こうと思ったが昔の記憶のため今となっては出典不明で確認できなくなっているが、とにかくペッテション=ベリエルの場合は自らも合唱曲を書いていたので合唱指導というのも自然な気はする。
[DVD(字幕)] 5点(2016-12-17 10:51:21)
127.  レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー 《ネタバレ》 
基本的に説明不足な映画だが、ほか各種差別感情がまる出しのために無用なところで反発を生む恐れもある。とりあえず自分としてはこの映画で対アイスランド感情が悪化した。 特に欧米人によって戯画化された日本人像をそのままネタにしているのが気に障り、自虐趣味の日本人なら薄ら笑いで済ませるだろうと思われたようなのが腹立たしい。かつて喜々としてキーセン観光に行っていた世代などは放っておくとしても、カミカゼアタックなど現代日本人が普通に口にする言葉ではなく、「トラトラトラ」は神風特別攻撃隊と場面が全く違うので一緒にするなと言いたくなる。また日本人は割箸?を凶器に使わない。  それはそれとして映画の基本構造としては、アイスランド人をあえて悪役にして、クジラを愛する人々(主にイギリス人?)を大殺戮して溜飲を下げる形だったと思われる。正義の味方に見えた沿岸警備隊もさりげなく殺戮側に加担しており、かつてイギリスとの間で「タラ戦争」を戦った連中の後継者であることを自ら示していた。救命ボートで逃げた2人も大型の海生哺乳類に追い打ちされ(シャチのようなものも向こうではクジラ扱いということでいいか)、最後に1人だけ残ったのはせめてものお情けか、あるいはこの惨劇を後世に語り継ぐべき証人ということか。 以上だけならわかりやすかっただろうが、そこに日本人を絡めたために素直に見られなくなっており、何かダシに使われただけではないかという印象もある。また外人の若手女優が2人出ていたのも区別しにくいだけで意味不明になっている。ちなみにこのフィンランド人女優の裸を見たのは2回目だが、だから何だというわけでもない。 かろうじて自分として喜ばしく思ったのは、外人男に比べて極端に小柄で幼く見えながらも対日ヘイトを受け流して賢く他者を出し抜いた日本人が、最後に一人だけかわいい顔で笑っていたことだった。「何やってんのよバカ」という台詞が心地いい。
[DVD(字幕)] 4点(2016-12-17 10:51:16)
128.  THE MASKED GIRL 女子高生は改造人間 《ネタバレ》 
45分という中途半端な長さだが、同じく女優のアクション映画「ハード・リベンジ、ミリー」(水野美紀主演、44分)と同時公開だったとのことで、2本合わせてそれなりのサイズということらしい。 中身に関しては、まずいたいけな少女を人体改造するという発想自体が気に入らない。君に×××の力を与えた、今日から君は○○○だ、と口で言えば済むものを、あえて物理的改造(手術台のようなもので白衣を着た者がする)にこだわる必要などあったのか。そういうものが好まれた時期だったのかも知れないが、史上最初の仮面ライダーの時点で、改造された人間の悲哀がにじんでいたことを知っている世代としては全く容認できない。 また変身ヒーロー物として見た場合、ラストで悪が滅ぶわけでもなく、当面の謎を残したまま次の戦いを待つ形で終わるので、要はTVシリーズの第1回に相当する内容しかないことになる。もしかするとシリーズ化を目論んでいたのかも知れないが、本物のTVシリーズなら30分番組の枠に収めるはずのものを45分もかけてやった形であるから密度は低く、これで次回に期待しようという気も起こらない。  一方アクションという点では、主要人物の女子高生役2人がけっこうハードに頑張っていたようで少し感心した。この2人は当時「美少女クラブ31」なるものに所属していてアクション志向などでは全くないだろうから、少し指導を受けただけで一応のアクションをこなすというのは基礎的な運動能力が高いのだろうと思われる。ダンスをやっているとこういう動きも無理なくできるのかと思ったりもした。 またこの女子高生役2人が期待どおりの美少女なのは大変よいことである。基本的には中村静香という人が出ているので見たわけだが、今回は主演の清水由紀という人も好印象で、劇中の事態に対する女子高生としてのリアクションが(リアルかどうかは別として)非常に可愛らしい。メイキングでは監督が、「変身ヒーロー物の作品」として作ったが、できてみると「これはアイドル映画なんだ」と思ったとのことで、それはまことに同感である。 なお変身ヒロインの名前はTHE MASKED GIRLなので仮面ガールだろうが、主人公がせっかく二輪車を愛用しているわけなので“ライダー”という言葉を使えなかったという気はする。具体的にどうすればいいかは思いつかないが。
[DVD(邦画)] 2点(2016-11-24 22:22:24)
129.  アナザヘヴン 《ネタバレ》 
原作は読んでいない。TV版もあったようだが映画とは別物だそうである。 話の中身を簡単にいうと、人の心には善悪が並存していて、そのうち悪の部分だけを煮詰めた敵に善の部分が勝ったというようなことらしい。題名の説明らしきものも出ていたが、何にせよ普通の成人の目からすればごく普通の話で特に新たな発見はない。 また全般的に理屈はわかるが感情が伴わない場面が目立ち、特に女医を追い出した後の主人公の感傷などは唐突で、もっと事前の仕込みをしておかなければ共感も何もない。また終盤の「誘ってくれてありがとう」というのはかなり切ない台詞だったはずだが、言われて初めて当該場面に遡ってそういう意味だったのかと考えるようなもので、何かと後付けで納得を迫られる感じだった。そのように物語の構成要素が不足する一方、犯罪マニアの存在などこの映画に必要だったのか不明であり、映画化の際に整理できないまま半端になったような印象もある。 そのほか腹立たしいのは男どもが粗暴なことで、こういう頭の悪い連中は早く死ねばいいだろうと思いながら最後まで死ななかったのは後味が悪かった。善悪が分化する以前のケモノのようなのが人の良心を語るというのは片腹痛い。  そういうことで特に褒められない映画だが、しかし自分にとっては女優の存在が欠点を補っている面があり、特に主人公に拒絶された後の松雪さんの表情などは見ていて切ない。 また個人的には市川実和子という女優が結構好きで、この人の演じる天真爛漫な馴れ馴れしさとか精一杯の健気さなどを見ていると、映画自体の説明不足も何も関係なく全部わかったからもう文句いいませんと言いたくなる。「勝手に運命とか思い込んじゃった」というような台詞も愛しく思われて、かえって主人公の男が馬鹿なのに怒りを感じる。そのことからも、やはり男は全員死んでしまえばすっきり終わっただろうという気がした。それでは続編ができないので困るのだろうが。
[DVD(邦画)] 4点(2016-10-18 19:41:26)
130.  バトル・オブ・リガ 《ネタバレ》 
第一次大戦中の1918年にラトビアが独立宣言して以降、外国勢力を排除して実質的な独立を勝ち取るまでの経過に関わる物語で、1919年11月の首都リガにおける攻防戦が中心である。劇中で記念日とされていた11月11日は現在も戦士を追慕する日とされているらしい。 この映画が言いたいのは、要は劇中の政治家(カールリス・ウルマニス、実在の人物)の発言にあったように“国家の存否を決するのは国民自身の意思だ”という考え方と思われる。これは国家の存在を当然の前提として反抗だけはしてみせる駄々っ子のような国民とは明らかに感覚が違っている。「国のためなら戦える」などという発言は日本ではまともに口に出せるものではないが、ラトビアのように国の枠組み自体を作るために苦闘した国では、本気でこれを大事だと思っているということである。  現実問題として当時の情勢はかなり複雑だったようだが、この映画では一定の整理を加えた上で現代の事情に合わせて脚色したものと想像される。 劇中では、もともと民族主義者で後に独裁者として知られるウルマニスをあえて公正で善良な指導者として中央に据え、その政敵でドイツ寄りのニエドラを政権内の懐疑派の扱いにして、その対極に、いわば国民全部を体現する存在として主人公を位置づけることで、ラトビア国民国家の縮図を作ってみせたように思われる。主人公が政府要人と友達づきあいなのは不自然だったが、そこはあえて作為を通したものと考えておく。 これに対してラトビア独立の敵はドイツとロシアだが、この映画ではドイツを主な敵役にする一方、ロシア人(白系のみ、赤軍は出ない)は下品な連中として笑い者にしただけに見える。そもそもリガはドイツ人が創建した都市であり、この時点でも結構な割合がドイツ人だったと思われるので、簡単にドイツ憎しで全市民が一致団結するわけでもなかっただろうが、現実にはその後、第二次大戦の終了とともにラトビアのドイツ人はほとんど退去してしまい、代わりに現代ではロシア人の比率が高くなっている(約3割)。そのような状況では、現在いないドイツ人を悪役にしておくのが簡単かも知れないが、しかし現地のロシア人にとっても見づらい映画ではあるかも知れない。その辺の現地事情はよくわからない。  ほか映画自体の内容としては、序盤は笑いを含んだ下町人情物のような雰囲気で、最後までこの調子かと思っていると後半は一転して深刻な話になるが、全体的にスケールが小さい印象があり、これがラトビア史上の重要な戦いだという感じはあまりない。しかし娯楽映画としてそれなりに楽しめるものになっており、また現在も存続しているラトビア国家の原点に関わる映画であるから、ラトビアに関心のある人々にはぜひ見ていただきたい。
[DVD(字幕)] 5点(2016-08-05 00:55:43)
131.  オカルト 《ネタバレ》 
この監督のフェイクドキュメンタリー路線の一作だろうが、今回すでにこの道を極めたようにも見える。同系統の「ノロイ」(2005)にあった微妙なおふざけ感は目立たなくなった印象があり(笑ったのは近藤という人物が公園で取材中止になった場面のみ)、また見ている人間のところにまでヤバいものがはみ出して来そうな感覚も特にない。そういったことを犠牲にしてこの形式としての純度を高めたようにも見えるので、一般的な娯楽映画としては「ノロイ」の方が勝っていると思われる。 そういうものでも当方としては一応付き合う気があって見ていたわけだが、それでも特に前半で、何が起きるか起きないかわからない状態で延々と派遣労働者の日常を見ているのは結構つらいものがあった。これが本物のドキュメンタリーだったとしても、ここまでどうでもいい映像は使わないだろうと思わせるものがあり、それでこの人物に愛着がわくならいいだろうが、自分としてはそこまで心に愛がない。またラストに関しては、21年間もビデオカメラを預かっておいてあれしか撮れなかったのかと呆れるわけだが、しかし21年間あれがずっと続いていたために、長く撮っても短くしても同じだったとすればまさに地獄である。 なお今回は、フェイクのエンドクレジットで劇中人物の名前を出した後に、本物のエンドクレジットで本物の出演者の名前を出していたのが正直な態度だった。劇中の白石晃士というディレクターはこの映画の監督本人だが、栗林忍というADもこの映画の助監督本人だったようで、本物のエンドクレジットでは出演者でなく助監督として名前が出ている。この人は一時期「いちごちゃん」と呼ばれて、その世界では親しまれていた人物らしいが詳細不明である。
[DVD(邦画)] 5点(2016-06-23 19:44:54)
132.  怪談新耳袋 劇場版 幽霊マンション 《ネタバレ》 
「新耳袋」第六夜80~99話が元ネタとのことだが、設定のごく一部と小エピソード1つを使っただけでほぼ完全に別の話になっている。原話の良さは全くなくなっているが、原話をそのまま映像化するわけにもいかないのはわかる(ヤバいことになる)。 時間からすれば長編映画の部類だろうが、基本的にはオムニバス用短編ホラーのようなラストのインパクトに頼った一発勝負形式で、そこに直接関係ない思い付きのようなエピソードを継ぎ合わせて長くしただけに見える。意外性優先のために登場人物の人格が一変したように見えるのは安手の短編ホラーに時々あることだが、この映画でもラストの衝撃的事実に先立つ全体としての流れができていない。ここでこのように伏線を張って最後に回収しました、などという形だけ整えれば済むというものではないだろう。そもそも昔の陰惨な事件によって建物が呪われたことまではいいとして、それが門限や境界線の設置につながる必然性が全く感じられない。 加えて普通はホラーというのは怖く作ろうとするものだろうが、実際問題として怖さは全く感じない。コメディまがいの演出が煩わしく、また途中でゾンビの群れのようなのが押し寄せるのはどういう効果を目指したのか不明である。ここで笑えということか。 だいたい以上のようなことで非常に不満足な映画だったので、点数は黒川芽以だけに入れておく。主題歌の「シアワセがふえるより哀しみをへらしたい」は、題名は好きだが映画本体の評価には影響しない。 なお少尉殿への復讐の件は本筋と完全に無関係な孤立的エピソードだが、これは公開日が8月15日だったことに対応した趣向と思うことにして突っ込まないでおく。
[DVD(邦画)] 3点(2016-06-09 23:26:58)
133.  ケータイ刑事 THE MOVIE 2 石川五右衛門一族の陰謀~決闘!ゴルゴダの森 《ネタバレ》 
銭形雷役の小出早織(当時)に関して、当方が期待していたものが何も得られない。TV版DVDのPR映像の方がさまざまな表情が見られてよほど楽しい。またこの人の歌うテーマ曲のPV(約3分)が、映画本体(102分)の価値よりはるかに優っているという呆れた状況だった。もう一人、夏帆に関しても標準ベースそのままのようでこの映画ならではの魅力が生じていない。これでは何のための劇場版かわからない。おれは怒った。最低の映画だ。
[DVD(邦画)] 1点(2016-06-09 23:26:55)
134.  ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状 《ネタバレ》 
4人姉妹のうち長女は出ていないが、3人だけでも十分に超豪華キャストという感じである。3人並んでみると、この時点で夏帆が一番背が高いことがわかる。だから何だというわけでもないが、3人並んだことで初めて目に見える事実ということだ。 ○夏帆がひたすら可憐である。「レレレ?」の表情もいいが「Q.E.D.」の時の口つきなどは見事だった。銭形零はカメが好き、という設定があったのかどうかわからないが、「もっとおっきな空飛ぶカメが好き」という台詞があったのは、この映画の公開と同年の「小さき勇者たち/ガメラ」(2006)のPRだったものか。 ○堀北真希は何といっても「世界のダンス」が見どころである。難度としては後になるほど高いのだろうが、個人的印象では最初のアイリッシュダンスが非常に可愛らしい。これには参りました。 ○黒川芽以はそういう意味での見どころが少ないが、「謎は解けたよワトソン君」のところで可愛くアピールしているのはよかった。この頃は顔がふっくらして愛らしい。 およそ以上のような映画だった。これで5点つける。
[DVD(邦画)] 5点(2016-06-09 23:26:52)
135.  琥珀色のキラキラ 《ネタバレ》 
まずは題名が意味不明だが、たまたま主人公にとってはこの色で、この時期の記憶が色づけされて残ったのだということか。また終わり方が唐突なのも困るが、これは映画の内容がハッピーエンドとかどうとかいう小さくまとまった物語ではなく、その後も続く人生の一部を切り出しただけのものと示してみせたのかも知れない。 そういう前提でいえば、いいことばかりでもない人生の中で、いわば珠玉のように輝いている記憶をそのまま映画にしたようなものと思えばいいのだろうか。その割に最後は一言で済ませてしまっており、これは本人としてはそれなりに寂しい結果だったろうと思うが、代わりに自分が少し大人になったということかも知れない。少女の後姿は甲斐甲斐しく健気で、意外に突き抜けたような清々しい終わり方だったのはよかった。 ただし排泄物をなめてみるのが家族愛の証、ということまで主張しているとすると、さすがに自分としてはそのまま受け入れることはできない(子どもならまだしも中年男のものなど想像するのも嫌だ)。どうも観客が嫌悪を催す領域に微妙に踏み込んだ感のある映画だった。狙ってやっていたのだろうが。
[DVD(邦画)] 5点(2016-04-22 23:44:22)
136.  ブタがいた教室 《ネタバレ》 
自分が見た限り、生命の問題を考えるというより教育のあり方に関する問題提起のように感じられる。児童に自分の頭で考えさせるという目的は達していたようだが、一方で担任教員の指導方法に問題があることもしっかり描写されており、必ずしもこれが理想の教育というつもりはないらしい。また年少者にシビアな体験をさせて特定の観念をすり込もうとする洗脳まがいの手法ということでもなく、むしろ徹底的なディベートを経て何らかの結論を導こうとする、いわば民主主義の学習のように思われた。 児童の議論の中で、テーマを考えるための材料は一応出揃っていたようである。担任教員は無責任にウンウンうなずくだけで腹立たしく思われたが、それがこの場に求められる正しい態度だったらしい。後半になると、当面の課題解決に向けて児童の意見が2つに集約された形だったが、その2つに限ってみれば感情問題を優先するものと、あえて理性的対処を主張するものの2派を形成していたようである。説得材料として「卒業」などという観念(笑)を創作する児童もいたりして、子どももそれなりに考えていることを示していたようだった。  ただし民主主義の学習の場として明らかに不適切なのは、最初に飼育を決定したのが実質的に担任教員だったにも関わらず、これを児童が自分らで決めたことのようにすり替えていたことである。後半になるともう児童が自分らの責任と思い込まされて泣きながら議論していたのが痛々しい。 これはわが国にあるムラ社会の全体主義であり、自由意思に基づかない集団の構成員にまとめて責任を負わせるやり方である。こういうことを今でも学校教育の中で平然とやっているとすれば非常に危険であり、いつの日か自分らの決定と思い込まされたまま戦争に駆り出されて死んでいく国民を育成しているようなものである(…ちょっと左派風に表現してみた)。この点では全く納得できない映画だった。  以上、全体としてけっこう真面目に作り込んだ印象はあるが、こういう微妙な映画に正数の点を付けてしまって点数分だけ肯定的と取られるのが嫌なため、ここは採点放棄ということで0点にしておく。 なお余談として、理性派の筆頭である松原菜野花さんの母親役で出ていた大沢逸美という人は久しぶりに見た(むかし少し好きだった)。イメージがかなり違うが、ふとした表情の変化に昔の面影が感じられると言えなくもない。
[DVD(邦画)] 0点(2016-04-22 23:44:19)
137.  最後の晩餐(2004) 《ネタバレ》 
わざわざ好んで見るものでもないが監督の名前で見た。2006年にスコットランドのホラー映画祭("Dead By Dawn” Scotland's international horror film festival)に出品したとのことで結構評判がよかったらしい。 内容としては造形物やグロ描写にリアリティがなく、その一方で料理は普通に食えそうに見える。また同情したい登場人物が誰もいないこともあって、結果的に人肉嗜食自体にはそれほど嫌悪を覚えず、かえって人を食うに至る過程に一定の説得力を持たせた映画になっている。妙な理屈をつけて正当化しながら実は残虐描写の方で客を呼ぼうとする映画などよりよほどましである。 また登場人物としては、食われ役の三輪ひとみと香港の女優はさすがの美貌だが、一方で後半に登場する初老の刑事がまた強烈な印象で、これはいわゆる怪演の部類と思われる。主人公がこの汚い男まで食ったりしなかったのは当然だが、そのことからすると逆に、食うならやはり美女だという発想そのものは間違っていない気がした。 なおストーリー的には、主人公の同僚2人に対する感情が不明瞭なため、最後に式場でしでかしたことの意味がわからない(「光る通り魔」の真似?)。せっかくなので、もう少し人の心を打つような要素があってもよかったのではと思う。 ただ映像面と音楽はそれなりの印象だったので点数は少し高目につけておく。
[DVD(邦画)] 5点(2016-03-20 18:49:50)
138.  チェスト! 《ネタバレ》 
劇中の小学校で、プールの向こうに錦江湾が広がり、さらに向こうの陸地(薩摩半島)の上に雲が立つ風景は雄大である。この小学校は実際にこういう立地だったようで羨ましい。遠方には喜入の原油備蓄基地や鹿児島市街地の南部も見えていたようである。 こういった個別の撮影地は別にして、映画の設定上は鹿児島市が舞台ということで、桜島も時々映るほか市内の名所も出ていた(ドルフィンポートにはたまたま公開同年に行ってきた)。遠泳大会の際に、どこからどこまで泳いだのか見てよくわからないのは少々つらいものがあったが、終わってみればどうやら桜島の方が出発地らしかった(実際は桜島小池町から磯海水浴場まで)。  内容としては、まず導入部の展開がけっこう可笑しい。個人的にこういう失笑ネタは嫌いでない。 テーマ的には児童の成長物語ということだろうが、特に転校生に関しては結構深刻なお話になっている。死んだ父親が息子を「太か男」にしたかったのか、それとも家族を捨てた勝手な男なのか、あるいは海に引きずり込もうとする怨霊なのかがわからなくなってしまったようだが、結局は主人公とその父親の全く違う助言を両方取り入れて、否定するものは否定した上で主体的に選び取ったということらしい。 また下痢気味の少年は極めて格好悪い存在だったが、実際は両親、特に父親の存在でかなり救われている。本人も成績は悪くないのだろうし、この辺は一面的なものの見方をひっくり返して相対化しようという意図かも知れない。 一方で主人公から好きな女子へのアドバイスは名言だった。表面上の理屈はつながらないにしても、自分の存在価値を認識し自信を取り戻すための方策とすればなるほどと思われる。主人公はこれを先輩に聞いたと言っていたが、示現流の道場(正確には、劇中に出るのは「野太刀自顕流」)でこういう知恵が伝わって来たということか。 それぞれに違う事情を抱えた子どもらに若手の教員も含めて、みな悩みながらも前に進んでいこうとするお話は悪くなかった。というか、少々の未消化部分はあるようだがいい映画だった。原作付きのため基本がしっかりしているということか。  なお主人公の父親は、こういうキャラクターが地元では普通というわけでもないだろうが、言っていることがよくわからないというのは地元住民らしい雰囲気を出している。もしかして転校生の母親は初恋の人だったのか。
[DVD(邦画)] 7点(2016-02-11 23:18:18)
139.  遠くの空に消えた 《ネタバレ》 
評判が悪いようなので期待感なしで見たが、時間が長いのは別として一応見られる内容になっている。ただし独特のファンタジー感があり、始終突っ込みを入れたくなるのをひたすら我慢しながら見ている感覚だった。  中身に関してとりあえず見たことを書いておくと、まず冒頭の言葉がいわゆるお花畑的発想のようで呆れたが、実際は意外に現実的というか、夢想と現実の橋渡しのような映画になっている。 当然ながら少年少女は大人になるにつれて夢想の世界を失っていく。大人になってからも、例えば結婚の時点で残っていた夢想を振り捨てなければならない場面はありうるが、しかし少年少女の感性を持ったまま年齢を重ねることもできなくはない。夢想のままで消えてしまえば初めからなかったも同然だが、消えたと思っていたら帰って来た、というなら結果的に現実だったと確認できることになる。村を去った(消えた)側の少年にしてみれば、逆にこの村の記憶を夢のように思っていたかも知れないが、今回帰ってきたことで現実だったと再確認できたのだろう。 奇跡を起こすなどと大げさに言っておきながら、結局少年らが実現させたのは麦畑アートだけだったようである。これでUFOが来たなどとは誰も信じていなかったにせよ、彼らの心意気に少女が感動してくれたのは現実的な成果ともいえる。一方でこれが空港建設推進の立場にも一定の打撃を与えたような話になっていたが、しかし結局空港が完成していたからには大した影響もなかったらしい。これは公団の所長がこの場を去るための言い訳にしただけで、彼の立場なりの現実的な判断で旧友の要請に応えたということかも知れない。 空港ができたことで、遠くの空というのは去るだけのものではなく、帰って来るためにもあることが明らかになったようでもある。最後に出迎えが来たことで、全てが現実だったと証明された場面は正直感動的だった(2時間も遅れて来たことには突っ込まない)。  ちなみにこれを見たのは単に伊藤歩嬢が出ているからというだけの理由だが、今回は夢見る乙女の姿が清らかで美しい(牛糞まみれにならなかったのは幸い)。また少女役(大後寿々花)も表情がすごくいいのが印象的だった。そのほか、別のところで有名になった笹野鈴々音という人がどこに出るのか見ていたが、この映画では動くお人形さんのようなイメージだったのか、可愛らしくてなかなか面白い役なのだった。
[DVD(邦画)] 6点(2016-01-26 00:17:07)
140.  親指さがし 《ネタバレ》 
話としてはわかるが何か物足りない。中盤過ぎに、それらしい顔の初老の男がそれらしいことを語って、その程度の話で終わりなのかと思いながらそのままラストまで続いて本当に終わってしまったので拍子抜けした(同じ監督のこれ以前の映画でもそういう感じのものがあった)。またドラマの本筋と思われる部分に関しても、亡き少女を思う切ない気持はわかるものの、これだけ人を死なせておいて最後のその情けないツラは何だと突き放したくなるので全く共感できるところがない。 ただし、その初老の男が言っていたこと自体は一定の説得力がある(顔も説得力がある)。“本当に怖いのは人間”とかいう話は最近よくあるが、単に変質者が怖いというだけのことでなく、呪いや心霊現象やそのほか合理的に説明できないが存在するかのように扱われている全てのことが、実は人間の心の闇が生み出しているのだと取れなくもないということである。呪いの映画と思わせておいて実は呪いの映画だったというのも普通なので、この程度にドライなのはかえって新鮮味を感じなくもない。 なお自分としては伊藤歩嬢を見るのがそもそもの目的であり、楚々として線が細く声を張り上げたつもりでも弱々しくて響かないというような人物像は大変結構だったが、なぜか顔を大写しにする場面が多すぎる気がする。それをいえば男連中の顔などは汚すぎて見たくもないが。
[DVD(邦画)] 4点(2016-01-26 00:17:03)
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