1521. 映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
《ネタバレ》 評判が良いのでわざわざ観に行ったものの、完全に子供(と言うか幼児)向け映画で、これを心から楽しめると言う程純真で素敵な大人に育っている訳では、残念ながら全くないのである。大人でこれを楽しめると言うのは、ちっこくてカワイイすみっこ達がてんやわんやしているのを眺めてるだけで満足と言う、はっきり言えば女性(で、かつ心に余裕の有る人)ではないかと思う。ただ、子供向けながら手を抜かずにしっかり丁寧に(かつ子供の理解に困難が生じない様にバランスを保ちながら)つくられているのは一目瞭然で、子供向けとしては文句無しに非常に良質な作品だと思う。 [映画館(邦画)] 6点(2019-12-08 17:46:49) |
1522. キャリー(2013)
《ネタバレ》 メチャカワなクロエちゃんへの「ぽくない」批判は重々承知だが、敢えて言わせてもらえば(あくまで個人的には)雰囲気も演技もそんなに悪くはないと思う。寧ろジュリアン・ムーアの方がちと狂気が足りない(常識人ぽさが消せていない)。 で、リメイク元はバケツ以降の展開が実は非常に薄味なのが残念だったのだが、今作はそこはかなり改善しており(それでも相当マイルドにも感じるが)、一般映画ファンが観る分には十分に面白い作品になっていると思う。 ただ、このリメイクの真のコンセプトは何なのかとなると話は別(ホラーと言うには怖くなさ過ぎなのはなにも変わっておらず)。主筋もまんまリメイク元どおりで、その展開運びは(デパルマのお手本が優秀なのはあれど)そこそこではあるのだが、コンセプト的には単なる可哀そうな女の子の話(観たくもない)な訳だし。 (こうすれば良かった)改善案として、 ①大暴れをグロ全開にしてスーパースプラッタにする ②虐めっ子その他をもっと悪質にして(ネガティブな)皆殺しカタルシスを極大化する とかなら私でも思い付く。まあ、中高生向けジュブナイル・ホラーとしては今作でも十分に思うけど。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-12-08 01:47:08) |
1523. 暁に祈れ
《ネタバレ》 刑務所内の壮絶な描写とそのリアリティは凄まじい(モブの受刑者はモノホンにしか見えないし、ややドキュメンタリぽい演出もその方面で高い効果を上げている)。ただ、主展開自体はほぼほぼ想像どおりな一本調子でラストもボンヤリ。あと、特にボクシングの格闘シーンは接写と手ブレで胡麻化してるが結構に雑(主演男優は筋肉は中々だが、格闘技経験は無いのだろう)。個人的には暇なら観るかな位の出来。 [映画館(字幕)] 6点(2019-12-08 00:25:33) |
1524. 71フラグメンツ
《ネタバレ》 ある事件とそこに至る過程を(加害者・被害者の両面から)断片的な映像を積み重ねる手法で描き出そうとした映画。明確なストーリーがある様には一見は見えないつくりなのだが、取り留めなく映像を繋げているようで、そこに閉塞した社会情勢や、それを背景に異常な犯罪に至る衝動的な動機を巧みに分析・解釈して表現として結実させる手腕は天才的と言える。一級品のアート系と言える傑作。 [DVD(字幕)] 8点(2019-12-07 18:39:23) |
1525. 君の名は 第三部
《ネタバレ》 悪役の浜口一家が突如善人側にブレたりするもんだからドロドロが更に激化してもはやカオス。観ていてかなり疲れるが、どーなることかとハラハラしながら観れる。ラストはハッピーエンドでホッとした。 [DVD(邦画)] 6点(2019-12-07 18:15:56) |
1526. 君の名は 第二部
《ネタバレ》 サブストーリーを織り交ぜながらドロドロと進行するが、発生する事象が現代の観点からすると軒並み平凡で工夫が無く、中々にダルい。完全に中弛みな第二部だが、最終章への期待は膨らむ。 [DVD(邦画)] 4点(2019-12-07 18:12:04) |
1527. 女王陛下のお気に入り
《ネタバレ》 ブリティッシュ・ロイヤル・ドロドロ愛憎劇(女だらけの三角関係)。狡知全開で下劣極まりないエマ・ストーンも新鮮・鮮烈で良いのだが(若い頃から妙に目が「据わって」るから猶更凄みが有る)、女王らしい尊大さ・浮世離れ感を十二分に漂わせつつも、絶望と孤独に塗れた「魂が冷め切った様な」悲哀を醸し出すオリヴィア・コールマンが極めて秀逸で絶品。また、豪奢で薄暗いセット面も良い雰囲気(蝋燭の暗い照明が印象的)。ただ、若干暢気なタイトルに比して結構なドロドロ具合で、一部相当にドギツイ描写もあるのは一般向けには注意(流石の変態ランティモス)。 [映画館(字幕)] 8点(2019-12-07 17:47:37) |
1528. ウルトラ I LOVE YOU!
《ネタバレ》 サンドラ・ブロック演じるメアリーのキャラは(少なくともコメディキャラ的には)そこまで悪くはなく、前半の暴走ぶりは(特にコメディ部分で)後半への期待を抱かせるに十二分な出来なのだが(逆レイプシーンの唐突な感じは個人的にはかなり面白かったし)、後半の展開がコメディ・ロマンス・ハプニングの総てにおいて究極に凡庸で、何をどうしたいのか全く分からないレベルで完膚無きまでに酷い。前半のノリを後半に展開することさえ出来ていれば(少なくともコメディとしては)評価は全く異なるものになってただろうと思う。熱演(怪演)なサンドラは凛と美しい中にも手に負えない感じや色々と拗らせた狂気を巧みに表現しており、そこはやっぱりそこそこ良いのだけど。 [DVD(字幕)] 3点(2019-12-07 17:45:42) |
1529. ピッチ・パーフェクト2
《ネタバレ》 大した工夫・新機軸も無く、言っちゃあストーリーも殆ど無い。アカペラの質も据え置き(これは別に悪いことでも無いのかも)。新加入のエミリーちゃんが可愛い以外は単なる続編で、暇潰し以上にはならない程度の出来。 [インターネット(字幕)] 4点(2019-12-07 17:30:01) |
1530. ハンナ
《ネタバレ》 シアーシャちゃんは演技も雰囲気も悪くないのだが、アクション俳優じゃないのでアクションにはパワーやキレが感じられず、この面は正直出来が良くない(これで改造人間ですとか言われてもピンと来ない)。その他の面々のアクションもごく普通なレベル。中盤の展開運びが結構にダルいが、話の内容は悪くはない、がごく普通(確かに本作時点では導入編的な内容なので、この先の話をドラマ化したのは正解かも)。結局一番存在感があるのはいつものケイト・ブランシェット(知的ながらの凶悪ぶりは流石のハイレベルな仕事)。全体としてはかなり微妙な出来だが、シアーシャちゃんが好きなら観てもイイかも… [インターネット(字幕)] 4点(2019-12-07 17:23:49) |
1531. 教誨師
《ネタバレ》 分り易い感動ネタや気の利いた台詞回しを極力排した一見不出来にも思える脚本が、展開と演出の両面での冷徹なリアリティとより味わい深い鑑賞後感を生んでいる優れた構成力。演技面では大杉漣も標準以上だが、完全にイッちゃってる古舘寛治、ジジイ、あと若造役の玉置玲央(演技のオリジナリティはそこまでではないが)も中々良かったと思う。普通にオススメできる作品。 [インターネット(邦画)] 7点(2019-12-07 17:19:32) |
1532. 突然炎のごとく(1961)
《ネタバレ》 自由奔放なファムファタールと、彼女に翻弄される2人の男の愛の彷徨。男2人が親友というのもあって非常に濃密な人間関係が描かれているため、恋愛系の映画として内容はかなり高レベルで見応えは十分。一方で、魔性の女のキャラ付けは(公開当時は恐らくもっと目新しかったのだろうが)、開放的に見えた女が実は執着心が強かった、という結末も含めて現代となっては少し平凡とも言える。 [映画館(字幕)] 6点(2019-12-07 16:55:19) |
1533. ニンフォマニアック Vol.1
《ネタバレ》 ステイシー・マーティンは美人なのだが、どこか無機質な美しさで、色情「狂」の狂ってる生々しさが薄い(ゲンズブールは大分闇を感じる雰囲気なのだが)。全体としても何か表面的な内容になっている気がして、一人の奇特な女の生涯を描きながらも、少なくない部分がコメディとしてつくられているようにすら思える。ただ、このレベルの美人のハイレベルなエロシーンが満載というだけでも、(男としては)観る価値は十分に思うが。 [DVD(字幕)] 6点(2019-12-06 22:01:39) |
1534. ガンジー
《ネタバレ》 「偉大なる魂」ガンジーの奇跡の生涯の映画化にして、人類史上最も崇高な勝利の物語。全人類が観るべき映画。 [DVD(字幕)] 9点(2019-11-30 01:25:56) |
1535. クライモリ デッド・パーティ
《ネタバレ》 ショック描写はともかく、せっかく追加した殺人鬼が終始捕まってるだけなのはどうなのか(演技はなんかそこそこ良いので、調べたら有名なホラー俳優(ピンヘッド)だった)。女保安官の演技もまずまず良い。 [DVD(字幕)] 5点(2019-11-30 01:19:08) |
1536. クライモリ デッド・ビギニング
《ネタバレ》 掴みのショックシーンから45分間もの間、ほぼ何も無いのが大きく減点ではあるが、それ以降はショック描写も展開もそこそこ。すっかりグロ耐性の付いた私も「活け人肉フォンデュ」は久しぶりにキた。 [DVD(字幕)] 6点(2019-11-30 01:18:21) |
1537. クライモリ デッド・エンド
《ネタバレ》 かなりアクション寄りなホラーになった。怪物一家の怪物感はだいぶ薄れているが、グロ描写がやたらパワーアップしており、そっち方面で相当に有用(終盤はかなり凄い)。 [DVD(字幕)] 6点(2019-11-30 01:16:43) |
1538. ゆれる人魚
《ネタバレ》 美しくて残忍な人魚が織りなすファンタジック現代童話といった所だが、物語はかなり希薄・薄味(ラスト付近はそれなりに内容もあり、悪くはないが)。演出は総じて奇妙かつポップな変わった雰囲気を出せている(まあ他にこーいうの無いかっていうと無くもないんだけど、嫌いではない)。音楽も現代的かつ多種多様、分量もタップリで(半分ミュージカルと言っても過言ではないレベル)、色々と総合してプチ・アーティスティック&玄人好みアウトサイダーとして、それなりに高レベルな作品と言える。人魚の片割れ(しかもどっちかちゅーと主役な方)がもー少し可愛かったら文句無しなんだが。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-11-29 01:31:44) |
1539. 愛のコリーダ
《ネタバレ》 ロマンポルノも真っ青な、ほぼ全編濡れ場というトンデモ映画(しかもハードコア)。だが、ただエロいだけではなく、狂おしくも美しい究極の愛と頽廃美を描いたアート系としても、また表面的には悲劇的に終わりつつもその中にあるひとつの境地に辿り着いた二人の愛の到達感を見事に描き出したドラマとしても、両面で十二分に成立しており非常に面白く観れる。 8割がたを占める濡れ場の連続も一見は淡々と続いている様に見えて、緻密なシナリオに沿って静かに、かつ着実にレベルアップ・過激化していく展開はこれも飽きさせない。松田暎子はやや田舎ぽくて美人過ぎることもないが(本作の主人公としては、その雰囲気が生み出す「生々しさ」が非常に重要)、不思議と色気も大いに有って雰囲気自体はかなり良いと思う。ただ演技は表情のつくり方や仕草はともかく、とにかく台詞読みが妙に稚拙で、その点は作品の雰囲気自体にも大きく影響していると言わざるを得ないが、あまりに特徴的過ぎてもはやこれが本作にとって良いのか悪いのかは判別し難い。その一方で、藤竜也のさり気ない演技の出来は出色と言える(男ながら惚れ惚れとしてしまうモテ男ぶり)。やはりこの素晴らしい雰囲気の映画で邪魔なボカシが入るのは極めて残念かつ致命的で、極度に興醒めなので結局海外版ブルーレイを購入してしまった。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2019-11-29 01:03:58) |
1540. シャークネード エクストリーム・ミッション<TVM>
《ネタバレ》 1・2作目の成功により3作目はCG・セットその他全般で質が大幅に向上している。同様に、免罪符を得た感の有るトンデモ展開も更にエスカレートし、もはや開いた口の塞がらない程の破天荒ぶりは、(言っても未だに)チープな質感とも相まって極めて奇想天外で前代未聞な超越的映像空間を実現している。新時代のC級娯楽超大作。今作も地味にテンポも良くて楽しい。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-11-29 01:01:02)(良:1票) |