141. 宇宙戦争(2005)
《ネタバレ》 ダコタ・ファニングうるさすぎ。大気圏から出もしないのに宇宙戦争たあご大層な邦題だ。パニックによる人間同士の争いの恐ろしさを描くドラマとしては、同じくオチが悪評高い「ミスト」の方がよほど深みのあるストーリーだった。そもそもこの侵略者達は頭が良いのか馬鹿なのかよく分からん。得体の知れないものをやたらと口にしたらお腹壊すよってのは地球人のガキでも知ってるんだが。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-10-05 00:12:11) |
142. ジョゼと虎と魚たち(2003)
《ネタバレ》 全然普通の恋愛じゃないけど、妙にリアリティが漂う話。恒夫が裸のジョゼを前に「やばい、なんか俺泣きそう」っていう気持ちも本物だと思うし、ジョゼを背負いながら「俺だっていずれは年とるんだからさ」と口走ってしまった後の二人の沈黙も、ラストの恒夫の号泣も痛いくらいリアル。何でもない質素な和食がおいしそうで、思わずご飯炊きたくなる。妻夫木はそのおいしさを見事に無言で表現していて、将来「くいしん坊!万才」のレポーターに推薦したい。池脇はつい男子が拾って宝物にしたくなっちゃうような(でもだんだん邪魔になっちゃうような)痛カワイイ「壊れもの」に成りきっていて、非常に魅力的だった。上野樹里は持ち味が出せない役どころで若干ミスキャスト感があったが、ジョゼとの対決シーンだけはさすがだった。みんなが関西弁しゃべってるけど、なんか東京の風景っぽいなーとずっと思ってエンドロールを確認したら、ロケは関東だったみたいで納得。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-09-17 12:03:35) |
143. ホームレス中学生
あらま評価低いね。原作に関して何の予備知識もないまま見たが、主演が小池徹平だし小汚くなるわけないじゃん、ひょっとしてコメディ?なんて思いつつ見たので、リアリティ面の演出は最初から気にしていなかった。結果的に、最初コメディだと思っていたらだんだんシリアスな家族愛の話になってきて、話うますぎ!世間甘過ぎ!と思いつつ素直に感動してボロボロ泣いてしまった。ハナから実話だなんて思ってなかったから、逆にすんなり話に乗れたのだろう。恐らく、マスコミで騒がれていた内容を知ってから見たら私の感想も変わっていたはず。話題になればなるほど正当な評価から遠ざかる不幸な映画。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-09-16 12:05:14)(良:2票) |
144. スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
《ネタバレ》 ここで終わりかよ!!ってな消化不良感が残りますが、まあ話はテンポ良く進むので退屈しない2時間でした。流血は派手ですが心理的にジワジワ来るような怖さは全くなし。むしろあまりにあっけらかんとコミカルに人が死んでいくので、バートン好きで無ければ眉をひそめるかも。その一方、こんな殺人鬼が主人公の映画でも出てくる不遇な子供達へのまなざしがひたすらあたたかいのもこの監督ならでは。ミュージカルとしてはちょっと中途半端だったけど、唯一風刺が効いていて面白かったのは、どんな奴がどんなパイになるか?を歌ったナンバー。このあたりからどんどん物語に引き込まれました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-08-05 16:14:47) |
145. ダージリン急行
《ネタバレ》 三バカ兄弟ものと言えばサボテン・ブラザースを思い出すが、単なる類友3人組(?)のあっちとは違って肉親ならではの遠慮のなさが三者三様で可笑しい。インドに行けば人生リセットできると安直に考えるところからしてもうダメダメ感たっぷりなんだけど、なんだかんだ言って兄弟仲良しなのでギスギスしないでグダグダのままやりすごせてしまう。幼い頃の力関係のまま兄も弟も成長していないので、真剣にごっこ遊びをする幼児のように、何があってもとりあえず「心の旅」を全うしようとするのが馬鹿馬鹿しくも憎めない。なんか和みました。 唯一今後がちょっと心配なピーターの彼女だが、あんなバカはとっとと見限ってもらうもんもらって強く生きていって欲しい(笑) [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-31 11:56:49) |
146. スピード・レーサー
とにかく全編極彩色ベースなので見ていてかなり疲れる画像ではある。映画館で見たら確実に頭痛がするんじゃないかと思うが、自宅の42インチモニターで鑑賞していると、もっと大きい画面で見たいような気もしてきた。映像は派手だがストーリーは適当に追ってレースシーンだけを観ても楽しめるし、小ネタアクションも豊富にちりばめられ、さらにオトナシーンはなぜかきっちり配慮されている(笑)ので、超贅沢な子供向け映画として傑作かと。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2009-07-30 22:27:33) |
147. ブレス
《ネタバレ》 一言もしゃべらずにあそこまで表現できる美しい瞳のチャン・チェンに危うく惚れそうになるが、全体的に痛い映画だった。笑って良いんだか分からないシーンで、血迷った中年主婦の音痴な振り付きの歌を何度も聞かされるのは正直苦痛だった。ただし、ラスト近くのありえないラブシーンは露出が少ない割に妙にそそられるので、途中で見るのをやめなくて良かったと思った(笑) [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-30 22:10:13) |
148. 亀は意外と速く泳ぐ
三木ワールド全開。私は大好きです。ゆるいんだか豪快なんだか分からない登場人物たちの、ふざけてんだか真剣なんだか分からない謎の行動。このツボにはまれる自分はきっと、かなり幸せなそこそこ人生を歩んでいるんだと思う。人を傷つける様子を字幕まで出して笑うことを強要するテレビのお笑い番組よりよっぽどリラックスして楽しめます。目隠シストさんのレビューを読んで深く共感し、タイトルに込められたメッセージをようやく理解し、この映画がさらに好きになりました。そこそこの人々のそこそこ人生に愛を込めて力一杯のエールを♪ [CS・衛星(邦画)] 9点(2009-07-29 08:20:07)(良:1票) |
149. 純喫茶磯辺
ダッサダサのインテリア&セクハラ誘因そのものみたいな制服を店員に着せておいて純喫茶と気取って悦に入る親父の馬鹿さ加減がもう、自分の父親を見ているようで情けなくて涙が出たww 人間って本当にどうしようもなく馬鹿で愛おしい。それが他人だったら笑って見ていられるけど、肉親だと心底うんざり、まして年頃の女子にはキツイ。そういう男親に限って娘の気持ちにやたら鈍感。悪気はなくても破壊力ばっちりな鈍感さ。でも、そういう父親を見て育つと自然と娘にだめんず免疫ができるので、長い目で見ると教育的には◎だったりする(笑) [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-28 14:40:29)(笑:1票) |
150. インベージョン
《ネタバレ》 エイリアン的な冷たい美貌のニコール・キッドマンがヒロインだと、無表情を装うのは朝飯前という気がしてあんまりハラハラしないのだった。敵の感染拡大の方法が下品すぎてオエー!!生理的不快感をかき立てるシーンが多いので食事の前後の鑑賞は避けるべし。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-26 00:08:55) |
151. フィクサー(2007)
後半物語が加速的に動き出してからは面白かったが、そこに行き着くまでが冗長に感じてちと疲れた。渋い題材を上手にまとめた佳作という印象だが、裏社会に生きる男の悲哀を演じるには、クルーニーはやっぱり善人面すぎるような。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-26 00:01:40) |
152. NANA
あれだけ対照的な二人が仲良しってのがそもそもファンタジーなので良くも悪くも少女漫画的に成功している。本人達は真剣でも大人から見ると青臭くて見てられないってカップルばっか出てくるので、自分がいかにこの映画のターゲットから外れているのかがよく分かる。ハチのキャラはかなりウザイけど、宮崎あおいの可愛いさでギリギリ許せる。ナナのキャラはかなり怖いけど、中島美嘉の持ち味で納得感出まくり。ストーリーに深みはないが、キャスティングによるキャラ立ちが秀逸で面白かった。しかし一緒に風呂入っていちゃついてても全く血の気の感じられない男女ってのもすごいな。爬虫類か? [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-07-25 23:54:10) |
153. ツォツィ
題材は悪くないのに、展開が乱暴すぎて気持ちの持って行き場が無い。不良少年の改心を描くのかと思ったが単なる行き当たりばったりの行動という気もするし、その幼さを許すには既に犯した罪が重すぎるし。豊かな国では性善説がもはや成り立たず、生活苦とは無関係に我が子を殺す母親もいるわけだが、貧しい国だからこそ心の品性は失わずにいようというメッセージなのか。セリフ無しで感情の変化を表現できる主演の若者の演技力はなかなかすごいと思った。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2009-07-23 14:26:55) |
154. 天使のくれた時間
《ネタバレ》 途中テンポが悪くてちょっとダレるけど、悪人が出てこない(強いて言えばあの天使こそが性悪者?)ので心やすく鑑賞できる可愛いファンタジー。エンディングへの持って行き方もあたたかみを感じる遠景が中心で、天使がほくそ笑んでいる気分を味わえる。ティア・レオーニがとてもキュートで魅力的。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-23 12:10:12) |
155. THE 有頂天ホテル
芝居だったら無茶な展開もそれなりに楽しめたのかも知れないけど…映画で観るには無理のありすぎるストーリーだった。フジテレビ臭がプンプンしてますが、豪華ゲスト目白押しのバラエティ番組だと思えばいいのか。人気役者を集めて端から宴会芸を披露させているような下らなさ。興ざめでした。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2009-07-23 11:53:43) |
156. クリムト
クリムトの作品とマルコヴィッチが好きなので観てみたが、芸術家の妄想を陳腐に見せずに映像化するのは厳しいなーと思わざるを得なかった。ただ、エゴン・シーレを演じていた役者があまりにもシーレのイメージにぴったりだったので誰かと思ったらクラウス・キンスキーの息子というのに驚いた。キャスティングは◎だったのに、惜しい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-23 11:38:59) |
157. オーシャンズ11
《ネタバレ》 豪華キャストなのに中味うっすー!おまけに泥棒映画なのに緊張感ゼロ。あえて良い点を探すなら、軽くてお洒落っぽいのでヴァニティ・フェア誌を眺める気分でやたらリラックスして観られるし、世間話の種にもなる。つまり美容院で流すが吉。あと、他にも指摘している人がいますが、ジュリア・ロバーツの立ち居振る舞いがどうにも品がないのが気になりました。こんな女のためにそこまでするの?と思わせてしまってはお話にならないでしょーが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-07-23 11:29:23) |
158. ダーウィン・アワード
馬鹿な人間を笑うというより、主人公を含め、人間のどうしようもない愚かさを笑って許そうという趣旨の映画だと思う。一人で大恥をかいた時、周りの人間に見なかったふりをされるよりいっそ爆笑してもらった方が救われることもある。不幸にも愚かな死に様でこの世を去った人々の存在意義を証明するダーウィン賞の発想は、実は人間愛に満ちているのでは(笑)。「実際のところ、勇気と愚かさはほぼ同義」ってシーンについ爆笑したが、話が進むにつれて、過剰な警戒心も愚かさとほぼ同義ということが分かる仕組み。すごく面白かった。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-22 13:48:21) |
159. マイ・ブルーベリー・ナイツ
普通の女の子が失恋がきっかけの旅を経て成長するという、まあどこにでもありそうな話を、カーウァイ流のセンスでお洒落に撮るとこうなる。ノラがとりたてて華があるわけではないが可愛い気のある女の子を好演。レディングの大好きな曲をここぞ!というところで流してくれて嬉しかった。インテリアやメニューなど、アメリカのダイナー的空間が好きな人にはかなりオススメ。私もあんな居心地良さそうな店が近くにあったら絶対入り浸ると思う。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-22 12:12:10) |
160. アキレスと亀
ガンガン人が死ぬけどまったく頓着されていないのがすごい。美大仲間(?)の無茶っぷりには不謹慎ながらつい笑ってしまった。芸術に生きるって命がけなのね、と凡人の私は思うわけだが、芸術家にとってはただ単に強烈な表現欲に突き動かされて生きていると、自分や他人の命に頓着している暇がないのかも、と思った。またそれが世に出て花開くかどうかは本人の実力以上に運に左右される面が大きいのだろう。運が良ければ岡本太郎コース、悪ければ真知寿コース。でもどっちが幸せかは本人にしか分からない。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-07-16 13:52:03) |