161. スチュアート・リトル
以前ハムスターを飼ってたこともあり、こういう小動物は自然と愛着がわく。いくら現実世界から逸脱してて、随所に突っ込みどころはあっても、現実にもこうなったらいいなぁという思いで見てるから、何でも許せてしまう。リトル夫妻やその親族も元気で団結力があるし、猫のスノーベルも憎めないキャラ。ニセの父母もスチュアートを食うくらいのキャラ立ち。CG技術もすごいし、猫を手なづけてあそこまでの演技をさせたのもすごいと思う。マイケル・J・フォックスの声には癒されるね。 5点(2004-01-01 00:43:43) |
162. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 うーん、そこまで入り込めなかった。恐くもないし、核心が分かりづらい。1度見ただけじゃ理解できないのかも。キューブリック監督が時代を経てもまっったく色あせることのない映像を残してくれていることはすごいと感じたが…。 閉塞感と館に眠る呪いが彼の人格を切り刻んでしまったんだろうけど、バーのシーンとか、グレティのおっさんとダンスパーティーで逢うシーンとか、幻覚なのか現実なのかよく分からなかった。彼との出会いが結局さらに破滅させていくことになるのだが。彼は望んでそうしたのだろうか、自由が欲しかったのかな。ストーリーのキーとなる部分は大体分かったけど、もう少しジャックの心の動きの変化を細かく追って欲しかったなぁ。映像美とキャストの演技は納得できるものでした。特にジャック・ニコルソンは狼キャラがピッタリです。 5点(2004-01-01 00:42:02) |
163. エリザベス
《ネタバレ》 国家と結婚したとされる彼女の心の葛藤、そして歴史的な背景が混ぜ合わさって、自立していく過程はしっかり描けていたと思う。ケイト・ブランシェットの演技は最後は鬼気迫るというか、開眼したかのようなものだった。あまり西洋史の伝記に出てくるような映画は見たことなかったのである意味新鮮だったが、公爵の多さや、どれが敵国でどれが味方で、どいつとどいつが造反してるんだっけ?とかごっちゃになってしまった部分がある。衣装も似てるし、ひげ生やしてるし…。歴史的教養がなさすぎなのも問題だ(汗)。カトリックとプロテスタントの違いがそもそも分からん(激汗)。アンジュー公の女装とかエリザベスが法案審理の際に演説の内容を苦心してリハしてる姿とか、そういうユーモアある部分が心に残ってしまう。やっぱ荘厳すぎてこういう類の映画は向いてないわ。こういうのを見る際には相当気合いを入れて意気込まないと無理。 4点(2003-12-30 22:18:20) |
164. デッドマン・ウォーキング
《ネタバレ》 死刑問題について考えさせられる作品。彼女がシスターであるからこそ、死刑について新しいアプローチの仕方が生まれたんだとも思う。「彼はモンスターだ。」と死刑執行を切に願う遺族たち、それに真摯に耳を傾けて涙を流す姿。また白人至上主義を謳う死刑囚にやさしく愛というものを思い出させ、家族と再び一緒につなげていく。さらに周りの目が冷たくなっているのを感じながらも、一人の人間に対して真実の告白をやんわりと促し、「これで人間の誇りをもって死ねる、あなたは神の子だ。」と最後にきちっと彼に人間的な姿を再生させる彼女の何ともいえない魅力に引き込まれた(彼女自身の葛藤も見逃せないが)。 これらの演技をスーザン・サランドン、ショーン・ペンと実力派の俳優が演じていたことで、脚本の素晴らしさをそのままフィルムに残すことができたと思う。あと印象に残るセリフが多かった。「死ぬ時になって初めて愛を知った。愛をありがとう。」なんて… 最後にひとつ、どうして彼は彼女に救いの手紙を送ってきたのか、そのきっかけだけ知りたかった。 8点(2003-12-30 22:02:41) |
165. ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ!
《ネタバレ》 少々お下劣な部分もあり、重い映画を見た後にちょいと見るにはいいかも。スクール内外でのビミョーな人間関係の連鎖が描かれていて面白い。結末もそれぞれ戻るべき鞘に収まった感じで、まあこんなもんかというところ。個人的にはタミーが一番幸せに終わったのかなと思う。正直者がバカを見ることはない、と。あと、リースの衣装にはちょっとダサすぎて幻滅。あんなダブダブのズボンはやめてくれー! 5点(2003-12-29 23:34:08) |
166. ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版
《ネタバレ》 非常に美しい世界観があふれた作品。懐かしい白黒映画がともす光と一瞬訪れる影(闇?)、その中で目に浮かぶ涙が光る演出。カメラワークの勝利でもあると思う。キャストがみな表情豊かで素晴らしい。特に少年時代の子。3代続く物語なので、3時間という長い時間もトトの成長段階で一区切りつくので、気分を入れ替えながら見れたのであっという間だった。彼の成長、そして時代の変遷とともに変わる街並み、人。いろんなことが同時進行しているにも関わらずいつまでも変わらないエレナへの想いを持ち続けている姿は中年期のトトの含みを持たせた演技にも分かるように、純粋で印象的。アルフレードの忠告は、少し腑に落ちない部分もあったけど、自分の映写室での孤独感を、トトには味合わせたくない、もっと広いところで自由に羽ばたいて欲しいという願いがあったんじゃないかなぁ。 7点(2003-12-29 23:27:56) |
167. アンタッチャブル
《ネタバレ》 うん、一本筋が通った正統派アメリカ映画という感じで、素直に面白かったというのが感想。しかし町全体がすさんでいるという感じはなくて、ごく一部に潜伏しているマフィアが裏で手を回しているから、町は平穏としている中で、突然銃撃戦が繰り広げられるという感じが非常に恐怖感を生み出していると思う。(「カリートの道」なんかは町全体が殺伐としてた)その決定的シーンが駅の階段のシーン。あれが一番の見せ場だよな~誰がよかったというわけじゃなく、その雰囲気がかっこよすぎ。 6点(2003-12-26 23:10:56) |
168. 戦場のメリークリスマス
どいつとどいつがつながってるのか、という人物の相関関係は、1度見ただけでは分からなかったけど、たけしの鬼畜の演技とかから日本軍が戦場で残してきたものの雰囲気は伝わってきた。一番印象的なのは、セリアズの回想シーンかな。長い間祖国を離れたので弟を夢にまで見る気持ちも分かるが、あまりにもデビッド・ボウイが少年役には無理があるほど老けてたので違った意味で印象に残った。にしても女性が1人も出てこない映画って珍しいのでは。教授の演技はまあこんなもんとして、眉毛や鼻筋とか戦争中なのにきれいにメイクされていた…かなり違和感を感じてしまった。音楽がすばらしいのでこの点数でもいい方。 2点(2003-12-26 23:00:31) |
169. セブン・イヤーズ・イン・チベット
《ネタバレ》 際立ったキャラがいないせいか、派手さはなく、非常に淡々としてた。たまにはこういう作品もいい。あまりお金がかかってないのかな、荘厳さは映像の中からあまり感じられかったのは残念。でも実話を元にした作品で、はじめはつんつんしてたハインリヒ・ハラー(ブラッド・ピット)がチベットで様々な経験をすることで何かを悟り、まだ見ぬ息子への愛情を深くする過程は印象的。相手側の文化を知り、受け入れることこそ素晴らしい…ダライ・ラマさんいいことおっしゃいます。私もチベットに行って煩悩を捨て去りたいもんだよ。チベットが中国の自治体であることは知ってたけど、そうなる過程で100万人も殺される中国軍の進駐が行われていたなんて知らなかった。勉強になりました。 5点(2003-12-26 01:26:57) |
170. ダイ・ハード2
《ネタバレ》 個人的には閉塞空間での戦いであった1の方が舞台設定的には好きだったが、今回の広空間での戦いも十分楽しめた。 なんとも毎回ついてないジョン・マクレーンではあるが、正義感とスリルを求めて一人戦いを求める姿は、「仕方ねぇか~」という感じではじめは嫌々のように見えて、結局ドデカくやっちゃうんだよな。やっぱブルース・ウィリスといえばこれだ。でも今回は、偶然が重なり合った幸運が味方した印象はなく、自分の嗅覚と、いろんな人との関わり合いで情報を得てテロリストを倒すという感じで、彼の一人舞台ではなかった。そこが前作と比べて若干淋しかったところだけどね。テロ対策特殊部隊がまったく機能してないなぁと思ってたらそういうことだったのね(一番ネタバレしちゃいけない)。管制塔の指揮官と、マクレーンに板ばさみになっていた警備本部長の姿が面白くて話の中でいい味を出してた。 7点(2003-12-26 01:25:50) |
171. ファンタスティック・プラネット
《ネタバレ》 原画を1枚1枚長い年月をかけてつなぎ合わせたというある意味大作なわけだが、かなり独特な世界観は感じられたけど、少しテーマが重かったので、見終わった後はドヨーンと沈んでしまった。人間は昆虫のアリの世界みたいなもんかな。柔よく剛を制す、というか。人間を野蛮人種と言ってるが、人間何もしてないぞ?その知識と教養が脅威とか言ってたけど、ただドラール人に怯えて隠れて生活していただけで…ドラール人が駆逐しようとする理由がよく分からんかった。もしそうならデカいんだからまとめて始末すればいいものを、チマチマとしててじれったかった。血を見ない戦いが続いていたけど、結局はそうなってしまうんだよな…アニメながら難しいテーマが詰め込まれてます。 3点(2003-12-26 01:23:50) |
172. ドラキュラ(1992)
《ネタバレ》 ドラキュラ伯爵の七変化、恋の魔法と呪い、時代を超えた愛など、一人舞台、とくと拝見いたしました。猿になってみたり、ドラクエのボスみたいになってみたり、気体になってみたり、そのストーカーぶりと行動力には驚きました。最後ミーナがドラキュラにとどめをさしたのは、光が差してきたからかなぁ。眠い目をこすりながら見てたのでよく分かりませんでした。最後はドラキュラとアンソニー・ホプキンスがごっちゃになってしまってた。 4点(2003-12-24 23:56:59) |
173. シザーハンズ
《ネタバレ》 最初ジャケットを見た時はホラーではないかと思ってしまった。手がハサミの人造人間なんて書いてあれば誰でもそう思うよな。それを視聴者の心理を逆手にとって、切ないラブストーリーに仕立て上げたのは発想が柔らかいと思った(寓話がオリジナルだけど)。 心臓がクッキーの人間(笑)が、感情を暴走させて、いつ凶器ともなり得る手を振りかざすとも限らないのに、町の人々がエドワードを受け入れていたのには、やっぱ寓話ならではのこじつけ?なのかな。エドワードのように純粋な心を持った人ほど、憎悪を覚えると、それが制御できず、行動にも乱れが出てくる。今まで感じたことのない絶望感のようなものにさいなまれ、ノイローゼ気味になるような感じかな?生身の人間にも通ずることだと思う。 時々出てくるエドワードの純粋さから出るほのかな笑顔に、見とれてしまったし、キム役のウィノナ・ライダーが本当にかわいい。彼女ブロンドではないよね?すごく似合ってる。 ま、世間ではカップルがいちゃついている中、純粋な気持ちに回帰でき、少しは気持ちが晴れましたよ(笑)。 6点(2003-12-24 23:46:04) |
174. めぐり逢えたら
《ネタバレ》 映画の見すぎで運命でめぐり合うこと人こそ結婚相手にふさわしいと考えている女アニー(メグ・ライアン)は少しファンタジーな部分に頭がいってしまっているが、運命というサインを一番強く受け止めていたジョナ(サムの息子)の家出?にあわてて取り戻しに向かったサム(トム・ハンクス)は至極冷静で、運命なんて信じてない。だからラストは一方的なこじつけという気がしてなーんか釈然としなかった。二人が交わした会話は道端と、最後の屋上だけでしょ?キャスト同士あまり接してないから、最後気持ちを通じ合って盛り上がるという雰囲気が感じられなかった。表情がすごくビミョーで、ちょっと冷めてたように感じたもん。最初のラジオのシーンから展開の仕方は面白いと思ったけど。少し無理のある話ですわ。 5点(2003-12-24 00:18:31) |
175. ファイト・クラブ
《ネタバレ》 当初イメージしてた映画とは全然違った。まさか二重人格の世界を描いたものとは。かなり奥の深い良作だと思う。あとで気になった場面を見返してみたけど、同一人物として認識しながら見ることで、さらにその世界観にはまっていった。最初は夢遊病なのかと思ったけど、頭の中に天使と悪魔が一体ずついて、それが一つの体を利用して争っているとは、ラストまで分からなかった(鈍感)。 結局彼は一睡もできてないんだよな。ジャックが眠るとタイラーが起き出すんだから…そして結局は自虐行為を繰り返してたことになるから、身も心もボロボロだわな。殴り合いで過去や嫌なことを忘れ、生きていることや現実の職業や財産を否定したかった気持ちは、ジャックにもあったんだろうけど、タイラーはジャックの中で抑え切れなかった気持ちを代弁してくれたわけで、憎めないんだけど、それがカルトとか出すぎた方向に行ってしまった部分で誤算だったのかも。二重人格って共存はできないものなのかなぁ。 8点(2003-12-24 00:06:58) |
176. ウェディング・シンガー
自分で作詞作曲していると、その時の気分が素直に歌に表現されるんだろうな。この映画でも歌に表情があるかのような感じで、その時のロビーの気持ちを代弁していた。歌でしか最後表現する手はなかったのか?と思う人もいるかもしれないけど、全ての気持ちがそこに集約されている最高の方法だったと思う。しかしウェディング・シンガーとして働いている時といい、最後といい、ほとんど即興でしょう?すごいよねぇ。ストーリーも、裏切られることなく、「ここでこうなったらいいな~」と思う大体その通りに進んでくれた。ドリュー・バリモアは絶対こういう役が合うよな。「チャーリーズ・エンジェル」の彼女よりよっぽどいいわ。イメージから脱皮せんといけんのはあるだろうけど、個人的にはこういうピュアな感じの役の方がいい。ぽっちゃり好きにはあのビーバー顔がたまりません。 7点(2003-12-22 23:29:25)(良:1票) |
177. パーフェクト・サークル
脚本の人が実際の紛争を命からがら逃げ延びた経験をもつだけにリアリティがあるが、いかんせん重かった。 タイトルの意味がよく分からなかったが、あんな形でサークルを書く運命になるとはね。もっと他のことを想像してた。 どこからでも砲弾が飛んでくる中で、それでも市民は生活のために町に出る姿はちょっと想像を絶してた。 それと同時に夜空に飛び散る砲弾を、涼しい顔で眺めるハムザの姿も…彼の思いついたらすぐ危険を省みず行動に移してしまうところは、自分が首を吊って死んでいる姿が目の前に何度も現れることでも分かるように、常に死を覚悟した上での行動だったんだろう。だからあんなに冷静に戦争というものを受け止められたんだろうな。離れ離れになった家族がハムザの中の幻影として彼に助言をしてくれるシーンは、よく分からなかった。マイナスになるようなことしか言わないんだもん。詩人という設定ははたして意味はあったのかな…あと、ケリムとアーディスの孤児役の子たちは、実際の難民から選んだという話を聞いて、驚いた。耳が不自由な子の演技はなかなかだった。 4点(2003-12-22 20:46:49) |
178. ダイ・ハード
ブルース・ウィリス、ムサいおっさんが孤軍奮闘するわけであるが、知力より警官として現場で培ってきたカンや行動力でテロリストの目をくらませ、片付けてしまう姿には視覚的にはムサいんだけど、感覚的には清涼感を感じた。ホント、スタントなしで全部生身の体で体当たりしてたのはすごい!警視やFBIの捜査官が登場しても、「現場にいないやつに何が分かる」といった感じであしらう姿は印象的(踊る~を思い出した?)。ビルの爆破なんか15年前の作品とは思えないほどのデキだった。テロリストがもっと毒々しくて殺伐としてればなおよかった?(少し機転が利かずあっさりしてたので) 7点(2003-12-18 21:53:36) |
179. ギルバート・グレイプ
《ネタバレ》 実はジョニー・デップという人を初めて見た(鑑賞歴3ヶ月)。男でも惚れるね。ちょっとかっこよすぎでないか…? とまあさておき、この映画。個性や特徴の強い登場人物(弟や母親)がいて、ギルバートが陰に隠れてしまってた気も。(ディカプリオすごい) 家族内の問題と共に、ベッキーとの恋話も進んでいくわけだけど、若干焦点がぼやけた感は否めないかな。 でも、この家族だけは何があっても守る!という大黒柱としてのギルバートの決意はかっこよかった。 父親が死んで、いつもそばにいなくてはならないアーニーがいて、動かない母親がいて… おばちゃんといかがわしいことしたいのも分かるよ(汗)。恋もろくにできず、小さい町でこじんまりと夢も持てず暮らしてきた彼ではあるけど、だからこそトレイラーで奔放に放浪の旅を続けるベッキーたちが毎年うらやましく思えたんだろうな。 お金があればトレイラー1台買って、兄弟で暮らせるんだろうけどね。家燃やしちゃったわけだからね…それからの1年彼らはどうやって暮らしたんだろう。 母親が死期を悟って実際すぐに亡くなってしまったのは彼らにとって都合のいいことだったのだろうかと思えてならないけど… 7点(2003-12-18 03:35:29)(良:1票) |
180. クレイマー、クレイマー
メイキングを見てから本編を見たのだが、ダスティン・ホフマンは撮影当時実生活でも離婚の危機を迎えていたという。 焦げたフライパンを落としてからかんしゃくを起こしたり、久々に妻と再会したシーンでグラスをはたいて割ったりするシーンとかはとてもアドリブとは思えないものだった(汗)。 場面ごとを間延びさせずに、要点だけを切り取った作品だけに、父子、夫妻とその周りの関係だけに焦点が当てられてたので、訴えかけてくる度合いも強い。子役の子も冷静でとても素直なんだけど、子供の感情を思い切り出して演技していたので、すごい子役だと思った。自然に見せるところが難しいと思うので。メリル・ストリープのきれいでナチュラルな演技はこの時期からすでに発揮されてたんですね。個人的に話と外れるけど、法廷のシーンでいかにもクレイマーの弁護士が「勝ち目がない」という雰囲気で顔をしかめてたところがすごく笑えてしまった。 6点(2003-12-17 20:27:39) |