161. ソーシャル・ネットワーク
《ネタバレ》 速い展開でスタイリッシュなのは良いのだけども、中盤は物語自体がスローになるので退屈。 舞台化するといいんじゃないかな。三谷幸喜あたりの脚本で。 理系の孤独な秀才が、モテモテの男たちのはなをあかす様子が爽快だった。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-16 23:56:09) |
162. メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
《ネタバレ》 二人の男と一人の死体、っていう設定のロードムービー。死体とともに映画を進めるっていうのは確か『偶然にも最悪な少年』だったかな。よく覚えてないけど。 死体の顔にアリが群がっていたから、焼き払おうっていうのとか、そういうノリを押しとおして、別役実的世界を作っていただけたら良かった。 [DVD(吹替)] 7点(2011-01-09 22:54:42) |
163. キック・アス
《ネタバレ》 今はやりの正義について問いかけるうんたらかんたらを一切無視して、単純な勧善懲悪を楽しめば十分だと思う。ただ煮え切れないこととして、正義の味方の名のもとに人をサクサク殺害することがただしいのかっていうことか。 ネット中継されたあのシーンなんかは、中東の首切り動画に対するメタファーみたいだし。バッドマンのコスプレは『ダークナイト』っぽいし。 [映画館(字幕)] 8点(2011-01-07 23:06:30)(良:1票) |
164. ニッポンの大家族 Saiko! The Large family 放送禁止 劇場版
《ネタバレ》 パラノーマルアクティビティジャパンのレビュー書いたら、この映画がいつのまにか登録されていたことに気づいたのでレビュー、いまさらですが。 えっとですね、『放送禁止』は面白いんですよ、僕DVDBOX持ってますもん。とくに2作目は名作の呼び声高い。 その続編として、原作の良さ、怖さを上手く引き継ぎつつ、それを発展させているのが素晴らしい。ぜひとも長江監督に置かれましては引き続き放送禁止を作り続けていただきたい。『強打』『行こロス』 [映画館(邦画)] 9点(2010-11-28 23:25:58) |
165. パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT
《ネタバレ》 原作のレビューでも述べたが、この映画は悪霊とかデビルとかは一切関係なく、起こる現象は女の謀略なのだと俺は思っている。今回は、できそこないの弟と家族を顧みない父を計画的に殺害すべく姉が仕組んだことなのだ。母は屋根裏や押入れでラップ音や器物破損を仕組んでいる。当然姉は足にけがなんかしていない。 監督が長江ということで、きっと『放送禁止』のような2重構造の本作を撮ってくれると大いに期待した。だから終始画面の隅々にまで注目した。どこかに母が見きれていないか、具合が悪くなったお友達の連絡先が書いてないか、もしくは意味深な習字が掲示されていないか。 ・・・しかし、それらの期待は裏切られた。唯一お祓いの祭壇の胡散臭さが萌えたけど、長江ギミックは確認できなかった。あげくの果てにはラスト姉が貞子化してしまいげんなり。 それでも俺は信じている。これは姉と母の陰謀であると。悪霊とかデビルとかは存在しない。 [映画館(邦画)] 6点(2010-11-28 23:21:02) |
166. カフカの「城」<TVM>
《ネタバレ》 あの分厚くて字ばっかりの小説を2時間の映像に翻訳したことは偉い。だけども、面白くはなかった。途中から小説のディティールの再現にやりがいを感じ始めたのだろうか、肝心の映画の面白さが遠のいていった。まあハネケだからそれでいいのだろうけど。 あのラスト、続きはどうなるんだろうか、すごくロマンを感じる。 [DVD(字幕)] 6点(2010-11-28 23:12:03) |
167. 十三人の刺客(2010)
《ネタバレ》 最近疲れてたのでスカッとした。 ただ、武士道というのだろうか、命を賭して護りたいものとか、そして命を惜しまず戦いに挑む姿とか、どうしても納得することができなかった。その生きざまがかっこいいことは分かるんだけども、稲垣のように死ぬ時は、痛い!死ぬのが怖い!と嘆くものなのではないか。 切腹ってのも俺の感覚としてどうも納得できない。無理だろ、あんなこと自分でやるなんて。できるもんなの?やるやつばかじゃないの? [映画館(邦画)] 8点(2010-10-15 22:20:54) |
168. 第9地区
《ネタバレ》 なんかへんてこな映画だった。あんだけの科学技術をお持ちなのだから、気持ちよくずばずば人類を虐殺してしまえばいいのに。 差別意識を浮き彫りにすることに成功していたと思う。恋人との電話のやりとりはまるで男がエイズになったときのやりとりにおきかえらえる。異星人の武器も爽快。 [DVD(吹替)] 9点(2010-10-06 21:38:05) |
169. 食堂かたつむり
だからさ、結局なにをもって我々を楽しませたいのさ。原作が面白いと思ったから映画にしたんだろ、ぜんぜんおもしろくねえんだけど。ハト食ってねえで母食え。 [DVD(邦画)] 3点(2010-10-06 21:31:00) |
170. 妖怪大戦争(1968)
この質感、ストーリー、クオリティ、総じてこの映画。もうこれから先絶対に登場しないであろう。そういう意味で文化財てきな映画と言っていい。ろくろ首や二面女のエロがあれば、これは文化財ではなく、「重要文化財」になれた。 [DVD(邦画)] 5点(2010-08-30 00:33:27)(笑:1票) |
171. カラフル(2010)
《ネタバレ》 『カラフル』における避けて通ってはいけないものの一つに“背景画”があると思う。手書きとは思えないまるで実写のような絵の上でアニメの人物が動く。『スカイクロウラー』においては背景と人物のコントラストが濃かった。いま思えば押井は背景に対していかにかっこいいかを追及していたようないんしょうだが、『カラフル』の背景はまるで人物のように能弁に語る。 平田オリザ先生はその著書等で「人は環境によって喋らせられている」と主張している。まさにその摂理にこの背景画は従っている。この背景にこのセリフありと言わんばかり。シーンが切り替わり、背景が更新された瞬間にそのシーンの主張がスクリーン全面から高濃度に飛び出てくる。 『カラフル』がアニメという方法を選択したのは、原恵一がアニメしか撮れないのかもしれないけども、この背景の能弁さを活かしたかったからだと受け止めた。それにしてもあんなに精巧な絵、どうやって描くんだろう。 いつまでも心に残るあの鍋のシーンでの父の演技も素晴らしい。兄貴がティッシュを父にだけ渡さないあの間合いと、実はそのあとにちょっとだけ涙がにじんでいた父。『息もできない』においてサンフンが泣いた時よりもぐっときた。たったあれだけの涙なのに。たった。映画って難しいね、沢山泣けばいいってもんじゃない。 [映画館(邦画)] 9点(2010-08-30 00:24:50)(良:2票) |
172. ティンカー・ベルと月の石
《ネタバレ》 仕事でミスをしたときは、報連相。 [DVD(吹替)] 6点(2010-08-19 21:56:19) |
173. 借りぐらしのアリエッティ
《ネタバレ》 記念すべき600レブー! 最後猫とアリエッティが見つめあい意気投合するが、あれも納得いかない。あの時猫がアリエッティを一飲みするんじゃないかとひやひやした。無言でただ見つめあう。何かテレパシーだったのか。 で少年が生きる希望を持つのだが、あれも不思議。我々映画を観るモノには分からない、何か大きなものを少年はアリエッティから得たのだろうきっと。よかったね。 とまあ『トイストーリー3』にはまだ遥か及ばない感じであったけれども、ステュディオディヴリにおかれましては、こんな感じで若き才能をどんどん開花させていって、ハイペースで作品を送り出してほしい。なにもかの大作クラスは欲しない、今回みたいなさっぱり味の小品、試作品でいいから、2年に3本ペースがいい。もちろん宮崎五郎の新作、日本人は首を長くして待っている! [映画館(邦画)] 7点(2010-08-17 21:02:04)(良:1票) |
174. インセプション
《ネタバレ》 インランドエンパイアを分かりやすくしたかんじ。 街がぐにゃーってまるまるあの夢の中のあいまいな感じを後半欲しかった。強固な要塞とかでなく、インランドエンパイアみたいなぐにゃぐにゃした世界を。 [映画館(字幕)] 7点(2010-08-09 22:11:48) |
175. トイ・ストーリー3
《ネタバレ》 もうさ、この映画でPIXARは絶筆してもいいですよ。それくらい素晴らしい。 戸惑いを隠せない。PIXARが本気を出すと何が起こるのか、それを目の当たりにしてしまった。トグロ100%を見た時のような、腰の抜ける感覚。 アンディがおもちゃを一人ずつ紹介するあのシーン、おもちゃたちは表情を変えずに“おもちゃ”として紹介される。あの固定された表情の奥での彼らの感情は、3DとかCGとか関係ない、普遍的な愛を感じる。 まさに、このシーンは、この映画のカーテンコールなのだ。スタンディングオーベーション、本当はしたかった。だけど映画館で拍手は起こっていた。 アンディの優しさに、おもちゃたちのせつなさに、PIXARの偉業に、そして、俺自身が手放してきたかつてのおもちゃたちに、限りない感謝。ありがとう! [映画館(吹替)] 10点(2010-07-22 21:58:31)(良:1票) |
176. THE WAVE ウェイヴ
《ネタバレ》 esに比べて物足りなかった。 まず、生徒がああなっていくところにどうしてもリアリティがない。esには、「もし自分があの場にいたら、同じようになっていたのかもしれない」という気持ちにさせられるものがある。だけどもこの映画にはそれが無い。 この映画には“観測者”がいない。esには実験の主催者がいたので、それが観客の視点となり、心理の脆弱さに恐怖を覚えられる。しかしこの映画はその視点が無い。だからリアリティが無いのだろう。 そもそも、ナチスに心を奪われたあの民衆の「ジークハイル!」の大合唱(『意志の勝利』参照)は、心理実験で再現できるものなのだろうか。 どうせなら、学校中にあのウェイヴが広まって、取り返しがつかなくなってしまってからエンディングにいけば、面白い映画になったのだろうに。 [DVD(吹替)] 7点(2010-07-11 21:48:09) |
177. シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック
《ネタバレ》 これが彼のデビュー作なのか。最初っからやりたいことは決まっていたんだな、感心。センスいい。 [DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2010-07-01 22:56:44) |
178. ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
《ネタバレ》 マ男よ、これくらいの会社をブラックなんて言ってるようじゃいけないよ。 本当に恐ろしい会社というのは、社員や管理職ひとりひとり単体ではとてもいい人であって、それが集合体になると、常人では考えられないような愚行にスタンピードしてしまうところ。みんななんとなく間違ってると気づいているのに誰もそれを止めることができないのだ。気づけばみんな不幸のどん底。 その点、この映画の会社はまだましと感じる。 でも、そういったブラックな会社で命を削って働く人たちがいてこそ、この国が動けている。 [DVD(邦画)] 4点(2010-07-01 22:52:15)(良:1票) |
179. 母なる証明
《ネタバレ》 やはり母に対する息子のセリフは 「っせーなくそばばあ!」 「7時に起こせっつったろーがくそばばあ!」 これが聞きたかった。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-01 22:44:00) |
180. 実録!?ドキュメント その時… 上島が動いた
《ネタバレ》 高校閉鎖のプロットは非常に共感できる。 パティシエのシーンみたく、もっとふざけ半分でにやにやとやってたらよかったのに。そこが上島の面白さなんじゃないか。 竜平会だけではむさくるしい。女性タレントも欲しい。 エンタの神様への皮肉もよい。 [DVD(邦画)] 6点(2010-06-22 21:11:10) |