1901. シド・アンド・ナンシー
究極に堕落したシドが歌うマイ・ウェイ。本家のシナトラの100倍も美しいこの歌で、シド・ヴィシャスは永遠の存在になった。 [ビデオ(字幕)] 5点(2011-11-27 16:18:15) |
1902. 俺たちに明日はない
《ネタバレ》 1930年代のアメリカ。大不況で失業者があふれ、農村部では砂嵐が吹き荒れて離農者続出、格差がどんどん開いていった時代。ボニーとクライドが駆け抜けたのはそんな時代。閉塞しきった世の中を若さのままに暴走した彼らは一方では自由な魂の象徴にも見えて、あの時代にアメリカに生きていたらやっぱりちょっと憧れたかもしれません。 W・ベイティとF・ダナウェイという逸材を得て青春の無軌道を体現しながら、ピュアなラブストーリーを織り込んで2人の人物像に深みを持たせることに成功しています。 時代の徒花として散った彼らに用意された映画史に残る強烈なラスト・シーン。あの場面をもってボニー&クライドとこの映画は永遠のアメリカンニューシネマの金字塔として記憶されることになるのですね。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-27 16:10:39) |
1903. ジョニー・ハンサム
人物にしろ背景にしろ、説明不足&掘り下げ不足。主人公の行動原理が唐突であいまいで・・とつまり作品として出来は良くない。ですが、これを言うとほぼ友人全員にひかれたのだけど私はM・ロークが好きだった(小声)ので、彼を目で追ってるだけで結構楽しかったのです。それだけです。1点プラスしても良いですか。 [地上波(吹替)] 4点(2011-11-27 15:44:25)(笑:1票) |
1904. 身代金
子供誘拐されたってのに、ええーそうくるか?と破綻すれすれの行動に出るメル・ギブソンと、額に青筋たてっぱなしのゲイリー・シニーズにはらはらさせられっぱなし。私が子供の母親だったらメルを殴ってると思うが。 [地上波(吹替)] 7点(2011-11-27 15:10:46)(笑:1票) |
1905. カットスロート・アイランド
やたら火を噴く火薬がラスベガスの海賊ショーみたい。せーの、でジャンプしてスイッチON、どかーん、みたいな。敵味方入り乱れて剣で戦うシーンのキレの無さにはいらっとする。JACから借りてこい。なにもジーナがこんな女マッチョみたいな役やんなくてもさ。この監督と結婚してから服のセンスもなんかおかしいぞ、と思ってたのだけど、この作品直後に離婚したと聞いて他人事ながら納得。 [地上波(吹替)] 4点(2011-11-27 14:59:32) |
1906. ブラス!
すごく好き。この映画は人生そのもの。こういう作品に出会いたくて、私は映画を見続けている。なにしろ先の生活が見えない現状で、イギリスだから天気もぱっとしなくて。生活のために誇りを犠牲にしなくてはならなくて。八方ふさがりに見えて、尚ユーモアを失わない彼らに感嘆する。英国人の底力、とも思う。ユーモアを持ってしても、ついに心の折れたフィルとその家族に差し出される隣人や同僚の心遣いが、人としての普遍的な優しさに溢れている。ラストでの音楽一辺倒に見られていたダニーの、共同体を代表した政治批判が心に響く。「彼らは素晴らしい音楽を奏でることができる。だがそれが何になる?」音楽は、必ず結実すると思いたい。人の心と尊敬を勝ち得るものだと思いたい。少なくとも私は、隣人のような彼らを尊敬する。威風堂々、まさしく顔を上げて、人生を生きていってもらいたいと願っている。 [ビデオ(字幕)] 10点(2011-11-26 15:37:43)(良:1票) |
1907. スターシップ・トゥルーパーズ
あちこちのランキングや好きな評論家さんたちの中でワースト1だったので「どんだけひどいのか」と思って観てみたら、それほどヒドくなくてそういった意味で肩透かし。というか、見方がよくわからない。これはまともにストーリーを追って観賞する作品ではない、ということなのですか?アメリカ帝国主義を小馬鹿にした映画なの?ということは、学園ドラマの如きペラペラの役者陣を揃えたのも、大怪我してる左肩を元気に振って走るヒロインの大根演技も、すべて確信犯なのですか?なまじCGにお金かかってるので皮肉感が伝わらないんだが。シベ超みたいにすかすかのセットなら分かりやすかった。あ、CG以外のコクピットなんかは学校祭みたいなちゃち感ありましたけど。 [DVD(字幕)] 3点(2011-11-21 23:46:50) |
1908. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
大評判だったので期待しすぎちゃった。娯楽映画として可もなく不可もなく。ジャック・スパロウが破天荒なキャラだという宣伝だったけど、そこはディズニー、ファミリー向けの許容範囲を超えるものでは全然なかった。きっとこの映画の狙った対象年齢から大幅にはずれてるんだなあ、自分。 [地上波(吹替)] 5点(2011-11-21 23:10:15) |
1909. レボリューション6
《ネタバレ》 DVDの箱に「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズのイノセンス」と書いてあった。やめてくれ全然違う。のびのびと馬鹿を炸裂させてるのが「ロック、ストック~」、馬鹿の自家中毒が「レボ6」。若気の至りとはいっても、アナーキストを気取っていきがってるのにはとても共感できないや。ただの方便で「打倒資本主義」と大上段に構えてるのが大嫌い。スーパーのガラス割って盗んだ圧力鍋で爆弾作って空き家占拠。くだらなくてぽかんとする。反体制の破滅的な美しさは皆無。このみみっちさが40過ぎても変わらないってのが信じられん。パトカーにスプレーとかおっさんのやることか。とはいえ、親の脛かじってつらっと社会に迎合している他の連中も嫌い。この手の青春懐古モノで人物に共感できないと、作品を冷静に見られなくて困る。捕まっちまえ、と思ってしまう。再会して若き頃の郷愁に浸るというのは、決して嫌いな演出ではないのに。泣かせどころの場面はそう悪くなかったのに。やっと生活することの意義に目覚めるラストの二人、成長遅っ。大家さんの厚意にちゃんと答えなさいよ、あんたたち。資本主義打倒云々より、身近にお世話になった人に恩を返すべきでしょうが。 [DVD(字幕)] 4点(2011-11-20 17:12:18) |
1910. 潜水服は蝶の夢を見る
《ネタバレ》 難病を扱った作品はやはり見ていてつらいのだけど、主人公の元ELLE編集長の彼の独白がドライで、からりと話が流れてゆく。「子供を見られるのは幸せだ」としみじみ言ったかと思うと、「自分を憐れんでるな、僕は」と自らを客観視する。元妻に愛人へのメッセージを言わせるくだりには、あんたねえ、とこちらが突っ込む余地も与えてくれる。彼の憎めない性格と、想像力の翼にのって波間に遊ぶ海辺のシーンの美しさに救われた。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-20 16:22:24) |
1911. 第9地区
《ネタバレ》 有識者のコメントで展開する報道のような手触りの導入部といい、おおこれは異性人との共生を描いてゆくのだな、新しい!と期待してしまった。中盤以降はランボーなみの銃撃戦が繰り広げられてちょっとがっかり。ヒューマニズムという言葉はどこへやら、人間てヒキョーだなあ。私がエビさんならほんと即行で帰りたいと思うね。空にどーんと浮かぶ巨大宇宙船とか、パワードスーツ等の美術センスが素晴らしい。かっちょいいです。よく似たナントカDAYより、ずっと渋くて見惚れます。 [DVD(字幕)] 7点(2011-11-20 15:40:22) |
1912. 八つ墓村(1996)
これは本当に市川監督が撮ったのですか。誰かうそだと言ってくれ。 [CS・衛星(吹替)] 1点(2011-11-19 01:48:45) |
1913. ある子供
《ネタバレ》 タイトルの子供ってブリュノのことを指すのだろうか。およそ計画性とか堅実といった言葉から遠ーく離れてるコイツ。社会性が育ってなくてやってることといえば怪しい下請け的な見張りにこそ泥、子分は中学生かい!目先の金のために、なんと我が子を売っ払う、この心の欠落ぶりにはちょっと呆然とする。ただ困ったことに、こいつ性根が酷薄なわけじゃないんだよ。奥さんが倒れたら取り乱し、取り返したわが子を抱える腕の大事そうなこと。ほとんどがダメで構成されてるのに、時々垣間見える可愛げの部分に女はほだされる。ダメには目を瞑ってしまう。なんかわかるなあ(独り言)。この二人、また似たようなこと繰り返すんだろうな。奥さん、苦労やねえ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-19 01:36:55) |
1914. パピヨン(1973)
前半までのエピソードだけで2時間弱でまとめてくれれば、満点の脱獄劇。マックィーンの不屈の精神に圧倒され、D・ホフマンとの深い絆に心揺さぶられ。不可解な原住民が登場するあたりから、緊迫感に急ブレーキがかかった感じがして戸惑った。実話に忠実に制作したんでしょうが・・。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-19 01:10:57) |
1915. 危険な情事
マイケル・ダグラスとグレン・クローズ・・お互い様ですけどこの相手にそんなあ。アメリカ人って発情しやすいよなあ。風呂からざばーって、もはやコント。 [地上波(吹替)] 5点(2011-11-19 00:41:19) |
1916. 恋人たちの予感
思い出すのは秋の並木道の美しい風景と、メグの半べそ顔。今みたいに女性が本音をがつがつ発散するドラマが乱発してなかった時代に、独身男性リストをカフェでさくさくとドライに整理したり、「40になってしまうぅ~」と自暴自棄気味に叫ぶ姿がすんごくリアルで笑いました。当時流行りのソバージュだと、メグの形の良い頭が隠れちゃってもったいない。このあとにたくさん出たメグ主演のラブコメではショートカットでキュートですよね。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-19 00:24:47) |
1917. 愛に関する短いフィルム
ポーランドだってお天気の日はあるのだとは思うけど、この映画の曇天具合、どんより感が東欧=抑圧のイメージをますます増幅してしまう。屹立する団地群の愛想の無さと、重ーい灰色の空。屋上で氷をかみしめるオタクな少年。人々の服もカラフルじゃないし、ミルクの白とパンの色と灰色の空の三原色みたいだ。心弾む要素がこうも少なくても、愛は育つ。自閉的ゆえに極めて純度が高くて危なっかしい。案の定傷つく彼。哀しい展開に、覚悟して見届けたけど意外や救いのあるラストにじわっときました。 [映画館(字幕)] 7点(2011-11-19 00:09:00) |
1918. 魔女の宅急便(1989)
子供と一緒に観た。哲学的な台詞が多くて子供らが退屈、つられて私も退屈してしまった。一人でもう一度観てみようという気がないでもないけど、嫌いな荒井由美の曲が立ちはだかる。 [地上波(邦画)] 5点(2011-11-15 11:12:16) |
1919. ヒドゥン(1987)
いや面白かったねえ、これ。発泡しない錠剤をぽとん、と水に落とすカイルくん。きゃー。愛しいのなんの。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-11-14 23:25:46) |
1920. 私がクマにキレた理由
展開も結末も予想どおりのオーソドックスなコメディーでしたけど、これがけっこう楽しかった。スカーレット・ヨハンソンの美人すぎない困惑顔が、奮闘するナニー役にぴったりはまりました。啖呵をきるシーンがなかなか良いです。ほれぼれ。「お金があっても幸せになれるわけじゃないもの」と彼女に言わせて人口比9割を占める非お金持ちの人たちの負け惜しみ感も後押ししてくれてます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-12 12:26:30) |