1. 捜索者
へんなインディアン擁護映画こそ逆差別。白人世界対インディアン、人間と人間、文化と文化が対等にぶつかるからこそ闘争が生まれる。そこには偏見も差別もない。人間の生命の真剣な営みと、そこから生じる痛みがある。インディアンの食料になるからと、野牛を殺そうとするイーサン。すさまじい悲しみを秘めた名シーンだ。それをつつみこみ、さまざまな表情を見せる自然の美しさ。アメリカ映画の最高峰のひとつである。 10点(2002-08-10 16:50:01) |
2. ウエスト・サイド物語(1961)
伝説に点はつけられません。何度目かのリバイバルで初めて観賞したとき、N・ウッドにまいっていたので、感激もひとしおでした。 10点(2002-02-17 19:41:41) |
3. シベールの日曜日
インドシナ〔ベトナム)戦争は最初、フランス軍が戦っていた。地上攻撃で少女を殺してしまい心の病に悩む元パイロットが、両親のいない少女と、心を通じさせ誤解され殺される。性的なものを超えた妖精のような少女の交流が切ない。生きると言うことの意味を映画を観ることで感じることのできる作品。 10点(2001-09-10 14:54:00) |
4. 冒険者たち(1967)
要塞島をはじめ、目に染みる風景の美しさとともに、りりしく美しい人間関係が心に残る永遠の名作。今でも音楽を聴くと胸がしめつけられます。 10点(2001-09-10 14:36:00) |
5. 荒野の決闘
心で語る映画。力まなくとも伝わる心意気。強い男たちの持つ、哀愁。あばずれのチワワに対しても、レディのクレメンタインに対しても、変ることのない憧憬を感じさせる視線。フェミニズムの何たるかを、学びました。アメリカの良質な部分を、あらゆるシーンから感じることのできる真の傑作です。 10点(2001-08-13 19:43:52)(良:2票) |
6. 夕陽のガンマン
子供の頃に焼きついた印象は強烈。あばたもえくぼ。 10点(2001-07-12 01:11:42) |
7. 博奕打ち 総長賭博
三島由紀夫が(文字化け)雨の墓場)で、くすくす笑い出した。緋牡丹博徒を英国で上映したら失笑をかったという記事を何かで見たが、今の世代と我我は、外国人と同じくらいに差がるのかも。名和宏、桜町弘子という脇役に一世一代の名演技をさせた、山下耕一監督の手腕をたたえたい。 9点(2002-08-09 15:58:05)(良:3票) |
8. リオ・ブラボー
痛快という言葉はこの映画のためにある。 9点(2002-07-31 11:50:43) |
9. 十三人の刺客(1963)
いわずと知れた工藤栄一の最高傑作。ラストの攻防は、頭を使う点、「七人の侍」を凌ぐ。また敵方も、同じ半兵衛でも、椿三十郎の目玉ばかりぎょろぎょろさせている馬鹿まるだしの室戸半兵衛とは出来が違う。手ごわい相手である。日本時代劇最高の傑作に、私はこれを押す。 9点(2002-01-03 17:02:48) |
10. ブレードランナー
最初に観た時の強烈な印象は忘れられない。最終版の方が勿論大甘のラストがなくなっただけども、よいが。デックの作品の印象もすごかったが、珍しく、原作に負けぬ内容。でもユニコーンじゃなくて「電気羊」出してほしかったような気もするんですが。悪趣味? 9点(2001-11-26 16:14:28) |
11. シェーン
股旅ウェスタンという不思議な呼び名にピッタリの作品。日本の日活アクション、東映やくざ映画の原点。長谷川伸が、実は関わっていた。(というのは今思いついた嘘)でも、決定的に違ってるところがある。日本映画(特にやくざ映画)では、古い美しい秩序を守ってる人々が善玉で、そこに割ってはいる奴が悪玉(背広を着た天津敏や大木実)。美しい「人情」で古くから繋がった伝統を重んじるのです。だが、シェーンでは古い牧場主が悪玉で、開墾農民が善玉。既存権を認めずに機会均等を主張するわけです。談合や系列が問題になったとき、この違いのことを考えていた。映画は文化の違いを学ぶ教材でもあったのだ。昔は。 9点(2001-11-01 15:58:23)(良:1票) |
12. 真昼の決闘
この名作に対して、あまりに平均点が低いので9点を。高校生の頃、東映やくざ映画にはまってた。死を決した健さんや鶴さんを純子さんは、「死なないで」と送り出す、自ら戦う緋牡丹博徒では、「お竜は男たい」という。しかしこの映画では結婚した夫が東部に行くという約束を反故にして、(正義のため)街に残るというと妻(グレース)は結婚を破棄するといいだす。つまり契約に瑕疵が生じたので無効なんですね。ところが、妻も「残る」と決めたらともに戦う。契約条件を守らせるには男だの女だのでなしに自分で戦いとるんだ。貿易摩擦が問題のときに、そんなこと考えていました。映画は文化の違いを知る道具でもあった。昔は。 9点(2001-11-01 15:40:51) |
13. 太陽がいっぱい
リプリーという原作と同じ名で再映画化。でも、やはりこっちが好きです。もっともアラン・ドロンも、モーリス・ロネもアメリカ人には見えませんでしたが。しかし最近リメイク多いですね。 9点(2001-10-31 16:34:08) |
14. さらば友よ
ジャン・エルマンの傑作フィルム・ノワール。派手なハリウッド・アクションはもう飽きがきた。もう一度こんな映画が観てみたい。 9点(2001-09-27 14:31:23) |
15. 1941
クリストファー・リーのドイツ観戦武官と三船艦長の仲の悪さ。義勇兵がカタログでNAKAJIMA・TYPE97を確認,撃墜すると実はP40(P37だっけ)だったりと,日本の常識的頭からは出てこないギャグが満載。とにかく凄い。 9点(2001-07-21 16:49:22) |
16. ヴェラクルス
2大スター対決の原点!講談調のストーリー展開の面白さ、テンポのよさ。細かきギャグ満載で、絶対にあきさせない。最高のエンターティインメントです! 8点(2003-03-28 12:07:37) |
17. スローターハウス5
猫のゆりかご。というヴォネガットの小説が好きだった。スローターハウス5は、生なテーマ性に少々重い思いにとらわれた記憶がある。この作品は、小説に忠実に映像化しながら小説よりは多少ダークな気分にはならずにみていられる。さすが名手、ジョージ・ロイ・ヒル。 でも、2回みるきにはなりません。 8点(2002-05-22 15:23:07) |
18. グレートレース
のんびりと楽しめる娯楽作品。芸達者のたちの中でも脇のピーター・フォークが光る演技。Nウッドの繊細な美貌にプラス1点。 8点(2002-05-03 19:25:56) |
19. シャイニング(1980)
キュブリックの傑作のひとつ。思い出すたびに寒気がする。TV版も悪くないが普通のホラー。脱線ですが、シンプソンズにこれのパロディ(「シニング」というタイトル・・・シムソンズみたい)があるんですが、こういつは思い出すたびに笑ってしまいます。 8点(2002-02-17 19:27:28) |
20. フレンチ・キス
この映画でメグ・ファンになった人多そうですね。私もその一人。彼女にプラス1点。最近、ちょっとおばさんぽくなってきたが・・・ただ、フレンチ・キスという言葉には微妙なニュアンスがあるので、タイトルをいうのがちょっと照れる。 8点(2002-02-06 13:55:20) |