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1.  萌の朱雀 《ネタバレ》 
ひとことでいえば愚直で純粋な映画。フランスの慧眼によって表舞台に出てこなければ一生お目にかかることができなかった映画。観客のノスタルジーを刺激する映像がとても美しかった。私のように今でもこういう場所の近くで住んでいる人間にとっては、かなり痛い映像でもある。ちょうど文化大革命期の中国において、反革命分子の子が再教育のために、奥深い山村へ飛ばされる、そういう場所の映像を思い出してしまった。都会の人間にはさぞかし癒される光景だろうが、実際にそこに暮らす人々にとっては、吉幾三の歌ではないが切実な問題なのです。過疎化は過去の遺物ではない。スズムシの泣き声は都会暮らしの人間にはさぞかし風流だろう、しかし私の住む場所では、スズムシだけではなく、近くの田んぼでカエルまでがゲロゲロ鳴いている。ちょうど「カサブランカ」という映画において、兵士たちがドイツ国歌とフランス国歌を張り合うように歌う名シーンがあるが、それと同様にスズムシとカエルが競い合うようにハーモニーを奏でている。嫌になってくる。家族構成も新鮮だった。無職で無気力なダメオヤジと、すぐに逝ってしまいそうなバアさんがいる。これで老人がボケたら目も当てられない大惨事になるのは火を見るより明らかだ。都会ならば一瞬で家族崩壊であろうシュチエーションでも、田舎ではそう簡単には壊れない。俳優陣は9割が素人。まったく演技せず、素で喋っているので、もごもご何を言っているのかよく分からないけど、特に理解する必要もないとおもう。そういう映画じゃない。なにかを感じる映画です。鉛色の空色や、食卓の場面で開けた障子の合間に見える山々の頂が目線の位置にあること、充分に共感できた。久しぶりに見ごたえがある映画と出会えたと思っている。
[DVD(邦画)] 9点(2008-09-15 20:30:58)(良:1票)
2.  プリシラ(1994)
砂漠は熱帯で生じた上昇気流が下降してくるため雲が発生しにくいので空はだいたい青いんですね、青い空にオカマという組み合わせは新鮮でした。シモネタも炸裂していました。おしりの穴からピンポン玉のようなものを飛ばすシーンはめまいがするほど下らないですが癖になりそうです。オカマたち3人の外見は決して美しくありません。むしろ化け物です。食事中に観たら吐くでしょう。なにせエージェント・スミスがオカマを演じているのだから本当に怖い。変な汗が出てきました。しかし3人が旅を通じて自分の本当の姿をさらけ出していく様子を眺めていると自然と共感が持てるようになってきます。化け物だと思っていたものが人間に見えてくる。ETを観ていたときを思い出しました。 人間は外見じゃなくて中身だというあたたかいメッセージに溢れています。心が清らかなぶんだけチャーリーズ・エンジェルの3人よりも美しいでしょう。 
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-13 22:31:37)(良:1票)
3.  リトル・ヴォイス 《ネタバレ》 
マイケルケインは、LVよりかあちゃんを漫才でスカウトしたほうが破産せずにすんだと思う。マイケル・ケインとかあちゃんのキスシーンがうざいほど繰り返されるのがめまいがするほど最高でした。スポットライトを浴びるLVを舞台の上で紹介していた男。ボクシングの試合で世界チャンピオンを紹介しているのかと思った。鳩小僧のユアンが鳩を外に出したあとに、ラッパを吹きだしたら完全にラピュタになっていたでしょう。 以上。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-17 18:12:20)
4.  奇跡の海 《ネタバレ》 
トリアーの映画は、罪を背負った無垢な女性が、大勢の人間たちから、痛めつけられるものが多い。子供たちがベスにむかって石を投げつけるシーンをみたとき、それはなんというか、控えめに言っても、私の心は引き裂かれるように痛かった。 そしてベスが死んだあとに、夫がケロリと回復するシーン。不条理の表現方法が、トリアーらしくて憎らしい。 なんて言ったらいいのだろうか・・。うまくいえませんが、トリアー映画の中核を担う女主人公たち、つまりベスや、セルマや、グレースたちには、なにか共通したものがあるように思う。彼は、そういう女性たちを、徹底的に痛めつけることによって、集団ヒステリーの残酷さを炙り出しているように感じる。他のレビューワーさんも言っていましたが、彼の映画の構図は、常に、1対多数です。1人の女性を、よってたかって「常識」や「道徳」というキーワードを持ち出して、徹底的に叩きのめす。そして、彼は観客に対して、「お前ら、これを見てもまだ分からんのか」と叫ぶ。考えすぎかもしれないけど、トリアーの目的は、女たちのジハードなのかもしれない。私の買いかぶりすぎだろうか? でも僕は自分の、この考えが、けっこう気に入っている。 トリアーは、間違いなく女性の側についている、そしていつも女性に温かい視線を送っているように思います。
[DVD(字幕)] 9点(2006-12-11 18:08:46)(良:2票)
5.  春にして君を想う
我慢できない状態になった。その状態を間接的に表現するならば、うとうと・・・。すやすや・・・(禁句だからストレートには表現しない) とにかく意識がもうろうとしてきた。私は果たして映画を観ていたのだろうか?それとも夢を見ていたのだろうか? 映画が始まって最初の15分くらいは台詞がなかったので、もしかしてこれはサイレント映画か?と、びびってしまいました。 登場人物は、おじいちゃんとおばあちゃん。 動きが信じられないくらいにスローであり、強制的に観客を眠りの世界へと引きずり込もうとする。この時点でわれわれ観客は、老人と同様に夢と現実の世界を彷徨する羽目になる。もしこれが監督の意図したものであるならば大したものである。 本作は、死に場所探しの物語だと思う。普通は、愛する人達に看取られて死にたいと考える人が多いかもしれない。しかし本作は、死に場所に、こだわっている。老人たちの死は、まるで死期を悟った象が、ひっそりと誰も見られぬ場所に行って息を引き取るのと似たような印象をもつ。そこに恐ろしい孤独を感じる。人はどれほど友人や愛する家族が存在していても死ぬ時は1人なのである。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-11-20 19:50:16)(良:1票)
6.  ロゼッタ 《ネタバレ》 
少し前にフランスで若者が怒ってデモを起しましたが、その理由はフランス政府の若者に対する雇用政策が原因のようです。もしロゼッタがこの時代に生きていたならば、間違いなくこのデモに参加して暴れまわったことでしょう。日本の若者はフランスほど「仕事」に対する執着はないと思うから多分無関心でしょうね。 この映画は今こそ観るべきです。「仕事」というのは単に賃金を稼ぐための手段ではなくて、社会とつながりを持つための手段だと思う。 ロゼッタの場合は母親の存在が強烈な反面教師となっており、そのために「まともに生きたい」と願う気持ちが「仕事」に対する執着につながっているようで、母親との人間関係しか持たない彼女にとって「仕事」とは人とつながり、社会参加するための唯一の手段だったと考えます。彼女にとって「仕事」をクビになるということは、社会参加を拒否されることと同じ意味を持ち、自ら「仕事」を辞めなくてはいけなくなることは絶望を意味したのだと思う。絶望の中、ロゼッタが最後にとった行動は分かりにくかったけど、母親と一緒にガス自殺することだったのでしょう。しかしそれも失敗に終わり、ついにロゼッタは泣き崩れてしまうシーンが切ない。それでも絶望の中からひとすじの希望が生まれてきそうなラストがある。その結末の行く末は観客の想像力に委ねられていました。こういう映画はハローワークに毎日通っている飽き性で無気力な若者に見せるべし。働くことは素晴らしい。映画は人を救う。
[DVD(字幕)] 9点(2006-04-29 11:59:32)(良:1票)
7.  コーカサスの虜
今まで数々の反戦のメッセージを織り込んできた映画が作られてきましたが、そのほとんどは激しい銃撃戦や暴力的な映像が中心のもので、それをみて私たちは「戦争は恐いね」と言い合うわけですが、実際には無意識のうちに派手なCGを駆使した戦闘シーンをうきうきしながら楽しんでいる時がある。特にハリウッドは「反戦」というメッセージを建前として「戦争」を娯楽にダシに使って金儲けしようと目論む事が多い。この映画はそういう下心もなく誠実に戦争や人間の生活に取り組んでいるように感じました。原作者はあのトルストイ。登場人物が500人も登場する彼の小説「戦争と平和」を昔読んだことがあります。彼の戦争観は、戦争を肯定も否定もしないのだと私は思っています。この映画においても反戦のメッセージはなく、運命のように訪れる戦争に身を委ねる人間の行動をあるがままの姿で映し出していた。その行為が間違いなく愚かであれ、人間は哀しくて美しい。私はこれは人間賛歌だと思う。素晴らしい映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2006-04-01 20:51:03)(良:3票)
8.  アモーレス・ペロス 《ネタバレ》 
これを観てどうしても1つだけ気になることがある。それは犬を虐待していたのではないだろうか?という疑問である。 いい映画だけど、それが犬の犠牲によって成り立っているならばこの映画は最低だ。そこで犬の虐待の真相を確かめるべくDVDのメイキングをみる。すると「残酷な映像がありますが、あれは全て特殊撮影なので私たちはワンちゃんたちにまったく危害を加えていませんよ(笑)」と満面の笑みを浮かべて製作者や俳優たちが説明していたがそれを見て私の疑惑はますます深まるばかり。さらにこんなことを言っている。「犬たちは訓練されていてとても優秀なんです、撮影中はクーラーつきの部屋で快適に過ごしていましたよ(笑)」とまた笑う。どうもあやしい。イヌが血みどろの殺し合いをするシーンは特殊撮影だとしても、イヌに死体の真似やいかにも息も絶え絶えという演技ができるとは到底思えない。一番強烈なシーンはイヌを銃で撃ちぬくところだ。あれは明らかにイヌは痛がっていたぞ!監督よ、何をした?すると彼らはこのように言い放つ。「この撮影のあいだにワンちゃんと私たちは信頼関係を築きあげました(笑)」なぜか笑顔だ。ますますあやしい。疑惑の炎が燃え上がる。犬の安否が気になって映画に集中できないんだっつーの!!  
[DVD(字幕)] 6点(2006-03-28 18:42:42)
9.  トレマーズ 《ネタバレ》 
地面に足がつくと人食いモンスターに襲われてしまうので棒高跳びの選手のように棒を使って岩から岩へジャンプする主人公たちがなぜかすごく楽しそうに見えました。実際に楽しんでいるのでしょう。さらにモンスターに追い込まれて家の屋根に逃げた時の住民たちも嬉しいそうな顔をしていました。「おーーい、お前のところは大丈夫かーー?」「大丈夫だ、そっちは平気かーー?」と屋根の上から声をかけあう住民たちは、まるで冒険ごっこを楽しんでいるクソガキのようにワクワクした表情をしていました。ひょっとしたら1回死んでも3回までは甦ることができるのじゃないか?と疑うほど悲壮感が無くて明るくてバカでした。まさにB級です。こんな映画をあえてレンタルして借りるマニアは、みんなのシネマレビューの高評価を確認した人だけでしょう。掘り出し物の映画の典型だと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2006-03-16 20:48:39)
10.  ロスト・チルドレン
ジェネは芸術と称してまた光の通らない世界観を作り上げていますが今回は大目にみましょう。登場人物たちもいつものように暗喩法に満ちた作り方になっていましたね。ていうかジェネ論なんてどうでも良い、私が言いたいことは1つしかありません。子役のミエットが恐ろしいほどかわいい!いやかわいいというよりも美しいのです。まさにクールビューティーですよ。天才子役のダコタ・ファニングも裸足で逃げ出すほどのプリティさに驚愕した人も多いと確信しております。ミエットの鼻っ柱の強さや、笑ったときの影のある横顔も含めてすべて好きになれます。この映画はこの少女を鑑賞するための映画だと断言しましょう。素晴らしかったです。ちなみに私はロリコンじゃありません。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-03-16 20:39:46)
11.  うなぎ 《ネタバレ》 
妻を刺し殺した夫と、肉欲に溺れて自殺未遂を起した不倫女の「再生」の物語です。私は、罪を抱えた人間が再生していく物語が好きです。だからこの映画の「再生」というテーマには当然のごとく惹かれます。嫉妬により妻を刺し殺した男は、人間不信になり、物言わぬうなぎだけにしか心を開かないようになってしまいますが、その男が床屋を開業しようという発想はかなり笑えます。 このセンスの良さは買います。 そして刑務所で知り合った柄本明が扮する高崎は、主人公が作り出した幻想だったと考えても良いのではないかと思います。 つまり、主人公がなぜ妻を殺したのか?ということを延々と語り続けさせるために高崎は必要だったのです。 「自問自答」という自分の内面と向き合って行う行為を、劇的に読者に魅せようとする手法は日本の映画にはあまりないようですが、それを見事に表現しているところが私は素晴らしいと感じました。人を救うことによって自分が救われる。この世の中の普遍的な原理を、再生の物語として映画に取り上げた時点ですでにこの映画の勝利を確信していました。
[DVD(字幕)] 9点(2006-01-15 21:05:42)
12.  ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
懐かしさを帯びた不思議な音色は、観ている者の想像力を激しく刺激せずにはいられないでしょう。 そして注目すべきは、人造人間のサリーというキャラクターではないでしょうか。 悲しくて聡明で、お茶目で、無垢で、すぐに壊れてしまう体を持つ女性・・それがサリー。 町の連中は、ちょっと恐くて変な連中です。しかし、クリスマスが終わった途端に「次ぎのクリスマスまであと364日しかない」と言い出す彼らが、たまらなく好きです。 レベルの低い映画では3時間かけても人物描写がいい加減なものですが、この映画はたった1時間ちょっとですが、この構成力は見事としか言いようがありません。 最近のCG技術を駆使した機械的な映像とは違って、あたたかみを重視した映像がさらに好感を呼びます。 映画好きの恋人を持つ人や愛すべき妻や夫も持つ人は、今年のクリスマスに贈るプレゼントはこの映画にしてみてはいかがでしょうか? 春のようにあたたかい映像、音が目に見える音楽、海底のように幻想的な世界観、どれをとっても映画を愛する者にとって最高のプレゼント。
[DVD(字幕)] 9点(2006-01-14 23:01:12)
13.  カノン 《ネタバレ》 
バッフェルベルのカノンの音楽をバックにして、泣きながら抱き合う父娘のシーンは、男に愛情があったことを証明しているのではないと思います。あれは男の、動物としての本能的な「性欲」を表していました。 父が娘の乳房を揉み続けるラストは、「これから近親相姦が実行されますよ」と監督が暗示しているのです。これが我々に挑んだ監督の狙いでしょう。人間は動物です。 モラルというものは、人間が動物とは違うという証明のような類だと考えます。 もし父親が、実際に近親相姦後に、娘を殺し、自分も自殺していたならば、彼はモラルを犯したことに耐えられなかったということになります。 しかし現実的には、彼は娘を女として愛し、なおかつ、これからも生きていこうと考えている。つまり彼はモラルを完全否定し、動物である自分を肯定したのです。 すべてを本能に委ねたのだと思う。 私たちは動物とは違って精神性が高いので「心で人を愛する」ことができると考えがちですが、愛する相手は必ず異性です。男は女を愛し、女は男を愛する。それじたいが、動物的な本能ではないでしょうか。
[DVD(字幕)] 0点(2005-12-31 19:38:51)
14.  デリカテッセン
この映画を満足して観られる生き物はふくろうだけでしょう。ストーリーは、人肉食人のアパートに人肉を売る肉屋がいて、そこに獲物のピエロがやって来て、ぐだぐだとやっていましたが、それも暗いせいで何をやっているのかよく分かりません。この映画は美術的には優れているのだと思いますが、はっきりと言わせていただくと、停電した夜中の美術館と一緒です。 とにかく暗い!くらい!!クライ!!! こんな映画を観てしまった私はCRY。  
[ビデオ(字幕)] 1点(2005-12-26 20:20:21)
15.  ワンダフルライフ 《ネタバレ》 
建物の中を意図して暗くしたことによって、窓から漏れるぼんやりとした白い光が、幻想的な雰囲気を醸し出しています。 そして冒頭から、かなり意識して、徹底的に外の空間を見せないようにしています。 まるで詩のように、観ている観客の感性を、グングンと高めていく手法は非常に巧いと感じました。 地上ではない天国に一番近い不思議な場所を、CGを駆使して作って魅せようとするのではなく、観客に想像させるのですね。 この監督さんは、「幻の光」でもそうでしたが、なんでもない光景を、神秘的なものに変化させることが非常に巧い人です。 映画の雰囲気は、一貫して静けさを保っており、冬であるにも関わらず、建物の中だけは、人のこころの温かさに満ち溢れています。 そして否が応でも、自分の人生を振り返って考えさせられる普遍的なテーマが、観客の意表をついて見せようとする訳でもなく、ごくシンプルに提示されている点が好感を呼びます。 是枝監督は、まさに日本のチェーホフです。
[DVD(字幕)] 9点(2005-11-13 17:52:26)
16.  乙女の祈り
基本的に同性同士の親子は、葛藤を抱えているケースが目立つ。とくに「母親と娘」という関係は、一般的にみると、あまり仲が良くない場合が多いように思う。 心理学では、娘というのは大人になろうとする一時期、母親に将来の自分の姿をみて、それを無意識のうちに嫌悪するといいます。それは「母の眠り」という映画に出てくる母娘を見れば、もっとよく分かるかと思います。この映画でいえば、娘が同居人の男を引き入れてしまったことを、母親にとがめられたとき、「私もお母さんと同じ血が流れている(淫乱の)」と言ったことで判断できます。娘は母親のようになりたくなかった。 彼女の同性愛は、純愛というよりも、むしろ不安定な精神状態を埋めるために必要だった手段だと私は思う。しかしそれも愛の1つなのかもしれないが・・。 彼女が得た一時の安定も、母親によって邪魔される。しかし、ただ単に「邪魔されたから殺した」という話にせずに、2人の少女が作り上げた第4の世界(空想世界)を滅ぼそうとする者が現れたことに対する脅威が、殺意に変わっていく、という説明が丁重になされている。ここがうまい。つまり母親に対する殺意は、憎しみの気持ちよりも、むしろ、どうにもならない所まで追い詰められた末の行動だったということが読み取れます。 これは純文学。
[DVD(字幕)] 8点(2005-10-29 11:20:38)(良:1票)
17.  ひかりのまち
わたしは学生時代に東京でアパート暮らしをしていたことがあるのですが、その当時の「東京の夜」を思い出しました。大都市の夜の溢れんばかりの光ってなにか寂しくなってきます。 1人で誰もいない道を歩いていても、あまり寂しさを感じることはないかと思います。 しかし誰も知らない人ごみの中をかき分けて歩いているとき、すごく孤独を感じることはないでしょうか? 私にはありました。 タイトルは「ひかりのまち」しかし賑やかで人ごみ溢れる都会の夜の街という意味とは対極のものがここにはあると考えます。 それを言葉ではなく、映像で表現していることころが素晴らしい。 日常的な人々を描くことで、観客はよりいっそう感情移入することができ、私たちもそれぞれの「ひかりのまち」を歩いていた時のことを思い出すのではないでしょうか
[DVD(字幕)] 6点(2005-09-10 20:03:29)
18.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
はっきりいって、赤川次郎の「ひまつぶしの殺人」と同じレベルです。 もううんざりです。 私個人の意見としては、あの取調べの警察官がカイザーソゼだったら満点でした。
[ビデオ(字幕)] 1点(2005-08-17 12:09:18)
19.  マイ・フレンド・フォーエバー 《ネタバレ》 
シネマレビューの点数を見なかったら、この映画は決して見なかったでしょうから感謝したいです。 これはエイズの子供がラストで死んでしまうという分かりきった映画ですが、それでも胸にぐっとこみ上げてくるものがありました。 子供というのは無邪気で明るいものですがエイズの少年は子供ながらに死を見据えて生きていましたから、時々見せる影のあるしぐさが非常に痛々しかった。 一番印象的だったのは舟の上で青年の男女4人がはしゃいでいた様子と、テントで死を語り合っていた主人公たちの対比でした。 一方は明るくて楽しみを謳歌しており、もう一方は深い闇がもやもやとこみ上げている中にいる。子供が子供らしくなく大人のようであり、舟の上で馬鹿騒ぎをしている青年たちは子供のように見えた。大人になるとだんだん嫌なことも増えてきて悲しみも多くなってくるものですが、いったいなんで子供のときからこんな苦しみを背負わされるのだろうか?と理不尽に思えてくる。 あまりにも闇が深すぎる。それも泣きわめくでもなく、淡々とその闇を受け入れているエイズの子供を切なく思う。しかしこれが現実なのでしょう。 人が死んで感動するというのはある意味で他人事だから感動できるのではないでしょうか? 私は感情移入しすぎて腹が立ってきました。世の中には神さまなんていないんだね。いたら殴ってやりたい。とっても悔しいです。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-08-14 01:32:01)(良:1票)
20.  パラサイト
ロード・オブ・ザ・リングのイライジャ・ウッドが出ているので必見です。彼のヘタレぶりは天性のものだということが分かりました。エイリアンと闘っている最中、いつサムを呼ぶのか気になりましたが、やはりサムは現れませんでした。
[地上波(吹替)] 3点(2005-06-27 18:39:19)(笑:1票)
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