Menu
 > レビュワー
 > あにやん‍🌈 さんの口コミ一覧
あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
21222324252627282930313233343536
投稿日付順1234567891011121314151617181920
21222324252627282930313233343536
変更日付順1234567891011121314151617181920
21222324252627282930313233343536
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  ブレンダンとケルズの秘密 《ネタバレ》 
 映画を見る前に「ケルズの書」の知識が必要です。それも知らずに見ると(私の事ね)何が何やら。物語の進む道自体が見えてきません。「ケルズの書」成立までの物語です(実話をベースにしている訳ではなくて創作ですが)っていうのが判らないと、一体何やってるのやら、みたいな話で。   さて、でも問題はそれだけではありません。一昨年の時点で見ていた『ソング・オブ・ザ・シー』もそうだったのですが、私、この監督のテンポというか波長と全く合わないんですよね。見ていてもうシンドいシンドい。絵は最高なのに、そのアニメーション世界はうっとりするほどに美しいのに、演出と脚本がとってもダルいっていう。この映画の場合、作品世界の説明に大量のナレーションとセリフを用いていて、それだけで辟易。これだけ表現力のある絵なのに、なんでそこまで説明的じゃなくちゃなんないの?って(でも肝心のケルダの書とは、ってところは最後に至っても説明してくれない、そういうモノがあるっていうのは知っていて当たり前とばかりに)。   もう説明とか一切省いて映像だけで30分くらいで描いてくれたら最高なんですけれどね。難解になるでしょうけれど、難解であった方がずっといい場合というのもあるので。せっかくのアート世界が間延びした説明的な物語によってダルいものになってしまっていてとても勿体ないです。
[映画館(字幕)] 5点(2017-08-31 22:51:58)
2.  ハーフ・デイズ 《ネタバレ》 
 CATVのVODで料金が安かったので。鑑賞環境、どれを選んだらいいのやら。   ひと組の男女のあるひとつの選択によって人生が大きく分岐する、その両方を同時進行的に描いた物語。  1つがラブストーリー、1つがサスペンスと全く違ったカタチへと転じてゆくのですが、最終的にそれが同時進行で描かれてゆく意味があまり無い上に、どちらのエピソードもちっとも面白くないという困った状態。   ブルックリンとマンハッタン、選択別にグリーンとイエローに色分けされて描かれてゆきますが、まずその色分けが露骨過ぎてしまって。服装は元より、背景や小物等、画面内に無理矢理その色を登場させ続ける事でどちらを描いているのか判りやすくして、ってそれはテクニックと呼べるレベル以前のもの。サスペンス編なんかは追われているのだから、目立つ黄色いTシャツは着替えた方がいいわけですが。   終わりの方で双方の色が混じる事で、その分岐の終焉を告げてはおりますが、じゃあ、そこで双方のエピソードが共通するカタチを成した意味がどれだけあるの?というとなんだかとても心許ないモノしか無いように思えるんですよね。ただオチを繋げただけって感じ。   ラブストーリー編は独立記念日を実家で過ごし、家族の人間関係が描かれ、退屈ながらもドラマがある分マシ。サスペンス編の方はもうタクシーの中で拾った携帯から生まれる流れになんの説得力も無いので馬鹿馬鹿しいと思ってしまうレベル。最初の時点で主人公の携帯の扱いに全く納得できないので、以降ひたすら馬鹿なカップルを見てるだけって感じ。  そもそも、エピソードによる思考や行動の差によって2つのエピソードで同じ人間に見えないんですが。   もう、明らかにアイディア倒れ。綿密な構成のシナリオで魅せるような事がある訳でもなく、ダラダラと2つの選択のラインが交互に描かれてゆくだけ。ラスト以外にリンクするのは夜の花火とベッドシーンくらいのもんで。もっと相互に作用する仕掛けでもあれば面白かったと思うのですが。
[インターネット(字幕)] 4点(2013-11-29 21:30:17)
3.  マダガスカル2 《ネタバレ》 
『3』公開前にチェックって事で。『1』に存在していた肉食と草食との問題が完全にスルーされちゃってて(アレックスがマーティのお尻に噛みついた事なんてネタと個体識別程度にしか使われてないし)辿り着いたアフリカではみんな仲良く共存してる状態なのが大きな疑問。それじゃ『1』の苦悩は元々無くてよかったって事になると思うのですが。一方、お笑いアニメとしては色々と楽しませてくれます。冒頭から『トワイライト・ゾーン』『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』『ジョーズ』とスピルバーグパロディが飛び出し、ニューヨーカーって事で『ニューヨーク・ニューヨーク』、『ウエストサイド物語』、自由の女神等のニューヨークネタも。キャラが画面のあちこちで好き勝手に騒ぎまわっている状態はガチャガチャと騒々しくて落ち着かないのですが、2作目という事でそれぞれの個性が更に明確になって楽しく。もうこれはキャラものとして楽しむって感じになっているのでしょうね。物語的には生まれ故郷に帰って親と再会し、だけど群れから追放され、危機が訪れ・・・って波乱万丈の展開が1時間20分程度の本編(エンドクレジットが長いです)の中でサッと流れていってしまう感じで終わってみればテーマやメッセージなんてあったかな?みたいなキャラのリアクションばかりが印象に残るって状態。一切の深刻さを捨てた感が無きにしもあらずですがそういう方向もアリなのでしょう。前作との齟齬はあるものの、前作にあった、大きな問題を安易な道で解決してしまう事への違和感は生じなくなった訳で。お気楽動物コメディアニメとして割り切り、キャラに親しんでナンボって、それがこのシリーズの個性で、そして限界、かな?
[DVD(吹替)] 6点(2012-07-29 21:34:53)(良:1票)
4.  人喰猪、公民館襲撃す! 《ネタバレ》 
物語は途中まで『ジョーズ』そのもの。主人公は都会から田舎にやってきた警官。少女が引き裂かれ、警察は山を封鎖しようとするけれど、観光で栄えている村に悪い噂が立っては困ると村長が反対、しかし更なる犠牲者が出てハンター達を雇い、猪を仕留めるけれど、それはどうも小さい。その猪の腹を裂いて中を・・・もうまんま『ジョーズ』。だけど『ジョーズ』とは明らかに異なるのが、登場人物みんなヘン。誰一人としてマトモな人間がおらず、つまりこの映画はモンスターパニックものをベースに異様なキャラによってオフビートな笑いを提供しますって事なようで、だけどちっとも笑えません。彼らがゴチャゴチャと繰り広げる混乱劇はまるで悪夢のよう。B級テイストな空気の中で映画は半端にシリアスであるがゆえに、キャラに与えられた異様な個性が気持ち悪さを感じさせてしまいます。完全にコメディってスタイルならばまた捉え方も別なのですが。韓国人のメンタリティがみんなあんなだったらすげー怖い、みたいな。いや、もちろんそんな事はないでしょうが。でも、あの猪一家も韓国なんかに生まれていなければ、もう少しマシな生活を迎えられたんではないの?みたいに見えてしまうのはどうなんでしょうねぇ。後半になって半端に猪側に針が振れて、それゆえウリ坊の扱いやラストのオチは本当にそんなんでいいの?みたいな感じで。途中から『ロスト・ワールド』になり『ターミネーター』になってゆくこの映画(物語のオリジナリティなんてのは最初から考えていないんでしょう)、全編を支配する、その笑えない、むしろドン引きしてしまうテイスト、少なくとも私の口には合いませんでした。
[映画館(字幕)] 4点(2011-11-13 17:05:25)
5.  ロスト・イン・トランスレーション 《ネタバレ》 
新宿に渋谷、ついでに私の故郷、中目黒もチラッと登場する、お馴染みな世界を舞台にした映画。でも、珍奇な視点で描かれる世界に「こんなの東京じゃないよ!」って思いつつ、じゃあ、自分は東京って街を知っているの?って考えたらねぇ。自分が見ている東京と、他の人が見ている東京とは全然違って映っているのかもしれませんし、ましてや異国の地トーキョーともなれば、とても奇異に映っても不思議じゃないワケで、こういう風に映ったトーキョーというのも確かにあるのでしょう。私はこの映画の中の「見知らぬ国」の言葉も風景も馴染んでいるので、主人公視点の体験には共感しづらいのが難点ではあります。だけど、異国であろうがどこであろうが、孤独感を抱き、虚無感に囚われる事については共感できます。人同士のコミュニケーションが上手くいかない世界で、触れ合う事のできる人に出会い、時間を共有し、スキマを埋め合わせて、そしてまた別れてゆく。そんな物語にとってゴチャゴチャとやかましいトーキョーは、なかなか相応しい素材だったかもしれません。日本人を異星人みたいな感覚で描き過ぎじゃない?って感じたのはどうにもこうにもアレでしたけど。
[映画館(字幕)] 6点(2011-09-11 16:50:03)
6.  人生万歳! 《ネタバレ》 
毎度、神経質なニューヨーカーである自分を自嘲的に(でもその自嘲すらも気取って)披露してみせるアレン節にはウンザリ、なのですが、今回は本人が演じてない分だけ楽しめました。これ、アレンがやってたらウザくてウザくて仕方なかったでしょうねぇ。彼は偏屈と言うよりは卑屈に見えるだけだもの。バカみたいに生きていても、その輪の外からシニカルに俯瞰してるよりは楽しいよね、っていうワリとシンプルな話というところが良かったです。主人公は達観しているように思えながら、そして、周囲に影響を与えていったように見えながら、実のところ、主人公の方が影響を受け、生き方に変化をもたらした、男と女の常識に囚われていたのは主人公だった、っていう。南部の保守的な一家を襲う激しい変化、その跳躍っぷりこそが主人公が老いてもなお獲得できていなかったものなのかもしれません。だからオチは喪失から跳躍する事で得られたモノを描いてたりするワケですが、そして、それはインチキくさい話ではあるのですが、まあ、そういう運もまた人生、という。タイトにまとめた軽妙なコメディゆえ、いつものクサ味に辟易する事なくスッキリと見られた一編でした。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-18 15:45:24)(良:1票)
7.  アリス・クリードの失踪 《ネタバレ》 
登場人物が3人だけの映画、それも画面に映る人間そのものが3人のみで、他はエキストラや、たまたま写った、みたいな人すらも全く登場しないという徹底ぶり。その誘拐された一人の女と誘拐をした二人の男の心理劇は、最後まで退屈させる事なく流れてゆきます。ただし。途中、前半に二回の「映画の見方が大きく変わる意外な展開」が用意されているために、映画に対する興味が「いかに最後まで意外な展開で楽しませてくれるのか?」という状態になってしまうんですよね。結果、後半の印象はあまりにフツーで肩すかし。もうタネは他に用意されてないの?みたいな。密室の心理劇と思いきや、部屋の中だけで完結させる訳でもなくカメラはクライマックス以前にあっさりと外へ出てゆきますし。終わってみれば、ある意味古めかしい愛憎の物語。その関係こそ、ちょっと特異ではあるけれど、その辿り着くところは、まるでアメリカン・ニューシネマを見るような雰囲気。宣伝では監督をタランティーノやクリストファー・ノーランの再来みたいに持ち上げてウリにしている感じがありますが、いや、そこまでじゃあなくね?っていうのが正直なところ。「志村~、薬莢薬莢、弾痕弾痕~」って、ツッコミ入れたくなるような箇所もありますしねぇ。脚本の甘さをそのまま伏線にしてない?みたいな。二人の計画がシンメトリーの画面構成で進行し、それが狂ってゆくと共にシンメトリーが出てこなくなるあたりは、セオリー通りっぽい感じではありますが、面白いんでない?って思いました。
[試写会(字幕)] 6点(2011-06-14 20:34:33)(良:1票)
8.  ファンタスティック Mr.FOX 《ネタバレ》 
アメリカ映画ってのは懐が深くて、こんな人形アニメでもメジャーの作品として成立するんだなぁ、と。日本でメジャーなアニメ映画って言ったら二次元手描きと、ごくごく限られたCGモノくらいのもんで、メジャーな人形アニメとかクレイアニメって言ったら『クレヨンしんちゃん』のオープニングくらいしか思いつかない世界だったりして。フサフサな毛の質感がステキなキツネファミリーが主役の人形アニメ。アップ用のモデルが上半身のみの演技でいかにも下半身ありません、みたいな映像になっちゃってるのはご愛嬌としても(全身でよく動くのはかなり引きの画に限定されます)、その細やかな人形達と作りこまれた美術によって描かれる世界には魅了されます。私の幼い頃からのバイブル『チョコレート工場の秘密』のロアルド・ダールが原作の作品でもあって。動物の野性と人間の理性とを相対化する事で、人間のエゴを浮かび上がらせる側面もあって。豪華な声優陣も映画ファン的に嬉しくて。『ウォレスとグルミット』や『コープスブライド』、『コララインとボタンの魔女』などの名作・傑作を手がけたスタッフが集結している作品でもあって。でも、なーんか物足らないままに終わってしまったのは、うーん、私がオタク的なるものに毒されているからなんでしょうかねぇ? この映画には「燃え」も「萌え」も成分として全く足らないなぁ、って。印象としては『チキンラン』や『カーズ』を見た時と似た感じで、技術は凄いけど、こちらが押して欲しいツボは微妙に外したままに過ぎてゆくような、そんなアニメーションでした。何が足らないんだろ? フェティズムかしら? 日本にはケモナーってフェティズムが存在しているんですが、その嗜好のある人にならカスってる・・・かなぁ? ・・・うー。作品の価値を堕した視点から語ってるようで申し訳ありません。
[映画館(字幕)] 6点(2011-06-03 21:24:18)(笑:1票)
9.  ウルトラ I LOVE YOU! 《ネタバレ》 
『しあわせの隠れ場所』でのアカデミー主演女優賞と、この映画でのラジー賞ワースト主演女優賞のダブル受賞という快挙(?)を成し遂げたサンドラですが、確かにこの映画でのサンドラは酷いです。ファッションセンス最悪だし、いいトシをして本当にバカみたいな役で。ただし、元々そういう最悪なキャラの映画として作られている訳でねぇ。クロスワード職人で、ヘンなファッションで身を固め、延々と得意気にウンチクを喋り続ける嫌われ者な上に、ストーカーと化したサンドラが周囲を翻弄する様は、コメディと言うよりもホラー映画みたいな状態で、ギャー!なるほどこりゃ最悪だわ、って感じで。だけど、その最悪を完全にラストまで通す事ができない、あるいはそこからめちゃくちゃ魅力的なヒロインにまで高められない中途半端さが、この映画の難点なのかなぁ、と。最終的にはちょっとイイ話程度に収まってしまうんですよね。本来は最悪な状態から、ステキなヒロインに昇華させたかったんだと思うのですが、個性を大事に、ってテーマの前ではステキ方向への変化にも限界があって。むしろストーカーサンドラがラストまで延々と無自覚に恐怖を提供し続けるブラックな映画の方がイイ感じになってたと思うんですが、サンドラがプロデュースもしているという事で、フェミニズムが大前提として存在している感じで、それはさすがに無理かな。だけど、こんな判り易い、もう是非ともラジー賞をくださいな、って言ってそうなモノに賞をあげちゃうなんてセンスないなぁ。
[DVD(字幕)] 5点(2011-06-02 21:07:42)
10.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 《ネタバレ》 
一気に3作鑑賞って感じでしたが、結局のところ、このシリーズのどこが面白いのかは殆ど判らず仕舞い。シリーズ通して強引なファンタジー設定の羅列と、意味不明なキャラクター達の言動、そしてブツ切れなエピソードが延々と思いつきのように連なっている状態に全くノレず、そのダラダラとした長さに退屈しまくりでした。キャラクター一人一人が今はいいヤツ、今は悪いヤツ、って立場をころころ変えるために、映画を見てゆく上での拠り所が存在しないまま、終始傍観状態で進んでゆくというのが最大の難点って気がします。今作について書くと、上映時間が長い理由が全く判らないくらいに要らないエピソード、要らないキャラクターが多い感じがしました。救出までに時間かけ過ぎで、更に会議までが長過ぎで、会議が長過ぎで、会議の決定が実行されるまでが長過ぎで、そして、その実行が具体的に何を起こしたか、って言うと、そんなもんなの?って状態で。映画の流れに密度がまるでないんですよね。水で薄めまくってるような感じ。それでも今作のクライマックスでやっと海賊映画っぽさが出ていたのがまだ救いですか。いや、元々海賊映画なのだから「~っぽい」じゃダメなんですけど。今時、お笑いネタにしかならないような「前作の悪役が今回は仲間として登場」ってのも頭の中で咀嚼できやしませんし。彼ってあんなに正義の味方でしたっけ? 何にせよ、ただ鍵と箱を追いかけるだけな物語に、延々2作またいで5時間以上かけるような映画を褒めるのは困難です。物語にキチンとした流れがないために、足がもつれ続けているような、悪夢を見ているみたいなシリーズではありました。
[DVD(字幕)] 4点(2011-05-30 23:29:16)(良:1票)
11.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 
前作と基本的には一緒。ダラダラと退屈な物語が連なっているばかり。映画のベクトルがそれこそ壊れたコンパスのようにまるっきりキチンとした方向を示さず、各キャラの行動も思考もバラバラ、散漫な状態が延々と続くだけなのが私がちっともノレない原因なんだと思います。物語的にはもう続編と分ける必要なんてないじゃん、ってくらいに中身が薄くて、そこはキャラを楽しんでね、っていう事なんでしょうけれども、ちっとも楽しめない身にはツラいですわ。ジャック・スパロウってドコが一体そんなにイイわけ?って感じで。ちょっとオネエ入ってるヘンな海賊、って程度で。あと、前作で『レイダース 失われたアーク』に類似したポイントが幾つかあって、影響あるのかな?って思ったのですが、今作は明らかに『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』からの引用があったりして、『インディ』シリーズの影響が濃い映画なのだな、と確信。元ネタに比べたらちっとも面白くはないですが。ただ、単なるドタバタでもコメディ要素が増えて笑えたのと、スペクタクルな要素が増えたのと、敵御一同様が海の幸珍味三昧舟盛り状態なのがちょっとステキだったので1点追加、みたいな。キーラ・ナイトレイは前半ちょっとキレイに撮れてるかな?って思ったら、後半、お兄さんみたいに勇ましく(ゴツく)映っちゃってて・・・。いや、男装してるシーンでなくてフツーのシーンで。あーあ。
[DVD(字幕)] 5点(2011-05-30 18:08:21)(良:1票)
12.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち 《ネタバレ》 
新作公開に合わせて、これまで何故かまるっきりスルーしてきたこのシリーズに手を出してみたのですが・・・見てみて食指が全く動かなかった理由をハッキリと確認したような感じで。凡庸な海賊映画で、何か特別なモノを感じさせるところがまるでなくて、どこがどう面白いのかがちっとも理解できなくて。海賊映画って言ったって、活劇の面白さなんてのは殆ど感じず(辛うじてアンカーを支点に回頭して対峙するシーンと、月光の境界でミイラと人間とにめまぐるしく変化するシーンが面白かったくらい)、ジャック・スパロウにヒーローとしての魅力を感じる事もできず。っていうか、彼、この映画でちゃんと活躍してます? ただ敵対している派閥、それぞれの間をフラフラと移動するばかりで、何かを成し遂げるって訳ではなくて。最終的にはめでたしめでたしになるのだけれども、伝説の海賊的な扱いを受けているワリには、それが具体的にはちっとも伝わってこないままに終わっちゃいました、ってカンジ。彼にしろ、オーランド・ブルームにしろ、仲間達の存在にしろ、ここで大活躍して、っていうキモチ良さにちっとも繋がってゆかないもどかしさったらないわ。でもまあ、私にとっての最大の難点は、キーラ・ナイトレイの出演作の中で、彼女を最もキレイに撮れてない映画だって事ですね。スター映画っていうのが最大ポイントなんでしょうけど、だったらせめてスターはちゃんと撮って欲しいですわ。これで新作を見に行く気力は萎えちゃいましたが、問題は、この作品も含めてこれまでの3作、DVDを購入しちゃってて。あと2作見るのもツラい感じが・・・
[DVD(字幕)] 4点(2011-05-30 00:02:00)(良:1票)
13.  メアリー&マックス 《ネタバレ》 
アスペルガー症候群を題材に、個々が抱える孤独と、人との繋がりとを描いた映画。他者との繋がりの大切さ、他者への許容が自己の存在の肯定に繋がるという、自己と他者との在り様について深く考えさせてくれるお話。それが非常に独特なデザインに支配されたクレイアニメで描かれるのですから、大変に独創的、他に類を見ないような作品になっています。セピアカラーで描かれるメアリーの世界と、モノクロで描かれるマックスの世界。それぞれの色が映す心象風景と、その色が文通という素材によって微かに交わりアクセントを加えてゆく表現の妙味。シニカルな笑いをあちこちに盛り込んだアニメであり、アーティスティックな映像作品であり、娯楽と哲学を両立させた奥行のある映画です。決して甘くなる事なく、他者との間に生まれる摩擦の厳しさも真正面から描かれ、その痛みが、およそリアルからはかけ離れた粘土人形からビリビリと伝わってくるという不思議な感覚。繊細なアニメートによって生命が吹き込まれる、その表現力にすっかり魅了されました。でも、マックスの生活はとても他人事とは思えません。猫達と暮らし、日頃、あと残されたイベントは死ぬ事くらいだよね、なんて思ってる私は、彼の生き様にドキッとさせられたのでした。
[映画館(字幕)] 9点(2011-05-06 20:14:50)
14.  川の底からこんにちは 《ネタバレ》 
シニカルなコメディに思えつつ、実はポジティブな開き直り映画。「しょーがない」が口癖なヒロインの、主体性ゼロで、周囲に流されに流され、どんどんダメになってゆく様はブラックな笑いの世界ではありますが、満島ひかりの存在感によってダメ人間的な鬱陶しさは回避され、共感と愛着を抱けるキャラになっています。周囲みんながダメで、世の中のせいにしたところでダメなものはダメで。落ちるとこまで落ちたヒロインがコロリと開き直ってオバちゃん達の前で本音を曝け出すシーンでの不器用な喋り、そして新しい社歌の熱唱、それはもちろん笑えるネタなのですが、なんと言うか熱く感動的な笑い。それまでネガティブな笑いだったものが、ここでポジティブな笑いへと転化する、その切り替わりが良いです。「しょーがない」のは変わりないけれども、「しょーがない」から諦めるのと「しょーがない」から頑張るのとでは、当然後者の方がマシだよね、っていう、シジミのパック詰め工場から現代の疲れちゃった日本に向けた熱いメッセージ映画なのでした。父親を亡くしたり、叔父の店の後継者話でアレコレ、って状態の今の私にとっては、とても他人事とは思えない映画ではありました。もっとも私は「中の下」ではなくて「下の上」くらいかな?と思ってたりしますが。
[映画館(邦画)] 8点(2011-02-07 21:27:14)(良:2票)
15.  50回目のファースト・キス(2004) 《ネタバレ》 
『ウェディング・シンガー』のコンビという事で期待したのですが。ラストシーンに至っても、周囲にとってはそれが好転だという認識であっても、ヒロインにとってはずーっと変わらないままの現実が繰り返されてゆくワケで、いや、むしろ、時間が積み重なってゆけばゆくほどに、その現実の重さがのしかかる量が増してゆくワケで。「幸せなんだよ」と刷り込み続ける行為は、結局のところ、お父さんと弟の疲弊した努力との差異はない、ヒロインにとってはこの映画のスタート地点から基本的には何ら好転はしてないんじゃないの?って。あの後、時を経れば経るだけ、今度はどんどんと「幸せ」を感じさせる事が困難になってゆくと思いますしねぇ。そういう基本の重さがどうにもこうにも。深刻な設定をハートフルコメディという形で描いているものの、その根底に存在する問題を本当に希望あるものにまでは昇華できていない気がするのですね。でも、一方でキャラ的にはみんな揃いも揃ってヘンで楽しかったです。変人コメディ映画としてはイイ感じ。『グーニーズ』の虚弱少年があんな太マッチョになってしまったのは、結構ショッキングだったりしますけど。
[DVD(字幕)] 5点(2011-01-30 10:07:10)(良:2票)
16.  7級公務員 《ネタバレ》 
ご贔屓キム・ハヌル姐さん主演ってコトで。お互いが国家のエージェントだという事を隠してすれ違ってゆくドタバタラブコメディな前半は大変楽しませて頂きました。花嫁姿で水上バイクを飛ばす冒頭から魅せてくれるハヌル姐さんは、やっぱりコメディやってこそだわぁ、って感じ。だけど、後半になってアクションとサスペンスが主体の物語に変化するとグダグダになってしまって。設定や描き方があまりにヌルいために、シリアスにもコメディにもなりきれずに緊張感のない映像がダラダラと流れてゆく状態になって。その上、何故か男側をデスクワーク出身で、現場ではちっともマトモな仕事がこなせませんという設定にしたために、ギャップの面白さやキレの良さを見せられず、上司との確執から生まれる人情ドラマにハンパに重きを置いているので映画全体がボヤけてしまった感があります。こういうのは『Mr&Mrs.スミス』みたいにお互いがデキてこその面白さなんじゃないかなぁ。さもなければ片方はシロートさんな『ナイト&デイ』や『キス&キル』みたいなパターンか。シンプルな対立構造の面白さだけでなく、そこに更に欲張って色々と盛り込んでしまう事でカサは増したけれど内容は薄まったという印象。コメディって単純であればあるほど楽しめるものなのかもしれませんね。
[映画館(字幕)] 5点(2011-01-30 09:34:55)
17.  100歳の少年と12通の手紙 《ネタバレ》 
予告編を見た限りでは昔からある伝統的とも言える「病気の少年の悲しい映画」かと思ったのですが、色々とヒネってあってなかなかに魅せてくれました。人の一生をたった12日間で駆け抜ける映画、世界は病院と教会とおばさんの家だけ。期限の迫った少年が唯一心を開いた赤の他人な口の悪いピザ屋のおばさん、彼女が語るホラ話と容赦のない人生の教訓は、少年だけでなく、彼女自身にも、映画を見ている観客にも様々な「生」の姿を投げかけてゆきます。ほんの束の間、親となり、師となり、先輩となり、友人となり、そして最後は娘となって少年を送るおばさん、その短い間、狭い世界に「人生」が詰まっています。そして、最も重要なポイント、その最後は死である、誰も等しく死を迎えるという事実を、神という存在に力を借りて描きます。感傷的ではなく、かと言って残酷でもなく、そして「信じる者は救われる」的な安易な救済でもないカタチで「死」という防ぎ様のない到達点に向き合うこの映画、少年が生きた最後の12日間の視点の中に、自分のこれまでの様々な経験を見出す事ができました。ここまで生きて、あともう、人生に残された仕事はそう多くはない自分ゆえ、この映画の語る「折り合い」が素直に納得できるような気がしました。
[映画館(字幕)] 8点(2010-12-23 22:24:43)(良:2票)
18.  デイブレイカー 《ネタバレ》 
ただ血を欲するだけじゃなくて、紫外線浴びると燃えたり、耳が尖ったり羽が生えたりってモンスターとしてのバンパイアがそのまま日常社会を作ってます、って状態はコメディなんじゃないの?みたいな感じがして。マジメにやってるフリして笑わせようとしてるんじゃないか?って。でも、これは今の人間社会の暗喩なのではないだろうか、例えば今から500年くらい前の人々が今の人間を見たら、まるでモンスターのように見える、その生活は客観視した時に決して褒められるものではないのではないだろうか、みたいな事を考えました。だけど、そんな読みをいちいちかき消すスプラッターホラーの波。血が噴き出したり破裂したり首がちぎれたり、大騒ぎ。この物語のまま、スプラッターの要素を一切抜きにして、ゴシックホラーの雰囲気を反映させたアンチユートピアSFとして描いたならば、どれだけ自分にとって魅力的な作品になっていただろうか、と。クライマックスのあのご都合主義な設定(先のご都合主義の上に更に被せる形という)は実のところ、未来に繋がる希望ある解決法ではなくて更なる新たな感染、新たな火種でしかないと思う訳ですが、次なる立場の逆転による殺戮の連鎖というテーマを語っているのか、犠牲の上に成り立つ脳天気な希望として描いているのか、単に血みどろクライマックスを見せたいのか。あそこまでやってしまうと悪趣味方向に針が振れてテーマがボヤけてしまう感じ。元々そういう映画なんですよ、って事なのかもしれませんが。つーか、予告編だけじゃこういう映画だって判りませんがな。名のあるスターが何人も出てる訳ですし。危ないなぁ。
[映画館(字幕)] 6点(2010-11-30 21:47:32)
19.  リトル・ランボーズ 《ネタバレ》 
『ランボー』を元に映画を作ろうという少年達の一連の行動はコミカルで楽しいのですが、映画の芯に流れる姿勢は謙虚で真面目。厳格な教義と堕落の間で揺れ動く少年の姿を、イマジネーション豊かな内面表現と共に描いた秀作でした。自分にとって本当に大切なものを見つけてゆく、その喜びと共に痛みも伴った道程を、彼を取り巻く環境を克明に描く事で浮彫にしてゆきます。私も中学1年の頃にみんなで映画作りをして、そして挫折した経験があるので(あの頃はまだビデオではなくて8ミリでしたが)、懐かしい感覚に包まれました。ただ、よくあるマジメで大人しいタイプと不良タイプが出会う物語、映画の視点はその双方をフォローしようと揺らいでしまい、さらにフランスの交換留学生とその取り巻きにも色気を出し過ぎた感があり、どうも今一つ映画にノレてゆけないもどかしさがありました。特にクライマックスで調子に乗ってしまった主人公が発した言葉、更にその行動は「さすがにそれはないわ」と思ってしまい。そこでこの映画のテンションも切れてしまった感があり。ラストシーンの盛り上がりに繋げるための引き算ではあるのですが、結果的に計算高い映画の作り方ゆえに大切なものを大切なまま描ききれなかったんじゃないかって気がしました。
[映画館(字幕)] 7点(2010-11-14 16:28:37)
20.  ビッチ・スラップ 危険な天使たち 《ネタバレ》 
もう最初からバカっていうのは判ってるような映画なので、あとはどれだけそのバカを楽しめるか、バカにつきあえるかって状態なのですが・・・。『未知との遭遇』からスタートしてしばらくはバカを楽しめるのですが、映画パロディとおっぱいとお尻と、ってそれだけで出来てる映画なので、すぐ飽きてしまいました。テレ東洋画劇場風味なセクシーB級映画にバズ・ラーマン作品や『スカイ・キャプテン』や『300』や『シン・シティ』や『007』などを思い出させる映像をブレンドして、やりたい事いっぱいやってまーすって状態は、最初は微笑ましいけれど、そろそろ本題に入ってくれないか?と。だけど、結局最後まで本題に入らないまま終わります。ひたすらやりたい事をやるだけ、シュミを共有できる人だけ付いて来てくれりゃそれでいいのよ、と。回想で舞台があちこちに飛ぶものの、メインはたった一つの場所で繰り広げられる物語、ゆえに登場人物が限られ、オチも予想の範囲内、バカやエロや映画パロディはコッテリ盛り込まれてますが、肝心の芯となる物語はちっとも弾まず退屈で。基本ドリフ調でも(爆発しようが燃えようが、焦げたり鼻血出したりしてるだけ)映画の芯はちゃんとしていて欲しいなぁ。刑務所コンビの長い長いキャットファイトなんて、1回で十分ですよ。勘弁して下さいよ。4桁の数字で「1138」を出したり、レミドド↓ソ↓の5音階鳴らしたり、「I'll be back」ってセリフ喋らせたりするのはオタク的にさすがにもう恥ずかしい部類に入るので、どうかと思います。
[映画館(字幕)] 4点(2010-11-10 21:57:16)(笑:1票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS