1. ハート・ロッカー
《ネタバレ》 さすがアカデミー賞。見事にベタな映画。ストーリーのベタさではアバターと同じくらいだと思う。だからこそこの映画がアカデミー賞ってのが一番納得いく。アカデミー賞にひねった映画なんてない。 メッセージもほんとに予想を裏切らないつくりで、反戦でもなく戦争格好いいでもない。 でも、現場の兵士達にはどんなに命を賭けて頑張っても戦争を始めることも終わらすことも出来ない、ただただ麻薬みたいに抜け出せなくなっていく。 だから、どうにかするにはアメリカが変わらなきゃいけないっていう反戦的なメッセージも感じるなぁと思ったんだけど。あんまりみんなは感じてないみたいね…。。 戦争ってめっちゃ怖いよ→心臓ばくばくしちゃう→逆に病み付きになる→そこが唯一の居場所 主人公の人間臭さは確かにちょっともったいない感があった。それを抜きにしてもあれほどの緊迫感を演出できるのはベタな展開で観客を引き込んで映像、音、音楽がめちゃくちゃ効果的に使われているからで、映画として完全に出来上がっていると思う。 ぜひ、たくさんの映画好きに観てもらいたい映画。 [映画館(字幕)] 9点(2010-03-13 12:19:27)(良:2票) |
2. プラネット・テラー in グラインドハウス
タラちゃんのタマがーーーー!!!って感じ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-27 18:04:20) |
3. AKIRA(1988)
アニメで唯一、一線を越えていると思う。 宮崎アニメなどになれていて、そういうアニメのつもりで見てしまったら 全くこの映画をきちんと評価できるわけがない。 この映画は2001年宇宙の旅の影響を大きく受けている。 奥行きのあるシンメトリーの映像を多用し、無音の場面を 強く印象づける場面に使っている。 また、人間を超えた力をどう扱っていくかという科学的に皮肉ったストーリーもよく似ている。 きちんとした実写化をすれば、映画界にその名を刻む傑作となるに違いない作品である。 この映画が後のアニメに与えた影響も計り知れない。 ドラゴンボールの戦い方が変化したのもこの映画の後からだと思う。(特にスーパーサイヤ人の宇宙船などそのまんま) 弱いものが強大な力を持った場合、人間はどういう道へ走ってしまうのか、 その一つの道を示したのがAKIRAである。 戦後の軍事的分子が強く残っている時代背景で、デモや、革命など、今の政府を大きく皮肉っている。 シンメトリーに徹し、スローモーション、水、空気などを上手く表現しているのがすばらしい。 唯一、映画として誇れるアニメだ。 10点(2004-07-11 21:30:11)(良:3票) |
4. 21グラム
《ネタバレ》 皆さんの言うようにこれはジグソーパズルです。 最後にすべての謎が解明されるのではなく、新しいピースがはまるごとに 少しずつ謎が解け、ストーリーを理解していきます。 時間の前後がとても激しくついていくのが大変でしたが、 俳優たちの演技を注意深く見て、ピースを一つずつはめていけば 時間の前後を読みとることが出来ます。 残念なところは自分の夫の心臓を持つ人間を愛するというのが甘く描かれていて 殺す殺される、生きる死ぬの関係と比べて軽く見えてしまったことです。 しかしそこはショーンペンにナオミワッツの一つ上の演技により、 違和感なく話が進んでいき、二人の関係もとてもまともな物と見ることが出来ました。 良いことなんか一つもなく進んでいくこの映画は新しい命を作るのに 人工授精と、余命1ヶ月の心臓移植待ちの患者と、神に心を捧げ自分の生き方を すべてゆだねてしまった人間という全く異なる人間たちが、 追いつめられ、追いつめられて極限を描くのに、すばらしい演技と、 すばらしい展開で何か希望を残してくれたような気がしました。 8点(2004-07-05 22:21:46) |
5. トロイ(2004)
この映画では誰一人として追いつめられていない。追いつめられて追いつめられて極限状態の人間を描かないかぎり、まともな映画にはならないだろう。余分な愛をもってきてしまい、くだらないものに仕上がっている。あまりによくある映画なので驚きが全くない。映画に新しい衝撃を求めている人には全くの不向きな映画だ。映像もさほどすごくない。何も悩まず、お子様と楽しくご鑑賞ください。 2点(2004-05-27 22:36:19)(良:2票) |
6. 時計じかけのオレンジ
天才と、異常者の境目というものは、紙一重といわれるが まさしくその紙一重の人間が作った「もの」である。 コメディなのか、バイオレンスなのか とてもじゃないけど私には分からない。 良い映画なのか、悪い映画なのか とてもじゃないけど私には分からない。 すごい映画なのかすごくない映画なのか それなら私でも分かる。 今までこれほどの衝撃を受けた映画はない これからもない。断言できる。 なぜならこの映画を観たあとでは どの映画を観てもすごいと思えない。 本当に感覚を麻痺させられてしまった。 もっと早く観るべきだったのか、 もっと遅く観るべきだったのか。 何回観ればいいのか・・・ 人と共有できる映画ではない。 10回ほど観た今、半笑しながら、観れている。 良いことなのか悪いことなのか・・・ 10点(2004-05-04 16:09:38) |
7. 明日に向って撃て!
ホント、この時代の映画にレッドフォードが出てない映画の方が少ないんじゃないでしょうか?「雨にぬれても」は私のすごく好きな曲なので、この映画のイメージがつかみやすかったです。 何と言っても最後のシーン画面が止まって銃声だけが響く。かっこよすぎで、もう感動でした。すがすがしい、気分になれる映画でしたね。 9点(2004-03-13 23:09:54) |
8. 耳をすませば(1995)
みている間胸が苦しいんだけど、すがすがしいというか、うれしいような気分になるのはこういう映画じゃないと無理ですよね。恋愛の過程もなんか、ニヤニヤしながらみてました。でも、一番涙を誘われたのは、雫とお父さんの進路を話し合っている部分。恋をすることで自分を見つめ直し、何かに本気で取り組んでみる。今、何にも本気で取り込んでいないで、いつも進路について考えなくてはならないとこころのどこかでは考えている自分から見ていたら、ウルウルしてしまった。「自分で覚悟を決めて自分を試してみる」本当に胸が苦しかった。あぁ、まだ冬休みの宿題も終わってない・・・ 9点(2004-03-13 22:22:30) |
9. ミスティック・リバー
完璧に近い映画です。皆さんこのご時世くらい話を望んでいないのも分かりますがこの映画は後々傑作として語り継がれると思います。後味が悪い、家族を殺されたからといって他人を殺してはいけない、それは最もです。でも、それでは映画として観ていない証拠になってしまうでしょう。完璧と呼ばれる映画はたいてい後味が良いものではありません。監督があまりに完璧に作りすぎてしまうと観る人に違和感を与えてしまうのでしょう。カメラアングルによる人間の描写のすばらしさ。クリントイーストウッドはキューブリックや黒澤などと同じように巨匠と呼ばれていくのだろうと感じましたね。 10点(2004-01-18 00:02:34) |
10. シカゴ(2002)
実に見応えのある映画だ。これぞブロードウェイといわんばかりの劇だ。この映画は単純だし、観ていて楽しいものだと思う。とてもおもしろい。もっと笑いを求めるなら、もっと迫力を、もっと上手い歌を、もっとレベルの高いものを求めるのならゼタ・ジョーンズ以外キャストと演出を何とかもっと良いものをそろえるべきだったのではないのかと思う。時代に残るべきミュージカルになりきれていない。上質なものを求めるが故にもっともっと上に行ける(はちゃめちゃでもむちゃくちゃでも良い)ものになったのではないだろうか?私はブルースブラザーズ以上のミュージカル映画を観たことがない。ブルースブラザーズと比べてしまうと歌唱力もテンポも天と蟻の差が生まれてしまう。あれだけのキャストを使える映画がでないものかなぁ。 9点(2004-01-09 23:40:12) |
11. 猿の惑星
2001年宇宙の旅と同じ年に公開された映画らしいが、映像と内容すべてに置いて2001年宇宙の旅には足元にも及ばない。それは仕方ないと言ったらそれまでだが、映像くらいはもうちょっとましになったのではないだろうか?猿のメイクも2001年の方が明らかにすごい。(36年前はどういう状況だったのか知らないけど。)あまりに有名なオチのせいで、いまいち盛り上がりが足りなかったが、初めて観たらすごくおもしろいだろう。ストーリーは可も不可もなく2時間の映画としてはよくまとまっている。やはり、2001年と比べてしまうのだがスケールも、映像も、音楽も、技術もあまりに差があり、手ぬきに見えてしまうのでこれ以上の点はあげられない。 6点(2004-01-06 22:42:31) |
12. ゴッドファーザー
見終わったあと鳥肌が止まらなかった。すばらしい映画、音楽、絵などを観たあとは気持ちよりも先に鳥肌が立ってしまう。中でもゴッドファーザーは動けなくなるくらいの鳥肌が立ってしまった。ファミリー、マフィアの中でどんどん目覚めていく息子。マフィアの世界ではファミリーは家族以上の強い絆で結ばれる。ファミリー同士の抗争。麻薬、ギャンブル、女、酒。変わっていくマフィアの家族の物語だと私は思っている。どう感想を言って良いのか分からない。まだ二回しか観ていないし、内容を頭の中でしっかり整理できていない。体はものすごく感動しているのにどこに感動したのかよく分からない。あとできちんとしたレビューを書こうと思うが、一つ、最後のシーンでは体が動けなくなってしまった。 マーロンブランドの訃報を聞いて衝撃を受けました。 俳優が死んでこれほど悲しかったのは初めてです。彼なくして今はない映画界。 ご冥福をお祈りいたします。 10点(2003-12-25 21:12:26)(良:1票) |
13. 突入せよ! あさま山荘事件
日本の映画というのはなぜ音を駆使しないのだろう? この映画自体迫力あるものを表現したいわけでなく官僚や 日本の警察のありかたを警告しているのだろうがあまりにも 緊迫感がない。踊る大捜査線などもそうだがのめり込めない。 B級のコメディ映画に見えてしまう。私はあさま山荘事件を リアルタイムで観ていないが報道番組などで観る映像の方が ずっとこの映画より観ていて緊迫感があり、のめり込める。しかしこの日本に残る歴史的大事件を多くの人に伝えるという大切な役目をしているので甘く点数は付けておこうと思う。 4点(2003-12-24 23:25:55) |
14. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 2002年の映画では一番なのではないだろうか?シカゴよりもアカデミー賞に近い映画だったと思う。この映画は一人の人間から見た戦争の話だ。主人公は戦争という極限状態でユダヤ人が虐殺され、家族が殺され、仲間が殺されるのを見ていく。その結果感情を出すことも出来ずにただ生きるために追いつめられていく。最初はドイツ兵をとにかく悪者悪者と描いているが、ただそれだけの映画ではなかった。誰でも追いつめられたらああなってしまうのだろうかと考えさせられてしまう。こういう戦争映画もなかなか良い。 9点(2003-12-22 18:25:58) |
15. グリーン・デスティニー
ワイヤーアクション好きの私としては結構好きな映画だ。内容はいかにも中国の映画らしく単純明快分からないところが何もない。特にこの映画はそうだ。しかし、アクションシーンなどは綺麗な映像ととてもマッチしていると思う。ワイヤーアクションのこなしがとてもスムーズで違和感がない。所々にアメリカの影響が強く出ていたが、全体として香港映画の形を守っていた。このストーリーではこれ以上の評価は与えられないだろう。 6点(2003-12-21 23:19:04) |
16. フルメタル・ジャケット
《ネタバレ》 戦争映画にもいろいろな種類がある。プライベートライアンのように、すばらしい描写と、ストーリーでおすものもあれば、プラトーンのように戦争とは何か、戦争は人間にどう影響するのかを訴えるものなどがあるが、この映画はそれらとは違い戦争とアメリカを皮肉る映画だ。内容は前半の殺戮兵器としての兵士の育成と、後半の戦争の描写との二つにはっきりとわかれる。前半での出来事が主人公に与えた影響を私は見終わったあとになって気づいた。人間としての理性を捨てるようにしつけられ殺戮兵器となったが実際の戦争では銃を撃たずにただの諜報活動の仕事を与えられた主人公。最終的に戦うことになるが、そのとき前半の訓練の話が大きく影響している。この映画は戦争とは何かではなく殺すということを全体で大きく描写している。戦争映画としてはこの上なくすばらしい作品だ。戦車や、銃撃の戦闘シーンもさすがキューブリックという感じですばらしい。音楽も映画の中でとても大事な働きをしている。映画の中で軍隊が歌っている歌は心にとても重たいものを残す。プラトーンなどの対比的なベトナム戦争映画として見て欲しい。 10点(2003-12-21 20:23:13) |
17. オーシャンズ11
私も最後のオチにはだまされましたがオチ自体がよくあるもので驚くことが出来なかった。あのようなオチを知らずに見たのならもっと評価が高くなっているのではないだろうか?ジョージ・クルーニーにマット・デイモンなど豪華キャストにわかりやすいストーリーで誰にでも楽しめる作品だと思う。 6点(2003-12-20 21:59:05) |
18. ミッション:インポッシブル
《ネタバレ》 私が映画館でトムクルーズを見たのはこの映画がはじめだった。小学校の時だったしスパイ大作戦なんて全く知らなかったが映画館の中でなかなかドキドキして見ていた記憶がある。ストーリーがきちんと理解できたかは覚えていないがガムの形をした爆弾や変装している顔を取るシーンなどがものすごく怖かった。最近また見て結構おもしろい。トムクルーズ若い。テンポもストーリーもなかなか。純粋に映画のストーリーを見れる頃に戻ってみてみたい気分だ(笑) 7点(2003-12-20 21:50:46) |
19. TAXi2
ここまでバカにされてしまうと怒りになってしまう。フランスの柔道の人口は日本より多いと聞いたことがある、ヨーロッパには忍者検定というものがある(本当に)。日本の文化が余程好きなのだろう。しかしバカにするのにもほどがあるのではないだろうか?日本人はすべてコメディなのだろうと思うだろうが、実際ハンガリーで私は、「おまえは忍者何級だ?俺は5級だ。」と普通に聞かれたことがある。なぜ外人はそこまで忍者が好きなのだろう?ヨーロッパの子供向けヒーローものテレビ番組に必ずと言っていいほど忍者が出てくる。くるくる回転しながらわけのわからん日本語をしゃべっている。日本にいる限り気づかないことだが、外国人は本気で日本を勘違いしている。誰か、この間違いをはっきりと訂正してくれる映画を作るべきではないのだろうか?我々日本人も外国を勘違いしているとは思うが・・・ 1点(2003-12-19 23:24:31)(笑:2票) |
20. アマデウス
学校の授業で観て周りのみんなはつまらないと言っていたが自分はとても衝撃を受けていた。音楽室のかなり良いスピーカーに大音量で聞いたのもあると思うが、モーツアルトに対するイメージとのギャップ、日本人が観てもその国の文化に対する違和感を感じない上手い描写。天才というものがいて、努力して才能を付けた人もいる。天才を認めたくない人間もいれば、才能そのものは天才だろうが努力だろうが評価できる人間もいて、天才もまた認められいく。才能のある人達のその時代風景をすばらしいまでに描いていると思う。そして何よりも皮肉に満ちた追い込められる人間の描写が映画というすばらしい方法で描写されていた。見終わった後に感動で鳥肌が立ちながらも苦笑いしてしまう。 こういう映画が大好きです! 10点(2003-12-19 21:45:33) |