1. AKIRA(1988)
アニメで唯一、一線を越えていると思う。 宮崎アニメなどになれていて、そういうアニメのつもりで見てしまったら 全くこの映画をきちんと評価できるわけがない。 この映画は2001年宇宙の旅の影響を大きく受けている。 奥行きのあるシンメトリーの映像を多用し、無音の場面を 強く印象づける場面に使っている。 また、人間を超えた力をどう扱っていくかという科学的に皮肉ったストーリーもよく似ている。 きちんとした実写化をすれば、映画界にその名を刻む傑作となるに違いない作品である。 この映画が後のアニメに与えた影響も計り知れない。 ドラゴンボールの戦い方が変化したのもこの映画の後からだと思う。(特にスーパーサイヤ人の宇宙船などそのまんま) 弱いものが強大な力を持った場合、人間はどういう道へ走ってしまうのか、 その一つの道を示したのがAKIRAである。 戦後の軍事的分子が強く残っている時代背景で、デモや、革命など、今の政府を大きく皮肉っている。 シンメトリーに徹し、スローモーション、水、空気などを上手く表現しているのがすばらしい。 唯一、映画として誇れるアニメだ。 10点(2004-07-11 21:30:11)(良:3票) |
2. 時計じかけのオレンジ
天才と、異常者の境目というものは、紙一重といわれるが まさしくその紙一重の人間が作った「もの」である。 コメディなのか、バイオレンスなのか とてもじゃないけど私には分からない。 良い映画なのか、悪い映画なのか とてもじゃないけど私には分からない。 すごい映画なのかすごくない映画なのか それなら私でも分かる。 今までこれほどの衝撃を受けた映画はない これからもない。断言できる。 なぜならこの映画を観たあとでは どの映画を観てもすごいと思えない。 本当に感覚を麻痺させられてしまった。 もっと早く観るべきだったのか、 もっと遅く観るべきだったのか。 何回観ればいいのか・・・ 人と共有できる映画ではない。 10回ほど観た今、半笑しながら、観れている。 良いことなのか悪いことなのか・・・ 10点(2004-05-04 16:09:38) |
3. ミスティック・リバー
完璧に近い映画です。皆さんこのご時世くらい話を望んでいないのも分かりますがこの映画は後々傑作として語り継がれると思います。後味が悪い、家族を殺されたからといって他人を殺してはいけない、それは最もです。でも、それでは映画として観ていない証拠になってしまうでしょう。完璧と呼ばれる映画はたいてい後味が良いものではありません。監督があまりに完璧に作りすぎてしまうと観る人に違和感を与えてしまうのでしょう。カメラアングルによる人間の描写のすばらしさ。クリントイーストウッドはキューブリックや黒澤などと同じように巨匠と呼ばれていくのだろうと感じましたね。 10点(2004-01-18 00:02:34) |
4. ゴッドファーザー
見終わったあと鳥肌が止まらなかった。すばらしい映画、音楽、絵などを観たあとは気持ちよりも先に鳥肌が立ってしまう。中でもゴッドファーザーは動けなくなるくらいの鳥肌が立ってしまった。ファミリー、マフィアの中でどんどん目覚めていく息子。マフィアの世界ではファミリーは家族以上の強い絆で結ばれる。ファミリー同士の抗争。麻薬、ギャンブル、女、酒。変わっていくマフィアの家族の物語だと私は思っている。どう感想を言って良いのか分からない。まだ二回しか観ていないし、内容を頭の中でしっかり整理できていない。体はものすごく感動しているのにどこに感動したのかよく分からない。あとできちんとしたレビューを書こうと思うが、一つ、最後のシーンでは体が動けなくなってしまった。 マーロンブランドの訃報を聞いて衝撃を受けました。 俳優が死んでこれほど悲しかったのは初めてです。彼なくして今はない映画界。 ご冥福をお祈りいたします。 10点(2003-12-25 21:12:26)(良:1票) |
5. フルメタル・ジャケット
《ネタバレ》 戦争映画にもいろいろな種類がある。プライベートライアンのように、すばらしい描写と、ストーリーでおすものもあれば、プラトーンのように戦争とは何か、戦争は人間にどう影響するのかを訴えるものなどがあるが、この映画はそれらとは違い戦争とアメリカを皮肉る映画だ。内容は前半の殺戮兵器としての兵士の育成と、後半の戦争の描写との二つにはっきりとわかれる。前半での出来事が主人公に与えた影響を私は見終わったあとになって気づいた。人間としての理性を捨てるようにしつけられ殺戮兵器となったが実際の戦争では銃を撃たずにただの諜報活動の仕事を与えられた主人公。最終的に戦うことになるが、そのとき前半の訓練の話が大きく影響している。この映画は戦争とは何かではなく殺すということを全体で大きく描写している。戦争映画としてはこの上なくすばらしい作品だ。戦車や、銃撃の戦闘シーンもさすがキューブリックという感じですばらしい。音楽も映画の中でとても大事な働きをしている。映画の中で軍隊が歌っている歌は心にとても重たいものを残す。プラトーンなどの対比的なベトナム戦争映画として見て欲しい。 10点(2003-12-21 20:23:13) |
6. アマデウス
学校の授業で観て周りのみんなはつまらないと言っていたが自分はとても衝撃を受けていた。音楽室のかなり良いスピーカーに大音量で聞いたのもあると思うが、モーツアルトに対するイメージとのギャップ、日本人が観てもその国の文化に対する違和感を感じない上手い描写。天才というものがいて、努力して才能を付けた人もいる。天才を認めたくない人間もいれば、才能そのものは天才だろうが努力だろうが評価できる人間もいて、天才もまた認められいく。才能のある人達のその時代風景をすばらしいまでに描いていると思う。そして何よりも皮肉に満ちた追い込められる人間の描写が映画というすばらしい方法で描写されていた。見終わった後に感動で鳥肌が立ちながらも苦笑いしてしまう。 こういう映画が大好きです! 10点(2003-12-19 21:45:33) |
7. サウンド・オブ・ミュージック
何度も観ていると、この映画がミュージカル映画なんだというイメージがついてしまいどこがどうすばらしいのかと言うことを考えたことがなかった。映画を一度も観たことがない人でもすべての曲を聴いたことがあるだろう。内容も文句が付けられない。綺麗な映像と音。音楽、歌が流れるたびに体中に鳥肌が立つ。こんな映画は他にないでしょう。これからもずっと名作として残っていくでしょう。 10点(2003-12-18 22:39:26) |
8. 2001年宇宙の旅
《ネタバレ》 この映画がSF映画の最高傑作であると私は信じている。小さい頃に観たときは何がすごいのか何を言っているのかおもしろいのかおもしろくないのか何も分からなかった。ただ、何か有名なんだろうとしか分からなかった。今でも完璧に理解できているかと言われるとそうとは言えないと思うが、知能を持ったコンピューターハルなどを多少理解できるようになり、それと、2010年宇宙の旅などを観て少しは分かったと思う。人間がコンピューターに命も含めすべてを任せられるような時、30年以上前に想像した人はコンピューターが任務のためなら人の命も惜しまないという意志さえ持ってしまうと考えた。今の私たちでさえまだ考えられないコンピューターが人間に対して反逆するわけではない。ただ人間のためにやったことなのだ。結局最後もよく分からなくなってしまうのだが、人類という奇跡の誕生を映画いているものだと勝手に解釈し、深い感動を感じた。この映画を観ずにSF映画は語ることは許されないといわれるが、ただ言えるのはこの映画はSF映画の越えられない壁を越えた唯一の映画であり、すべてのSF映画の原点を築いた私にとっても映画界にとっても大事な映画だと言うことだ。 10点(2003-12-16 22:29:30) |
9. バック・トゥ・ザ・フューチャー
スティーブンスピルバーグの大傑作の映画だ。つい、DVDBoxを買ってしまった。これほど楽しいSF映画はないだろう。今から20年近くも前に作られているとは思えない。最近のタイムスリップ映画はネタがかぶりすぎでつまらない。バック・トゥ・ザ・フューチャーはいまでも斬新さが残っているだろう。1、2、3すべてほんの2日間のお話。スピルバーグの中では一番好きな映画だ。 10点(2003-12-14 21:35:01) |
10. インファナル・アフェア
警視が落ちてきたときにとてつもなく緊張したのを感じた。体中から汗が出てどうしてここまで興奮しているのか分からないくらい興奮した。やはり、良い映画というのは観ている最中に体中が熱くなるのを感じる。 映画館で観た映画では一番熱くなっただろう。この映画でさらに映画館のすばらしさを感じた。周りにはあまり映画に興味のある人がいない、しかも、あまり宣伝していない映画なのでこの映画を観た人はほとんどいないがぜひ、映画館で観て欲しい。 10点(2003-12-14 15:46:32) |
11. プラトーン
アメリカの作った戦争映画というとアメリカ万歳的なイメージしかなかった私だが、この映画は違った。あのパッケージにもなっているシーンはだいぶ心に残りました。この映画はアメリカ対ベトナムという描き方ではなく人間と人間の戦いとしてベトナム戦争を描いている。この映画ほど戦争とは何か、何のために、なぜを考えさせられる映画はない。人間と人間の戦い、狂い、死ぬ。さらに映画を引き立てているのは音楽だ。テーマの音楽流れ出すと無常感に押しつぶされてしまいそうになってしまう。この映画以上自分にショックを与えた映画は無い。 10点(2003-12-14 15:20:01) |
12. クレイマー、クレイマー
《ネタバレ》 時代の先を行っていた映画だ。親の権利を裁判で争う、これこそその時代を風刺した衝撃的な映画だったと聞いている。内容もさることながら俳優達の演技がすごい。ダスティンホフマンの演技はいうまでもなく超越した演技力を持っている。助演の女優二人の演技もすばらしい。この映画は観ていて演技にいやみが無く観ているだけでとても心が和む。また子供の演技はとても心情をつかみやすく名演技である。「パパもママもこんなに僕を愛している」しかし、二人は子供の取り合いを金で、裁判で争っている。とても悲しいことだがそれが現実で子供も親も周りの人も苦しんでいる。そのようなことが自分の心に伝わってくる演技。この展開のテンポと時代背景のある映画は今はもう無いなぁ、と思いながら涙が出てきてしまう映画だ。 10点(2003-12-14 15:16:17) |
13. レインマン
とにかくダスティンホフマンを観て欲しい。もうこの人の演技には感服(・o・)目が点になってしまう。ストーリーもすばらしい。それは恋愛でもなく親子愛でもなく友情でもなく、兄弟愛を描いたストーリー。私はダスティンホフマンを観るだけで目が潤んでしまう。ダスティンホフマンを超える俳優は永遠に現れないのではと思う。この映画はトムクルーズの出世作にもなったが、トムクルーズもなかなか良い演技をしている。トムクルーズの出演映画の中でも最もすばらしい映画だろう。ヒューマンドラマの最高傑作であり、不朽の名作となって多くの人に親しまれる映画。 10点(2003-12-14 15:12:45) |
14. ブルース・ブラザース
とにかくこの映画を超えるコメディ、ミュージカル、アクション映画はない。今までで最も多く観た映画だ(まだ立つことも出来ないようなハイハイしている私がこの映画を観ているビデオがあるw)。たぶん80回以上(爆)小さい頃は内容だけでおもしろいなぁと思ってたけど、最近はあぁ、こんなミュージシャンまで出てる!!って驚いたりしてみている。ジェームズブラウンにレイチャールズ、アレサフランクリンにキャブキャロウエイ。マイケルジャクソンなんか目じゃないような歌手達が豪華に出ているコメディ映画なんてこれ以外無い。そしてこれからも現れないだろう。ブルース、ソウルのアルバムで最も売れいているのはこのブルースブラザーズのサウンドトラックだ。伝説のコメディアンジョンベルーシ。彼の突然の死はアメリカの、世界のコメディ界に衝撃を与えた。もし生きていたらすばらしい役者になっていたのだろう。出演者を惜しまなく使っているのにも目をひかれる。若いスピルバーグが出ているのには驚いた。この映画を理解できない人はどういう考えを持っているのだろう?文句なしの10点満点だ。 なお、レイチャールズは今頃ベルーシと歌って踊ってるのでしょう。ご冥福をお祈りいたします。 10点(2003-12-14 15:08:55)(良:2票) |
15. ハート・ロッカー
《ネタバレ》 さすがアカデミー賞。見事にベタな映画。ストーリーのベタさではアバターと同じくらいだと思う。だからこそこの映画がアカデミー賞ってのが一番納得いく。アカデミー賞にひねった映画なんてない。 メッセージもほんとに予想を裏切らないつくりで、反戦でもなく戦争格好いいでもない。 でも、現場の兵士達にはどんなに命を賭けて頑張っても戦争を始めることも終わらすことも出来ない、ただただ麻薬みたいに抜け出せなくなっていく。 だから、どうにかするにはアメリカが変わらなきゃいけないっていう反戦的なメッセージも感じるなぁと思ったんだけど。あんまりみんなは感じてないみたいね…。。 戦争ってめっちゃ怖いよ→心臓ばくばくしちゃう→逆に病み付きになる→そこが唯一の居場所 主人公の人間臭さは確かにちょっともったいない感があった。それを抜きにしてもあれほどの緊迫感を演出できるのはベタな展開で観客を引き込んで映像、音、音楽がめちゃくちゃ効果的に使われているからで、映画として完全に出来上がっていると思う。 ぜひ、たくさんの映画好きに観てもらいたい映画。 [映画館(字幕)] 9点(2010-03-13 12:19:27)(良:2票) |
16. 明日に向って撃て!
ホント、この時代の映画にレッドフォードが出てない映画の方が少ないんじゃないでしょうか?「雨にぬれても」は私のすごく好きな曲なので、この映画のイメージがつかみやすかったです。 何と言っても最後のシーン画面が止まって銃声だけが響く。かっこよすぎで、もう感動でした。すがすがしい、気分になれる映画でしたね。 9点(2004-03-13 23:09:54) |
17. 耳をすませば(1995)
みている間胸が苦しいんだけど、すがすがしいというか、うれしいような気分になるのはこういう映画じゃないと無理ですよね。恋愛の過程もなんか、ニヤニヤしながらみてました。でも、一番涙を誘われたのは、雫とお父さんの進路を話し合っている部分。恋をすることで自分を見つめ直し、何かに本気で取り組んでみる。今、何にも本気で取り込んでいないで、いつも進路について考えなくてはならないとこころのどこかでは考えている自分から見ていたら、ウルウルしてしまった。「自分で覚悟を決めて自分を試してみる」本当に胸が苦しかった。あぁ、まだ冬休みの宿題も終わってない・・・ 9点(2004-03-13 22:22:30) |
18. シカゴ(2002)
実に見応えのある映画だ。これぞブロードウェイといわんばかりの劇だ。この映画は単純だし、観ていて楽しいものだと思う。とてもおもしろい。もっと笑いを求めるなら、もっと迫力を、もっと上手い歌を、もっとレベルの高いものを求めるのならゼタ・ジョーンズ以外キャストと演出を何とかもっと良いものをそろえるべきだったのではないのかと思う。時代に残るべきミュージカルになりきれていない。上質なものを求めるが故にもっともっと上に行ける(はちゃめちゃでもむちゃくちゃでも良い)ものになったのではないだろうか?私はブルースブラザーズ以上のミュージカル映画を観たことがない。ブルースブラザーズと比べてしまうと歌唱力もテンポも天と蟻の差が生まれてしまう。あれだけのキャストを使える映画がでないものかなぁ。 9点(2004-01-09 23:40:12) |
19. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 2002年の映画では一番なのではないだろうか?シカゴよりもアカデミー賞に近い映画だったと思う。この映画は一人の人間から見た戦争の話だ。主人公は戦争という極限状態でユダヤ人が虐殺され、家族が殺され、仲間が殺されるのを見ていく。その結果感情を出すことも出来ずにただ生きるために追いつめられていく。最初はドイツ兵をとにかく悪者悪者と描いているが、ただそれだけの映画ではなかった。誰でも追いつめられたらああなってしまうのだろうかと考えさせられてしまう。こういう戦争映画もなかなか良い。 9点(2003-12-22 18:25:58) |
20. ターミネーター
なんというかジェームズキャメロンの映画の中では一番衝撃的でしたね。シュワルツネッガーの絶好調ぶりが見て取れる。核兵器の脅威を近未来的に描いた映画としては初期の頃なのではないだろうか?最後のターミネーターの映像が時代的(笑)中途半端にならずにすべての話がきちんとまとまっていて、観たあとにとてもすっきりした気分になれる映画だ。 9点(2003-12-18 22:52:37) |