1. 大統領の陰謀
アメリカのトラウマとも言うべきニクソン政権のウォーターゲート事件のスクープ秘話を映画化。スリルのあるミステリーサスペンス調で政治モノ実話の映画化としては珠玉の出来。やはり見る人は選ぶが政治史や事件自体に興味のある人は見て損は無い。 [DVD(字幕)] 8点(2012-04-21 17:41:52) |
2. M★A★S★H/マッシュ
一説にはハリウッド映画で初めてFuckという言葉が劇中に登場した作品らしい。そんな当時としては問題作で、現在のやりたい放題系のコメディにつながる新境地を開拓した記念すべき作品。一方でエピソードが散漫で、コメディとしてもブラック色が強すぎるウディ・アレン作品のように見る人を選ぶ作品でもある。ヒッピー文化や反戦運動など当時の時代の流れの中で触れていれば偉大なる作品だったのだろうが、誰も彼もやりたい放題の今となっては埋もれてしまっている。 [DVD(字幕)] 6点(2012-04-21 06:30:40) |
3. ミッドナイト・エクスプレス(1978)
実話モノとしての興味深さは一見の価値ありだが、オリヴァー・ストーンの仕業と思われる勧善懲悪的でエンターテイメントな脚色が信憑性を台無しにし、西洋人には神秘に感じるのであろうオリエンタル過ぎる演出がそもそもオリエンタルな我々には何の感慨も無いどころか逆にうさん臭すぎる。ふさわしい脚本家が扱えばもっと映画としての価値も上がっただろうに、ほんとに惜しい [DVD(字幕)] 6点(2012-04-09 07:10:31) |
4. エイリアン
ジョーズやスターウォーズなどの影響がアリアリと、当時の流行に乗ったとも言えるが全く二番煎じに終わらない意欲作。洗練されたデザインと、全て見せないことでアンソロジーの生まれる余地を残した展開。マニアックさとキャッチーさのバランス感覚が抜群。細胞レベルで鳥肌モノです [DVD(字幕)] 8点(2012-03-07 04:30:20) |
5. Mr.BOO!インベーダー作戦
日本ではMr.Booシリーズということになってるからあれだが、1作目や警備保障のようなアクションコメディというより、香港のTV業界を皮肉った社会派コメディの趣が強い。そのため元ネタがわからない日本人にはシリーズのような馬鹿馬鹿しい笑いを期待してると肩透かしをくうシュールさがある。 [DVD(字幕)] 5点(2011-06-24 20:40:45) |
6. Mr.BOO!ミスター・ブー
アメリカやイギリスのコメディは日本人と欧米人の笑いのツボの差をはっきり感じることが多いが、全く違和感の無い7,80年代の日本の笑い。ドリフからさんまやたけしがやってたコントだねぇ。奇しくも探偵事務所の社長がさんま風w爆笑というのは無かったが所々笑わされて続編が見たくなるんだから十分合格点。主人公がどこも抜けてないとことん二枚目なコメディってのも珍しい [インターネット(字幕)] 7点(2011-06-21 22:17:20) |
7. 激突!<TVM>
スリラーの傑作ですね。この映画のトラックはジョーズ、ノーマン・ベイツ、ジェイソン、ターミネーターなどと並ぶ恐怖の「追跡者」 [DVD(字幕)] 9点(2009-10-30 18:52:45) |
8. ネットワーク
情報社会論が未来論から現実論としてネガティブに捉えられ始めた頃の社会派ドラマ。過剰演出に見えるが今やテレビのみならずインターネットや携帯電話。完全に情報社会化された今だからこそ、当時よりもむしろ納得させられることが多いだろう。確か社会学小辞典で情報社会論が病理論的に捉えられたのが1977年だから当時流行の学説の映画化である。それにしてもシドニー・ルメットの鋭さには感服させられる。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-18 17:27:24) |
9. チャイナタウン
アメリカンニューシネマはあまり好きではないがこの映画は素晴らしいと思う。しっかりとしたサスペンス物で物語を追わせておいて衝撃の、最近の生ぬるい映画にはないタブーのラスト。雨の日に街頭で呆然と立ち尽くしたような気分にされた。安っぽいハードボイルドではない。これはこの世の絶望を実際に経験した人間にしか撮れない。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-05 04:42:05)(良:1票) |
10. あきれたあきれた大作戦
アナライズミー、ミートザペアレンツや花嫁と父といった一本の映画として成り立つようなプロットを多数織り交ぜているにも関わらずよく一本の話に纏め上げた優秀な脚本で勝ち。ウディ・アレンの作風に似ているが、練り上げたセリフで笑いを取ろうとして白けさせるウディと違いもっとわかりやすいベタベタコメディ。 [DVD(字幕)] 7点(2006-02-14 02:49:06) |
11. ディア・ハンター
主題はほぼ(実際には行われていなかった可能性が高い)ロシアン・ルーレットであり戦争スリラーとしてはかなりの良作であるが、戦争の狂気、その無益さが若者に与える影響という見方こそ出来るものの、少なくともベトナム戦争を描いた映画とは言えない。地獄の黙示録を経てプラトーンで集大成するベトナム戦争映画の変遷の中ではまだまだ原点である。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-02-09 03:50:21) |
12. 仁義なき戦い 代理戦争
チンピラどもの実働だったこれまでとは違い近作は所謂「政治」が中心。こういう一つのテーマに偏った作りが出来るのはヒットするとわかっているシリーズモノの強みか。あくまでも中間であって勃発も決戦も無いのだが、何も回答がないからこそ味のある作品になっている。いや~決戦の足音がヒシヒシと聞こえてくる。そこへ至る盛り上げ方が上手いね。 [DVD(邦画)] 8点(2006-01-11 11:12:06) |
13. 仁義なき戦い 広島死闘篇
広能が中心の話ではなくシリーズのコンセプト・方向性を示す補足編のような役割を持っている番外編的位置付けであるため、シリーズの中では異色のエンターテイメント性を持つ。ということもあり面白さこそあるのだが、最後「若者の~」という補足で誤魔化してはいるがほとんど暴力黙認映画となってしまっている。本来決してそのような映画では無いのだが、この辺りの処理のまずさがのちのバトルロワイヤル問題などに繋がってゆくのだろう。仁義無きシリーズのうち特に本作品に多大な影響を受けたと思われるクエンティン・タランティーノはこの辺りの描き方が上手い。単品としてはそこそこ楽しめるがシリーズの中ではあってもなくても良い存在。 [DVD(邦画)] 7点(2005-12-28 14:57:01) |
14. フレンチ・コネクション
刑事ドラマにも関わらずこのメリハリの無さはアメリカンニューシネマの影響だろうか。アクションにもサスペンスにもなりきれず、特に酷いのが音。街の音、靴音などあまりにもリアリティが無く「作った音」を意識させ、BGMは極力流さず音で臨場感を表すという演出が逆効果に働き、これではBGMが無いと単にダレるだけになってしまった。犯人に「力」が見えないのも緊迫感が無い。なんだあの盗聴されほうだいおっぴろげ、暗殺失敗、遭遇すればひたすら逃げる情けない連中は。俺が普段見てるタイプのマフィア映画じゃこんな奴らはシマに出現した瞬間消されるだろうよ。実話だってんだからしょうがないがとにかくつまらん。2001年宇宙の旅ですら1回で見切った俺が全編見るのに3回見直すなんて… [ビデオ(字幕)] 3点(2005-12-26 18:23:03) |
15. カッコーの巣の上で
主人公を含め社会から除外されてしまった者の現実を深々と描いたハードボイルド物。刑務所の強制労働を逃れてきた主人公が自分本位的な自由を求めて精神病院内をかき回し社会によって排除されるまでを描いたいかにもなアメリカンニューシネマモノで、公開時はブームに乗って支持を得たものの、他のアメリカンニューシネマの例に漏れず今となっては何とも虚しいだけの話。むしろ当時以上にマジョリティーが絶対的となりこの映画と同じようにマイノリティーが排除され続ける今こそ価値のあるジャンルではあるだろうが、この映画に関してはマイノリティー側も力に訴えすぎていて支持されようがないだろう。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-25 13:16:38) |
16. 007/ダイヤモンドは永遠に
シリーズ第7作。コネリーボンド最終作。もう前作でネタ切れしたか月面車での砂漠チェイスというトンでもアクションが最大の山場。これまでは作品ごとに色があったが、今作はコネリーボンドシリーズの集大成的存在で特徴がほとんど無い。それゆえ非常に印象が薄いが、その分質は高く普通に楽しめるアクション映画。片輪走行みたいなアクションを何気なく見せてくれる辺りにボンド映画らしさがあった。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-15 06:08:36) |
17. ウディ・アレンのバナナ
途中から痛々しくて見てられなくなったが頑張って最後まで見た。映画を見てて顔が引きつったのは初めて。法廷シーンでは映画を見てて初めてキレそうになった。勘弁して欲しい。面白いと思ってやってるのか、つまらないのはわかっててあえてやってるのかどっちなんだ。 [DVD(字幕)] 1点(2005-12-09 01:50:22)(笑:1票) |
18. 仁義なき戦い
仁義無きを謳っているだけありゴッドファーザーのような「ファミリー」とは無縁、絆など皆無の「個人同士の」縄張り争いを延々と描く。権力や感情の所在を描く力が薄弱でそこで話をわかりにくくしていると思うが、実録とはそういうことなのだろう。ヤクザ組織というよりタランティーノのように組織をあえて薄く、個人に焦点を当て、このテの映画は映像的には面白くても評価的には大ハズレすることがあるが、さすがに実話が基だという説得力があるためドキュメンタリータッチで楽しめる。シリーズを通し抗争が全て理解できればこれ以上の点もこれ以下の点を有りうるが現状はここに留めておく。 [DVD(邦画)] 8点(2005-12-07 05:16:57) |
19. 猿の惑星・征服
なんかもう猿メイクが不快になってきた。未だにサルヂエなんかを見ても不快感を感じるほどのトラウマに。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-18 18:38:23) |
20. 新・猿の惑星
タイムトラベル話によくある、こういう現代人側、未来人側両側からの「カルチャーショックの衝突」話が好きなので前作よりは楽しめた。次回へのつなぎに徹して前作のようなグダグダラストが無かったのが良かったのかも。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-10 05:50:07) |