1. ウルヴァリン:X-MEN ZERO
《ネタバレ》 決してつまらない作品ではない、というのを先に明記しておくとして。個人的にX-men(映画本編及びアニメ版)は「マイノリティが、忌み嫌われているにも関わらず共存を目指し、且つ差別者を守ろうとする」というジレンマがキモだと思っているので、それがほとんど描かれていない今作はかなり薄味で比較的ありがちなSFモノだと感じた(その意味でマグニートじいさん編に期待)。アクションと、キャラクター作品を第一に期待しているならその点はあまり気にならないかもしれない。 本編を観ていれば「アレってどうなってたっけ?」と思うような仕掛けがかなり入れてあるので、本編を観ていた人の方が楽しめると思う。 どうでもいいけど、なんでこの実写版って人気キャラ使いつぶしちゃうんだろうなー。 [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2009-09-06 13:16:52)(良:1票) |
2. ヘアスプレー(2007)
映画と言うよりは2時間の壮大なミュージッククリップ。それくらい歌とダンスばっかりで逆に清々しい。「歌の間にちょっと演技」と言う感じ。ミュージカル映画というとあの"シーンを間延びさせる歌とダンス"を苦痛に思うタチなモノで(もちろん間延びしてなきゃ問題ないんだけど)。悪役もわかりやすく、単純と言えば単純な王道サクセスストーリー。でもミュージッククリップだから細けぇことはいいんだよ!!と思わせられるのは一番の強み。これもっと歌少なくして、一般的な「演技の合間に時々歌」というミュージカル映画だったら、多分わたしキレてたと思う。 [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-07-22 22:05:09) |
3. アイム・ノット・ゼア
前の人も何人か書かれてるけど、ファン以外に理解できるのか?と思った。良くも悪くも熱心なファンが作ったという感じ。6人の俳優が演じ分けるという演出自体は面白いと思うんだけど、時系列もバラバラ、一部意味不明(個人的にはR.ギアのパートが、何を表現しているのかまったく理解できなかった)。ディランファンで彼をよく知っている人なら、これらの演出も「あー、アレね」ってわかるんだろうけど、名前と顔と有名な曲何曲か知ってるくらいではさっぱりさっぱり。ファン以外には極めて不親切。 ファンでも、経歴をこれから調べ始めるというビギナーレベルの人には勧められないかなー。原動力にはなるかもしれないけど、これで理解できるかと言ったら大きな間違いかと。 [DVD(字幕なし「原語」)] 4点(2009-07-22 21:52:58) |
4. マンマ・ミーア!
そりゃハチャメチャ楽しいってのは嘘ではないんだけど、いわゆる普通のミュージカル映画の域を出ない※曰く、シーンによっては歌によって間延びしているように感じる、わたしがミュージカル苦手な第1の原因※。正直、ABBA使っててよく知っている曲が出てくるというくらいしか印象に残らなかったです。 ストーリーが陳腐なのもまあいいんだけれど、前半のうちから何となくオチは読めるので、それで白けるかそうならないかで評価別れるかと。わたしは白けたクチ。 ブロスナンはひどいなー。歌が。と思ってたらやっぱりラジーだったのか。 [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2009-07-22 21:38:19) |
5. ワルキューレ
もう世の中でナチスについて語られ尽くしたせいか、ヒトラー政権がどうこうという背景はなし。ただもう淡々と事実だけが述べられていくといった感じ。各キャラクターの心情や性格などはそれほど描写されておらず、そのせいか丈も短く、感情移入もそれほど出来るというわけでもない。 でもこの丈の短さが逆に好印象。よくある戦争映画みたいにやたら長かったりいかに戦争が悲惨なものかというのを淡々と見せつけられる説教くさい作品ではまったくない。エンターテイメント性も高いものではないが、ほとんど歴史上伝えられている通りの事実であるらしいので、歴史を知るためのとっかかりとしてはさっと見られてされていいと思う。 まあ歴史物なので「結果がわかっている」という点だけがね・・・。 [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2009-02-28 00:51:16) |
6. 007/慰めの報酬
《ネタバレ》 話そのものとしては面白いんだけど、作りが硬派すぎて、JBが躊躇なく人殺したり最後の敵への仕打ち(砂漠のど真ん中で・・・)なんかもすごくエグく感じる。これがMooreだったりするとおそらくギャグで済むんだろうけど。 アクション中の画面のブレがひどいのはどうにかならないのだろうか? 誰が何やってるんだかさっぱりわかんなかった。 [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2009-01-25 14:12:13) |
7. オーストラリア(2008)
《ネタバレ》 :前半の感想:あー、史実に近いことよりこうファンタジックな視点でやるわけねー、これはこれでアリだよなー。ちょっと滑稽だけど(好印象)。 :後半の感想:・・・なにこの前半とのノリのギャップの差は。前半の設定殺してない? しかもテンポ悪ッ!(評価急下降) :終了直後の感想:・・・・・・キャラクター中一番しっかりキャラがたってて行動が一貫性を示していたのはD.Wenhamの悪役だけじゃね? てか主役彼だろこれ。あとKing George(アボリジナルのじいちゃん)。 前半だけなら後半への期待も込めて8点と思ってましたけど。影の主役に1点献上。 今書いてて思ったんですけど、むしろHughとかNicoleは狂言回しと思っていた方が作品の一貫性が見えてくるような・・・。 [映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2009-01-25 13:59:19) |
8. ベルベット・レイン
《ネタバレ》 最初はともかく、途中から混乱し「???」状態で話が進むものの、最後に「ええっ! そういうことだったの!?」とわかると一気にそれまでの評価が覆される。 いやマジでトリッキーですよこれ・・・。もう一回観ようかな・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-05 17:06:18) |
9. 300 <スリーハンドレッド>
キルビルとかシンシティとは違って残虐とかグロイとは思わなかったが、半分以上は槍やら剣やら使った血生臭い戦闘シーン。おそらく「『オペラ座の怪人』のジェラルド・バトラー」と銘打たれての宣伝が行われそうだけど、あのジェラルドを期待して行くような純粋な娘さんたちを完全に拒否してますよこの映画。何しろ武器萌え戦術萌え肉弾戦萌えなわたくしですらおなかいっぱいになったくらいだからして。まあ「きびしーいトレーニングのあとの軽食がアーモンド5粒だけだった」(by D.Wenham)というように作った割れてる腹は拝めますが。スパルタ人男性パンツ一丁と赤いマント。ある意味美しくてある意味笑えるが、どっちに転んでも汗くさいのは確かだな。 話の元ネタは古代ギリシャのテルモピュレーの戦い。ペルシャの王様が悪趣味なんだこれが。登場シーン、館内から笑い声が上がった豪州の映画館。 美味しいところをかっさらっていく豪州の名優D.Wenhamに1000点。 [映画館(字幕)] 6点(2007-04-28 18:16:11) |
10. バベル
《ネタバレ》 ものすごく見応えのある1作。環境が環境だったので英字幕追うのが大変だったけど、各シーンの継ぎ接ぎ程度がうまいので、間延びもせずただただ緊張感。その分疲れるけど。 まったくハッピーエンドではないので(それどころか絶望的なエンディングも)、観るときのコンディションは選んだ方がいいかも。 さてさて色んなところで話題になっている日本パート。設定的には非常にキーポイントとされているような感じ。他の場所、メキシコとかモロッコのシーンと比べるとまるで異世界。親娘の住む高層マンションはまさしく「バベルの塔」。(アメリカ人であるブラッドとケイトがモロッコにいるのは、日本サイド世界からモロッコサイド世界に紛れ込んだ人間としての描写だと思う) その中でも更にキーポイントとなるのが菊地凛子の役どころなんでしょうが、聾唖の演技はともかくとして、あの性衝動に至るまでの心情がまったく読めないんですが(汗)。あとで公式サイトのキャラ紹介ページ見て「あーそういうコト?」と思ったんですが(大汗)。疎外感を持っているというのはわかるんだけどね・・・それは演技でじゃなくてシナリオ上でわかること。・・・よく脱いだで賞50%? あと日本パートに関してどうしてもこらえきれないツッコミ。 今時診療中にマスクをしない歯科医などおらん。今時診療中に、スカートの患者の脚にタオルをかぶせておかない歯科医などおらん。 個人的にはブラッド&ケイト夫妻という組み合わせが新鮮でしタ。 [映画館(字幕)] 8点(2007-02-10 15:48:25)(良:1票) |
11. パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
観てて1時間で飽きました。「まだ1時間? まだあと1時間半もあるの!?(悲鳴」てな状況。ドリフのコント、最初のうちはいいけど何度もやられるとひくよ。とにかくひとつひとつのことが冗長・やりすぎ。2時間半もあるくせに話自体は大して進行してない。まさしく末期のド●ゴンボ●ル状態。 それから一番重要なこと。 海賊のロマンはどこ行った!? [DVD(字幕)] 3点(2007-01-07 22:16:48)(良:1票) |
12. ディパーテッド
豪州での鑑賞(豪州では15+指定)。 オリジナルの1部をベースに、2部と3部の設定説明部分を、時間軸を直して挿入してあるという感じ。やはりオリジナルのプロットがいいせいか、悪くはない。スコセッシだし、まったく軟派になっていないのは良い点ではある。手堅くまとめられたのも評価できる。 しかしターゲットは、所詮原作を知らないアメリカ人。日本及びアジア市場で観客となるのは90%原作ファンでしょ。または100%儒教・仏教文化圏の人間だし。原作ファンが見てどう思うか?と言ったら、せいぜい「悪くはないが原作の方が良かった」が限度。原作ファンが好きな部分(シーンではなくて構成とか、観念的なもの)を悉く破壊してある感は否めない。原作を知らないまっさらな人が見たらどう思うかはワカリマセンのであしからず。 また血みどろのエグイシーンがいくつかあり、いかにレオ様効果を考えても、ライトな女性映画ファンも見込めないかと(TVCM次第か?)。日本での観客にこれほど制約があることを考えると、最終的な評価はそれほど高くならないんじゃないかと個人的にはすごく思ってる・・・。 [映画館(字幕)] 7点(2006-12-01 22:29:51) |
13. サイレントヒル
《ネタバレ》 原作ゲームやってません。発売当時は売る立場の人間だったので画面とか雰囲気とかは知ってるけど、概要は実はよく知りません。でも原作やってなくても、カメラワークやら色遣いやらが非常にゲームっぽい作りというのはゲーマーなら看破できる。 そんな人間が観るところによると・・・納得できない。釈然としない。後味悪い。 【以下めっちゃネタバレ】 ・あのパラレルワールド(灰色の世界)はなんなの? #最後のシーンを見る限り、コレに関してはアレッサが関わってる気がしないでもないけど・・・。 ・地下で火災が続いてるってくどいほど言ってる割に、ストーリー上関係なし? ・闇の世界に変わるのはなぜ? 上記3点に関して、「背景です」で済ませていい設定じゃないと思うんだけど・・・。ゲームならともかく。むしろ、これらの謎解きかと思ってたし。てゆーかそれの謎解きっぽく誘導してるじゃないかこれ! すっげ腑に落ちない点は多いが、作品自体はすごく作り込んでる印象は受けるし、ある程度はその世界に浸れるので1点オマケ。 [映画館(字幕)] 5点(2006-07-10 09:26:59) |
14. アタック・ナンバーハーフ2 全員集合!
う~む・・・。 言いたいことはわかる。やりたいことも、まあわかる。だが構成がめちゃくちゃで「なぜこの作品にとってそのシーン(or設定)が必要なのか」ってところが、唐突どころか「は?」って感じも。ムリヤリ作っちゃいました感が溢れてまつ。 [DVD(字幕)] 3点(2006-07-06 12:23:29) |
15. アタック・ナンバーハーフ
スポ根ものというよりは、マイノリティ故の苦悩がよく描かれている作品。個人的には「プリシラ」のバレーボール版という印象だった。描いてるテーマは割と真面目なのに、なぜオカマが主人公だとコメディタッチになってしまうのだろう・・・。 ちなみにDVD特典の未公開シーンを観ると本編中でわかりづらかった部分が見えてくるようになるけど、ぐっと雰囲気が重くなります。 [DVD(字幕)] 6点(2006-07-06 12:17:52) |
16. オペラ座の怪人(2004)
楽しめるけど、「これならミュージカル版観た方がいいんじゃないの?」と思う。決して出来が悪いという意味ではなく、歌ばかりであまりにも映画らしからぬ作りをしている点が気になる。ただセリフが歌になっているというだけならいいものの(そういうシーンもあるが)、特に演技と関わりなく歌っているシーンとかは冗長にすら感じる。個人的には3曲ほど苛ついた。まあミュージカル版の入門版と思えば有りではあるかな。 あと、劇中突然かなりの大音量で鳴り出すテーマ曲。ビビるんですが。かかりすぎで節操無さ過ぎだし。 [映画館(字幕)] 6点(2006-06-18 00:04:42) |
17. 黄泉がえり
《ネタバレ》 ライブ中にケータイで話すわ、人押しよけて移動するわ、しばき倒されても文句は言えませんぜ。よい子はマネしたらダメよ。 とかいうのはともかく、柴崎コウの存在価値が意味不明。あんな思わせぶりなシーンがあるわりには歌歌って終わり。こいつが何かしたせいで黄泉がえり現象が起きた、とかいうなら納得もいくが、ホントになんなのあのシーン。これのせいでバランス悪くなってると思うのはわたしだけでしょうか? 思ってたほど悪くはない、というかアイデア自体はいいと思うんだけど、話の運び方がなんだかなー。もっとファンタジーに徹すればよかったのに。中途半端。 [DVD(字幕)] 4点(2006-06-16 12:27:46) |
18. 下妻物語
《ネタバレ》 この映画スゴイですよ。こんなバカバカしい演出なのに、「女(乙女)の美学」がぎっしり詰まってる。監督がおっさんだというのがホントに信じられない。よくぞここまで「乙女」を描いた!と思うもの。 ネタバレだけど、この話のオチは「ヒミコ伝説がウソだった」ということじゃなくて、「ウソだったヒミコ伝説を2人でホンモノにした」ってことだと思う。レディースと刺繍屋がくっついたってところで桃子・イチゴの関係に符合するし、そこから生まれた一人娘=ヒミコ伝説をホンモノに昇華しちゃったことと思えば合点がいく。だからこそ、この作品は面白い。「ロココ時代のおフランスに生まれたかった」と宣う桃子に対して現実的に見えるイチゴも、結局乙女の空想癖の中に生きてた、ということでもあるし。 ただ、「乙女の空想癖」が心情的に理解できてないと厳しいものがあるのかも・・・。 というわけで、面白い作品だとは思うけど、あえて男性にはオススメしません。 [DVD(字幕)] 9点(2006-06-05 10:45:39)(良:1票) |
19. ハリー・ポッターと賢者の石
シーンのひとつひとつはけっこう気合い入っててインパクトもあっていいんだけれど、全体を通してみると何じゃこの数珠繋ぎ。シーンごとの繋がりがさっぱりわからん。どう観ても好きなシーンだけ撮って適当につなぎ合わせたようにしか・・・。 なんでそんなに人気があるのかさっぱりわからん第1話。 [映画館(字幕)] 4点(2006-05-31 12:28:04) |
20. ネバーランド
この作品がマズイなあと思うのはね、ピーターパンの話そのものの説明が全然ないところなんですよ。だからせっかく”ごっこ遊び”を現実のように織り交ぜた演出をしても、あまりピンとこない。原作や、原作に込められた思いっていうのを知っているのと知らないのでは理解度はまったく違うと思う。 前年公開のP.J.ホーガンの「ピーターパン」を見ておくことをオススメします。タイアップしてるんじゃねーのかと思うくらい、ピントがピッタリ合いまくってます。わたしも←コレ観てなかったら、多分点数はもっと低かったかと。 [映画館(字幕)] 7点(2006-05-26 23:29:11) |