1. ソウ
まさにラストの衝撃は圧巻。 そして、「やあ、○○○○、私はゲームがしたい」の語り口調や、ゲームの内容は、今までありそうでなかった、誰もが少しは持つ残虐な心を露骨に押し出している。ただ単に拷問しまくる残虐映画とは一線を画す。シチュエーション・ホラー? というのか、そういう新しいジャンルの確立だと思う。全7作品までダラダラと引っぱるのも分かる。世界観が気に入った人はずっと見ちゃうと思う。 何よりも、深く感動した……。 命を大切にするジグソウの考え方に深く共感し、命の重みについて考えない人間はまさに、生きるに値しないと思った……。 レンタルビデオ屋も、この映画をホラーのコーナーでなく、感動もの・ヒューマンドラマのコーナーに置くべきではないか……。 [DVD(字幕)] 9点(2012-07-14 18:38:17) |
2. ブルース・ブラザース
《ネタバレ》 とにかくセンスのある映画。 ドタバタコメディっぽいけど、本質はそうじゃない。 音楽の素晴らしさを……とまで仰々しいテーマでもないけど、そう感じさせる内容。 様々な音楽界巨匠のゲスト出演はオマケ程度に楽しめる。 主役の2人の立ち振る舞い、始終ダーティに徹した雰囲気、黒ずくめに帽子とサングラスは誰にも真似できないと思う。 オープニングのパトカーでの出迎えから、「気にいらねえ」と橋を飛び越えたり、孤児院で机を引き寄せたりする些細なシーン、教会で神の啓示を受けるところ、ボロイモーテル、メンバーの勧誘での無茶、レイ・チャールズの楽器店での一件や、初めての部隊、ナチスや他バンドや警察との追いかけあい、ホールでの演奏、最後の逃亡から税務署に至るまで、どこをとっても一挙手一投足にセンスがある。 特に、クールなジェイクがサングラスを取って女に命乞いするところとか見所。 「ローハイド」を歌ってる途中にムチを取るところなんかも自由奔放というか、アドリブがきいてる気が好きです。 古い映画なのに、街やパトカーも壊しまくってこんなことしていいのか、と笑いました。信号無視程度の2人の追跡に軍隊まで出動するのは壮大なボケやと思います。 基本、コメディとかミュージカルですが、音楽やバンドの魅力に溢れています。 そんなバカな……ってところも多いですが、きっちりしたサスペンスものならともかく、こういう映画はご都合主義もハメを外した感じもOKだと思います。 警察に捕まっても懲りずに刑務所内で監獄ロック、はとても良いエンディング。 音楽に携わってる人なら、見るべきだとも思います。 真面目で、映画をショーとして見れない人には向いてないかもしれませんね。 [DVD(字幕)] 9点(2012-07-14 18:18:21)(良:1票) |
3. トイ・ストーリー3
《ネタバレ》 ものすごく良かったです。 最初から最後までまったく退屈せずに見れました。映像もすごく綺麗。 焼却炉のシーンはほんともうダメだと思った。 笑いあり涙ありアクションありでほんと最高! トイストーリーおなじみの行動作戦もドキドキして観れた。 ラストは泣かせるシーンでもないのに突然うるっときたり、世界観が完成してて素晴らしいです。 すごく多いキャラクターが、全て引き立ってるのもすごい。やっぱり主役のウッディとバズのキャラが最高! あと個人的に、サニーサイド幼稚園を心配するウッディに恐竜が言う「いいところに決まってるよ。だってほら、ドアに虹の絵が描いてあるよ!」ってのがかなりイイと思いました。 ボーがいなくなってたり、バズが正気に戻るきっかけが無理やりっぽかったですが、まあ気にならないです。 1人よりも多人数で見ると楽しめます。ハートフルな中にも観る人それぞれ個人の心に触れるメッセージがありました。自分も昔、大事にしてた猫のガーフィールドの人形があったのに無くしてしまってそれを忘れてて、切なくなりました。ものを大切にしようと思いました。 [DVD(吹替)] 9点(2011-09-03 23:04:01) |
4. 阿修羅城の瞳
DVDのパッケージものすごくカッコイイですね。それに魅かれてずっと見たいと思ってました。 劇団新感線の舞台の演目らしいです。だから登場人物のセリフが芝居がかってるんですね。この辺を理解してこの映画を観るかどうか決めると良いでしょう。 純和風ファンタジー。ゲームの「鬼武者」を映画にした、まさにそんな感じです。流れもゲーム的で、演技にいい感じで芝居がかってるので、そんなゲーム的流れが好きな人、洋画のSFは何か違うという人は見ていいかも。2時間と長いですが、ちゃんとまとまっていると思うし、役者がうまいです。特に主人公は歌舞伎役者の市川染五郎ですからプロ中のプロの演技と言っていい。 この主人公はキザで決め台詞多すぎですが、後半には愛着わきます。悪役もヒロインもいい。宮沢りえは他で言われているとおりメチャクチャかわいいです。ストーリー展開も王道ファンタジー。でも日本でなきゃ絶対できません。 悲恋物語、音楽も秀逸。話の内容は期待せず見ましたが、意外に大きい話になってました。 アクションもまあまあ。細かいところもこだわってて、CGもあり、楽しめます。 舞台が好きなら、そんでDVDのパッケージ見て感じよさそうだと思ったらいけます! まあ自分は予備知識なしでパッケージとあらすじでレンタルしたんですが。 でもこういうのが好きだと言う人は少ないと思います。しらける人が多いと思う。 個人的にはすごくハマったけどオススメはできません。 [DVD(邦画)] 9点(2009-02-23 16:11:32) |
5. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
タイムトラベル・サスペンス。 見始めてしばらくは難しいけど、後々どういう流れか理解できる。その流れが面白い! 過去の日記(?)を読むことによって、その時間にタイムスリップ、記憶はあるからいい方向へと修正→現在に戻る。けど、また別の不備があってまた別の過去へ……をくりかえす。見ている方も、そうした面白いパターンが分かって全然飽きない。 数々の意味不明の伏線も全てスッキリ回収、「ああ~! そうだったのか」って思うところがいっぱい。 そして主人公が選んだ結末。ストーリーもいいけど、流れが最高によかった。 エンディングのオアシスの歌もいい感じ。 タイムトラベルとか、パラレルワールド好きにはたまりません! [DVD(字幕)] 9点(2008-08-23 17:39:50) |
6. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
《ネタバレ》 感動しました。正に笑いあり涙あり。最初怖かったな。ギャグシーンは秀逸。カーチェイスは最高だった。 構成がうますぎる。1人やっつけたらテンポ良くもう1人……音楽とも合っていて飽きなかった。終盤はやっぱりひろしの回想としんちゃんのタワー上るシーンが泣ける。音楽カッコよすぎるし、サントラかりたい。 悪役が一貫してクールなのがすごく良かった。変にキレたりもせず、最後までキャラを貫いてた。良く考えたら、大人がみんなで子供もオモチャ振り回してるなんてシュール。 ハッピーエンドやけどなんか切ない……。テーマが結構深いのかもしれない。 クレしんの家族愛は最高! [DVD(邦画)] 9点(2007-09-23 01:08:43)(良:1票) |
7. VERSUS/ヴァーサス
《ネタバレ》 予告編を見て、雰囲気良さそうと思って見たら面白かったです。 若干、イメージとは違ってわざとらしさ・狙った感が満載の映画でした。台詞まわしも全員カッコつけまくり。多分演技が入りすぎてヘタっぽくなってるだけだと思いますが、そんな不自然な感じも好きなので楽しめました。舞台作品だったらさらにおもしろいんじゃないでしょうか。 素手で弾丸をつかんだり、シャカシャカ効果音つけて動き回るゾンビがいたりと、なんだか子供の妄想が全力で使われてて、ダサいけど好き。戦う前に必ず女を気絶させたりもいいなと思った。 後半の2人のバトルアクションは良くて激しくて何度か見返しました。喋りはみんな棒読みだけど、たたずまいは上手い。主役と悪役が渋い。 ただ、ギャグシーンは全然面白くないし、必殺処刑コップは蛇足・いらない。あっけないし。 ゾンビもどうかな、みんな頭悪いし動き遅いし、すぐ撃たれて倒れるし。たくさん殺しまくってるのはいいけど、みんな身体に穴あいたり爆裂したり。小道具の刀などもしょぼい。ずっと森の中も疲れる。 1番ひどかったのはヒロイン。まったく魅力ないしブサイク。 それなのに時たまどや顔したり、主人公に「俺の女に手を出すんじゃねえ!」って言われてニッコリしたときは爆笑してしまいました。サングラスかけようとした主人公に対する反応にはブチ切れそうになりましたが。 何を考えてああいうヒロインにしたのか。カワイイ系の女子高生とかにした方が良かったのに。とにかく悪いけどブスすぎる。最後までアップも多くて、ほんとにこれだけは酷い。 他の女性出演者も綺麗な人いないし、男キャストは面白いのに……ほんとにわけがわかりません。 突っ込みどころたくさんある荒削りだけど、なんかカッコイイ映画でした。2時間も長く感じなかったです。 エンディングも良かった。音楽も要所要所で入ってきて雰囲気出してたし。 自分はこういうのが大好きですが、とても人に勧められたもんじゃないです。 [DVD(邦画)] 8点(2010-06-09 23:33:03) |
8. GOEMON
《ネタバレ》 雰囲気がよさそうなので見たら、なかなか予想通りで面白かったです。CGやファンタジー要素が入った時代ものの映画では、かなり真面目に作りこんでると感じました。どのシーンも良く見せようと工夫してあるなあって思いました。おふざけ抜きで作ってるところは評価できると思います。 歴史上の有名人物も演じる人の味があってとても良かった。豊臣秀吉・織田信長なんかかっこいいですね。 才蔵の死ぬシーンは音楽も重なって素晴らしかった・泣けた。でも他の人の死に際はあっけなかった。 五右衛門の言うことも説得力ないなあー、最初は誰も殺さないようにしてたのに、子供に「復讐なんてなあ!」って説教した後は殺しまくってるからね!CGも若干多いかな。 そして、話のわりに長い……。話の展開もだいぶ分かってしまう。基本、イイ人物は不幸になっていくので、あんまり救いがなくてさびしいです。 最後も無理やり五右衛門死んでしまって!別にハッピーエンドにしても全然よかったのに!! 茶々役の広末涼子かわいかったです(やっぱり報われないけど)。 才蔵が死んだあたりで終わってほしかったんですが、秀吉を殺しに行ったり、関ヶ原の戦いまで乗り出したりずるずる。面白い映画なんですが、見終わった後はもの悲しい。 主人公の江口洋介はなかなかハマリ役だったけど、他の役者がさらにうまかったです。 [DVD(邦画)] 8点(2009-10-17 18:48:21) |
9. サイレントヒル
《ネタバレ》 原作のゲームをちょっとでもプレイしたことがあるかによってだいぶ感想が左右されるゲーム。自分は1はないけど2はある。それでかなり面白かった!最後はCG使いまくってどや!って感じ丸出しやったけど、素直にストーリーも深くて(よく考えないと分からない)、雰囲気がゲームと全く同じで良かった(どちらも、原作をやったことない人はピンと来ないと思います)。エンディングは色んな解釈があるけど釈然としない感じ。でも他のチャラいホラー映画にはないダークさ。異世界的・ダークな雰囲気が好きな人ならどう感想を持てど、飽きることなく最後まで見れると思います。映像も美しい。そして怖くはないけど、エグい。特に魔女裁判の火あぶりシーンは救いがなく最悪で、脳にこびりつきますよ。ゲスト出演ぽい『三角頭』はかなりいい味だしてた。殺し方はどれもひどかった。あと個人的に、赤い服を着た看護婦(ゾンビじゃない方だよ!)が最高!顔を見せなかったり、主人公が近づくと(完全にゲームらしい動きで)隅へすすす……と逃げたり。『サイレント・ヒル』『バイオ・ハザード』を彷彿とさせる1シーンだった。 [DVD(字幕)] 8点(2007-01-04 02:49:56) |
10. ウォーターワールド
けっこう面白いと思ったんですが……。 テーマもずっと海の上で、独特な構造の船とか世紀末的な感じとか好きです。主人公のちょいワルキャラも。序盤はかなり面白く仕上がってます。 まあ、ストーリー展開はベタベタの王道で、なんの害も罪もない安心ヒーローものですが、映画で見せたいのはストーリーとかメッセージじゃなくて「ウォーター・ワールド」の世界観とか雰囲気だと思うので、そしてそれが十分出せているので自分の評価は良いです。何より見てて飽きない。CGもあんまり使ってないのにファンタジー色がある。 確かに都合よく進みすぎ、お話にひねりも効いてない、主人公無双、対象年齢は低くアクションも普通ですが、海と空の形がない背景が新鮮で、テレビでやってたらチャンネルを変えずになんとなく見てしまう魅力があります。音楽も悪くないです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-23 03:35:04)(良:2票) |
11. ファイナル・デッドブリッジ
《ネタバレ》 どういうシリーズか理解してたら期待通りで非常に面白い映画。 90分と短いし、内容も薄いので深く考えずに友達とワイワイ見れます。迫力ある映像もあるし。特に最初の橋の予知の場面はすごかった。 死に様もどんなのかわくわくする。余計なシーンもなかったと思います。 死亡フラグと思ってたのが違ったり、直前でセーフ、と思いきやいきなり死んだりしてドキドキした。 全員死亡はちょっとヤな感じですが。予知のビジョンで生き残ってた女性も死ぬのはどーして? 死に方もみんな意外とあっさりしてた。とにかく人が死ぬ内容なんだから最後は誰か生き残ってハッピーエンドにすればいいのに。 1につながるラストは悪くなかった。エンディングスタッフロールの、ハプニング集みたいに流れる、シリーズの死に様集は笑えた。 [DVD(字幕)] 7点(2012-07-18 15:55:00) |
12. サマーウォーズ
《ネタバレ》 映像が綺麗でした。仮想空間上の世界では「なんでもあり」なんで、製作者のアイデアとセンスがまるまる活かされていました。バトルシーンや画面が様々に転換する場面ではおもしろくて目を奪われましたが、「なんでもあり」なんだからもっと常識を破ったいろんな事ができそうな気もしました。 現実世界では家族や田舎の雰囲気、好きでした。主人公や女の子も青春! 夏!! って感じで。なんだかよくわからないまま世界を巻き込むスケールにするのも悪くないと思いました。数学の天才、高性能のAIを作った人、スーパーコンピュータや巨大電源、日本に影響を及ぼせるおばあちゃん、花札の達人がひとところに集まる偶然も出来すぎですが、まあいいかな……。おばあちゃんもタイミングよく急に死んだり……まあしゃあないか。後で考えると変ですが見てるときは気にならなかったです。 物語の展開は良くも悪くも期待通りの王道でしたが、やっぱり世界中が味方してくれるシーンは良い感じ。花札のルールは知らないんで、よくわからないながらも雰囲気でカッコイイとか思ってました。というか基本、仮想空間では何もかもカッコイイです。でも花札じゃなくてもっとルール分かるゲームにしてほしかった。 逆に現実では空気を大切にしてたというか。でも最後の暗算で問題を解くあたりとかはカッコイイ画面効果使ってほしかった。 サマーウォーズってタイトルもよく分かんないです。しっくりこないし。タイトルつけにくい映画やけど、もっと何かあったと思う。 でもまあ、退屈せずに見れました。 [DVD(邦画)] 7点(2011-09-04 18:23:08)(良:1票) |
13. パラノーマル・アクティビティ
《ネタバレ》 すごい低予算(150万円)で大成功した映画らしいですね。たしかに、登場人物わずか4人で、場所も1つだけで退屈せず観れたのはスゴイ。製作費もCGも有名俳優も使いまくったわりに大して売れない、中身もない映画には見習ってほしいもんです。 しかしストーリーはとんどないです。ラストも普通。 結局正体はなんだったのか? とか、この後どうなるの? とか、話の筋が気になる人はつまらなく感じるかもです。 それでも、ビデオによるエスカレートしていく恐怖の見せ方は素晴らしいし、時間も90分くらいなので無駄なくサクっと観れます。 コックリさんみたいなヤツとか、屋根裏の写真とかあからさまで良くなかったけど、就寝時の固定カメラ撮影はどれも緊張して観れた。長時間立ちっぱなしはぞくっとしました。 最後まで恐怖の正体が見える形で現れないのもいいですね。プレデターみたいなヤツが出てきたら興ざめです。日本的な、幽霊的な怖さもちょっとあるし、ドーン! っていう音だけのしょうもない脅かしもほとんどないしイイです。見る人を怖がせようと色んな好ましい工夫がされてあります。 稲川淳二の同時解説は笑えます。後半からもう言うことなくなって黙ってるんですよ。「コワイですねー」ばっかりだし。 [DVD(字幕)] 7点(2010-12-18 19:46:51) |
14. 回路
怖かったです。一番よかったのは、日本のホラー色が出ていることです。しょうもない効果音で「ドン!」っていう脅かしが一切なかったので、とても安心して見れました。(効果音使って驚かすのは怖いんじゃなくてびっくりするだけです)。さりげなく怖いシーンがたくさんあって、雰囲気にのまれました。日本ホラーではかなりいいのではないでしょうか。 ただ、2時間も使ってるのに、都合いいところや、展開に無理があるところもあって見終わったあとはそんなにスッキリしませんでした。言いたいことをもっと分かりやすくして1時間半に収めてくれ!と思います。 でも、ここに書かれている皆さんの解釈を見て1点追加で7点です。いい感じで怖かったし。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-26 10:46:07)(良:1票) |
15. 4分間のピアニスト
《ネタバレ》 おもしろかったです。ラスト4分はどんなのかと期待して見ましたが、期待して見てよかったです。 老女と少女や刑務所や看守などのジメジメした関係はいらなかったかな、2人の過去も別にいらない。しかし最後まで2人が完全に打ち解けず残念でした。女教師はカタいままだし、登場人物も不憫な人が多い。 教師はクラシックで、生徒はジャズ。自分もジャズピアノ好きなんで、クラシックのキレイな演奏より、ピアノ演奏の表現の仕方(技術そのものも)やカッコイイピアノが好きな人は見ていいと思います。 後ろ向きに弾いたり、ラストのああいう演奏の仕方も実際にあるみたいです、しびれました。 人間関係よりもっとピアノに触れる部分を多くやって欲しかった。コンサートとかよりもジャズ志向で。主人公が奔放なんだから。けっこう教師のガチガチの考え方が押されてて残念だった。最初はそれでよかったけど、最後まで貫くとなあ……。変に感動・人間ドラマ狙われても!最後の、演奏終わったら即逮捕、っていう状況は正真正銘最後だなってなっててよかった。 ってな感じですがラスト、カッコよかった!というのも、あそこで教わったとおりの美しいクラシックを奏でてたら普通だと思う。ラスト4分に持ってきてタイトルでも押してるからには、ただ美しい曲ではダメ、想像だにしない超絶技巧か、プロを上回るほどの素晴らしい曲か。 でも素晴らしい曲をクラシックで聴いても泣けるほどおれは耳肥えてない。他の人もそうだと思う。まあでも普通のプログラム楽譜通り弾いても成り立つけど、このコンサートはずっとクラシックの女教師がすすめてきたこと、それを最後の土壇場で自分の音楽をしてやった!というところを評価したいです。途中「堕落した音楽をやめなさい」「私の音楽だ!」みたいなやりとりがあったんで「おお」ってなりました。だからおれは老教師をあんまりいいと思わないです。ラストの演奏聴いてヤケ酒飲んで感動するのも、レズビアンだというのもちょっと……。 とにかく4分間自分の音楽をやり続ける少女にしびれた。 DVDに印刷された、手錠しながら後ろ向きに弾く絵も素晴らしい。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-19 17:21:10) |
16. コンスタンティン
《ネタバレ》 世界観・雰囲気良かった。地獄への移動の仕方や悪魔が聖水に弱いとかのルール的なものはよく知らないので納得させられるしかない。というか、制作側が作った武器とかの設定と同じく、「そういうものや」と思えば全然気にならなかった。 場所は同じだけど世界が違うある種パラレルワールド的なものはスゴク良かった。移動の仕方やカメラワークなんかもかっこいい。主人公のまとうちょいワルさとダークな雰囲気が人間味があって入り込めた。葛藤したり、激昂したり、クールだったりダサかったり。キアヌはいい役者やな……。武器がダサかったり、展開や行動に多少強引なところはあったけど、そんなキアヌのカッコよさが見れて嬉しかったっす。途中BGMでなんでか超ジャズの『テイク・ファイブ』が流れてオシャレ。監督の趣味かな。CGキレイだった。でもバトルはあんまり激しくなくて残念。最後も全然戦いじゃないし、激しいアクションが少なかったのも残念。 [DVD(字幕)] 7点(2007-10-29 22:54:33) |
17. ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!
《ネタバレ》 誰でもお気軽に見れて、老若男女関係なく1時間半画面に釘付けにできる映画。おもしろく、CGと違ってなんだか暖かく見てて飽きない。でも、今回の長編は今までに比べてクオリティがちょっと下がったかなーと感じた。映像は美しくなった部分も多いけど、アクション的な部分が少なかった。ハラハラする過激なシーンこそ、CGや粘土で見せる最大の見所だと思うけど(また、『ウォレス』シリーズ特有のすごいメカ!)、最後のジェットコースターの攻防くらいしかドキドキしなかった。従来はスゲーコレ!っていうのいっぱいあったんだけど……単に普段見慣れない粘土の動きとか、何かストーリーや作品とは別のところに見入ってしまった感があった。でも、なんだかんだ言ってもおもろいです。家族で見たりするにはうってつけ!なんかサスペンスやホラーとかより、ぼけっと映画見たいなーなんて時はこれを見て間違いないです。他の『ウォレス』は短いしね。余談ですが、この前仲間内で打ち上げに言った時、飲み屋の大きなスクリーンにもコレが上映されてて、ヒマな人はボーっと観てました。 [映画館(吹替)] 7点(2007-01-02 15:14:52) |
18. リベリオン
《ネタバレ》 感情を抑制することによって、争いがなくなった近未来。感情を抑える薬を摂取しない人々は捕まって処刑されるという。その中で感情に芽生えた捜査官の活躍。 感情表現を喚起させる芸術や音楽の類は徹底的に排他されて、機械的な世界。 アクションは後半なかなかすごいけど前半はだれる。あんまり動かない。 ジャンルはアクションっぽいので、あんまりメッセージ性のある深いお話はいらなかったかも。無感動な人々と、独裁する社会の世界観はしっかり作られてておもしろかったけど、カッコイイ映像を期待してたので。無感情な主人公がだんだん生き生きしてきたり、それがバレないようにするのも見所あった。あと子どもが実は良いやつやったってのも嬉しかった。 独特の格闘術はまあまあってところ……。 ラストの暴れまくるところは主人公無双で爽快でした。 しかし、直接的な描写はなかったけど生きたまま焼き殺すのはちょっと嫌かな。 その殺されるおばさんも、もっと魅力ある若くてきれいな女優にすればいいのに。 主人公やら、その他主要キャラの雰囲気はみんなクールに徹しててよかった。最後はちょっとあっけないかも。平山夢明の短編小説『オペラントの肖像』に似てる。というか元ネタのような気がする。 なかなか悪くない映画でしたが、他人に勧めるほどでもないので6点です。 [地上波(字幕)] 6点(2012-07-18 20:31:27)(良:1票) |
19. 時をかける少女(2006)
《ネタバレ》 なかなか良かったけど、高校生のやりとり(馴れ合い)がベッタベタ。爽快さを押し出してはいるけど、ムズムズするというか腹が立つというか。 タイムリープ能力を得た活発系女子高生が、最初は能力を使って遊びまくるけど、だんだん問題が出てきて、最終的にはタイムリープ能力についても原因が分かって意外な人物がキーパーソンだった……みたいな。というか原作をかなりアレンジして脚色が過ぎるので、もっと短くまとめたらいいのに、と思う。魔女先生とか、サブキャラの恋とか蛇足が多い。 前半はしょうもない色恋沙汰とか、タイムスリップでワイワイやってて、後半のストーリー展開でぐっと面白さが出てくるので、原作の内容知ってたら面白さは半減します。でもオリジナルの中身もあってちょっと良かった。全体的には少しややこしい。 ちょっと声優に難あり? 主人公の一部のセリフとか泣き声とか少し聞いてられない部分があった。お風呂シーンや男二人から告られまくるのも狙ってる感じがして見ていて嫌だった。 画風も淡白で、夏のさわやか青春系というのは見る前から分かっていたので、見るまでがけっこう迷ったけど、いざ見ると期待していたよりは良かった、って感じです。若い人にはいいんじゃないですか? サマーウォーズの方が自分は良かったです。 [地上波(邦画)] 6点(2012-07-18 15:36:29) |
20. シャーク・テイル
《ネタバレ》 まあまあでした。ドリームワークスなんで、ストーリーは予想通りの王道。主人公の挫折や仲間や恋人とのいろいろがあって、悪者をやっつける、で、ハッピーエンド。悪者のサメたちも全然悪くなくて、家族思いのイイ奴らなんですが。だからやっつけるというよりは軽いおしおきみたいな感じでした。もちろんハッピーエンドですが、なにもかも丸く収まりすぎて、ハッピーすぎな終わりでした。 魚の描写は確かに変ですがあんまり気にならかったです。主人公・ヒロインの性格や行動は好感が持てました。というか、キャラクターは全て良かったです。 シリアスな要素はほとんどなし、コメディー寄り・友情あり恋愛あり・子供向けです。全て海の情景なので、映像もキレイでした。 [DVD(吹替)] 6点(2011-09-03 00:03:39) |