1. 動くな、死ね、甦れ!
うわー凄い。タイトルもそうだけど精神的エグさも内包した内容にも見事にやられました。まるでドキュメンタリーを見ているかのように市井の人々の生活臭がぷんぷんとする89年作品とは思えないモノクロの映像美。人々の演技も完璧。主役の少年は更生していくのかなという期待をどんどん裏切ってく。幼馴染の少女は愛くるしい。少年を更正させようと努力するのに逆にどんどんアウトローな方向に巻き込まれてく。内容は多分にスターリン主義批判(場合によっては共産主義体制そのものへの批判)までいってしまっている。ペレストロイカ以降じゃなければまず撮影できなかった映画だろう。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-03-26 19:56:52) |
2. ゆきゆきて、神軍
《ネタバレ》 これは究極の反戦映画ではないだろうか。元隊員から語られる恐るべき真実。奥崎氏の激しい追及のもとに元隊員が隠してきた忌まわしい過去、戦時下の悲惨な状況があぶりだされていく。 南方に行った者の殆どが生き残れなかった。人肉食も生き残るために横行した。そういうことは知っていたが、実感は湧かなかった。しかし、このドキュメンタリーにおける元兵士の生の声、苦渋の表情はそれを実感させるだけの大きな力がある。彼らもまた心に傷を負った戦争の被害者だった。 奥崎謙三という人物は極端でキ○ガイといってもいいほどの過激な人物である。しかし、そういう人であったからこそこれほど事件の真相に迫れたのも事実である。 もうこの映画はドキュメンタリーを通り越している。逆に作り物なのではないかと思わせるほど鬼気迫るものがある。「リアル」な戦争を見たいなら、まずこの映画を見るべきである。 [DVD(邦画)] 9点(2007-02-05 11:01:36) |
3. ラストエンペラー
《ネタバレ》 映像もストーリーも壮大かつ豪華なのだけど、感動という面では弱く評価はとても難しい。清朝皇帝、満洲皇帝として屈折した人生を歩んでいく溥儀の心の揺れ動き、改心していくさまは痛いほど伝わった。しかし、彼の改心は中国共産党の思想改造の結果でもあるという点は留意する必要があるのではないか。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-02-01 21:29:03) |
4. バックマン家の人々
かなり期待してみたけど、少し退屈だった。子供を持つ親の悩みを大人の視点から描いている。もっと年齢を重ねたときにいい映画だと思えるのではないか。 [DVD(字幕)] 5点(2007-01-30 18:45:48) |
5. バグダッド・カフェ
《ネタバレ》 バグダットなんていうからイラク映画(?)なんてずっと思ったんだけど、見てみたらまったく違ってました。荒涼とした環境の中で、ギスギスしていた人間関係が一人の女性の来訪により癒されていく様子は良かった。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-21 19:01:04) |
6. 評決
法学部の授業で観た映画。くたびれた感じの弁護士がいい味をだしている。法廷の心理戦の要素も強く描かれていてよかった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-20 19:32:35) |
7. アマデウス
《ネタバレ》 テンションが高く無邪気なモーツァルトがどんどんノイローゼになっていく様を見ていくのはちょっと辛い。終盤は「あなたを誤解していた・・」というほどサリエリに心を許していたのにね・・・。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-10 22:30:46) |
8. となりのトトロ
宮崎作品の中では特に印象深いです。私が自然やノスタルジックな雰囲気のものが好きになったきっかけとなった映画です。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-01-08 19:59:53) |
9. 薔薇の名前
映像的には不気味だけど、ミステリーとしては物足りなかった。もう一度観たら見方も変わるかも。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-07 12:22:11) |
10. ヴィンセント
ジャイアント・ピーチのおまけとしてビデオに入っていたものを見た。ほのぼのした後だったので、あまりのギャップの大きさにひいた。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-06 23:55:25) |
11. バベットの晩餐会
《ネタバレ》 ほのぼのとした雰囲気。村人たちは保守的でフランス料理なんて見たこともない。二人のおばあさんも可愛がっている住み込みフランス女性のお料理を懐疑的にみてる。よくあるグルメ漫画のような感じ。 [地上波(字幕)] 6点(2007-01-04 10:42:03) |
12. 子供たちの王様
文化大革命期は「共産主義」と「毛沢東主義」の称揚だけが「教育」だったといってもいい時代だった。そんな中で主人公の先生は子供達に従来の「教育」に縛られない多様な価値観を許容する教育をしていく。文革期を描いた中国の小説を以前読んだが、いかに文革が当時の子供たちを洗脳し騙してきたか、子供の心に与えた傷の深さがいかほどのものかが理解できた。この映画もそうした時代を描いたもの、そしてそうした時代を否定的に描いたものとして貴重だと思う。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-31 10:29:01) |
13. 座頭市(1989)
《ネタバレ》 最後の殺陣シーンは真剣でやってるだけあって迫力がある。エンタメ映画としてはかなりいい線いってるのではないか。内田裕也の「これで死んだろ?」の口真似が恥ずかしながら一時マイブームになってた(汗)。 [ビデオ(邦画)] 6点(2006-12-30 23:50:24) |
14. ネバーエンディング・ストーリー
絵本を読まれているようであまりストーリーに入っていけなかった。主人公の子が暗い部屋で本読んで「がんばれアトレイユ!」とか叫んでるだけってのもどうも・・・。 [地上波(吹替)] 5点(2006-12-30 00:24:55) |
15. ペレ
途中で主人公の子がもっと貧しい子をボコボコに殴っているのが観ていて辛かった。ラストが切ないね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-12-29 23:37:46) |
16. 友だちのうちはどこ?
ただ友達のノートを誤って持ち帰り、それを渡すために知らない友達の家を探しに行くだけの話なのに、新鮮な印象をずっと自分の中に留めている。華やかな映画ではなく淡々と話が進行するのだが、そのホームビデオのような自然さが逆に観客をひきつける力になっているように思う。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-26 11:26:58) |
17. 黄色い大地(1984)
視聴者に解釈を委ねるラストがいい。ただ中国共産党のプロパガンダ映画に終始していないところがいい。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-26 09:53:30) |
18. ドラえもん のび太の日本誕生
《ネタバレ》 崖にトンネルをほって住居を作り、大自然を開拓していくのにとてもワクワクさせられた。そしてそれは最近観ても変わらなかった。不満を言えば、最後がタイムパトロール頼みになってしまいドラたちが自身の手で敵を倒さないことだろうか。 [地上波(邦画)] 7点(2006-12-25 16:58:07) |
19. ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版
《ネタバレ》 完全版のほうが50分長いが、その長さを感じなかった。劇場公開版のほうは感動できるように編集されているが、こちらはトトとエレナが再開することを良しとするか否かで好き嫌いが分かれるように思う。自分はこちらの方が濃密だと思うので、少しだけ高く評価した。 [DVD(字幕)] 9点(2006-12-25 16:51:46) |
20. ニュー・シネマ・パラダイス
まさしく「青年は荒野をめざす」といった感じの映画。感動する要素がいっぱいつまっていて言葉に表せない。音楽が秀逸。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-12-25 16:45:42) |