1. シン・仮面ライダー
令和に復活した子供たちのヒーロー。作り手の意図や手法はだいぶ変わったようですが組織や所属者や怪人は自分の意思と目的に沿って生き、主人公のライダーは自分の意に反して改造されても自分の希望を見つけ出して自らの人生を生きてる事が初代と変わらぬ心意気で良かったです。おそらくは昔から今に至るまで、本郷猛も一文字隼人も、 ・自分の意思決定ですら他人のせいにして口汚く毒づいたり、 ・他者の親切を足蹴にして偉ぶるような子供じみたお調子者。 …には理解できないヒーローでしょう。 [映画館(邦画)] 6点(2024-02-18 03:55:35)(良:5票) |
2. CUTIE HONEY キューティーハニー
《ネタバレ》 原作アニメの原体験世代なので是非みたいと思いレンタル開始直後に鑑賞。充分面白かった。設定上、かなり際どい所まで露出して色気とギャグを求められる特撮ヒロインだから選考からして難しいはずなのに、それらの要求以上の働きをしたと思われるサトエリの女優根性はお見事。『わたしはハニーを演じるんじゃなくハニーになりたいの!』と宣言しただけの事はありますね。子供に見せるのはマズイくらいまで脱ぎ(笑)、尚且つ、人懐こくて悪はキチンと懲らしめ、でも復讐心には苛まれて自暴自棄になっちゃう弱点があるけど成長して克服するという、戦闘ヒーローの王道をちゃんと踏襲してて高感度大。コミカルに見えて冷酷で強力なパンサークロー達も王道の悪役らしくイイ感じです。製作陣も復活に意欲的だったのが見てとれ、良質な特撮映画でした。拍手。ただ惜しむらくは、せっかく清二さんも復活したんだから団平オヤジと順平くんにも出てもらい、エロ親子三人組みによる【ハニーちゃん争奪戦】のギャグも復活して欲しかったですね(笑)。 [ビデオ(邦画)] 8点(2011-06-28 10:07:58) |
3. 陰陽師Ⅱ
《ネタバレ》 ビデオレンタルされてすぐに鑑賞した記憶あり。『どうしてこう、芸能界ってのは芸の無いアイドルを大舞台に挙げて芸をやらせるんだか』と苦笑した記憶もある。 [ビデオ(邦画)] 2点(2011-06-27 22:10:50) |
4. イタズ 熊
《ネタバレ》 20年前にビデオ鑑賞。ワタシは、毛皮にされた母熊の乳首に無償に食いつく場面、老猟師がそれをみて涙する場面で号泣でした。その後の猟師の覚悟や山での孤独な闘いにもね。やっぱり『生きる』ことを真剣に描いてる映画は素晴らしい。都会の一般人の皆様には普通は馴染みの無い世界のお話なので、定期的にロードショウで放送してもらいたい映画です。 [ビデオ(邦画)] 8点(2011-06-27 22:01:11) |
5. 楢山節考(1983)
《ネタバレ》 20年以上前か、テレビのロードショウで観賞。上っ面ばかりのバイオレンス映画やサスペンス映画より遥かに恐ろしくおぞましい映画。なぜかというと、生存欲や支配欲や性欲など、誰の心にも憶えがある本能を自覚させ、その暴走振りを納得できるように描いてるから。しかも本編の中で『必然性あり』としても描いてるから。こんな時代や地域は確かに実在したんだし。人間の本能と本性をリアルに描いてるので『恐ろしい』という意味で心に響いたからこの点数。下手すればトラウマになる映画。要注意。 [地上波(邦画)] 9点(2011-02-07 16:47:14) |
6. その男、凶暴につき
《ネタバレ》 20年前の若い頃に話題だったんでビデオ屋から借りて鑑賞。当HPで高得点であり高評価している諸兄方には申し訳ないのだが、くだらない。無抵抗の人間を執拗に痛めつけ続けたり主従関係を平然と裏切って不気味に笑ったりしている場面をリアルに映像化して見せられれば、平穏な生活を送ってきた一般の皆様が観たら確かに腰を抜かすほど仰天して戦慄して、恐れ入りましたと崇めちゃうんだろうけどこんなもん、喧嘩が日常茶飯事だった下町で育った監督さんのブラフでしょ。凶暴じゃなくて陰険。喧嘩や暴力に慣れた者からすれば強さも怖さも感じない。というより『どうだ怖いだろう!』という意図がみえみえ。だいたい、みんな揃って陰険に人を虐待する物語なんぞ心に何も生まれない。作品として感動(泣いて感激する事じゃなくて感じ入ること)できる要素が全然無い。で、この点数。たぶんワタシのこの意見に腹を立てた人が敵討ちのつもりで(笑)の票を付け、ワタシのホームページに嘲笑のコメントを書き込んだと思いますが、その気持ちが解らないことも無いけど人間の感じ方は千差万別ですのであしからず。【蛇足。1】…この(コメディの分野で)天才と言われてる監督さんはビデオジャケットのみならず、現在自分が出演する全ての映像で、直立仁王立ちポーズになって無表情とも顰めっ面ともとれる表情で敵対する相手をジーッ…と見つめる演技を頻繁にやってますね。これはたぶん本人としては高○健さんや鶴○浩二さんになった気で凄んでいるのではないかと思う。もっとも、演技力と佇まいに無理があるので様になってない。業界では誰も進言できないんだね。 [ビデオ(邦画)] 1点(2011-01-31 15:48:53)(笑:1票) (良:3票) |
7. トランスポーター
《ネタバレ》 たった今テレビで鑑賞。ホントだ。自分に課したルールで自分をシビアに律してる前半は面白かったのに後半は別物だ(笑)。コンテナ300人の命つったって売る方も守る方も、あんなにまで血みどろの戦い繰り広げる理由になる心情が描けてないから感情移入できないし、パンチとキックは組み体操みたいな演武。効かねーよあんなの(笑)。印象に残ったのは主人公の髭の剃り跡と悪役チャイニーズのメイク、双方の濃さだけ。 [地上波(吹替)] 5点(2011-01-30 23:01:04) |
8. 花園の迷宮
《ネタバレ》 20年くらい前か、夜中に放送してたロードショウで鑑賞。役柄も地も、お淑やかぶってた島田陽子を本編撮影を進めるにつれお淑やかでいられなくさせてやった監督の手腕は大したものと思う(取調べでバケツ水をぶっかけるあたり、遠慮ないね)。戦争直後の貪欲な世界観と人間模様が生々しい。それと、およそ画面で見る限り演技なのか地なのか何を考えてるんだかさっぱり解らない内田裕也の存在は不気味なことこの上ない。これらの印象を与えたこの映画、これがこの時代に言われた【エロ・グロ・ナンセンス】というヤツですか。いやー後味悪い。 [地上波(邦画)] 5点(2011-01-27 21:26:20) |
9. 里見八犬伝(1983)
《ネタバレ》 20年前にビデオ鑑賞。ワタシの年代なら幼少期に人形劇で観た本作ですが、全盛期だった角川アクション作品たる本作もまた素直にカッコ良かった。ただ個人的好みですが、劇中では神話にまでなった八人の戦士が護る姫君の役に、あの庶民的な顔した薬師丸ってどーなのよと思ってました。でも世間の評判はワタシと違って良さげでしたね(笑)。当事の技術で頑張った特撮は味わい深い。それと夏木マリさん、共演者全員を食ってしまう勢いでの怪演(猛演ともいえる)は当事から今に至るまでずっと続いてますね(笑)。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-01-10 09:35:09) |
10. ロボコップ3
《ネタバレ》 10年前にビデオ鑑賞。一作目が【非情】。二作目が【滑稽】。で、ワタシとしてはこの三作目は【爽快】もしくは【英雄】です。きっとシリーズに何を求めるかで評価が違うんでしょうね。警察官の職務の[市民を守り奉仕する]という部分を、より人間らしく解釈した結果のロボコップの行動に感動!。優遇されてのさばる悪役、不遇ながらも助け合う善人、職務より情と人道を選んだ上司、主人公を上回る性能を持つ敵役、三人もいるヒロインは職人[ルイス]、女傑[ラザラス]、無邪気[ニコ]と、皆がそれぞれの個性と女らしさで主人公をサポート。そして市民たちの絶体絶命の危機を救うべく登場する新兵器!。ヒーローもののフォーマットとして最高に格好良いと思いました。80年代の日本特撮を参考にしたような本作、ワタシにとっては最高にカッコ良い【英雄】映画です。 [ビデオ(字幕)] 9点(2011-01-10 07:25:25)(良:2票) |
11. ガンヘッド
《ネタバレ》 20年前に映画館で鑑賞。自動制御の巨大兵器を有り合わせの設備と工具だけで数時間足らずで復元したり、全長50mくらいの兵器を目の前で爆発させても無傷だったりする主人公が素敵(笑)。でもこの作品、巨大な設備やメカの傍に人間がいるという臨場感を感じさせてくれたところに最大の魅力を感じます。室内の匂いや温度まで実感できた。あの時代にこの出来は秀逸。 [映画館(邦画)] 8点(2011-01-10 06:03:45) |
12. グエムル/漢江の怪物
《ネタバレ》 DVDになってから直ぐだから4年前に鑑賞。TVの予告CMでは市民が逃げ惑ったり襲われる瞬間だけを映し、怪物の全貌を映さないところが上手く恐怖感を煽ってたので期待していたけれど、本編を観るとその恐怖感も薄れた。予想通り怪物誕生の原因は某国の行き過ぎた科学実験にしたし、怒りや悲しみを人目はばからずぶちまけたり、本気で怒ったからラストでは肉弾戦で圧勝してしまうというコリアンテイストがワタシには合わなかった。いろんな人が指摘しているコメディシーンも。でも所々のシリアスシーンに関してこの点数。この内容でなら、自国でヒットしたのはよくわかる。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-10 05:43:55) |
13. 異人たちとの夏
《ネタバレ》 20代の頃に何かの気まぐれで鑑賞。人生の折り返し地点にきた男の身に起きた期間限定の霊体験のお話しが、これほど粋で、暖かくて、美しくて、怖くて、切なくて、トータルすれば感動的な物語になるとは驚きだった。両親エピソードと女のエピソードは相容れない気もしたが、それでもやはり心に残る美しく感動的な物語だった。(当事一介の芸人だった片岡鶴太郎氏が自己改造を宣言し、それを終えた直後の仕事がこれだった。この時より彼の成長は目覚しくなっている。) [ビデオ(邦画)] 9点(2010-08-19 07:03:13) |
14. 必殺!Ⅲ 裏か表か
《ネタバレ》 公開当事、前作に呆れながらも性懲りも無く劇場に行った。前作を【砂糖と練乳とチョコを混ぜた飲み物】と評したが今度は一転、【渋さ苦さの濃い抹茶】に激変していた。パンフにも「前作の不評を受け、今度は進化の分岐点的映画にした」みたいな事をスタッフが記していたのを覚えているが、何もここまで渋く苦くしなくても、と変貌に戸惑った。私観だが、必殺シリーズは、小さな存在ゆえに踏み躙られた市井人の恨みを密かに晴らす程度の小さな、悲しい、しかし極めて人情味の厚い物語と見ていた。この映画はもう別物。必殺じゃなくて虐殺。小技の参が真っ先に抹消され、華麗に簪さばいてる場合じゃねえ!とばかりに秀が刀持って暴れる姿の違和感の凄まじい事。主水も然り。人生の酸いも甘いも知り尽くして万人を欺いて生きる狡猾さを発揮していた壮年が、小娘にあっさり誑かされたリ、事件の黒幕を私情剥き出しで痛めつける姿、なんというかセコく見える。人間性を強調したテーマだとしてもね。暴力的怖さ、閉塞感、無力感が随所に漂う映画でした。 若干付記……ヤケ酒を煽る主水を暗殺しようと近づく武装集団。これを迎撃したのは単身で素手の壱。『俺が相手だ!かかって来い!!』って…、集団で武装していて逃げる方も逃げる方だが、壱も相当に無茶なやつだと思う(笑)。 若干付記2……『汚名挽回』という間違い言葉、検閲しなかったのね。スタッフ。 [映画館(邦画)] 6点(2010-08-12 14:03:53) |
15. CASSHERN
《ネタバレ》 原作漫画とアニメの原体験世代である。故にリメイクには狂喜して公開間もなく劇場に足を運んだ。非常に気に入って二度鑑賞し、後日も再訪したうえでDVDまで購入した。要するにこの映画、【愛した者のために良かれと思って尽力していたが、自分でも気付かぬうちに相手を蔑ろにして大暴走してしまった者たちの悲劇】ですか。現実社会でもよくありますよね。女性に不慣れな男が片思いした時の思考とか行動とか(笑)。でもだからこそワタシはこの映画を気に入った。一部とはいえ人間の強い本質が描けている。多くのレビュワー皆様に不評な画面チェンジや抽象表現も、見辛いのは確かだが自分の専門技術を駆使してサービスしてるんだなと感じた。アメコミみたいなキャシャーンの殺陣や、いかにも外国人がイメージした日本といった感じの舞台風景・小道具も、思春期を欧米で過ごした監督さんのセンスと感じられ楽しい。でも世の不評を見るにつけ、この映画・監督さん自体が、多くの観客様にとって、上記した【愛した者のために…】の象徴になってしまったと思う。大好きなヒーローを自分流にアレンジしてメッセージを送るという創作活動はワタシも行ったので共感も高感度も大。ワタシは楽しめた。 若干付記……本作中のブライキングボスの心情・思考・行動・台詞はワタシにとって共感というより同感。まったく同じ。これも非常に気に入った。 [映画館(邦画)] 9点(2010-08-12 07:25:52)(良:1票) |
16. 必殺! THE HISSATSU
《ネタバレ》 必殺シリーズのファンだった十代の頃に劇場で観た。ファンと言っても新・仕事人あたりからのソフト路線のファンだが、だからこそか非常に楽しめた。普段テレビで活躍していた彼らの映画版に相応しく、敵の勢力・事件の規模・お馴染みの殺し技のバリエーションがスペシャル版的にバージョンアップされており、しかしあくまで庶民のお話に留めているところが上手い。スペシャル版だからと迎えたゲストの二人、仕事人の朝ノ助は人生の影を感じさせながらも粋な漢を通し(殺し技の美しさはシリーズ随一と思う)、悪役の庄兵衛は子供好きを隠れ蓑にした殺人鬼(替え玉を使って生きながらえるトリックが狡猾さと不気味さを増していた)で、どちらも素晴らしかった。難点は何人かの方も仰る『潜水艦』。加えていえばコメディアンの起用。必殺スタッフってどうしても時流に合わせようとしたウケ狙いのオヤジギャグやるんですよね(笑)。そこを引いても楽しめた映画でした。テレビ番組の映画化の成功例。 [映画館(邦画)] 8点(2010-08-06 10:16:12) |
17. 必殺! ブラウン館の怪物たち
《ネタバレ》 まだ20代前半の頃、ファンゆえに前作に続き劇場に出向いて鑑賞。いやーくだらなかった。どうしても、大衆ウケを狙ったオヤジギャグを取り入れたい!という趣向に拘る必殺スタッフの、拘り過ぎた結果がこれ。そういえば当事買ったパンフにも『若い人にも楽しめる作品にしました。』とか書いてた。主水の両サイドを固める仕事人が、飾り職人の秀と三味線屋の勇次の類似品コンビにしか見えないのもがっかり。砂糖と練乳とチョコを混ぜた飲み物を出して、『こんなに甘いから若い子も美味しいって思うでしょ?』とか言われたような映画。 [映画館(邦画)] 0点(2010-08-06 09:39:16) |
18. 新宿純愛物語
《ネタバレ》 何かの気まぐれで20代の頃に自宅のビデオで観た。ありきたりのアクションもの。仲村トオルのイメージアップのつもりらしい映画だが、肝心の仲村が不思議なほどに台詞棒読み・演技下手だった。それと大地康夫氏の『10代久しぶりだなあ~♪』と喜んでズボン脱ぎだすシーンが、演技上手いからこそ、中年オヤジの好色さがよく現れていて気持ち悪かった。 [ビデオ(邦画)] 3点(2010-07-19 18:35:49) |
19. 眠らない街〜新宿鮫〜
《ネタバレ》 数年前にテレビで観たかな。田中美奈子は許容範囲からちょっと外れてます。当事は大売出し中だから出演したのだろうけどあの役どころがちょっとね(アレ?↑キャスト欄にも名が無い?)。でも映画自体は良い雰囲気でした。賑やかで殺伐とした都市・TOKYOと、そこに蠢く人間模様がね。こんな危機にはこう対処する、みたいに次々と起こるハプニングに的確に応じる鮫島刑事がいい。でも、危険で怪しい色気を振りまく木津はもっといいね。 [地上波(邦画)] 6点(2010-07-19 16:42:20) |
20. 仮面ライダーZO
《ネタバレ》 20代の頃に自宅ビデオで鑑賞。『好きこそ物の上手なれ』という諺通りに、仮面ライダーファンと自負する監督さんのこの作品は素晴らしい。実在の生物を怪奇的にアレンジした敵。望まないまま人間を超えた力と運命を与えられ、それでも愛する者を守るために命を懸ける主人公。それをみて成長する少年。完成された強さを持つライバル。それでも挑む主人公が勝つ理由は独力では無かった事…。良き時代の本物の仮面ライダーが継承されていて嬉しい。平成に作られても、このライダーは昭和の志を持っていると思う。そして一言。仮面ライダーが闘う理由は、『最強になる為』なんかでは無い。 [ビデオ(邦画)] 9点(2010-07-19 09:38:50) |