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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  コクーン 《ネタバレ》 
若い時に封切りで観ましたが、『頑固爺さん孫7人』のブリムリーのカーネルおじさん的な柔らかい雰囲気が好きでした。孫と釣りをしながら、遠くに旅立ち会えなくなることを告げるシーンの映像が記憶にこびりついてます。  これは物語をそのままなぞると「不老不死」の物語ですが、ディテールを一切無視すれば「2度と会えない遠い場所へ旅立つ人々との別れ」の物語であり、それは即ち「死別」の物語です。ラストの葬式の場面で少年が空の彼方を見上げるシメが好きです。好きな人との死別は悲しいものですが、空を見上げる少年は微笑んでいます。好きな人と、もう2度と会えないっていうところは同じなのに、「彼らは死んでしまった」という解釈をする大人と、「おじいちゃん達は何の心配もいらない新しい場所で永遠に生き続ける」と解釈する少年とでは、気持ちのあり方が随分違ってきます。これは天国とか極楽浄土とか、そういう世界をSFテイストで表現して、人との死別を悲しみ過ぎないように救ってくれる一面があると思いました。  ブレイクダンスをするアメチーは替え玉バレバレなんですが、それでもあのシーンは好きですし、あんな元気なおじいちゃんになりたいなーと、自分の歳の取り方に一つの理想を提示してくれました。「もう歳だから」「年甲斐もない」など、自分で自分を抑え込んでしまわずに、好きなことややってみたいことは、いつからでも、生きているうちにどんどん楽しまなきゃ…ということも思わせてくれました。  与えられた寿命を留まって全うすると決めたお爺ちゃんも考えさせられるキャラですが、正直言えば、自分はああいうおじいちゃんにはなりたくないタイプです。他のおじいちゃん達は宇宙人に迷惑かけたり不倫したり褒められないことも一杯なんだけど、それも含めて人生を精一杯エネルギッシュに生きて(ちゃんと反省もして)きた感じで、だからこそ『天国(極楽浄土)へ成仏できた』という解釈の仕方もあるかなー、なんて思ったりもしました。だってさー、あの真面目じいちゃん、奥さんを生きている間にどれだけ楽しませた? 健気におとなしく寄り添うおばぁちゃんだったけど、彼女のことは不憫でした。本当はダンスしたいのに我慢してた彼女の姿がとても辛かったし、本当なら助けられたのに死なせちゃったのも、なんだかなー。同時進行的に不倫爺ちゃんのエピソードもあるけど、一番我が儘でかつ一緒にいてつまらない爺ちゃんは地球に残った爺ちゃんじゃないのかなぁ? 彼とそのお婆ちゃんは、地球でもう一度生まれ変わってやり直すのかも。  てことで、自分的には「生きているうちにしっかり楽しめ」というメッセージをもらったような映画でした。
[映画館(字幕)] 7点(2016-01-04 01:45:25)
2.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 
自分の家族以外誰もいないはずなのに2人の少女を見て、しかも血まみれで倒れている姿まで感知してしまうのに、泣き叫ばない、走って逃げない子供。冷静で理知的なイメージの子だとは思うけど、普通なら血相変えて逃げると思うんだけど。自分自身が妻と子供を殺す夢を見てしまったと言い「俺はきっと気が狂うんだ」と泣く旦那。こういうやり方で物語の成り行きをイメージさせるのはハッキリ言ってヘタクソとしか思えません。お芝居じみて泣いたり叫んだりの妻は子供みたいだしあまり賢い人とは思えない。ぬるぬる這い回るカメラと、かったるいテンポで激烈に眠くなる。トイレでグレーディーに「ずっと前から存じております」と言われた旦那に隠された真相とは…それがラストに明かされるけど「だからなに?」って思います。要る? 強烈に蛇足にしか感じませんでした。怖くないし。ジャック・ニコルソンの狂い方、お芝居じみてわざとらしいし、狂ってるというのと幽霊と会話するようになるのが同義のように進行するのがいただけない。もっと正常から異常までの中間地点があったはずで、幽霊の存在を観たり会話したりの前後に、幽霊に驚いたり自分の状況を疑う自分というのがあるべきと思う。すんなり霊を受け入れ、すんなり発狂する流れは、完全に僕を置き去りにしました。ダニーにしても、不気味な部屋がある階で何度も遊ばんでいいでしょうに。そもそもこの夫婦、旦那の仕事中のルールこれまできちんと話し合ってこなかったの? この夫婦、あんな幼い子を友達一人いない雪山にこもらせることに教育上の疑問なかったの? エレベーターから溢れ出る血は一体なんなの? 原作読んだことありませんが、キングは「そんな話じゃねぇだろ!」と思ってるんじゃないかと思えるほど、キング作品映像化の中では焦点がぼけてツマラナイと思います。
[DVD(字幕)] 2点(2015-10-18 23:34:44)
3.  ローズ家の戦争 《ネタバレ》 
最後のタバコ一本をケースに入れて飾るバカな禁煙の誓いと、憎しみを込めて夫の手を払うラストだけの映画。別に笑えもしないし、『危険な情事』なみにショッキングな展開にしたかったのか、どうにも「バカじゃないの」としか思えない惨劇展開は、笑うでもショッキングとも違い、ただ唖然というか閉口というか…ダニー・デビートなに調子こいて映画作ってるんだと、このあたりの頃からデビート嫌いになりました。
[映画館(字幕)] 3点(2014-08-08 03:07:27)
4.  愛と哀しみのボレロ 《ネタバレ》 
「ボレロ…べつに興味ないし…」と長くスルーし続けてきた作品をこの度鑑賞してみて、まず「観て良かった」と思うと同時に『愛と哀しみのボレロ』という邦題にちょっと怒った。原題は「百人百様」とか「人それぞれの人生」みたいな意味だと思う。決してボレロが題材ではない。この映画はアウシュビッツ含む戦争時代の悲劇の中を生きてきたいくつかの国の芸術家たちの人生を中心にその次の世代にまで及ぶ大河の流れを描いていく。そして戦争の悲劇に掻き乱されてきたそれぞれの人々が、お互いの人生の何も知ること無く「母の元で救いなく死んでいく小さな子供達を救うために」とチャリティー公演に集結するのである。その公演を観る側にも国境を越えた様々な人生があることが示されてもいる。静かにジワジワとグッとくる。ファンでもなければアーティストの生い立ちや人生の悲喜こもごもなど知らないし、そのアーティストの仕事を「たかが音楽でしょ 」「たかが踊りでしょ」的な軽い気持ちで接することは簡単。けれど、その人たちにも抱え引きずるものはあって、その自分の運命と対峙しながら日々暮らしている人間なのだということに思いが至る。「チャリティーとか言って結局ホントのところ売名でしょ。いいご身分ですこと」というような冷めた視線は向けられないなと思った。芸術というものにもっと敬意を持たなければと思えた。捨て子のエピソードが尻切れトンボで終わったのが残念。『奇人たちの晩餐』の主人公にこの映画で再会とはちょっとしたサプライズでした。
[DVD(字幕)] 7点(2014-04-05 09:44:38)
5.  アラビアのロレンス 完全版 《ネタバレ》 
所々とても美しい映像を見ることができますが、私にとってこの物語の主人公が好きになれませんでした(どちらかと言えば嫌悪を感じる)し、とにかく目指す目的にあまり興味を持てない上にダラダラ長くて退屈でした。美しい映像以外で印象に残ったのはラスト近くで「老人が平和を作り、平和は老人のように醜い(駆け引きがなんたらかんたら…)」とか言われるとこだけ。長々と見終わって「で…?」という感じでした。ロレンスの人物像も映画が作られた時代考えると怪しそうな気もします。心情描写も「精神異常?」というくらい振り幅大きく、その描き方が唐突。こんなものがなぜ名作なのか分かりません。
[DVD(吹替)] 4点(2013-08-18 13:05:56)
6.  ファミリービジネス 《ネタバレ》 
ショーン・コネリーには魅力がありますが、話はイマイチでした。ホフマンとブロデリックが屋上で和解するのはストーリーの締め方として真っ当なんでしょうが、そこに至るお互いの心情はイマイチ僕にはつかめなかったし、親子の確執があまり心に響いてきませんでした。
[DVD(字幕)] 5点(2013-07-29 21:12:10)
7.  バックマン家の人々 《ネタバレ》 
子供のことに心配が尽きない主人公の周辺でゴチャゴチャと出来事が起きる。この作品でのキアヌはいい役だったと思う。家族の物語だが家族で見るときは注意が必要ですよ、というかいろいろ大人の世界を知り始めた年頃の子供と見たら、気まずい場面があります。しかし、ラストのおばぁちゃんのジェットコースターの話がサイコーにいい! ふっと心配事に対する肩の力が抜けていきます。
[ビデオ(字幕)] 8点(2013-06-15 19:29:57)
8.  ミッドナイトクロス 《ネタバレ》 
ずいぶん昔に観たきり長く観なかったのは、あまりに悲しく切ない終わりだったからです。でも、久々に編集室をグルグル回るカメラワークを見たくなってレンタルしました。『殺しのドレス』のラストの展開を思い出すチープな3流恐怖映画の冒頭は、この時代のパルマらしい始め方。『サイコ』もろパクリのシーンがやって来て、すっかり忘れていた展開に大爆笑してしまいました。このシーンが何度か笑いを引っ張って行きますが、何度も笑わせておいて、最後はグッと切なくさせる。卑怯なほど上手いと思います。バッドエンドの作品でお気に入りというのは、あまりない僕ですが、再鑑賞してみてこの作品の尾の引き方はそれほど悪いものじゃないなと思いました。とても上品です。連続写真と録音テープをシンクロさせていく工程も、ワクワクするショットで、僕はデパルマはやっぱり『キャリー』『殺しのドレス』『ミッドナイト・クロス』の3本が映像作家として最も冴えてピークの時だったと感じます。ラストちょっと油断すると泣きそうで「デパルマってこんな感性の表現できる人だったんだ」と思いました。キャリーのいじめっ子カップルのまた違った演技を楽しむのもよし、殺しのドレスの娼婦と刑事の違う掛け合いを楽しむのもよしです。
[DVD(字幕)] 8点(2012-12-15 21:47:11)
9.  いまを生きる 《ネタバレ》 
引っぱり上げておいて自殺。辞職。あまりリアルに感じられない机の上の総立ち。で、結局なに・・・?? という気分でした。パッケージ(ポスター)の胴上げ写真も嫌い。机に立ち上がった連中も、日数経てば、黒澤映画『生きる』の役所の人たちみたいに気力ない日常に戻りそうな気がするんですよね。「世の中どうせこんなもんだろ」みたいな、結局あまり生きる力を湧かせてくれる話ではない気がする。だいたい『今を生きる』というタイトルもなんだか嫌だ。アリとキリギリスのキリギリスみたいで。
[映画館(字幕)] 4点(2012-06-03 00:28:05)
10.  エルム街の悪夢(1984) 《ネタバレ》 
ホラーやスプラッターにそれほど興味がないのですが、これをはじめて観たときはとても新鮮なものを観た驚きがありました。「どうせ夢なんでしょ。夢でどう死ぬわけ」みたいな気分を持って観ていたのですが、シーツから出てきた時の映像は今でも記憶に残っているほどインパクトを感じました。それと、ドバーと部屋を満たしていく大量の血は『シャイニング』を思い出しもしたけれど、そういうことよりも、なんとも奇妙な「美しさ」を感じてしまいました。廊下を引きずった血の道も「きれいだ」と思いました。フレディのツメも。この作品は美術的に引き込まれるものがありました。
[ビデオ(字幕)] 6点(2012-06-03 00:02:26)
11.  E.T.
疲れきったスピルバーグが肩の力抜いて作った低予算の小品だと聞いた覚えがあるけど、その通りの、その程度の作品だなと思います。初公開時、僕は大学生で、スピルバーグの作品はかなり好きでしたが、この映画がそんなに騒がれるわけが分かりませんでした。今も分かりません。劇場の大画面で観たとき、クライマックスのシーンで「漕ぐ必要ある?」と思って半分シラケテました。
[映画館(字幕)] 4点(2012-06-02 23:43:52)
12.  アビス(1989) 《ネタバレ》 
劇場で観て、もんのすごい感動しちゃって、映画館出てからも、しばらく現実に戻れなかったことを思い出します。クレーン落下シーン、指輪シーン、蘇生シーン、もう最高! 公開当時、この映画のように次から次へエピソード畳みかけてくる物語を他に知りませんでした。完全版も大好きでそっちにレビューをしてましたが、そこで書かなかったことをひとつ。バッドが深海へのダイブを遂げ、いよいよ爆弾処理にとりかかる直前、マグネシウムを燃やして照らす白色の松明が燃え尽き、薬品混合による緑色のライトに切り替えます。起爆装置のカバーを外すとコードが2本。黄色と黒のストライプのコードではなく、白と青のストライプのコードを切断しなきゃならないのに、緑の照明下で見る2本のコードは区別がつかない。よくもまぁ1つの物語にこれだけたくさんの小ネタを詰め込めるものだと感心しまくりでした。この難関クリア直後にはまたすぐ山、そしてさらに本当は、カットされた津波シーンも用意されてた(完全版で見られる)。次から次とエピソードを叩き込んでくるので、息切れしちゃう人もいるんでしょうが、1本でこれだけいろいろ楽しませてくれたら満足満足! というシロモノでした。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でおなじみアラン・シルベストリの音楽もいいです。
[映画館(字幕)] 9点(2012-03-05 02:20:51)
13.  デストラップ/死の罠 《ネタバレ》 
「力を抜いてみる作品」というイメージを持っているので、そのイメージで考えると6点あたりなんですが、初めてみたときの年齢(20代でした)もあるのでしょうが、かなり面白く感じたので7点で。2転3転する話が楽しかったこと楽しかったこと。舞台劇の舞台にカメラマンが上がってきて撮影しているかのような、こじんまりしたムードと、奥さんの大げさな驚き演技で「あ、そういう軽めの映画ね」という構えがきちんと持てて作品に接することが出来たのも良かったのだと思います。マイケル・ケインとクリストファー・リーヴが実はゲイ関係なんていう展開もなかなか面白く印象に残ってます。そういう目で見ると「ああ」と納得できそうな二人の感じが良く出来てるなと思ったものです。マイケルはいろいろクセのある役をこなしてきているし『殺しのドレス』でのキャラもあって犯罪者+ゲイというイメージは付けやすくはありますが、『スーパーマン』ことリーヴのあのファッションとゲイ演技は「うひゃひゃ」な面白さでした。ラスト、まんま舞台劇にシーン展開するのも印象的でした。軽いタッチの作品にマッチしてるといえばマッチしているけど、ルービック・キューブをモチーフにしたポスターはこの映画の出来をうまく伝えられていないのが残念。あのポスターでは「観てみようかな」の気が起きにくい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2012-01-17 06:01:26)(良:1票)
14.  プレイス・イン・ザ・ハート 《ネタバレ》 
いつかDVDで見なおしてから・・・と思い続けていましたがDVD化されていないようで、もう十数年見ていません。ジョン・マルコビッチはその風貌もあってか、僕にとっては「アブノーマルな役が多い人」という印象を持っているのですが、この映画での目の不自由な下宿人の役は真面目で繊細な役所です。ダニー・グローバーもこの作品の頃は非常に存在感のある俳優だと感じていました。この作品でアカデミー賞を受賞したサリー・フィールドは『マグノリアの花たち』の名演技を見てからというもの、この作品での彼女の演技の記憶が薄れてしまっているのですが、押し掛けてきたダニー・グローバーをかばって雇ったときの目の雰囲気とか、忘れがたいものがあります。慣れない綿摘みで手を傷めるくだりも印象的でした。そんなふうに、以上の3俳優を強く記憶するきっかけとなった作品でした。まだ大人にはなっていない黒人少年が酔っぱらって銃で憂さを晴らし、弾も切れたと思ってふざけて主人公の旦那に引き金を引く冒頭のアクシデントでつかみはOK。借金を残し大黒柱を失って、家族がバラバラに暮らさなければならなくなるのを阻止するために、目の見えない下宿人を住まわせ、農園の知識を持つ黒人を納屋に住まわせ、綿の一番摘みの賞金をかけて頑張る話です。KKKのくだりでのマルコビッチの活躍も良かったです。主人公の旦那を撃ち殺してしまった黒人は、昔見た記憶では未成年の印象だったんですが(再確認できてないので年齢設定がイマイチわかりません)、彼はリンチで吊るし首にされて殺されます。車で引きずられもします。黒人を奴隷にしてた昔のアメリカの話なので、仕方ないのですが、記憶が正しければ未成年がリンチで殺されるわけで、そういうこともあってDVD化されてないのかなー??? ただの時間のムダ映画『死霊の盆踊り』がDVDになってるのに、アカデミー賞作品であり感動作であるコレがDVDにされないという日本は、ふざけてイカレた国ですね。 DVDが出たら『カラー・パープル』と二本立てにして観たいと思っているのですが・・・
[ビデオ(字幕)] 8点(2012-01-11 02:45:29)
15.  死霊のはらわた(1981)
怖くもなければ、可笑しくもない。2では意図的に笑わせようとしたシーンがあって、そこにはハマったけれど、本作はただ真面目にコワイ映画を作ろうとして、ことごとくハズしまくったとしか思えませんでした。クライマックスの特撮だけは当時の技術としては「たいへんよく頑張りました!」といった感じで感心しましたが、それだけです。なんでサムライミはこんなつまらない作品をきっかけに出世することが出来たのだろう? 主演のブルース・キャンベルは『バーン・ノーティス』の太った相棒さんをやってる人。ジム・キャリーの『マジェスティック』でも白黒冒険映画のヒーロ役で出てました。この人がプロデュースもしていたんですね! この人にも若くて痩せていた頃があったんだと、そんなところを楽しみました。
[DVD(吹替)] 2点(2011-11-03 09:06:45)
16.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
公開時、大学の仲間と大勢で劇場に観に行った。その時はみんなで思い切り大声で笑ったことを覚えている。相変わらずのゲテモノ演出はくだらないけど、アクションもコミカルな演出も前作に比べて遥かにてんこ盛り。非常に満足して劇場を出た。けれど今DVDで見直すと、あの時の感動は戻ってこない。我が子に見せる為にレンタルして吹き替えで見たのだけど、少年の声の吹き替えがあまりにもわざとらしい。999の鉄郎とかドラゴンボールの悟空の声の人だけど、やはりアニメ向きですね、実写の少年の声に合わせるのはノリが違和感あり過ぎ。台無しです。是非、吹き替えの改善をお願いしたいものです。
[DVD(吹替)] 6点(2011-09-22 18:33:16)
17.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》 《ネタバレ》 
ゲテモノ演出がやたら『ポルターガイスト』と似てるなと思って調べたら、こちらの方が1年早いんですね。公開当時から「B級映画」としか思わなかったし、高校時代に実際に劇場で見て「B級だなー」と感じた映画でした。今回DVDで見直してみて、セットのハリボテ感が目についてさらにB級に感じました。このサイトで確認するまで、こんなにいろいろ受賞してるなんて知りませんでした。けれど、それほど見所ないし退屈だと思います。多分こういうものは大画面で見ないと持たない類なのかも。冒頭は引き込んでくれるけど、今見てみると、あんな仕掛けだらけの洞窟がその仕掛けを稼働状態に保ったまま荒らされずに残ってることに気が抜けてしまう。近辺の部族がずっと管理してるのかな?(罠にかかったミイラは放置したままで) だとしたら巨大石玉を筆頭に罠の仕込み直しは大変そうだ。動物だって侵入するだろうし、その度にあの石ボールを元の位置に運ぶ部族民の「またかよ」顔を見てみたい気がする。って、そんな突っ込みはしないのが、このテの映画のお約束ですよね。全く余談なんですが、インディがマリオンを奪還しようとアークにミサイルを向けるシーンで、ベロックの唇を虫が這い回るのが気になって気になって、彼がなんて喋ったかなんて意識の外でした。口の中に入り込んだのではないかと思えて。ああいうのはべつにNGにして撮り直したりしないんですね。デジタル化の際に修正しちゃうのもダメなのかな。
[DVD(吹替)] 5点(2011-09-22 18:14:16)
18.  バック・トゥ・ザ・フューチャー 《ネタバレ》 
最初エリック・ストルツ主演で5週間も撮影された本作。エリックが演じているシーンをネットでも少し見ることができるけど、同じ脚本でも演ずる人間の全体的な雰囲気とかリアクションで出来事の感じ方が違うもんですね。マイケルのは「こりゃ、いったいどうしちゃったんだ!」てなノリなのに対し、エリックのは「大変なことになってしまった。どうしよう・・・」みたいな重く深刻なムードが漂ってます。1955年の街を呆然と歩くシーンとか、セリフもないのに、体全体から発せられてる深刻ムードが強過ぎて心細い気分にさせられる。映画を観ている時間、観客が主人公とともに旅を体験するのだと考えれば、せっかくの旅行を「ハプニングも楽しむ旅」にするか「マジどうしていいか不安な旅」にするか、いくらラストに同じハッピーエンドが待ち構えていても、旅の後の思い出の質が違うだろうなと思いました。マジメSFとして演じるのか、コメディとして演じるのか、そういう違いもあるのだろうけど、見比べてみて「人間て、やっぱ見かけとか仕草とかいろんなもの含めて物事に反応していて、その反応のあり方が周囲にも影響を与えているはず。なるほど同じことを言っても行動しても、全ての人が同じリアクションを得られないはずだ」と強く感じました。5週間して主役に降板を言い渡すのも、言い渡されるのも、かなり辛いことだろうけど、そういう苦渋の決断あって出来上がった作品なんですよね。あと、この映画を初めて観たとき一番感心したのは、疲れきったオヤジとオバサンとして登場する両親でした。不自然さがなく、ティーンエイジャーとして姿を現したときにホントにんまりしちゃう感動があって、主人公と同じ驚きを共有できた気がします。老けた両親を別の役者にしていたら(上はそうしろと言っていたらしい)、あのシーンの驚きや感動は成立しなかったでしょう。親の子として観ても、子を持つ親として観ても、楽しめる作品。
[映画館(字幕)] 8点(2011-09-09 18:05:49)(良:2票)
19.  ブレードランナー 《ネタバレ》 
公開時、劇場で観た時は「暗くてジメジメして、ダラダラしてつまらない」としか思いませんでした。が、今回DVDで見直してみて、冒頭シーンの映像が美しくて溜息が漏れちゃいました。CGで楽に何でもやれちゃう映像に慣れたなかで、たまにアナログ時代の精巧な特撮映像を見ると、なんか「血が通っている」とか「魂がこもっている」とか、そんな感じのことが頭に出てきて、ほんの数秒のシーンでも非常に高価なものを観させてもらっている感覚でした。「わー、この映画ってプロジェクタで壁に映し出してインテリアみたいに使いたいなー」とか思いました。本気でそうしたい。若い頃はとくに感じるものがなかったけれど、 40代に入って鑑賞してみるとロイが笑みを見せて最後のセリフを喋る場面もちょっと泣けそうでした(若い頃は「今まで暴れてて、いきなり寿命かよ!」としか思わなかったんですが)。「どれがどれ?」と紛らわしい程いくつかのバージョンが出た作品ですが、僕はナレーションの入ってる方が好きです。ナレーションなしで主人公の心情はちょっと分かりづらいと思います。とくに1人目の女を殺した直後の主人公の気分とか、ナレーションなしじゃ分かんない。これ見よがしに「いい気分じゃない」的な表情をするでもなく、感情が排されたような固い表情をバックに、あのナレーションがあるっていうのが、ああいうタイプの男のリアルなんじゃないかなと。それに「ディレクターズカット版」の終わり方も好きなんですが、ラストに「人間だっていつまで生きられるか保証されてはいない」みたいなことをナレーションするこちらのバージョンの方が僕的には気づかされるものがあると感じました。「登場人物の心情は行動やセリフで語れ」みたいな映画作りのセオリーがあると思うんですが、僕は「必ずしもそうかなー???」と思ってる人間で、実際生きていると行動や表情や口にする言葉だけで自分の心の声全てが全うされるなんてことはありません。確実に声にしないで心の内側だけでぼやいたりとかありますもん。それがリアルな世界。心の声を観客に伝えるくらいのことは、あってもいいと思います。監督自身はナレーションなしが本意なんでしょうけど『ブレードランナー』に関してはナレーションあった方が伝わるとオモイマス。
[DVD(吹替)] 6点(2011-08-30 22:29:41)(良:1票)
20.  F/X 引き裂かれたトリック 《ネタバレ》 
ブライアン・ブラウンもブライアン・デネヒーも、いい味した役者さん。伸びていく役者さんと期待してたけど、イマイチ作品に恵まれないですね。デネヒーを情報面で補佐する眼鏡の女性もスゴく印象に残ってます。終わり方が好きです。続編は駄作。
[ビデオ(字幕)] 7点(2011-08-27 13:24:31)
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