1. 8月の家族たち
《ネタバレ》 兎に角、メリル・ストリープの演技が凄まじい。攻撃的で意地悪で痛々しい人物でありつつも、同時に哀れで一瞬悲しみさえ感じさせる演技にはもうすっっごい…!としか言いようがないです、ハイ。今更ですが、凄いですメリル・ストリープ。脇の演者も一流で、その演技合戦を観るだけでも価値があるのではないでしょうか。夏の蒸し暑さや何もない田舎という舞台効果と、密でスピーディーな展開に一瞬とも目が離せず、息が詰まりそうになり。特に葬式後の夕食場面には、家族の秘密と緊張がピークとなり、終盤の口撃はまるで刃の抜き差しがごとくスリリングで、観てるほうも固唾を飲んでしまいました。結局誰も救われることなく、崩壊のエンディングは決して後味がよいものではありませんが、これだけのテンションの高さと巧みな構成、演技は一見の価値あり。音楽も申し分なしです。 [映画館(字幕)] 8点(2014-06-14 22:41:40) |
2. 華麗なるギャツビー(2013)
バズ・ラーマン監督も原作も重々分かってたはずなのに。やっぱり監督が合わないのか、原作が好みじゃないのか。多分両方だろうなあ(じゃあなんで観たんだ)。20年代のセレブ~なパーティーの裏で悲恋や空虚さなどが描かれるも、登場人物も含めて、別にコレといって魅力的じゃないというか。雰囲気や音楽に今回も酔えませんでした。まあでも評価したい点は、20年代の素敵な衣装でしょうか。あと、バズ・ラーマン印の、ギラギラした総天然色の色味には、昨今流行?の青みがかった映像やふんわりした映像を見慣れた私にはちょい新鮮でした。 [DVD(字幕)] 3点(2014-05-05 02:09:09) |
3. ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
《ネタバレ》 エドガー・ライト&サイモン・ペッグ&ニック・フロストということで期待したのですが、期待が大き過ぎたのがいけなかったのか、SFに詳しくない自分がいけなかったのか。前作、前々作に比べると乾いた笑いで終わってしまいました。パブ、UKロックと同じみのフレーバーはあったのに、風呂敷を広げた結果コレかよ!という感じ。いつもの友情エンドも、今回はイマイチ伝わり辛かったです。何だかなあ。しかし90年代はもう中年の青春ソング、懐メロなんですねえ。私もババア、“Loaded”が空しい限り…。 [映画館(字幕)] 4点(2014-05-05 01:39:51) |
4. 凶悪
…軽い気持ちで借りてすまんかった、始まって3分で思いました。以後、居住まいを正して鑑賞。いやはや、これ実話なんですか、そうですか…マジで?心中その繰り返しでした。先生と須藤のした残虐行為は目を背けたくなる、の連続でしたが、それを追う記者の憑かれた様子の裏で、疲弊しきった妻もいる訳で。青みがかった映像の中、淡々と進んでいく異様な事件、その顛末の描き方に目が離せず。抑えの効いた描写と、それ故の怒りと凄みに圧倒されました。 終盤、記者が須藤に向かった言葉が観客の思いを代弁したのも束の間、須藤の言葉がショッキング。加えて、先生が私たちに投げかけた言葉もまた、強化ガラスのこちら側にいる私=観客に問いかけるようで、実に重くのしかかる。構成も役者も非常に見事です。余談ですが、原作は意外と感情的な文章で少し驚きました。 [DVD(邦画)] 9点(2014-05-05 01:09:35) |
5. ワン・デイ 23年のラブストーリー
王道のラブストーリーではありますが、タイトル通り7月15日の2人の軌跡という構成が面白かったり、割と淡々と描かれてたりと、そこそこ楽しめました。が、余韻や残るものがさっぱりなく、全てが想定内で終わっちゃったのにはちょっとガッカリ。主演2人が好演してるだけに、何だか色々と残念です。 [DVD(字幕)] 4点(2014-05-05 00:30:50) |
6. トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
甥っ子らとの付き合いで鑑賞。後半の戦闘シーンがこれでもかと長くてビックリでしたが、迫力ありました。監督の描きたい部分は取り合えず、心往くまでトランスフォーマー達を戦闘させてみたってところなのでしょうね(完全な憶測)。3Dの意味が分かったし、まるで遊園地のアトラクション状態で楽しかったです。しっっかし金髪の彼女は自分からさっぱり動かない典型的なアホヒロインでイラッとしました。これがリドリー・スコット監督なら…(妄想)。 [映画館(吹替)] 3点(2013-11-04 01:08:26) |
7. トロン:レガシー
私、初めての3D映画でめちゃ期待したのですが、3D効果をさっぱり感じられなかったのは、ひとえに夜が舞台だからでしょうか。暗い場面で3Dはあんまり飛び出し感がなく、ガッカリしたのが正直なところ。唯一の見所はDaft Punkが“Derezzed”をプレイするクラブシーンのみ…のみかも。 [映画館(字幕)] 2点(2013-11-04 01:01:54) |
8. サニー 永遠の仲間たち
本国・韓国でも評判になった本作。ハイ、とってもベタではありましたが、私もハマりました。分かりやすいコメディ要素を入れつつ、泣かせるポイントはこれでもかと指圧の如くグイグイ押しまくる。それでも魅かれたのは、女子のための女子による女子の友情物語だからというところ!女同士だから難しい、そして楽しい。そんな女子たちの関係を描いているところに、掴まれました。女子は国境を超えて同じなんだなぁとググッときました。最後の爽やかな涙もいいですね。出来過ぎ感あるエンディングですが、女子の友情ファンタジーだと思えば、これはこれでOKです。 [DVD(字幕)] 9点(2013-11-04 00:52:48) |
9. ウルフマン(2010)
よかった・・・映画館で観てなくて。お金返してって叫びたくなります。話があまりに薄くてビックリ。父親の狂気の背景とか、主人公の兄に対する鬱屈や父親との軋轢、ヒロインが惹かれていく様を、もう少し描写して欲しかったです。中途半端なドラマのお陰で、アクションと思った以上のグロテスクさが目立った印象。豪華な出演者だからのドラマ性を期待した自分が馬鹿だったのかしら。出演者はいい演技だっただけに、非常に口惜しい気がしました。アンソニー・ホプキンスの静かな狂気は、流石の一言に尽きますね。 [DVD(字幕)] 2点(2011-06-11 14:14:54) |