1. シェーン
もちろん、単純に西部劇として見ても面白いんだけど、それよりも農場主夫婦とシェーンの関係性、心理描写がたまらないなあ。ドキドキするほど面白い。 もう初対面からあからさまにどんどんシェーンに魅かれていく妻、その気持ちに気づき自分も魅かれながらも、夫との友情を大切にするシェーン。 妻とシェーンの間の感情に気付きながらも、決してそのことに反発せず、それどころか万が一の時は、妻をシェーンに託してもいい、いやその方が妻も幸せじゃないんかと実は考えてる寝取られ気質の旦那(失礼w) こちらの方が牧場主との争いよりもよほど面白い。旦那とシェーンの最後の殴り合い、まあシェーンの側には善意しかないけど、旦那の側には人の妻をよろめかせやがってという恨みがなかったとは言えまい(笑) あと、敵役にも3分とは言わないまでも2分ぐらいの理を持たせたのもいいなあ。 これ、現在にも通じる問題、紛争ですよ、元から住んでいる人間の既得権を後からやってきた人間が法や数の力で踏みにじっていくっていうパターン。 無残に殺される彼の姿に多少の同情を感じました。 [DVD(字幕)] 10点(2019-10-26 18:02:28)(良:2票) |
2. ジャイアンツ
《ネタバレ》 以前からよく知ってる作品の細かいところを確認しながら観るという鑑賞だったので退屈こそしなかったが、これがなぜ映画祭で上映されるような名画扱いされるかものすごく疑問が残る。 端的に言えば、大事な原理原則を守り、相手に理解させる手段が「こぶし」とはね。少年ジャンプの世界かよw こんなものをありがたがるアメリカ人の幼稚さかげんと、そんな幼稚な民族に世界を動かされてる現状に、(ついでに言うならその中でも幼稚オブ幼稚みたいな大統領の馬鹿げた言動のせいで投信がだださがりして絶望しきってる状況にもw)ものすごく絶望を感じざるを得ない。 [映画館(字幕)] 5点(2018-12-10 19:09:38) |
3. 近松物語
《ネタバレ》 粗暴な人間なんで、大勢の人が有り難がっていてもつまらないものはつまらないと言ってしまう。 とにかく主人公が馬鹿だなあと。 手形?の偽造をやるんなら、誰が見るかわからない店先は避けましょうよ。隠れてするくらいの配慮は欲しい。 というか、そんな自分の人生棒にふるくらいの犯罪を、ごくごく気軽に行ってしまう軽薄さ。しかもやたら店への忠義を口にする人間が。 あそこは、いかに主人を説得するか相談にのるぐらいが、ベストだらと。 あんな糞みたいな兄弟のせいで二人の真面目に生きてきた人間の人生が終了するのもむなしい。 逃亡するにしても、自分の実家はない、それは絶対ない、なぜ手が回ってると普通に思わないのか。 あげくが、実家の小屋で追手が来るまで眠りこけるボケ具合にはおいおいと笑ってしまいましたよ。 女も馬鹿だな。大店の嫁が、旦那が下女に手をだしたぐらいで、いきなりヒステリー起こすなよ。別に旦那の事、好きでもなくいやいや夫婦やってるんだからさ 女中と入れ替わって寝床に入り、旦那をとっちめようという発想の貧しさ、幼稚さ。 で誤解されたら、そのままでは不義扱いされてるのわかりきってて店を飛び出してしまうというぷっつんぶり。 ストーリーもかなりご都合主義。 これは自分の誤解かもしれないが、途中までは二人の指名書が出回って二人で追い回されてるのが、いつのまにか男一人追い回されてることに。 捕まえられた主人公は、そりゃお上に渡されるだろというこちらの想像を裏切って、実家の小屋に父親だけを見張りに放置、そりゃあ逃げるわ。 で、逃げたら無事につかまることもなく女の実家に。でそこまで無事だったのに女と一緒に逃げた途端つかまる。 さんざん貶したが、女優は美しく撮れていた。とくにヒロイン、最初の頃は、剃った眉、お歯黒にちょっとひいて糞リアリティもいいかげんにしろよと思ったが、 逃亡しててだんだん眉が生えてくるにつれて愛らしく。特に引き回しの時の表情とかたまらなかった。 南田洋子の女中も可愛らしかったな。 [映画館(邦画)] 6点(2018-11-03 19:58:40) |
4. イヴの総て
《ネタバレ》 面白かったあ! もともと他の映画で観たアン・バクスターのルックスに魅かれて観たわけだが、外見や振る舞いが純真で誠実そうに見えるのに、実は内面が冷血で計算高いタイプ、大好きなタイプなんで、思いっきりつぼにはまってすごく楽しめました。 計算高いわりに時々地雷踏んで窮地に落ちるのもいい! できたらあの評論家もギャフン(古いw)と言わせて欲しかったなあ。 男性受けはいいんだけど、女性には酷く嫌われるタイプがとても上手く表現出来てたと思う。 まあ、結局可愛いは最強、可愛ければなんでも許されるということで。 こんな古い映画がここまで楽しめるとは意外だった。 [DVD(字幕)] 8点(2016-12-23 22:47:55) |
5. めまい(1958)
《ネタバレ》 とりあえず、修道院。落ちたら死ぬような箇所にはちゃんと手すりをつけるか、そもそも勝手に入り込まれないようにきちんと施錠しましょう。もう一回事故起きてるんだし。 現在の日本なら管理責任を問われ、損害賠償請求されるケースです。おお神様とか十字切ってる場合じゃないw 本物の奥さんには全く知人がいなかったのかなあなんてつまらない突っ込みはなしにしときますが、恋愛過程をもう少し丁寧に描いてもらわないとあまり感じるものがありません。 普通に考えて、私には過去の霊が取りついてると口走り、すぐ死にたがる、しかも人妻を彼女の「事故死」後鬱病になるほど、あるいは似た女性がいたら追い掛け回して同じ格好を強制させるほど 熱愛するって、キャラクター設定に無理がありませんかね。 まあ二回りも三回りも年下の暴言癖がある少女の女優をただ可愛いというだけで熱愛してる自分が言ってもあまり説得力ありませんがw [映画館(字幕)] 6点(2016-12-17 19:19:30) |
6. 七人の侍
なかなかよくできた歴史ファンタジー 200マイルも稼げたし、3時間越えの長丁場も少しも退屈に感じなかったのでまあいいでしょう。 時代考証(戦国時代の娘が「傷物にされた」だけは思わず失笑しました、周りの方失礼)、戦術面での適当さについては多くの方が神聖視している作品を、野暮な突っ込みであげつらうのは子供じみていると思うので控えます。最低限の物語世界内の整合性はとれていたと思うし。 津島恵子って随分綺麗な女優さんだったんですね、見とれました。あと久蔵がかっこ良かったな [映画館(邦画)] 7点(2016-10-09 04:50:57) |
7. 十戒(1956)
まあ、自分が宗教嫌いのせいもあるんでしょうが、支離滅裂な理不尽のかたまりの映画に感じました。 もともとは旧約聖書の神=ユダヤ教の神を、一応は同一の存在とはされてるんですがかなり性質の違う新約聖書の神= キリスト教の神とごっちゃにして、そこに現代アメリカ式の自由を無理矢理くっつけようとしたから破茶滅茶ですわ。 我々の神に従えって、一方的に命令されるファラオ、カワイソスw この映画のラストシーンで自由、自由と叫んでるユダヤ人ご一行様が、その後何をやるかと言うと、 先住民の大虐殺ですからね。 まあ、この映画のいい加減さ、独善ぶりを推して知るべしです。 ただ、女優は全般に綺麗だったなあ。 特にアン・バクスター、他の映画も観たくなりました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-10-02 18:11:05)(良:1票) |
8. アスファルト・ジャングル
《ネタバレ》 古い映画なので全然期待してなかったが、皆さんがおっしゃるように人物描写がしっかりしているので楽しめた。塚、女性の趣味に関して自分と同様な人物が二人ほどいたので少し感情移入してw(特にドクの逮捕シーン、まあ普通に見れば間抜けとしか思えないんですけど、別に下心とか何もなくても、若い女性の躍動的な姿に魅かれるの、わかるなああw《でももう少し街離れてからくつろげよw》) ただ、金庫をニトログリセリンで爆破して、警報がなりひびいて完璧な計画ってのは、ちょっとどこかな。 あと、主人公の悪人たちが、今の悪人たちと違って、薬をやったり口汚くののしり合ったりせず、おかしな言い方だけど悪人のくせにすごく上品だったのも好感度アップ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-19 14:31:36) |
9. タイタニックの最期
《ネタバレ》 自分はこちらの方が好きですね。人間がはるかに上品で。生命の危機に瀕した際の乗客たちの行動を「不自然」ととるか「上品」ととるかでこの映画の評価がきまるようで。 (ただ、妻が最悪でしたね。ほとんどビッチそのもので。自分の不実な行為をを逆手にとって父子の間を引き裂こうとする。で、その結果、父親が息子に冷たくすると非難する。 上品ぶってはいるけれど、なかなかこういう自己中な存在も珍しい) [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-10 15:40:46) |
10. 狂った果実(1956)
胸がドキドキするくらい、北原三枝さんが素敵ですね。自分が生まれるずっと前だもんな、この映画。こんな素敵な女優さんと世代をともに出来なかったのが残念です。 ま、あまりにもヒロインに魅かれたためその他の欠点が一切気にならなく成りました。 しかし、昔は少し遊んでる感じでも言葉遣いが男女とも上品でうらやましい。 平成24年4月2日 得点のみ7から6へ [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-08-27 21:58:22) |
11. 戦争と平和(1956)
《ネタバレ》 「結局、本当に愛し愛される人は、ずっと自分の身近にいて見守ってくれてきた人だった」というような、今時少女漫画でも恥ずかしくて取り扱わないようなコテコテのテーマを表現するために、ナポレオンのロシア侵略と敗退、メモ取りながらじゃないと絶対分からなくなるような複雑な人間関係、3時間半の長尺が使われたわけで……。 最初の一時間ぐらいでそのテーマの見当がついた自分には疲労感以外何も残りませんでした。 ヘップバーンは綺麗だったんですけどね。 あと、貴族とし当然の責務の軍務にもつかず、おそらく一生涯労働をすることもない人間に多少でも感情移入しろといわれても、そりゃ無理だって。 本来、原作がある映画の場合、きちんと原作を読んで批判すべきなんですが、この作品ばかりは勘弁して!(悲鳴)知ってます、ロシア文学って登場人物が出てくるたびに名前変えてくるって(やれ、父称だなんだって) [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-09 11:12:21) |
12. OK牧場の決斗
《ネタバレ》 他の映画で、決闘の後の方がいろいろ大変なんだよって知ってるんで、なんか違和感があって。 (そんなもん持つ方が悪いんですけど) 塚、自分の場合、女優の趣味が合わないとかなり苦痛ですね。 なんであんな怖い顔のおばさんを、ドクとリンゴーが取り合うんだろうなんて思うのは、 かなり幼稚だと自分でも自覚してます。w [DVD(字幕)] 6点(2010-11-01 13:10:08) |
13. ワーロック(1959)
《ネタバレ》 泣いた赤鬼を思い出しました。 この映画の場合、赤鬼さんは青鬼さんを殺してしまって、悲しみのあまり大暴れして自分も町から追い出されることになってしまうわけですが。 変な例えですが、この映画のメインテーマはクインとモーガンという二人の男の間の友情だと思います。 そこを中心にしてみれば、今まで見た西部劇の中でベスト。 点数のみ8→7に変更 [DVD(吹替)] 7点(2010-09-01 12:15:30) |
14. 老人と海(1958)
有名な大好きな文学作品を映画として見る場合期待するのは、なかなか文章だけでは、 想像しにくいものを描いてくれるか(例えば、ハリポタの空中で弾を打ち合うゲームとか)、あるいは文章を読んで抱いたイメージをきちんと再現してくれるかのどちらかですが、残念ながらそのどちらにも当てはまりませんでした。 過去の映画に対する批判としては、無理難題で野暮なことはよく分かってるんですが、 やはり撮影技術の拙さが非常に気になって。(この点は鱗歌さんが書いてられるとおりです) リメイクがあるとのこと、是非見たいです。 [DVD(字幕)] 4点(2010-08-30 11:18:40) |
15. 砂漠の鼠
《ネタバレ》 数年前にもうここに来なくなった方が登録だけして去っていった映画に初投稿というのも、何か微妙な趣がありますね。 ぶっちゃけ、男優には全く興味がありません。そりゃさすがにリチャード・バートンくらいは分かりますが、例えば、ロバート・ニュートンが八十日間世界一周の刑事役だったとか、ジェームズ・メイソンが(つい最近見た砂漠の鬼将軍はそりゃさすがにわかりますが、)ローマ帝国の興亡とか、さすらいの航海に出てたとか気づけば、もっと楽しめのかも。少し自分の性向を改善すべきかもしれません。 映画の内容は、うーん? アメリカ映画にしては珍しくドイツ軍がドイツ語を使用してるとか、榴弾の爆風で兵士が負傷したり戦死したりしてるとか、かなりリアルさを心がけてるのは分かるんですが…… 肝心要の、何故主人公が部下達の心を捉えることができたか?、あるいはそもそも何故ドイツ軍を撃破することができたかの描写がかなりおざなりで評価できません。 リアル指向は評価できるだけに残念な映画ですね。 [DVD(字幕)] 6点(2010-07-31 18:11:02) |
16. 砂漠の鬼将軍
《ネタバレ》 題から戦争映画と思って観たら、実際はワルキューレのようなヒトラー暗殺事件をロンメル視点から描いたものでした。だいたい既知の内容なので特に新鮮味は。 ただ一つだけ、カレー上陸説に固執したのはルントシュテットです。ヒトラーはどちらかというノルマンジー説の方でした。「愚かな」ヒトラーという流れで統一したい演出は充分理解できますが、事実は事実ですので。 ワルキューレの時も感じたんだけど、別に反ヒトラー派の人々は、ドイツを滅亡から救いたくて行動したのであって、「自由」や「民主主義」の為では無かったことも留意すべきかと。そんなありきたりのレッテル貼られたら、一番困惑するのは彼ら自身だと思われ [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-07-29 09:33:06)(良:1票) |
17. 陽のあたる場所
《ネタバレ》 5点は全て、エリザベス・テーラーの美しさに。圧倒的。 映画としては全くつまらなかった。 女性との交際、犯罪、全てにおいて非常に軽率で衝動的な主人公に共感は無理。 2時間ドラマの犯人だってもう少しは慎重w テーマは資本主義を批判したいのは明らかだけど、資本主義を批判するテーマの映画を製作して、観客集めて収益上げるってすごい自己矛盾じゃね? [DVD(字幕)] 5点(2010-02-08 13:52:54) |
18. 80日間世界一周
《ネタバレ》 この映画を今の感覚で批判したら駄目でしょうね。 映画でみる海外の風景や闘牛などの異国の風習は、今から比べ物にならないほど興味深く面白かったんでしょう。 19世紀のイギリスの人びと、街角の描写も好きです。 ただ、原作ファンとしては、 80日間という大枠だけではなく、個々の汽船や汽車の乗り継ぎの時間制限をもっとはっきり描くことでの緊迫感。 主人公フォッグの性格の面白さ フォッグとアウダ姫の恋愛 こういった点に焦点を当てたリメイク希望ですね。 [DVD(字幕)] 6点(2009-12-05 12:37:15) |
19. 地上より永遠に(1953)
《ネタバレ》 主人公達が悲劇的な割にはあまり同情できなくて。 つまらないことで営倉を管理する上官と喧嘩してるのに、わざわざ勤務をさぼって基地から脱走して酒を飲んで大騒ぎして憲兵に捕まって、言わんこっちゃ無い、因縁ある上官が管理する営倉に入れられて苛められて、しかも公式に訴える手段はあっても使わずに、あげくが営倉から脱走してトラックから落ちて死亡って、どこに同情する余地があるんでしょうか 軍隊が好きで好きでしょうがない、生きがいを感じて苛められても頑張ってるのに、事故死した友達の仇だって、上官を恨んでナイフで刺殺(お前はチンピラか?)、で女の家に脱走? こんな二人の姿が悲劇だってもてはやされたんなら、イマドキの若者が過去に比べて劣ってるとは思えません。 女優二人が素敵だったので2点 [CS・衛星(字幕)] 2点(2009-08-26 21:16:21) |
20. 明治天皇と日露大戦争
《ネタバレ》 この映画で賛美されるような精神主義が太平洋戦争の敗北に通じていくわけですが、戦後十数年たってもそういうことへの反省が全くない映画が製作されているのには驚きました。 特に、精神主義での勝利にするために、旅順要塞のロシア兵にわざわざ(笑)要塞から飛び出て白兵戦させた歴史捏造ぶりには、あきれるのを通り越して失笑しました。 ただ、日本海海戦に関しては、東郷提督、秋山参謀の確かな戦略眼によっての勝利の様子がきちんとえがかれてたのには、好感が持てました。その分で5点 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-12 17:49:30) |