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「私ってかわいそう、私ってついてない」。努力もしないぐうたらなダメ女が、まるで自分が世界一不幸な人間のような顔をする。まともな人間ならそこで突っ込みたくなるはず、「お前、努力もしていないくせに」と。だが、そのブリジッドもある日、変わろうと決意する。体重を9㎏減らそう。タバコやお酒も控えよう。プレイボーイの上司には気をつけよう。ところが、平気でそれを破る。あっさっり破る。しかも、そこに反省の色は全くない。「あーあ、またやっちゃった。しょうがないわね」。その態度には呆れを通り越して、そこまで自分に甘くなれるものかと感心してしまった。そんな哀れむべきどうしようもないブリジッドだが、実はとんでもなく運に恵まれている。恵まれすぎている。すぐに恋人はできるし、出版社を辞めた後も、テレビ局に再就職があっさり決まる。現実だったらこううまくいくだろうか。いや、とてもそうはいかないだろう。それにしても、皆さんの評価が高いのには驚いた。ブリジッドに共感し、自己投影していた人、危険です。自分の生き方を見つめ直した方がいい。同病相憐れんでも、何のプラスにもならないのだから。自分にとって唯一の救いだったのは、ブリジッドを演じたのがレニー・ゼルウィガーだったこと。もし好きな女優が演じていたら、相当にショックを受けたことだろう。ヒュー・グラントが役にはまっていたのは、当たり前。実生活そのままを演じているだけなんだから。ブリジッドの幸せになれない理由を自分以外に見出そうとし、延々言い訳し続ける姿勢には、元気になれるどころか、ものすごく不快になった。
【T・O】さん 1点(2002-05-16 11:54:09)
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